【栗林公園の観光ガイド】日本の情緒と文化を体験できる風光明媚なスポット

【栗林公園の観光ガイド】日本の情緒と文化を体験できる風光明媚なスポット

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

広大な敷地の中で日本情緒あふれる景観や、日本の文化を体験できる「栗林公園」。
季節によって異なる表情を見せるのはもちろん、少し歩くだけで異なる魅力を持つ景色に出会える場所だ。
魅力たっぷりの「栗林公園」のお勧め観光シーズンや見どころなど、観光する上で知っておきたい情報を紹介しよう。

栗林公園ってどんなところ?

香川県高松市に位置する「栗林公園」は、国の特別名勝に指定されている、日本一の大きさを誇る文化財庭園だ。
平庭部の広さは16ha。背景となる紫雲山を含めた面積は、約75haもある。
高松藩(現在の香川県)の領主である松平家の別邸として、江戸時代に造営。
歴代の領主が修築を重ねて、300年ほど前に完成した。
「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」では最高評価の三ツ星に選ばれ、広大な敷地に回遊式庭園が設けられている。
回遊式庭園とは、園内に配置された飛び石・築山・灯篭・滝などを回遊して鑑賞できる庭園。
6つの池と13の築山があり、歩く度に異なる美しい風景に出会える。
四季折々の自然景観を眺められるほか、手入れされた約1,400本の松も見逃せない。
江戸時代の盆栽が成長した「根上り五葉松」は、樹高約8m、幹回り約3.5mで見ごたえも抜群だ。
「栗林公園」の景色を堪能するなら、船で園内を巡る「南湖周遊和船」に参加してみよう。
食事処や茶屋もあるので、休憩しながら「栗林公園」を楽しめる。

和船に乗って水上から園内を眺めるのもお勧め
和船に乗って水上から園内を眺めるのもお勧め

栗林公園へのアクセス

香川観光の移動拠点である、「高松駅」からのアクセスを案内しよう。
「高松駅」からは電車1本で最寄り駅に到着できるので、迷う心配はない。

経路
1. 高徳線へ乗車し、「JR栗林公園北口駅」にて下車
2. 駅から徒歩3分
所要時間
約8分

栗林公園の開園時間と入場料

「栗林公園」の開園時間と入場料は、下記の表にまとめたので、参考にしてほしい。
開園時間は時期によって異なるため、詳しくは公式サイトを確認しよう。

開園時間
ほぼ日の出から日没まで
入場料
・大人:410円
・子供:170円

栗林公園のお勧め観光シーズンは?

どの季節でも美しい景観を見られるが、「栗林公園」のお勧め観光シーズンは春と秋だ。
春は桜と梅、秋は紅葉を眺められる名所でもある。
観光の時期を調整できるなら、春か秋に訪れてほしい。

梅と桜が園内を彩る「春の栗林公園」

春の「栗林公園」には、梅と桜が園内に咲き誇る、日本情緒あふれる絶景が広がる。
梅の見頃は2月中旬〜3月上旬。
北梅林と南梅林を中心に、約150本の愛らしい姿を見せてくれる。
桜の見頃は、3月下旬~4月上旬。
ソメイヨシノやエドヒガンなど、約300本の美しい花が咲き誇る。
桜と「偃月橋」が共演する景色は、まるで絵画のような美しさだ。
思わずため息がもれるほど艶やかな、日没後にライトアップされる桜のトンネルも必見。

偃月橋と桜が共演する美しい景色
偃月橋と桜が共演する美しい景色
日没後にライトアップされた、幻想的な桜も魅力的だ
日没後にライトアップされた、幻想的な桜も魅力的だ

紅葉と松が織りなす色彩豊かで美しい「秋の栗林公園」

秋になると園内の木々が色づき、紅葉の名所としての表情を見せる。
紅葉の見頃は、11月下旬〜12月上旬。
カエデやイチョウ、ハゼノキなど、約270本の木が「栗林公園」を秋色に染める。
園内を散策し、燃えるような紅色と温もりある橙色に出会おう。
ライトアップされた紅葉が湖面に映し出される様子は、まさに絶景。
松の緑とも重なり、信じられないくらい幻想的な景色が広がる。

南湖周遊和船に乗って、水上から紅葉を眺めるのもお勧め
南湖周遊和船に乗って、水上から紅葉を眺めるのもお勧め
紅葉と光が湖面に映る絶景も見逃せない
紅葉と光が湖面に映る絶景も見逃せない

日本情緒と自然景観を堪能できる!栗林公園の見どころ5選

園内のいたるところに見どころがあり、なんとなく散策するだけでも楽しめてしまう「栗林公園」。
でもせっかくなら、ポイントを押さえて散策してほしい。
「栗林公園」のここだけは押さえておきたい見どころを、厳選して紹介しよう。

1. 園内一のビュースポット「飛来峰」

富士山に見立てて造られた築山である「飛来峰」は、園内で最も素晴らしいビュースポット。
山頂から見える、「偃月橋」や紫雲山を背景にした「南湖」は絶景。
藩主が見た、江戸時代と同じ光景を眺められるかもしれない。
山頂近くには「珪化木」と呼ばれる、植物の化石が配置され、山崩れ防止や富士山の雪を表していると伝わる。

飛来峰から眺める美しい景色をゆっくり堪能しよう
飛来峰から眺める美しい景色をゆっくり堪能しよう

2. 富士山のように見える?「芙蓉峰」

「飛来峰」より北へ向かうと、「芙蓉峰」と呼ばれる築山がある。
「芙蓉峰」の頂上から、北湖と奥にそびえる紫雲山を眺めてみよう。
遠くに朱色の「梅林橋」も見えるので、美しい自然の中に日本らしさを感じられるだろう。
「梅林橋」から北湖を眺めると、「芙蓉峰」が富士山のようにも見えるので、ぜひ確かめてほしい。

日本の風情を感じられる芙蓉峰からの眺め
日本の風情を感じられる芙蓉峰からの眺め

3. 湖上から園内の絶景を楽しむ「南湖周遊和船」

30分かけて約7,890㎡の南湖を周遊できる「南湖周遊和船」。
地上とは違う魅力を持つ、湖上の眺めを楽しもう。
ハート型の「恋ツツジ」や湖上に顔を出した「流枝の松」、不老不死をテーマに造られた「天女嶋」、岩だけで理想郷を表現した「仙磯」など、見どころが盛りだくさん
タイミングが合えば、アオサギやカワセミにも出会える。
乗船するには、電話やホームページからの予約が必要。
電話の場合は、乗船したい日の前月1日から、利用日の前日までに予約を受け付けている。
「南湖周遊和船」の料金は、下記の表のとおりだ。
3歳以下は、乗船できないので気をつけてほしい。

大人
620円
子供(中学生以下)
310円
見どころ盛りだくさんの「南湖周遊和船」に乗らない手はない
見どころ盛りだくさんの「南湖周遊和船」に乗らない手はない

4. 香川の文化とアートを堪能できる「商工奨励館」

「商工奨励館」は、香川県の文化・芸術・産業を学べる施設だ。
本館2階では、有名アーティストが手がけた家具が鑑賞可能。北館には現代美術家が「栗林公園」のために制作した作品が飾られている。
西館では、香川県の名物である「讃岐うどん」の歴史や発展に関する展示、香川の食材を楽しめる食事処がある。
東館には香川漆器が展示され、週末には工芸士の実演も見学できる。

香川の景色だけでなく文化やアートも満喫しよう
香川の景色だけでなく文化やアートも満喫しよう

5. 面白い逸話が残る「鶴亀松」

「商工奨励館」の前に位置する「鶴亀松」。「百石松」とも呼ばれている。
松平家(武士の一族)の家老(武家の家臣の中でも最も位が高い役職)が、手入れに熱中して仕事に遅れ、給料から100石(現在の価値で約1,000万円)減らされた逸話が別名の由来だ。
組み合わせた110個の石で亀を表現。松の枝で羽を広げた鶴が舞っている形を表した。
「根上り五葉松」と同じくらい迫力ある姿を、ぜひ眺めてほしい。

由来を思い返しながら、迫力ある姿眺めてみよう
由来を思い返しながら、迫力ある姿眺めてみよう

日本ならではの景色と料理を味わえる!栗林公園内のグルメスポット3選

「栗林公園」の中には、園内の景観を楽しみながら、日本料理やお茶、デザートを食べあれる食事処や茶々がいくつかある。
美しい景色を見ながら、日本の食文化を体験しよう。

1. 花園亭

花園亭」は、栗林公園の正門から南へ松の並木沿いに50メートルほど歩いた場所に位置する。
四季折々に異なる表情を見せる名園を眺めつつ食事やお茶を楽しめる。
食事は、早朝の清々しい空気に包まれつついただく朝がゆは、本館のほか向かいにある茶室「泛花亭(はんかてい)」で提供。
メニューには幻のお茶「碁石茶」を使用したちゃがいさん(碁石茶の茶粥)も。こちらは数に限りがあるため、事前に問い合わせをしておくのがおすすめだ。

美しい日本庭園を愛でつつ食事が楽しめる、文化財庭園内の食事処
美しい日本庭園を愛でつつ食事が楽しめる、文化財庭園内の食事処

2. 掬月亭

公園内にある掬月亭は、どの方向からも正面に見える四方正面の数寄屋風書院造が特徴的な江戸時代初期の純和風建築。
歴代の高松藩主からは「大茶屋」と呼ばれ、客人をもてなすのに愛用されてきた。
入亭料を支払えば室内の見学も可能で、徳川11代将軍の家斉から贈られた盆栽が成長したと伝わる「根上り五葉松」や南湖と呼ばれる池など、見事な風景を眺めながら抹茶や煎茶を味わえる。

国指定の特別名勝で、四季折々の景色を眺めながらお茶&昼食を
国指定の特別名勝で、四季折々の景色を眺めながらお茶&昼食を

3. 吹上亭

「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で最高評価の三つ星を獲得した国の特別名勝「栗林公園」。
平庭部だけで16ヘクタールにも及ぶ広大な敷地内には食事処が点在しており、そのなかの1つが南湖のそばにある「吹上亭」だ。
南湖に架かる名橋「偃月橋」を渡ったところにあり、四季折々の庭園の景色や池を泳ぐ錦鯉を眺めながら食事やお茶を楽しめる。

特別名勝「栗林公園」の南湖近くにある食事処
特別名勝「栗林公園」の南湖近くにある食事処

栗林公園と合わせて訪れたい香川の人気観光スポット3選

「栗林公園」以外にも、香川には歴史ある観光スポットが満載だ。
これから紹介するスポットを「栗林公園」と合わせて観光し、日本の歴史と文化を堪能してほしい。

1. 金刀比羅宮

象頭山に建つ、金刀比羅神社の総本山。年間約400万人もの参拝客が訪れる。
主祭神である大物主神は中世以前から海上交通の守り神として知られ、五穀豊穣や産業文化の繁栄をもたらす神様だ。
大化の改新以前の創建とされる御本宮に鎮座している。
門前町から御本殿までは、長い石段の階段が続き、その数なんと785段。
一段一段に願いを込めてゆっくり上っていこう。

「こんぴらさん」の愛称で親しまれる四国屈指のパワースポット
「こんぴらさん」の愛称で親しまれる四国屈指のパワースポット

2. 丸亀城

400年の歴史を持つ丸亀のシンボル的存在。武将・生駒親正がその子である一正とともに5年がかりで築いた平山城だ。
内堀から天守にかけて積み重ねられた石垣は日本随一の高さ約60mを誇り、その特徴的な曲線から“扇の勾配”と称されている。
また、天守は全国に12しかない木造天守の一つで、国の重要文化財に指定。

美しい石垣に鎮座する白亜の木造天守
美しい石垣に鎮座する白亜の木造天守

3. 史跡高松城跡(玉藻公園)

生駒家4代、松平家11代の歴代藩主の居城であった高松城。
愛称・玉藻城。瀬戸内海に面して築城された海城であり、日本三大水城の一つに数えられている。
現在は「玉藻公園」として一般開放。
かつて四国最大規模であった天守は1884年に老朽化の為に解体されているが、国の重要文化財に指定されている月見櫓・水手御門・渡櫓・艮櫓といった建物が残っており、見学できる。

瀬戸内海に面して築城された海城で、日本三大水城の一つに数えられている
瀬戸内海に面して築城された海城で、日本三大水城の一つに数えられている

栗林公園に関するよくある質問

Q

栗林公園を観光するのに必要な時間は?

A

散策だけなら1時間、ランチや買い物するなら2時間〜3時間です。

Q

栗林公園内でランチを食べられる場所はある?

A

はい、和食やイタリアンを味わえます。

まとめ

この記事では「栗林公園」を楽しむために知っておきたい、見どころやグルメスポットなどを紹介してきた。
広大な敷地の中には、日本の美を感じられる観光スポットが盛りだくさん。
和船からの景色を鑑賞し、春の桜や秋の紅葉を堪能しよう。早朝に散歩すれば、体に優しい「朝がゆ」も味わえる。
風光明媚な景色を満喫できる「栗林公園」へ、ぜひ訪れてみてほしい。
「栗林公園」以外にも、香川には歴史や自然、グルメやショッピングを楽しめるスポットが充実している。
香川観光を楽しみたい方は、こちらの記事も読んで参考にしてほしい。