湧水庭園 四明荘

古くから湧き水が豊富で、水の都と称されていた島原市。なかでも市内の新町は、住民たちが湧き水に寄り添った生活をしていることで知られ、町を歩けばいたるところで鯉が泳ぐ水路に出会うことができる。

そんなエリアにある「湧水庭園 四明荘」は、187坪をこえる広々とした庭園。明治時代に造成され、四方の眺望が見事なことからこう命名されたという。園内には大小の池が設けられていて、湧き水の量は1日約3000トン。底まで見えるほどの高い透明度の池には鯉が泳ぎ、周囲は赤松や楓の木々が植栽され、思わずため息がこぼれてしまうほど美しい景観を生み出している。

木造瓦葺の母屋はまるで池に浮いているかのように立ち、池へ張り出した座敷の縁側に腰掛けることも可。国の登録有形文化財に指定された庭園で、風流かつ優雅なひとときを心ゆくまでどうぞ。