【来島海峡急流観潮船】迫力の潮流に歴史、造船も!見どころたくさんの観光船

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本州の広島県尾道市と四国の愛媛県今治市を結ぶ「しまなみ海道」。瀬戸内の島々を渡りながらのびるこの道の最も南端の島が大島です。この大島と四国の間の来島海峡は、日本三大急潮流のひとつとして有名です。速い潮流と複雑な地形で生み出される「渦潮」は来島海峡の名物。迫力ある潮の流れを観測できる「来島海峡急流観潮船」に乗って、潮流見物へ!

発着場の港へ向かう前にチケット購入場所へ

乗船前にまずは発券場所である「道の駅 よしうみいきいき館」へ。ここでチケットを購入して、船の発着場所である下田水港へと向かいます。よしうみいきいき館から下田水港へは3〜5分ほど歩くので、出航時間まで少し余裕をもってチケット購入を済ませておきましょう。乗船時にチケットを確認してもらい、いよいよ出航です。

食事処や地元の名産・お土産の購入にも重宝する「道の駅 よしうみいきいき館」
食事処や地元の名産・お土産の購入にも重宝する「道の駅 よしうみいきいき館」
乗船前にチケットを確認
乗船前にチケットを確認
ガイドさんの軽快なおしゃべりも楽しい。外国語パンフレットもあり。
ガイドさんの軽快なおしゃべりも楽しい。外国語パンフレットもあり。

来島海峡大橋を海上から見上げて堪能

下田水港から出発するとまずは来島海峡大橋の下をくぐります。橋の裏側を見られるのは海上散歩ならではの眺め。この橋は世界初の三連吊橋で、しまなみ海道のなかで最も規模が大きく、堂々とした風貌です。船から見て驚くのが、橋のケーブルを固定する「アンカレイジ」。海底から約90m、海面から見えているのは約60mという巨大なコンクリートの塊です。

海上から見た来島海峡大橋の姿は壮観
海上から見た来島海峡大橋の姿は壮観
こちらが「アンカレイジ」。25mプール600杯分のコンクリートが使われている
こちらが「アンカレイジ」。25mプール600杯分のコンクリートが使われている

迫力ある潮流を見たいなら、満月・新月の日に

お目当ての「渦潮」は、いくつか観測ポイントがあり、そこで船のエンジンを止めてとどまってくれるのでじっくりと観賞できます。(潮流や天候の関係でエンジンを止めない場合もあります)
また、実は見ごたえがあるもう一つの潮流が「湧き潮」。複雑な海底の地形のため、海底から海水が勢いよく湧き上がってくるように見えます。激しく迫力ある潮流が見られるのは、満月と新月の日。自然現象ながら、潮の満ち引きと大きく関係しているため、ある程度見ごたえある潮流の発生が予測できるのです。

渦を巻いては消えていく不思議な潮の流れに感動。船が近寄れないほど激しい潮流が見られることも
渦を巻いては消えていく不思議な潮の流れに感動。船が近寄れないほど激しい潮流が見られることも
こちらが「湧き潮」。渦潮にも引けを取らない迫力
こちらが「湧き潮」。渦潮にも引けを取らない迫力

村上水軍ゆかりの島々を見物

このエリアは歴史的にも意義深く、室町時代戦国時代を中心に隆盛を誇り日本最大の海賊と言われた「村上水軍」の本拠地がありました。それが、周囲わずか850mの小さな島・来島。港そばにある「来島八千戈神社」は海上からお参りができるよう、神社が海を向いています。近隣の島々にも要塞が築かれ、武志島(むしじま)の島の周囲には、平らな通路を設けて実戦に備えていたという「武者走り」が今も残ります。

村上水軍の本拠地があった「来島」。石垣の跡など史跡が今も残る
村上水軍の本拠地があった「来島」。石垣の跡など史跡が今も残る
海上から見た「来島八千戈神社」。来島城の守護のために建立された
海上から見た「来島八千戈神社」。来島城の守護のために建立された
「武者走り」の跡が残る「武志島」
「武者走り」の跡が残る「武志島」

造船工場

見どころはまだまだあります! 今治市は造船業が盛ん。1日に700〜800隻の船が通行するという海上交通の要衝でもあるこのエリアには、複数の造船会社の工場やドックが並んでおり、海上から巨大な貨物船やタンカーを見ることができます。まさに、海に浮かぶ巨大建造物。建造中、または修理中の大きな船が眼前に迫ると、想像を超える大きさに圧倒されるはずです。

造船場の風景。立ち並ぶクレーンも迫力あり
造船場の風景。立ち並ぶクレーンも迫力あり
建造中の貨物船。見上げるように眺められる
建造中の貨物船。見上げるように眺められる

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