インバウンドメディアとは?出稿を検討する前に知っておくべき基礎知識

インバウンドメディアとは?出稿を検討する前に知っておくべき基礎知識

更新 :
筆者 : GOOD LUCK TRIP
監修 : インバウンドメディア

外国人に向けて日本の観光情報を発信する「インバウンドメディア」。
上手く活用すれば、自社の施設やサービスの認知度を高めるだけでなく、来訪や利用にもつながる効果的な集客施策となる。
この記事では、インバウンドメディアの定義や種類、選び方、メリット・デメリットまで、広告掲載を検討している方が押さえておくべき基本的な知識を紹介する。

インバウンドメディアとは

外国人を対象に日本の観光地や観光スポット、飲食店、宿泊施設などの情報を発信する媒体の総称がインバウンドメディアだ。
インバウンドとは、海外から日本を訪れる観光客を指す言葉だ。「訪日外国人旅行」や「訪日観光」「訪日旅行」と同じ意味で使われる。
旅行を企画する準備段階はもちろん、旅行中の情報収集でも見られるケースが多く、認知獲得だけでなく集客、購買・予約、ファン獲得まで幅広い役割を担っている。

訪日外国人旅行に置いて幅広い役割を担うインバウンドメディア
訪日外国人旅行に置いて幅広い役割を担うインバウンドメディア

事前に知っておくべきインバウンドメディアの種類別の特徴

インバウンドメディアにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なる。
代表的な種類と特徴を整理すると次の通りだ。

紙媒体(パンフレット、観光雑誌など)
現地で手に取ってもらいやすい。保存性が高い。
SNS(Instagram、Facebook、Xなど)
拡散力が高く、ファン獲得にも繋がる。
動画メディア(YouTube、TikTokなど)
動画の特性から伝えられる情報量が多い
WEBメディア(多言語観光情報サイトなど)
興味を持っているユーザーに見てもらいやすく、長期的に情報を届けられる

これからインバウンド集客を始めるなら、特に活用をお勧めしたいのがWEBメディアだ。
旅行者が旅先の情報を探す方法は国や地域によって違いはあるが、「Googleなどの検索エンジンを利用する」という行動は世界共通。
検索結果からインバウンドメディアにたどり着いた訪日外国人は、既に日本旅行に関心が高く旅行先を探している段階にあるため、来訪につながる確度も高い。
さらにWEBメディアは記事広告を一度掲載すれば、中長期的に効果を発揮する資産型の施策になる。
SNSのように瞬間的に拡散して終わる媒体と異なり、継続的に情報を届けられるのが大きな特徴だ。
ここからはインバウンドメディアの中でも、WEBメディアに焦点を当てて、より詳しく紹介していく。

インバウンドメディアの出稿形態

“WEBメディアに掲載する広告”としては、基本的にバナー広告と記事広告(タイアップ広告)の2種類に大別される。
ただし、バナー広告ではインバウンドメディアの特性を充分に活かしきれない。
そのため、より高い効果を期待するのであれば、記事広告を選ぶのがお勧めだ。
ここからは、その理由とあわせて、バナー広告と記事広告の詳細を説明していく。

即効性は高いが短期間しか効果を発揮しない「バナー広告」

WEBメディア内のトップページや記事内の目立つ位置に、自社LPや記事広告、OTAのページへ誘導するバナーを配置する広告形式だ。
期間限定キャンペーンやイベント告知など、短期間での集客や認知拡大には向いており、即効性を求めるケースでは有効に機能する。
ただ、誘導先のLPやページの内容によって成果が大きく左右される点や、掲載期間中しか効果を発揮しない点を考慮すると、バナー広告ではWEBメディアの特性を充分に活かせないと言える。

バナー広告の誘導先を整えてから活用を検討してほしい
バナー広告の誘導先を整えてから活用を検討してほしい

認知獲得だけでなく様々な効果を発揮する「記事広告(タイアップ広告)」

記事形式で自社の施設やサービス、商品を紹介する広告を「記事広告」または「タイアップ広告」と呼ぶ。
記事形式であるため、一般的な広告よりも深く詳しく魅力を伝えられるのが特徴だ。
さらに、実際に取材して制作された記事であれば、利用した際の“体験”をよりリアルに表現できる。
記事内に公式サイトや予約ページへの導線を組み込めるため、認知度向上だけでなく購買や予約にもつながりやすい。
企業からの一方的な発信ではなく、第三者である媒体を通じた情報発信となることで信頼性も高まりやすいのも大きなメリットだ。
また、WEBメディア上のひとつの記事として掲載されるため、広告を避けるユーザーにも自然に読まれやすい。
加えて、自社のサイトが多言語対応していない場合は、訪日外国人向けに正確な情報を発信する場として活用できる。
上述した点から、インバウンドメディアの特性を最大限に活かすには、バナー広告よりも記事広告の活用がお勧めだ。

インバウンドメディアに出稿するなら記事広告がお勧め
インバウンドメディアに出稿するなら記事広告がお勧め

インバウンドメディアを活用するメリット

ここまでで触れてきたように、インバウンドメディアを活用するメリットは多岐に渡る。
その中でも特に大きなメリットに絞って紹介しよう。

訪日外国人に自社の施設・サービスを知ってもらえる

既に訪日外国人からアクセスを集めているインバウンドメディアに掲載することで、自社の施設やサービスの魅力を伝えられる。
これがインバウンドメディアに広告を掲載する大きなメリットだ。
ただし、注意すべきは「記事広告を掲載するだけで終わってしまうこと」だ。
仮に記事広告が施設名やサービス名で検索上位に表示されたとしても、もともと認知されていなければ検索自体が行われず、効果はほとんどない。
認知されるためには、以下いずれかの導線を設ける必要がある。

  • 施設やサービスに興味を持っている人が検索するキーワードで記事広告を表示させる
  • インバウンドメディア内でアクセスを集めているページから記事広告へ誘導する

このように検索ニーズやアクセス動線を意識して設計してこそ、記事広告は本来の効果を発揮する。

記事の制作だけでなく導線も設置してもらえるか確認しよう
記事の制作だけでなく導線も設置してもらえるか確認しよう

興味を持った人に情報を届けられるから行動に繋がりやすい

検索から多くの流入を集めているインバウンドメディアには、すでに日本に興味を持ち、旅行を検討している段階のユーザーが集まっている。
例えば、日本語に訳すと「東京 観光」というキーワードでアクセスを集めているページには、「東京で観光する予定があり、具体的な観光スポットを探している」ユーザーが訪れる。
そのようなページに記事広告への導線を設置すれば、施設やサービスの認知度を高められるだけでなく、実際に利用してもらえる可能性が高まる。

興味を持ったユーザーに自社の魅力を届けられる
興味を持ったユーザーに自社の魅力を届けられる

長期的に情報発信し続けられる

記事広告は一度作成すれば、インバウンドメディア内や検索結果に残り続けるため、長期的に効果を発揮できる。
そのため、インバウンドメディアに記事広告を掲載することは、一過性で終わるバナー広告とは異なり、「資産型の施策」といえる。
実際にコラムを掲載しているインバウンドメディア「GOOD LUCK TRIP」の記事広告の中にも、長期間にわたって検索経由で安定的にアクセスを集め続けている事例が少なくない。

半永久的に掲載してくれるインバウンドメディアなら長期間アクセスを集められる
半永久的に掲載してくれるインバウンドメディアなら長期間アクセスを集められる

AI Overviewや対話型生成AIサービスでの露出が高まる

AI Overviewとは、ユーザーが検索したキーワードに対してAIが回答を自動生成し、検索結果に表示する機能のことだ。
最近では、検索結果に表示されたページを開かず、AI Overviewの回答だけを見て検索を終えるユーザーや、その参照元サイトへ直接アクセスするユーザーが増えている。
さらに、「ChatGPT」や「Gemini」といった対話型生成AIサービスの普及により、情報収集にAIを活用するユーザーが増加し、この傾向は今後も加速すると考えられる。
AIが回答を生成する際、信頼性の高いサイト内のページが参照される傾向にある。
そのため、信頼性の高いインバウンドメディアに、自社の施設やサービスを紹介する記事広告を出稿すれば、AI Overviewや対話型生成AIサービスでの露出度を高められる可能性がある。

中国語(繁体字)で「東京 観光」と調べた際のAI Overview
中国語(繁体字)で「東京 観光」と調べた際のAI Overview

インバウンドメディアを活用するデメリット

インバウンドメディアには多くのメリットがある一方で、「効果を出せる媒体を選ぶのが難しい」という大きなデメリットもある。
効果を出すための絶対条件は、“日本旅行に関心を持つ外国人からのアクセスを集めている”ことだ。
この条件を満たしていないインバウンドメディアを選んでしまうと、認知拡大や集客に繋がる可能性は低い。

効果を出せる媒体をしっかり見極めよう
効果を出せる媒体をしっかり見極めよう

有名・お勧めのインバウンドメディアは?

日本人向けに情報発信していないこともあり、国内ではあまり知られていないインバウンドメディアも多い。
そのため、「有名なインバウンドメディアを知りたい」「どのインバウンドメディアがお勧めか知りたい」という方は多いかもしれない。
しかし、最適な媒体はターゲットや費用によって異なるため、一概に決められるものではない。
知名度やお勧めされているというだけで、出稿先を決めないように注意してほしい。

知名度だけで出稿先を決めないようにしてほしい
知名度だけで出稿先を決めないようにしてほしい

“外国人目線”のインバウンドメディアを選んだ方がいいの?

“外国人目線”を前面に出しているインバウンドメディアもあるが、実際に訪日外国人が強く惹かれるのは“日本人目線”で選ばれた情報だ。
「外国人旅行者ならきっと好むはず」と考えて準備したものが期待外れに終わるケースは意外と多い。
例えば私たちが海外を訪れたとき、旅行者向けに日本語化された商品よりも、その国の言葉でデザインされたパッケージの方に魅力を感じるのと同じだ。
実際にGOOD LUCK TRIPで「旅行サイトでどのような記事を読みたいか」と調査したところ、最も多かった回答は「その土地に暮らす日本人に人気のスポットや商品の情報」だった。
その理由の多くは「地元の人の日常を知りたい・体験したい」というもの。
この結果からも、“日本人目線”で選び発信された情報こそ、訪日外国人の関心を惹きつける重要な要素であることが分かる。

情報発信する上で”日本目線”が重要に
情報発信する上で”日本目線”が重要に

集客に繋がるインバウンドメディアの選び方

自社の認知拡大、集客に繋がるインバウンドメディアを選ぶために、以下5つのポイントを押さえた媒体かどうかを確認してほしい。

  1. SEOに強い
  2. 自社のターゲットとなる国や地域と、インバウンドメディアが対応している国や地域が一致している
  3. 機械翻訳を使っていない
  4. 自社の施設や商品名の知名度に合わせた提案してくれる
  5. 費用と掲載方法が明確

数ある媒体の中から、自社に最適で集客に繋がるメディアを選ぶために、以下の記事で解説している具体的な選び方を参考にしてほしい。

ポイントを押さえたインバウンドメディアなのか媒体資料などで確認しよう
ポイントを押さえたインバウンドメディアなのか媒体資料などで確認しよう

認知獲得だけでなく集客にも繋がるインバウンドメディア「GOODLUCKTRIP」

このコラムを掲載している「GOOD LUCK TRIP」は、旅行ガイドブック「地球の歩き方」を制作する企業が、世界中の旅行者に向けて日本の魅力を発信するインバウンドメディアだ。
GOOD LUCK TRIPの「OMAKASEプラン」では、その施設やサービスに興味のあるユーザーからアクセスを集める記事から、制作する記事広告への導線を設置。
記事の内容に応じて最適な誘導を提案するため、認知獲得だけでなく来訪や利用につながりやすい。
さらに、記事広告は永久掲載され、導線も1年間継続するため、短期的な効果にとどまらず、長期的な集客効果も期待できる。
例えば、東京の飲食店の場合は「東京 グルメ」で上位表示されている記事から記事広告へ誘導を行うことで、「東京で飲食店を探している訪日外国人」に効果的にアプローチできる。その結果、来店へとつながる可能性が高まる。
多言語でSEOの成果を出すために、日本語用原稿を用意しているのも特徴のひとつだ。
インバウンドメディアへの出稿を検討している方、どの媒体を選ぶべきか迷っている方は、ぜひ一度GOOD LUCK TRIPへお問合せ・相談してほしい。

インバウンドメディア「GOOD LUCK TRIP」の成功事例

インバウンドメディアを活用して、実際に認知獲得や集客に成功した事例を知りたい方に向けて、GOOD LUCK TRIPの成功事例をいくつか紹介する。

会社名 業種 概要
京王電鉄様 鉄道会社 「高尾山+one」特集をGOOD LUCK TRIP上で展開。
自社サイトでは伝えにくい沿線の観光魅力を効果的に発信し、SEOで成果を上げてアクセス増加に成功。
株式会社名護パイン園様 テーマパーク 「ナゴパイナップルパーク」を紹介する記事広告を掲載。
知られていなかった海外の潜在顧客層に対して認知獲得に成功。
東京ステーション開発株式会社 商業施設 「東京駅一番街」を紹介する記事広告を掲載。記事掲載後のメンテナンスも実施。
「東京駅一番街」に関するキーワードで上記を獲得し、台湾市場の潜在顧客に効率的にリーチできるように。

成功事例をもっと詳しく知りたい方や、他の事例も見てみたい方は、以下のページから確認してほしい。

まとめ

インバウンドメディアの定義から活用するメリット・デメリット、選び方、成功事例まで、広告掲載を検討している方に必要な情報を網羅的に紹介してきた。
自社の施設やサービスの認知度を高めるだけでなく、来訪や利用にもつながる可能性があるインバウンドメディアを、ぜひ活用してみてほしい。
この記事を掲載しているGOOD LUCK TRIPのことをもっと詳しく知りたい方は、こちらのページもチェックしてみよう。