
【室蘭の人気観光スポット11選】雄大な自然と工場群が織りなす絶景が魅力!
北海道の南西部にある「室蘭」は、雄大な自然と工業都市の景観が調和する港町。
道内でも独自の歴史・文化を育んでおり、非日常体験ができる魅力的なエリアだ。
海岸線沿いの断崖絶壁や日本夜景遺産に名を連ねる工場夜景の数々、ユニークなご当地グルメなど、観光客を惹きつける要素が盛りだくさん。
この記事では、室蘭の見どころ・お勧めの観光スポットを中心に紹介していく。
初めて訪れる人でも楽しめるようにまとめたので、内容を参考に巡ってほしい。
室蘭ってどんなところ?
「室蘭」は北海道の南西部、胆振(いぶり)地方に位置する港町。
太平洋と内浦湾(噴火湾)の境に突き出た絵鞆(えとも)半島を中心に広がり、三方を海に囲まれたすり鉢状の地形が特徴だ。
気候は北海道の中でも比較的温暖で、冬の積雪は少なく、夏は過ごしやすい。
ちなみに、室蘭はアイヌ語の「モ・ルエラニ(=小さな下り路)」に由来し、1600年ごろに松前藩(現北海道)がアイヌとの交易のために「絵鞆場所」を設置したのが始まりと言われる。
明治期以降は「鉄のまち」として栄えた歴史を持ち、港湾と工業地帯、壮大な自然が織りなす独特な景観が魅力。
特に観光の顔となっている「室蘭八景」の絶景は圧巻で、多様な光景を各所で味わえる。
昼は青い海と断崖のダイナミックな景色、夜は工場群の光が港を彩る工場夜景と、時間帯で変わる表情も見どころ。
また、ローカル色の強いグルメ文化も楽しみのひとつで、ソウルフードの「室蘭カレーラーメン」・「室蘭やきとり」はぜひとも味わってほしい。

室蘭のおすすめの観光シーズンは?
室蘭の季節ごとの着衣例
- 春(3月 - 5月):ダウンジャケット、コート、厚手のセーター、マフラー、手袋
- 夏(6月 - 8月): 半そで、長袖シャツ、薄手のセーター
- 秋(9月 - 11月):コート、ジャケット、セーター
- 冬(12月 - 2月): ダウンジャケット、コート、厚手のセーター、マフラー、手袋
室蘭への移動方法は?
室蘭観光の中心部となるのは「室蘭駅」もしくは「東室蘭駅」。
北海道の主要部からアクセスが良好で、比較的行きやすいのも魅力だ。
ここでは、札幌駅・函館駅・新千歳空港駅を起点にした室蘭駅へのルートを以下の表にまとめた。
起点駅 | 経路 | 所要時間 | 備考 |
---|---|---|---|
札幌駅 | JR「札幌駅」から特急すずらん号・室蘭行に乗車し、「室蘭駅」で下車 | 約1時間45分 |
・運行本数は1日6本 ・JR特急北斗号-(東室蘭駅経由)JR室蘭本線を使うルートもあり |
函館駅 |
1. JR「函館駅」からJR特急北斗号・札幌行に乗車し、「東室蘭駅」で下車、 2. 「東室蘭駅」からJR室蘭本線に乗車し、「函館駅」で下車 |
3時間前後 | ・函館駅-東室蘭駅は約2時間25分、東室蘭駅-室蘭駅は時間帯で大きく変わる |
新千歳空港駅 |
1. JR「新千歳空港駅」からJR区間快速エアポートに乗車し、「南千歳駅」で下車 2. 「南千歳駅」からJR特急すずらん号に乗車し、「室蘭駅」で下車、到着 |
約1時間20分 | ・東室蘭駅で下車も可能(約1時間) |
室蘭観光の主要交通手段
室蘭観光の移動手段は「路線バス(道南バス)」・「電車(JR室蘭本線)」・「レンタカー」。
基本的に市内の主要観光スポットへは、電車・路線バスを使えばアクセスできる。
場所によっては駅・バス停から遠いので、バス+電車の組み合わせやタクシーの利用が必要となる。
ただし、運行本数(特にバス)が限られるため、事前にスケジュールを組んでおかないと待ち時間が増える可能性が高い。
最もフレキシブルで、移動が効率的なのはレンタカー。
山間や半島部、白鳥大橋付近、港沿いのスポットなど、点在する観光地を短時間で多く巡りたい時に便利だ。
観光スタイル・滞在時間・目的地に合わせて、うまく使い分けてほしい。
ここでしか見られない絶景を堪能!室蘭の人気観光スポット11選
ここからは、室蘭観光で外せない人気スポットを紹介しよう。
「室蘭八景」をはじめ、雄大な自然と人の営みが織りなす室蘭独自の景観美が魅力。
独特の地形や歴史的背景も相まって、他とはひと味違った光景を楽しめるので、なるべく多くの観光スポットに足を運んでほしい。
1. 地球岬
北海道室蘭市の絵鞆半島最南端から太平洋に突き出た岬で、高さ100メートル以上の断崖から太平洋を見渡せる景勝地。
岬からは360度の大パノラマが広がり、天候が良ければ北海道駒ヶ岳や函館の恵山、青森県の下北半島まで見渡せる。また、運がよければ春から夏にかけて回遊するイルカやクジラを見られることもある。

2. 測量山展望台
北海道室蘭市の測量山山頂に位置する展望台で、室蘭市街や室蘭港、白鳥大橋を一望できる絶景スポット。
測量山は標高約200メートルとあまり高い山ではないものの、晴天時には有珠山や昭和新山、羊蹄山、駒ヶ岳など、遠方の山々まで見渡せる360度のパノラマビューが広がる。
展望台周辺は測量山緑地として遊歩道が整備されており、野鳥の宝庫にもなっている。

3. 白鳥大橋
北海道室蘭市に架かる東日本最大の吊り橋で、全長は1,380m。1998年に開通し、室蘭港をまたいで陣屋町と祝津町を結ぶ重要な交通インフラとして機能している。
昼間は、橋の白い構造が青空と海の青に映え、ダイナミックな景観を楽しめる。
夜になると、風力発電によって点灯するLEDライトが橋を美しく照らし出し、幻想的な夜景を演出する。

4. トッカリショ
高さ100メートル前後の断崖と奇岩が580メートルに渡って連なる景勝地で、「室蘭八景」の一つ。
鋭く切り立った断崖にはクマザサが絨毯のように覆いつくし、海岸線には大小の奇岩が荒々しくそびえる。岩肌に打ち寄せる白波に透き通るような海の青、さらに晴れた日には地平線まで見渡せる大パノラマと、ダイナミックな情景が訪れる人を魅了している。

5. 白鳥大橋展望台
全長1380メートル、主塔の高さ138メートルを誇る、東日本最大の吊り橋「白鳥大橋」。
「カップルで渡ると結ばれる」という縁結びの噂もある橋は、日没後にはLED電灯による幻想的なライトアップが施される。漆黒の海に浮かび上がる橋の姿が美しく、「日本夜景遺産」にも登録されている。
「白鳥大橋展望台」はそんな白鳥大橋に最も近いビュースポットで、橋のイルミネーションを同じ目線の高さで眺められる。

6. スターマリン
室蘭港を拠点に多彩なクルージング体験を提供するマリンレジャー企業。
ナイトクルーズや港内クルーズ、イルカウォッチングなど、好みに合わせたコースで室蘭の自然景観や夜景を船上から楽しめる。
代表的なコースは、室蘭の工場夜景と東日本最大の吊り橋・白鳥大橋のライトアップを楽しむ「ナイトクルーズ」。

7. カナスチールみたら室蘭(室蘭市白鳥大橋記念館)
東日本最大の吊り橋「白鳥大橋」の開通とともに誕生した、地域の魅力が詰まった観光拠点。
館内には、白鳥大橋の建設過程を紹介する展示や、室蘭グルメを楽しめる飲食店、特産品を取り扱う売店など、多彩な施設が揃う。
また、展望デッキからの眺めも素晴らしく、白鳥大橋はもちろん、大黒島や羊蹄山、有珠山、昭和新山などを一望できる。

8. 金屏風・銀屏風
北海道室蘭市の海岸線に連なる2つの断崖絶壁で、金屏風は朝日を受けて金色に、銀屏風は夕日を受けて銀色に輝くことからその名がつけられた。
自然が生み出した朝陽の金屏風と夕陽の銀屏風は、ともに「室蘭八景」の一つに数えられている。
金屏風は同じく「室蘭八景」である「地球岬」と「トッカリショ」の間に位置し、約100メートルの直立した赤褐色の崖が連なる。

9. 旧室蘭駅舎
1912年に建設された駅舎で、北海道内の駅舎の中では最古の木造建築物。
かつて石炭運搬の拠点として栄えた室蘭の歴史を象徴する存在だ。
建物は1997年まで3代目の室蘭駅舎として稼働し、1999年に国の登録有形文化財となった。
建築様式は四方に屋根面が傾斜する寄棟づくりで、明治の洋風建築の面影を残す屋根や白壁づくりの外観が特徴的。

10. 祝津公園展望台
北海道室蘭市のシンボルである「白鳥大橋」を南側に下った場所にある展望台で、標高約70メートルの小高い丘の上から室蘭市街や白鳥大橋を一望できる。
東日本最大の吊り橋である白鳥大橋を見渡す展望台は市内にいくつかあるが、祝津公園展望台はまるで白鳥が羽を広げたような白鳥大橋の全景を見られるのが特徴だ。

11. 絵鞆岬
北海道室蘭市の太平洋側に突き出した岬で、室蘭の自然景観を堪能できる絶景スポット。
岬からは噴火湾をはじめ、有珠山や昭和新山、羊蹄山のほか、函館方面まで見渡せる雄大な眺望が広がっている。
帆船の船首をイメージして整備された展望台には舵のモニュメントが設置されており、まるで大海原を航海しているかのような気分が味わえる。

ご当地グルメと地元の食材を味わえる室蘭の人気飲食店3選
室蘭市内にあるお勧めの飲食店を3軒紹介しよう。
素材・味へのこだわりが強く、地元に根付きながら観光客にも愛される人気店だ。
ノスタルジックな雰囲気や北海道らしい温かみ、活気を感じる店づくりが地域色を引き立てている。
気になった場所へ足を運んで、ご当地グルメを堪能してほしい。
1. やきとりの一平 本店
1950年創業、室蘭ソウルフードの「室蘭やきとり」を提供する老舗。
豚肉・玉ねぎ・洋がらしの串差し炭火焼きを「室蘭やきとり」のスタイルで提供。
市内に数多くのやきとり専門店が並ぶ中でも、歴史の長い老舗とあって人気が高い。
店内は、木製のアンティーク家具といった骨董品とBGMはジャズが流れるなど、レトロで大正ロマンの雰囲気が漂い居心地も抜群。

2. 味の大王 室蘭本店
北海道のご当地ラーメンの1つ「室蘭カレーラーメン」。
とろみのある濃厚なカレースープと北海道特有のちぢれ麺が特徴で、店舗ごとにオリジナリティあるスープや具材で個性ある味を提供している。
そんな室蘭カレーラーメンの元祖として知られるのが「味の大王 室蘭本店」。
看板メニューの「カレーラーメン」は、3日以上熟成させた自家製ちぢれ麺と、濃厚でコクのある秘伝のカレースープが特徴。

3. 回転寿司割烹和さび 室蘭店
JR「東室蘭駅」より徒歩5分の場所に位置する地元発の回転寿司割烹屋。
店内は落ち着いた和の雰囲気で、カウンター席・掘りごたつ・個室があるので様々なシチュエーションで利用しやすい。
魅力は何と言っても地元食材と鮮度へのこだわりだ。
店内に生けすを設けるなど活魚管理に力を入れ、可能な限り室蘭近海や道内産の旬の魚介を提供している。
ネタが大きくて食べ応えがあると評判で、回転寿司でありながら割烹に近いクオリティを感じられる点も魅力。

室蘭の観光拠点には登別温泉がお勧め
室蘭を観光するなら「登別温泉」を拠点に据えるのもお勧め。
JR「室蘭駅」からJR室蘭本線で「登別駅」まで約30分、駅前のバス停から道南バスなどで20〜30分、計1時間ほどでアクセスができる。
登別温泉は北海道の代表的な温泉地で、1か所で多様な泉質・湯めぐりを楽しめるのが魅力。
硫黄泉・酸性泉をはじめ、9〜10種類もの泉質を持つため「温泉のデパート」と称される。
なかでも約1万年前の火山活動によって生じた「地獄谷」が有名で、黄泉の白煙と熱気が織りなす地獄のような独特の光景は圧巻だ。
また、一帯には伝統的な温泉街としての風情が残るほか、豊かな自然景観やご当地グルメ「登別閻魔やきそば」も味わえるなど、見どころが盛りだくさん。

室蘭観光に関するよくある質問
Q
短い時間で室蘭を満喫するためには、どこに行けば良い?
太平洋の大パノラマが広がる「地球岬」、シンボル「白鳥大橋展望台」、市街地を一望できる「測量山展望台」を巡ると短時間でも室蘭の魅力を味わえます。
Q
室蘭のお勧めのお土産は?
室蘭名物の「室蘭うずらのプリン」、「草太郎(よもぎ饅頭)」、「室蘭やきとり」などがお勧めです。
Q
室蘭は車がないと観光できない?
旅行スタイル・目的地次第では電車や路線バスでも観光は可能です。「室蘭八景」などの景勝地はアクセスが不便なのでレンタカーを借りた方が良いでしょう。
まとめ
工業都市でありながら美しい自然に恵まれた「室蘭」の概要、お勧めの観光スポットを中心に紹介してきた。
室蘭には日本屈指の絶景を楽しむ爽快なドライブ・夜景クルーズをはじめ、歴史を感じられる名所・心温まるグルメなど多彩な見どころが満載だ。
日常から離れて室蘭の魅力に触れれば、思いに残る素敵な旅となるだろう。
北海道で人気の観光名所・飲食店といった、北海道を満喫するために知っておきたい情報をまとめた、こちらの記事も併せて読んでほしい。