新井崎神社

中国・秦の始皇帝の命で不老不死の薬草を求めて海を渡ったと伝わる徐福を祀る神社。徐福は伊根湾のこの地に辿り着いたのちに新井崎に住み着き、里人に医薬や天文、占い、漁業、農耕などを教えたという。死後は里人たちによって産土神として新井崎神社に祀られ、海上安全と漁業の神として信仰を集めている。

神社は当初別の場所に創建されたが、前を通る船に異変が続いたことから現在の場所に建て替えられた。社殿は小規模ながらも山と海岸を一望できる立地にあり、歴史と自然が一体となった厳かな雰囲気だ。

境内には徐福の足跡を偲ぶ石碑が置かれ、参拝者は伝説に思いを馳せながら静かに手を合わせることができる。また、山道を進んだ先には徐福が上陸したと伝わる「ハコ岩」があり、海岸線に大きく黒い石がゴロゴロと転がるダイナミックな景観が楽しめる。