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    初めての一人旅で、いちばん感動して、いちばん忘れられない場所が宮島でした。
    普段はかなり船酔いしやすいので、出発前は少し心配していましたが、楽しみすぎたからなのか、船ではまったく酔いませんでした。途中の海の景色も十分きれいでしたが、実際に宮島に足を踏み入れた瞬間、さらに目の前がぱっと開けるような感動がありました。
    船を降りると、たくさんの鹿が島のあちこちをのんびり歩いていて、人もまったく怖がらない様子。島全体が自然と歩くペースをゆるめてくれるようで、通りを散歩していると、まるで桃源郷に迷い込んだような気分になりました。観光客は多かったのに、それでもまったく気にならないほどでした。
    道中では、宮島に隠れている小さな魅力のひとつひとつがとても印象的でした。嚴島神社の神獣の像は、表情があまりにもかわいくて(笑っているような、ちょっととぼけた感じ)、思わずこちらまで笑ってしまいました。もう片方の神獣は一転して真面目な顔つきで、場をしっかり引き締める役目みたいで、それもまた面白かったです。
    ちょうど干潮のタイミングで、大鳥居を間近で見ることができました。近くで見ると柱にはびっしり苔がついていて、思わず笑ってしまいました。同じ場所でも、こんなふうに違う表情があるんだなと感じました。
    今思い返しても、あのときの自分をちょっと誇らしく思います。船酔いしやすいと分かっていながら、それでもこの旅に出ることを選んだ自分を。ズボンの裾が泥や砂で汚れてもまったく気にならないくらい、目の前の景色にはそれだけの価値がありました。
    そして宮島は、私の幸運な日本旅の中でも、いちばん忘れられない1ページになりました。

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