【インバウンドメディアの選び方ガイド】成果に繋がる媒体の見極め方

【インバウンドメディアの選び方ガイド】成果に繋がる媒体の見極め方

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

数あるインバウンドメディアの中から、本当に外国人へ情報を届けられる媒体を選ぶには、「SEOの強さ」を最も重視すべきだ。
SEOが強いインバウンドメディアなら、日本に興味関心を持つユーザーに対して、自社の施設や店舗の魅力や情報を確実に届けられる。
ただ、比較検討の際に見るべきポイントはSEOの強さだけではない。
この記事では、インバウンドメディアを選ぶ5つのポイントを中心に、出稿前に知っておくべき情報を紹介する。
どのインバウンドメディアに出稿するか迷っている方は、ぜひ参考にしてほしい。

日本の魅力を訪日観光客に発信する「インバウンドメディア」

「インバウンドメディア」とは、訪日外国人向けて、日本の観光地や文化、宿泊施設、飲食店などの情報を発信する媒体の総称。
訪日前や訪日中の外国人に多言語で日本の魅力を届けることで、認知獲得や集客、購買・予約、ファン獲得を促す役割を担っている。
ひと口にインバウンドメディアといっても、その種類は多様だ。
例えば、空港やホテルで配布される紙媒体のガイドブック、InstagramやXなどのSNS、YouTubeやTikTokといった動画メディア、そしてGoogle検索やネット広告を経由してアクセスされるWEBメディアなどがある。
メディアの種類によって、メリット・デメリットが異なり、目的やターゲットに応じて選ぶべき手段は異なる。
まずはメディアごとの特徴を理解し、目的に合った手段を見極めることが、成果に繋がるインバウンドメディア活用の一歩となる。

紙媒体からSNSまで様々な種類があるインバウンドメディア
紙媒体からSNSまで様々な種類があるインバウンドメディア

主要インバウンドメディアの種類別メリット・デメリット

代表的なインバウンドメディアの種類ごとに、出稿する企業や地方自治体の視点から、主なメリットとデメリットを以下の表にまとめた。
自社に合ったインバウンドメディアの種類を選ぶ際の参考にしてほしい。

メディアの種類 主なメリット 主なデメリット
紙媒体
(パンフレット、観光雑誌など)
現地で手に取ってもらいやすい。保存性が高い。 情報更新が難しく、発行・配布に時間とコストがかかる。
旅前(出発前)にリーチしにくい。
SNS
(Instagram、Facebook、Xなど)
拡散力が高く、ファン獲得にも繋がる。 情報の持続性が低い。
広告を使わないと、拡散されるのは難易度が高い。
動画メディア
(YouTube、TikTokなど)
動画の特性から伝えられる情報量が多い 制作に手間とコストがかかる。
動画を見てもらうための工夫・ノウハウが必要。
WEBメディア
(多言語観光情報サイトなど)
興味を持ったユーザーに見てもらいやすく、長期的に情報を届けられる SEO施策が必要で、成果が出るまでに時間がかかる

訪日外国人の情報収集の手段・媒体は?

訪日外国人が自ら旅行先の地域や観光スポットの情報を集める手段や媒体は、国や地域、ターゲット層によって異なる。
しかし、どの国や層であっても共通しているのが、Googleなどの検索エンジンを使って情報収集するという行動だ。
検索エンジンの利用タイミングも様々で、訪日前に行き先を検討する際はもちろん、現地到着後に移動手段を調べたり、ランチのお店を探したりする場面でも活用されている。
だからこそ、検索エンジンからアクセスを集め、長期的に情報を届けられるWEBメディアに、自社のサービスやお店の情報を掲載することは非常に効果的な施策といえる。
そのため、この記事ではインバウンドメディアの中でも、WEBメディアに絞って選び方を紹介していく。

訪日外国人も旅前・旅中など様々なタイミングで検索エンジンで情報収集している
訪日外国人も旅前・旅中など様々なタイミングで検索エンジンで情報収集している

WEBメディアとインフルエンサーとの違い

企業・団体が運営する信頼性のある「WEBメディア」へ出稿するか、SNSを中心に活動する個人の「インフルエンサー」を活用するか、迷っている企業は多い。
確かに、影響力のある個人に紹介してもらうことで、ブランドや施設の認知が一気に広がることもある。
ただ、インフルエンサーのフォロワーは基本的に、「その人物に興味がある人」で構成されている。
つまり、「この人が紹介しているから見てみよう」という動機であり、そのファン層と自社のターゲットが一致しなければ、大きな効果は見込めない。
さらに、投稿が一過性で終わってしまえば、ターゲットに覚えてもらうことも難しいだろう。
一方、WEBメディアは「何かを調べたい」という能動的なユーザーが、検索を通じて情報に辿り着く。
掲載される情報が検索意図と合致していれば、高い関心を持った状態で接触でき、行動に繋がりやすくなる。
それぞれの特徴を簡単に比較すると、以下の通りだ。

比較項目 WEBメディア インフルエンサー
情報への入口 ニーズに基づくアクセス 発信者への関心からの閲覧
ユーザーの状態 調べる意思があり、行動に移しやすい 受動的に情報を受け取る層が中心
リーチできる層 検索エンジンを通じて幅広い層に届く フォロワー層に限定される

もちろん、インバウンドメディアであってもSEOが弱ければ、どれだけ質の高い情報を載せてもユーザーには届かない。
検索結果に表示され、そのニーズに応えられるだけの発信力を持つメディアであることが前提となる。

インフルエンサーの特徴を理解した上で出稿先を決めよう
インフルエンサーの特徴を理解した上で出稿先を決めよう

成果が出せるインバウンドメディアを選ぶ5つのポイント

先述の通り、インバウンドメディアに出稿すれば、必ず成果が出るわけではない。
成果を出すためには、数ある媒体の中から、自社にとって最適なメディア、成果を出す実力のあるメディアを選ぶ必要がある。
ここからは、成果を出せるインバウンドメディアを選ぶための5つのポイントを紹介しよう。

1. SEOの強さ

インバウンドメディアを比較検討する際に、最も重要視すべき指標が「SEOの強さ」だ。
知名度が高いメディアやアクセス数が多いメディアでも、日本への観光に興味関心の高いユーザーを集められていないケースもある。
一方で、SEOに強いメディアであれば、日本の観光に関する様々な検索キーワードから継続的にアクセスを集めているため、日本を観光したい訪日外国人から見られていると判断できる。
しかも、SEOの強さは媒体資料に頼らなくても、自社で簡単に確認できる。
ターゲットとなる国や地域の言語で、実際にGoogleを使って観光に関するキーワードを検索してみよう。
どの国や地域でも検索数が多いのは、「地名+観光」「地名+旅行」といった意味を持つ検索キーワードだ。
例えば、中国語(繁体字)であれば、「東京 景點」「大阪 景點」などが該当する。
キーワードを調べる際に注意すべきなのは、検索する言語によって、検索結果が大きく異なるという点だ。

日本語以外の言語で検索する方法

中国語(繁体字)で調べる場合を例に、日本語以外の言語で検索する方法を紹介しよう。
ただ、Google ChromeやGoogleのアップデートによって、操作方法が変わる可能性があるため、その点は留意してほしい。

  1. Google Chromeを開き、適当なキーワードで検索
  2. 検索結果の右上にある歯車のマークをクリック
  3. 「検索結果の地域」をクリック
  4. 検索結果を見たい国・地域名をクリック(この場合は台湾を選択)
  5. 「表示言語」をクリック
  6. 調べたい言語をクリック(この場合は中国語・繁体字を選択)
  7. 画面上部の検索窓にキーワードを入力
  8. 台湾・中国語(繁体字)で検索した際の検索結果が表示

2. 対応している言語とターゲット国

インバウンドメディアを選ぶ際、必ず確認すべきなのが「どの言語・国や地域をターゲットにしているか」だ。
例えば、同じ中国語でも、繁体字は台湾・香港、簡体字は中国大陸とターゲットが異なる。
自社が狙いたい訪日外国人の国や地域を明確にした上で、その国や地域で使用される言語に対応しているメディアを選ぶことが重要だ。

対応している言語と自社のターゲットが合致しているか確認しよう
対応している言語と自社のターゲットが合致しているか確認しよう

3. 翻訳の質

見落とされがちだが、「翻訳の質」もインバウンドメディアを選ぶ上でチェックすべき重要なポイントだ。
ただ、ターゲットとする国や地域で使われる言語のネイティブが社内にいない場合、翻訳の質を詳しくチェックするのは難しいだろう。
その場合は、自動翻訳機械翻訳を使わず、各言語のネイティブが翻訳しているインバウンドメディアを選んでほしい。
最近では、自動翻訳や機械翻訳の精度も向上しているが、それでも正しい意味が伝わる自然な文章には翻訳できない。
誤訳や不自然な表現があれば、自社の施設や店舗の魅力や情報が正しく伝わらず、ユーザーに誤解を与える可能性もある。
結果的に、自社の施設やお店の信頼や評判を損なう恐れもあるため、翻訳の質にも充分に注意してほしい。
自動翻訳・機械翻訳のデメリットをもっと知りたい方は、以下の記事もチェックしてみよう。
多言語サイト制作を前提とした内容だが、インバウンドメディアを選ぶ上でも知っておくべき知識が詰まっている。

各言語のネイティブが翻訳しているインバウンドメディアを選ぼう
各言語のネイティブが翻訳しているインバウンドメディアを選ぼう

4. 自社の施設や商品の知名度に合わせた提案の有無

次のポイントは、自社の知名度に合わせた記事の内容や導線を提案してくれるかどうかだ。
既に訪日外国人から一定の認知を得ている施設や店舗であれば、施設紹介や店舗紹介の記事を作成してもらい、その記事がGoogleの検索結果で施設名や店舗名が上位表示するだけでも、ある程度の効果が見込める。
しかし、多くの施設や店舗は、自社が思っている以上に訪日外国人からの認知度が低いのが現実だ。
認知度が低い場合、Googleなどで施設名や店舗名が検索されることはなく、単に施設や店舗紹介記事を掲載するだけでは、アクセスは集まりにくい。
だからこそ、自社の認知度や集客課題を考慮した、記事の内容と導線設計を提案してくれるインバウンドメディアを選んでほしい。 

記事への導線設計の提案があるかも確認しよう
記事への導線設計の提案があるかも確認しよう

5. 費用と掲載方法

インバウンドメディアを選ぶ際、「どんな形で情報を掲載できるか」「費用体系は明確か」といった点にも注目したい。
記事掲載だけでなく、バナー広告やSNSとの連携など、媒体ごとに対応メニューや料金体系には大きな違いがある。
また、自社で原稿や写真素材を用意できない場合は、取材から記事制作、翻訳、掲載までワンストップで対応してくれるサービスがあるかも重要な判断材料になる。
さらに、掲載後の反応や効果を確認し、改善提案までしてくれる媒体であれば、安心して任せられる。
媒体を比較する際には、費用だけでなく、こうしたサポート体制や柔軟な対応力も含めて検討することが、成果につながる出稿の近道といえるだろう。

見積もりの金額だけでなく掲載方法もしっかり確認しておこう
見積もりの金額だけでなく掲載方法もしっかり確認しておこう

台湾・香港でのSEOに強いインバウンドメディア「GOOD LUCK TRIP」

ここまで紹介してきた5つのポイントを、自信を持って満たしていると言えるのが「GOOD LUCK TRIP(中国語名:好運日本行)」だ。
訪日外国人の多くが使う、中国語(繁体字・簡体字)と英語に対応。
各言語のネイティブが翻訳・チェックをしており、直訳ではなくわかりやすさを重視した質の高い翻訳を行っている。
特に台湾・香港でのSEOに強く、日本語訳で「東京 観光」「東京 グルメ」など様々なビッグキーワードで上位表示している。
知名度の低い施設や店舗様の場合でも、ビッグキーワードから流入している記事から誘導し、東京観光に興味がある方に施設や店舗を知ってもらうといった導線設計も可能だ。
出稿するインバウンドメディアに迷っているなら、このコラムを掲載している「GOOD LUCK TRIP」もぜひ検討してほしい。

まとめ

訪日外国人の情報収集手段が多様化する中でも、WEBメディアは自社の施設や店舗の魅力を届けるために効果的な手段だ。
ただ、出稿するメディアはしっかり選定しないと、思ったような効果が得られない。
だからこそ、この記事で紹介してきたポイントを踏まえてインバウンドメディアを選んでほしい。