異国情緒とレトロな雰囲気が漂う神戸北野異人館街の観光ガイド
異国情緒溢れる観光地として人気の「神戸北野異人館街」。
明治や大正時代に建てられた異人館が立ち並ぶ街並みは、ノスタルジックな雰囲気に包まれている。
館内のアンティーク家具や鮮やかなステンドグラスなど、芸術的な魅力も満載。
この記事では初めて観光する方でも楽しめるように、「神戸北野異人館街」の基本情報や歴史、見どころや周辺のグルメスポットなど、その魅力を余すところなく紹介しよう。
神戸北野異人館街ってどんなところ?
兵庫県神戸市中央区に位置する「神戸北野異人館街」。
江戸時代(1603〜1868年)から続いていた鎖国が終わり、1868年に神戸港が開港。
開港に伴い日本に訪れる外国人が増加し、居留地が不足。
そこで政府は、東を生田川〜西を宇治川までのエリア内に限り、外国人が住むことを認めた。
港が一望できる山手の高台に、外国人の住宅である異人館が集まり、日本人と外国人が共存する街が生まれた。
このような経緯から日本文化と西洋文化が混ざり合う、レトロな雰囲気と異国情緒が溢れる「神戸北野異人館街」が形成された。
戦災や時代の変化に伴う異人館の取り壊しなどで、約30棟の異人館しか残っていないものの、現在は神戸でも人気の観光地となっている。
現存する異人館の中には、国の重要文化財に指定されているものもあり、外から眺めるだけでなく、中に入って見学できる。
一口に異人館と言っても、その魅力と特徴は様々。
イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・アメリカなど、様々な国の特徴を活かした異人館があり、建物ごとに印象が全く異なるのも面白い。
トリックアートが楽しめる建物や、当時の雰囲気を残したままカフェになっている建物もあるため、ぜひ「神戸北野異人館街」を散策してほしい。
異人館の外観や内観を見学し、各国の建築様式や生活様式の違いを見比べて楽しもう。
神戸北野異人館街へのアクセス
新幹線が停まる「新神戸駅」から、「神戸北野異人館街」へのアクセスを案内しよう。
バスや地下鉄でもアクセスできるが、最もお勧めのアクセス方法は徒歩。
所要時間は約10分だ。
改札を出たら、「北野通り」を西へ歩こう。
道が分かりにくければ、案内板の表示を確かめてほしい。
神戸北野異人館街の営業時間と入場料
「神戸北野異人館街」のエリア自体は24時間開放されており、入場料もかからない。
施設ごとに営業時間や料金が定められているため、この記事で紹介する「神戸北野異人館街」の観光スポットの情報を参考に、観光スケジュールを立てよう。
神戸北野異人館街のお勧め観光シーズンは?
「神戸北野異人館街」のお勧め観光シーズンは、なんと言っても冬だ。
イルミネーションに彩られた景色は、心を奪われるほど美しい。
「北野クリスマスストリート」の期間中、街路樹に灯されたイルミネーションは、ロマンティックな雰囲気を演出してくれる。
夜の異人街を照らす、幻想的な風景を楽しんでほしい。
神戸北野異人館街を観光するなら訪れるべき異人館5選
「神戸北野異人館街」には、西洋文化を感じられる建物が約30棟点在している。
そのうち16棟が一般公開されており、見学可能だ。
建物ごとによって異なる魅力を堪能しつつ、「神戸北野異人館街」を散策してみよう。
ここからは「神戸北野異人館街」を観光するなら、必ず訪れておくべき異人館を厳選して紹介しよう。
1. うろこの家(旧ハリヤー邸)
今も30数棟の異人館が残る中、最初に一般公開されたのがうろこの家だ。
明治後期に旧居留地に建てられ、大正時代に現在の場所へ移築されたといわれている。国指定登録有形文化財であり、兵庫県指定住宅百選の館でもある。
その名の通り、魚のうろこのような形をした天然石約4,000枚で覆われた外壁が特徴。その美しさはまるで西洋の古城のよう。
2. 萌黄の館
1903年にアメリカ総領事を務めたハンター・シャープ氏の邸宅として建てられた洋館。
その名の通り、パッと目を引く鮮やかなライトグリーンの外壁が特徴。
木造2階建ての下見板張りの建築で、軽快なコロニアル様式の外観は、童話の世界に表れそうな愛らしさ。
左右に異なった形状の張り出し窓があり、その中央にレンガ積みの煙突が上がっている。
3. 英国館
英国館はコロニアル様式の洋館で、1909年の建築当時の姿を今に残している。
館内は、モダンデザインの父と呼ばれるウィリアム・モリスのファブリックで装飾され、17世紀から19世紀の豪華なアンティーク家具や調度品が置かれている。「ベーカー街221B」に住んだ名探偵シャーロック・ホームズの部屋を忠実に再現し、ホームズのトレードマークであるマントと帽子を身につけて、館内を散策できる。
4. スターバックス コーヒー 神戸北野異人館店
かつて欧米人が住んでいた邸宅が点在する、神戸北野異人館街にあるスターバックス。
日本の各地域の象徴となる場所に建築デザインされ、地域の文化を世界に発信する店舗「スターバックス リージョナル ランドマーク ストア」の一つだ。
店舗は、1907年に建築された木造2階建ての洋館・北野物語を利用。一度解体し、2000年に現在の場所に再建、移築され、有形文化財にも登録されている。
5. 風見鶏の館
尖塔の上に立つ風見鶏で知られる、エリアを代表する異人館建築。
明治42年(1909)ごろ、ドイツ人貿易商であるゴットフリート・トーマスが自邸として建設した。
北野・山本地区に現存する異人館のなかでは唯一となるレンガ張りの外壁が特徴だ。
絶品洋食グルメを満喫!神戸北野異人館街周辺の人気飲食店3選
「神戸北野異人館街」の周辺には、洋食の絶品グルメを味わえる飲食店が多い。
散策してお腹が空いたら、これから紹介したお店にぜひ訪れてほしい。
1. あぶり肉工房 和黒 北野坂店
異国情緒あふれる神戸異人館街のある北野。
その玄関口にあるのが「和黒 北野坂店」。欧米の雰囲気と日本の気配り、その中で神戸牛の鉄板焼きが堪能できる、老舗のレストラン。
全席が鉄板のあるカウンター席で、目の前で調理の様子が見られる。迫力満点、臨場感あふれるグルメ体験ができる。
2. 鉄板バルclap
お好み焼きとスペイン料理が楽しめるバル。
お店はカウンター席10席ほどに、奥にテーブル席が一つの小さなお店。
ラテン音楽が流れる楽しい雰囲気のお店で一人でも気軽に入りやすい。
お勧めメニューはお好み焼きの「豚玉」。きれいな丸い形のお好み焼きで、なんと厚さ5センチもある。
3. 洋食 DINING QUATTRO
港町、神戸の人気洋食店。ハンバーグやエビフライ、コロッケなど、日本の昔ながらの洋食メニューが楽しめる。
地元の新鮮な野菜とフルーツをふんだんに使ったデミグラスソースや、毎日市場で仕入れる厳選された素材を使用して、丁寧に作られた料理は、どれも絶品。
神戸北野異人館街の周辺観光スポット3選
「神戸北野異人館街」の周辺にも、レトロな雰囲気や異国情緒あふれるスポットが多い。
国際色豊かな神戸という街の歴史と特徴を感じられる、オシャレな観光スポットを厳選して紹介しよう。
1. 神戸・三宮センター街
神戸の交通網が集まり、神戸のハブ的な役割を担っている三宮センター街。
三宮の名称は生田神社の三の宮から由来(生田神社の社領に位置しその村は神戸(かんべ)と呼ばれており神戸の由来ともなっている)。
三宮センター街はフラワーロードから鯉川筋まで、ほぼ東西に結ぶ大型アーケード商店街となっており、ファッション、インテリア、雑貨にグルメなど幅広いジャンルのショップが並ぶ。
2. 南京町
神戸の「南京町」は、横浜中華街、長崎新地中華街とともに日本三大チャイナタウンの一つに数えられる。
100軒以上の中華料理店をはじめ和洋料理店、食材店、雑貨店など多彩な店舗が軒を連ね、活気溢れる街並みを眺めながら、豚まんやフカヒレ、焼き小籠包、北京ダックなど、本格中華の食べ歩きが楽しめる。
3. 神戸旧居留地
1868年に開港し、外国との貿易拠点となっていた神戸。
そのなかで、滞在する外国人の居住地として定められていた神戸元町は、立派な近代洋風建築が立ち並び、日本にいながら西欧的な雰囲気が味わえる。
歴史ある文化的に価値の高い建物や高級ブランド店、海外の個性派ショップが点在し、カフェや雑貨屋も多い。
神戸北野異人館街に関するよくある質問
Q
異人館が出来た理由は?
鎖国が終わり港が開かれ、来日する外国人の増えたことが理由です。
Q
神戸北野異人館街でドレスを着られるって聞いたけど、本当?
好みのドレスを1着選び、スタジオで撮影できる施設があります。
まとめ
異国情緒あふれる「神戸北野異人館街」の歴史や見どころ、周辺グルメスポットなど、その魅力を余すところなく紹介してきた。
各国の文化が詰まった異人館を散策して、国による文化の違いを日本という土地で感じてみてはいかがだろうか。
神戸には「神戸北野異人館街」以外にも、素敵な景観が見られるスポットやレジャー施設が多い。
神戸を旅行する予定の方は、お勧め観光スポットをまとめた、こちらの記事もぜひ読んでほしい。