
訪日関心層がすでに集まっているGOOD LUCK TRIPと組んだほうが断然、効率がよいと考えました
Interviewee:京王電鉄株式会社 広報部 内藤沙弥氏
インタビュー日:2025年6月10日
東京都心から多摩地域、神奈川県北部に路線網をもつ京王電鉄様。世界トップクラスの登山者数を誇る「高尾山」を活かし、訪日外国人旅行者に沿線の魅力あるスポットを訪れてもらうことに力を注いでいます。2024年秋、GOOD LUCK TRIP内に「高尾山+one」という特集ページを構築し、「高尾山へ登る旅に、楽しみをひとつ加えよう!」というメッセージとともに、さまざまな体験や観光スポットの紹介をスタートしました。

― 訪日外国人向けの情報発信について、課題に感じていたことはありますか?
これまでも訪日外国人向けのPRは実施していましたが、沿線の観光スポット情報を幅広く発信する一方で「広く浅いPR」になりがちで、本当にこの情報が訪日外国人旅行者に魅力的に感じてもらえているのかという悩みがありました。また、そもそも自社公式サイト内で情報を発信していても多くの旅行者が当社サイトに辿り着けない、という根本的な課題もありました。
― 昨年、自社公式サイトをリニューアルされました。外国語ページにあえて「観光地紹介」を設けなかった理由は何でしょうか?
サイトの役割を明確に分けて考えています。冷静に考えれば「旅行のプランを立てる際に鉄道会社のサイトから旅行情報を集める」というロジックはそもそも不合理な発想であり、自社サイトでは乗車券に関する情報や、乗車方法、運行スケジュールなど鉄道会社に求められる情報の発信に徹しています。実際に、海外からのアクセスもそのような情報に集中しています。観光情報は、多言語旅行メディアである「GOOD LUCK TRIP」にお任せしました。旅行情報を求めて読者が集まっているところで情報発信をするほうが、SEO的にも理にかなっていますし、はるかにターゲットにリーチできる確率が上がるからです。

― 数あるインバウンドメディアのなかで、GOOD LUCK TRIPの活用を決めたポイントはどのような点でしたか?
ずばり、海外からのウェブ検索におけるSEOの知見と実績です。社内ではインバウンド向けSEOの知見が不足していたので、訪日関心層をすでに集めることに成功しているGOOD LUCK TRIPと組むことが、短期間での成果達成につながると判断しました。実際に、課題に対する提案を受けたとき、目から鱗が落ちるような気づきがありました。

― 高尾山の旅と合わせて沿線の楽しみ方を伝える「高尾山+one」特集が立ち上がりました。訪日外国人向け観光情報発信にどのような変化が起きましたか?
京王沿線の主要観光地である高尾山を、情報発信の軸にしていく方針が定まったことが大きな変化です。それまで、総花的なプロモーションになっていた点を改善するきっかけになりました。
またGOOD LUCK TRIPは、多言語旅行情報メディアでありながら日本語でのSEOでも成果を上げており、PVも安定的に伸びています。これまで自社で高尾山観光情報を発信していた国内向けサイトのPVが伸び悩んでいましたが、今ではその解決にもなると手ごたえを感じています。


― 「高尾山+one」によって、どのような成果を実感されましたか?具体的な数字やエピソードがあれば教えてください。
3年間で計画していたPVを、想定より1年以上早く達成する見込みです。まずはそのPVを成果として実感しています。また、単純にページを見ていただくだけでなく、閲覧している方の動線を分析することで、マーケティングに活かせると考えています。発信とともに情報収集もできるというのが、旅行メディアと取り組むおもしろさです。

― 訪日外国人向け施策の展望を教えてください。
今年、外国人向けにデジタルチケットの販売をスタートしました。今後、部署を越えた連携を行い訪日外国人対応に取り組んでいきたいと思います。そして、「高尾山+one」のコンテンツも継続して増やしていきます。都心に目が行きがちな旅行者にも、多摩地域の魅力について目を向けてもらえるようにしたいと思っています。
