父母ヶ浜

全長約1km、干潮時には約500ｍも潮が引く遠浅のロングビーチ。毎年夏には地元の海水浴客が訪れる何気ない日常の水遊びスポットが、1枚の写真をきっかけに、2017年頃より絶景名所としてSNSで話題に。今では国内外から多くの人が 訪れるようになるほど人気になった。

人びとを惹きつけてやまない絶景とは、潮が引いた干潮時の夕暮れに現れる、南米ボリビアの「ウユニ塩湖」のようなリフレクション風景。 「空が海に映る」奇跡のような光景は、一方が海に、そのほか三方が山に囲まれた遠浅の海岸と、夕暮れに風が止まる瀬戸内海特有の現象である「瀬戸の夕凪」によるもの。静かな水面の反射を利用した美しい1枚の写真から、父母ヶ浜の存在は世界中に広がった。

夕陽の名所としても知られ、「日本の夕陽百選」にも選ばれたことがある。素晴らしい夕景も見どころのひとつで、壮大な空が朱く染まり、徐々に暮れていくグラデーションは見る者の心を奪う。