【城崎温泉観光ガイド】歩いて巡る7つの外湯と風情漂う街並み
開湯1300年の歴史を持つ城崎温泉は美しく風情のある温泉街で、7つの外湯巡りを楽しめるのが最大の魅力。
「駅は⽞関」「道は廊下」「宿は客室」「外湯は⼤浴場」と考えて、街づくりされており、浴衣姿で温泉街を歩くと、街全体が一つの温泉宿として「おもてなし」してくれるように感じるはずだ。
松葉ガニや但馬牛など美味しいグルメも満載。
贅沢な時間をゆったり過ごせる、城崎温泉の7つの外湯と観光スポット・グルメ・宿泊施設を紹介しよう。
風情と歴史を感じられる温泉街「城崎温泉」
国登録有形文化財の歴史ある建物が点在する「城崎温泉」は、ノスタルジックな雰囲気を楽しめる温泉街だ。
冬は歴史ある建物に雪が降り積もり、春はたくさんの桜が咲き誇る、風情ある街並みも魅力のひとつ。
7つの外湯を巡る「外湯巡り」が名物の城崎温泉は、浴衣に下駄履きが正装と言われており、温泉街を出歩くための浴衣も用意されている。
柳並木と大谿川の風情漂う街並みを浴衣姿で散策すれば、日本情緒を堪能できる。
「城崎温泉」の泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、神経痛や疲労回復に効くとされている。
また、肌にハリを与え、保湿性が高いことから美肌効果も期待できる。
もちろん、「城崎温泉」の魅力は風情ある街並みと温泉だけではない。
甘く濃厚な味わいの「松葉ガニ」や、兵庫県産の黒毛和種の和牛「但馬牛」など、春夏秋冬いつ訪れても美味しいグルメを楽しめる。
「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」では二つ星を獲得し、「温泉総選挙2016 インバウンド部門」では1位、「にっぽんの温泉100選(第34回)」で8位に選ばれていることからも、人気の高さと溢れる魅力が窺える。
城崎温泉までのアクセス
東京からのアクセス
東京から城崎温泉まで、4時間40分。
東京駅から「JR新幹線のぞみ」で京都駅へ。
「特急きのさき」に乗り継ぎ約2時間20分で、城崎温泉駅に到着する。
大阪からのアクセス
大阪から城崎温泉まで、2時間40分。
大阪駅から「特急こうのとり」で城崎温泉駅まで乗り継ぎなしで、到着できる。
名古屋からのアクセス
名古屋駅から城崎温泉駅まで3時間。
名古屋駅から「東海道新幹線」で京都駅へ。
「特急きのさき」に乗り継ぎ約2時間20分で、城崎温泉駅に到着する。
神様のご利益にあずかろう!日帰りでも楽しめる城崎温泉の7つの外湯
城崎温泉には7つの外湯がある。
「外湯」とは外にある共同浴場(日帰り入浴施設)、「内湯」とは旅館の中にあるお風呂のことをいう。
城崎温泉の外湯には、それぞれ異なるご利益があると言われている。
外湯ごとの魅力を満喫しながら、神様からのご利益にあずかれる外湯巡りは、城崎温泉ならではの楽しみのひとつだ。
外湯には無料で利用できるタオルがなく、レンタルもしくは購入する必要がある。
城崎温泉内の旅館に宿泊すれば、タオルも旅館から支給されるが、日帰りで「城崎温泉」を楽しみたいなら、フェイスタオルとバスタオルを用意しておこう。
日帰りで外湯巡りをする際には、1,200円で7つの外湯に入れるフリーパス「ゆめぱ」を購入するのがお勧め。
1泊でも日帰りでも楽しめる「外湯巡り」を満喫するために知っておきたい、「7つの外湯」の特徴とご利益を紹介しよう。
1. 運が開けて福を招く「一の湯」
温泉街のほぼ中心に位置し、城崎を象徴する存在となっている「一の湯」。
特徴は洞窟風呂で、天然の岩肌に囲まれての入浴は至福の時間となる。
江戸中期「一の湯」は「新湯(あらゆ)」という名前だったが、名医・香川修徳が書いた「一本堂薬選」で、「城崎新湯は天下一」と記された。
天下一の温泉だと賞賛された新湯は、「一の湯」に改名したという由来がある。
開運招福の湯とされており、交通安全・合格祈願などのご利益を得られるという。
- 営業時間
- 7:00〜23:00
- 定休日
- 水曜日
- 料金
-
・大人:800円
・子供:400円
2. 美人になれる?天皇にゆかりがある「御所の湯」
美しい建物が特徴的な「御所の湯」。
南北朝時代の歴史物語「増鏡」に登場する後堀河天皇にゆかりがあることから、「御所の湯」と名付けられた。
開放感溢れる露天風呂に浸かりながら、露天部分に流れる大迫力の滝を眺める時間は、まさに癒しのひとときだ。
「良縁成就・ 美人の湯」とも言われており、女性に人気の温泉。
- 営業時間
- 7:00〜23:00
- 定休日
- 木曜日
- 料金
-
・大人:800円
・子供:400円
3. 金運アップのご利益が得られる「まんだら湯」
僧侶・道智上人が一千日の間お経を唱え続けたところ、満願し霊湯が湧き出したのが、城崎温泉のはじまりとの言い伝えがある。その仏縁から「まんだら湯」と名付けられた。
一生一願の湯とも呼ばれ、商売繁盛・五穀豊穣のご利益を得られる。
- 営業時間
- 15:00〜23:00
- 定休日
- 水曜日
- 料金
-
・大人:800円
・子供:400円
4. 家内安全のご利益が得られる「地蔵湯」
シンプルでモダンな外観が特徴の「地蔵湯」。
この湯の泉源から「お地蔵さん」が出たというのが「地蔵湯」の由来。
名前の由来となったお地蔵さんは、庭内に祀っている。
大きな浴室だけでなく、2階には家族風呂や広い休憩所も用意されており、家族でのんびり過ごすのにぴったりの温泉施設だ。
命ある者の救いの湯として、家内安全のご利益がある。
- 営業時間
- 7:00〜23:00
- 定休日
- 金曜日
- 料金
-
・大人:800円
・子供:400円
5. 夫婦円満を願う「鴻の湯」
庭園露天風呂が人気で、多くの人々に親しまれている「鴻の湯」。
足を怪我したコウノトリが傷を癒やしていた場所をよく見ると、温泉が湧き出していたという伝説がある。
コウノトリの夫婦が足の傷を癒した湯という説もあり、「鴻の湯」には夫婦円満のご利益があると言われている。
- 営業時間
- 7:00〜23:00
- 定休日
- 火曜日
- 料金
-
・大人:800円
・子供:400円
6. 安産・子授けのご利益が得られる「柳湯」
外湯の中では一番小さい温泉ながらも、風情ある温泉施設。
深い浴槽に入った熱めの湯と、木のぬくもりを感じられる浴室はリラックス効果抜群。
中国の名勝西湖から移植し、柳の木の下から温泉が湧き出たことから「柳湯」と名付けられ、安産・子授けのご利益が得られる。
- 営業時間
- 15:00〜23:00
- 定休日
- 木曜日
- 料金
-
・大人:800円
・子供:400円
7. 自然景観を楽しめる「さとの湯」
城崎温泉の外湯で一番新しい「さとの湯」。
浴室はエキゾチックな洋風風呂と和風風呂があり、ドライサウナ・ミストサウナやアロマの香りがする温浴室と設備が充実している。
円山川を眺められる露天風呂からは、特別天然記念物のコウノトリが見られることもある。
- 営業時間
- 13:00〜23:00
- 定休日
- 月曜日
- 料金
-
・大人:900円
・子供:450円
伝統と文学が色濃く残る街!城崎温泉の見どころ3選
城崎温泉の楽しみ方は、7つの外湯巡りだけではない。
伝統文化を体験できるスポットや自然が生み出す絶景スポットもあり、見どころが満載だ。
城崎温泉の魅力を満喫できる見どころを、3つに厳選してご紹介。
1. 城崎温泉ロープウェイ
「城崎温泉ロープウェイ」では、標高231mの大師山の山頂まで、約7分間の空中散歩を楽しめる。
山頂の展望台には、城崎の町並みと日本海の絶景が広がっている。
カフェテラスでは美味しいコーヒーを飲みながら、温泉街とは違った魅力を持つ、豊かな自然景観を堪能しよう。
また、素焼きの陶器を投げて割ることで、厄を落とす「かわら投げ」も体験できる。
2. 城崎麦わら細工伝承館
麦わら細工伝承館では、現代の職人の作品と江戸から昭和にかけての作品が、200点以上展示されている。
麦わら細工は大麦のわらを原料に、桐箱や色紙に細工を施す伝統工芸で、無形文化財に指定されている貴重な芸術作品だ。
白壁の土蔵をそのまま生かした、美しい建物も見どころのひとつ。
3. 城崎文芸館
城崎温泉にゆかりがある作家に関する展示を行う「城崎文芸館」。
小説家 ・志賀直哉と共に近代文学を担った作家たちと、城崎温泉との関わりを紹介する常設展や、城崎温泉の歴史がわかる展示コーナーなどがある。
城崎文芸館の入り口横には足湯もあり、楽しみつつ文学に親しめる、城崎温泉らしい施設となっている。
多くの作家が訪れたことから、城崎温泉は「文学のまち」としても知られる。
グルメも堪能できる!城崎温泉でお勧めの旅館3選
観光地としても人気がある城崎温泉には、リーズナブルなホテルから歴史ある高級ホテルまで、様々な宿泊施設が数多くある。
その中でも、城崎温泉グルメが堪能できる宿泊施設を3つに絞ってご紹介しよう。
1. 川口屋城崎リバーサイドホテル
城崎温泉に流れる大谿川の河畔に佇むリバーサイドホテル。
但馬の旬のグルメでお腹を満たして、展望露天風呂で寛ぎのひと時を。
浴衣レンタルコーナーでは、豊富なデザインの中から自分好みの浴衣や小物を選べるのも嬉しいポイント。
自分好みの浴衣姿で、外湯巡りと温泉街の散策に出かけよう。
2. 城崎温泉 しののめ荘
およそ1400年の歴史と伝統を誇る、日本屈指の温泉地「城崎温泉」の旅館。
風情あるまち並みにマッチした木造三階建ての和のデザインが印象的で、本館・別館の2棟で構成されている。
自慢の料理の主役はなんといってもカニ。春から秋にかけては「香住ガニ」を、冬になると「松葉ガニ」を提供しており、年間を通して地元で水揚げされた絶品の美味しさを堪能することができる。
3. 城崎温泉 ときわ別館
1300年以上の歴史を誇る風情ある温泉街「城崎温泉」。
そんな温泉街の喧騒から少し離れた場所にひっそりと建つのが「城崎温泉 ときわ別館」だ。元々温泉街にあった旅館を現在の場所に移し、庭園に囲まれたくつろぎの空間へとリニューアル。
1,200坪の敷地に23室のみという広々とした空間で、城崎のお湯をゆったりと堪能できる。
一度は味わってほしい!城崎温泉グルメ3選
城崎温泉のグルメといえば、ブランド和牛の「但馬牛」と「松葉ガニ」は外せない。
それ以外にも名物の蕎麦や、新鮮な海の幸を贅沢に使った料理など、城崎温泉には数え切れないほどのご当地グルメがある。
城崎温泉に訪れるなら絶対に外せないグルメと、そのグルメを堪能できる飲食店も合わせてご紹介しよう。
1. 津居山ガニ
松葉ガニは山陰で獲れる「ズワイガニ(オス)」の ブランド名で、高級ズワイガニの代名詞とされている。
その松葉ガニの中でも「津居山ガニ」は城崎津居山漁港で水揚げされた、さらに希少で高級なブランドガニだ。
カニの旬は毎年11月上旬から翌3月末までで、刺し・茹で・焼きなど色んな調理法で味わってほしい。
身のたっぷりつまった「津居山ガニ」を城崎温泉で心ゆくまで満喫しよう。
大黒屋
城崎温泉駅近くにある、大正時代から続く「大黒屋」。
カニみそ入りの和風だしを卵でとじ、新鮮なカニを敷き詰めた「かに丼」は人気のメニュー。
その日に獲れた新鮮なカニを使ったボリューム満点な料理が、お手頃価格で食べられる大人気店。
2. 但馬牛
ブランド和牛の元祖とも言える「但馬牛」。
兵庫県産黒毛和種のお肉で、鮮やかな薄紅色の肉にきめの細かな白いサシが入っているのが特徴だ。
肉本来の旨味や独特の香り、なめらかな食感は、まさに究極の味わい。
城崎を訪れたなら、少し贅沢してでも絶対食べておきたいグルメのひとつだ。
但馬牛いろりダイニング三國
究極の但馬牛「但馬玄(たじまぐろ)」を堪能できるダイニング。
気軽に楽しめるランチから豪華なディナーまで、豊富なメニューがある人気店だ。
「但馬玄」を1頭買いしているため、A5ランクのお肉がリーズナブルに味わえる。
落ち着いた雰囲気の店内で、美味しい但馬牛をゆっくりといただこう。
3. 出石皿そば
「出石皿そば」は、挽きたて・打ち立て・茹でたてにこだわった伝統的な蕎麦で、5皿で一人前。
白い小皿に盛り付けられた蕎麦を食べるのが特徴だ。
卵・とろろ芋・ねぎ・大根おろし・わさびなど、様々な薬味が提供されるのも嬉しいポイント。
鰹と昆布の濃厚なつゆに溶いた卵を蕎麦につけて食べるのもお勧め。
小皿には各店オリジナルの絵付けがされていて、食べ終わったらどんな絵が出てくるのかも楽しみのひとつとなっている。
城崎温泉周辺に位置する「出石」の名物なので、散策ついでに薫り高い蕎麦を堪能してみよう。
さらそば甚兵衛
出石で人気の蕎麦店「さらそば甚兵衛」では、挽きたて・打ちたて・ゆがきたての「出石皿そば」を堪能できる。
相性抜群の美味しいダシ・お好みの薬味と食べる蕎麦は、まさに逸品。
どの部屋からも美しい中庭が眺められるように造られており、風情ある雰囲気の中で「出石皿そば」を味わえる。
温泉街以外も楽しもう!城崎温泉周辺の観光スポット3選
歴史ある寺院や柳並木と風情溢れる街並みが人気の温泉街「城崎温泉」。
温泉で身体をリフレッシュしたら、周辺の観光スポットも巡ってみよう。
大迫力の自然景観を見られる「玄武洞」や、特別天然記念物であるコウノトリが見られる公園など、魅力あふれる観光スポットをご紹介。
1. 城崎マリンワールド
日本海に面した解放感たっぷりの水族館で、海にまつわるさまざまな体験ができる。
毎日開催されるパフォーマンスショーや、アジを釣ってその場で食べられる体験スペースなど、ほかにはないアトラクションが多数用意されている。
2. 玄武洞公園
「玄武洞公園」は「柱状節理」を持つ、迫力ある洞窟が見どころの観光スポット。
「柱状節理」とは、160万年前の火山活動で山頂から流れ出したマグマが、冷えて固まる時に作り出した六角形の柱のことだ。
玄武洞・青龍洞・白虎洞・南朱雀洞・北朱雀洞の5つの洞窟と絶壁は、国の天然記念物に指定されている。
玄武洞公園にあるミュージアムには、約2,500点以上の鉱物・化石・奇石などが展示され、楽しみながら石について学べる。迫力ある自然とアートを楽しもう。
3. 兵庫県立コウノトリの郷公園
「兵庫県立コウノトリの郷公園」は、特別天然記念物に指定されたコウノトリの保護と増殖、野生化を目的とする総合的な施設として、1999年に設立された。
公開エリアでは観光客も観察が可能なので、散策路を歩きながら間近で飼育コウノトリを見られる。
城崎温泉に関するよくある質問
Q
城崎温泉に泊まるなら何泊がお勧め?
城崎温泉にある7つの外湯を巡り、豪華なグルメを満喫するためには、最低でも1泊2食は必要です。
Q
城崎温泉ってどこにあるの?
城崎温泉は、兵庫県豊岡市城崎町にあります。
Q
城崎温泉にカップルで行っても楽しめる?
風情ある街並みと旅館はカップルでの旅行にもピッタリ。二人で浴衣に着替えて、温泉街を散策してみましょう。
まとめ
関西地方の兵庫県を代表する温泉街「城崎温泉」。
「城崎温泉」を訪れたら、7つの外湯巡りだけでなく、風情ある美しい街並みを浴衣に着替えてゆっくり散策したり、現地でしか味わえないグルメを堪能する、贅沢な時間を過ごしてみよう。