【春の神戸市&淡路島観光ガイド】桜と花の香りに包まれる春時間

【春の神戸市&淡路島観光ガイド】桜と花の香りに包まれる春時間

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筆者 :  GOOD LUCK TRIP

港町として発展してきた神戸は、異国情緒ただようまち並みや緑豊かな公園が点在し、海と山の景色が重なる表情豊かなエリアだ。北野異人館街やハーバーランド、布引ハーブ園など、歩くほどに景色が変わるのもこの街ならでは。
神戸から明石海峡大橋を渡ると、花と緑に包まれた淡路島へ。淡路夢舞台や明石海峡公園、あわじ花さじきなど、海を望むロケーションとゆったりした島の空気にふれながら巡れるスポットが多い。
桜や春の花がいっせいに咲きはじめる季節は、街も島もやわらかな色に包まれる。海風と花の香りを感じながら、神戸市と淡路島をめぐる春の旅へ出かけたい。

花の香りをめぐる、春の神戸&淡路島の楽しみ方

春の神戸では、街歩きの途中に花や緑にふれながら過ごす時間が心地よい。
北野異人館街では彩りのある花々が建物を引き立て、山あいへ向かえば庭園や公園で穏やかな春景色に出会える。布引の丘に上がると、港を見下ろす眺めと季節の花が重なり、春らしい爽やかさが広がる。
淡路島では、海沿いの公園や丘に続く花畑が“島ならでは”の伸びやかな風景をつくる。潮風に揺れる花の香りに包まれるひとときなど、自然に寄り添い、ゆったりと過ごせる。
神戸の街で洋館や庭園をめぐったり、淡路島で花の丘や海辺の景色にふれたりと、春ならではの華やかさがある。春の香りに導かれながら、街と島の表情を軽やかに楽しみたい。

花と香りに包まれた神戸布引ハーブ園は、春の散策も楽しい
花と香りに包まれた神戸布引ハーブ園は、春の散策も楽しい

春観光の定番! 神戸&淡路島で楽しむ桜の風景、花見スポット3選

3月も後半に入ると、街なかの公園や神社、丘の上の城跡まで桜が咲き始め、都市の景観や海を望む風景に春らしい色が重なる。
場所によって異なる背景で桜を楽しめるのが、この地域の花見の魅力だ。例年の見頃は3月下旬から4月上旬ごろで、開花の時期にあわせて街と自然に広がる春の桜をめぐりたい。

1. 神戸市立王子動物園(神戸市)

約120種650点の動物を飼育展示する動物園。国内でも数少ないコアラの飼育園としても有名だ。
春には約480本のソメイヨシノが咲き誇り、桜の名所としても親しまれている。満開の桜に包まれた園内では、動物たちの姿と桜が重なる春ならではの風景が広がり、開花時期には例年3日間、通常閉園後に夜桜通り抜けも実施される。

満開の桜と動物たちの姿が重なる、春ならではの風景
満開の桜と動物たちの姿が重なる、春ならではの風景

2. 北野天満神社(神戸市)

北野坂の高台に建つ天満宮で、朱塗りの社殿が印象的。平安時代末期の創建と伝わり、学問の神様である菅原道真公を祀る神社として信仰を集めてきた。
境内は神戸の市街や港を一望できる眺望スポットとしても知られ、晴れた日には海と街のコントラストが美しい。春には桜が社殿周辺を彩り、異人館街の街歩きの途中で、神戸らしい景色と季節の移ろいにふれられる。

社殿を満開の桜が彩る春の景観
社殿を満開の桜が彩る春の景観

3. 洲本城跡(淡路島)

淡路島東部、三熊山の山頂に位置する城跡で、戦国時代から江戸時代にかけて淡路国統治の拠点となった場所。現在も総石垣や大石段が残り、山城らしいスケール感と開放的な景観が広がる。
桜の名所としても知られており、石垣や天守閣を背景に咲く満開の桜は格別の美しさだ。公園として整備された城跡では、歴史と自然が重なる淡路島らしい花見の時間が楽しめる。

1928年に建設された、日本最古の模擬天守閣と桜
1928年に建設された、日本最古の模擬天守閣と桜

花と香りが広がる街と島を歩く、春の神戸&淡路島の観光スポット7選

春になると、港町の風景にも島の景色にも、花のやわらかな香りが広がる。
洋館が立ち並ぶエリアや緑の多い庭園では、季節の色づきが建物や木々の輪郭をやさしく縁取り、丘陵地に続く花畑では春の明るさが広がっていく。
街なかの公園から海辺の散策路まで、場所によって表情が変わるのもこのエリアの春らしさ。香りや景色の移ろいを感じながら歩きたい、神戸と淡路島の春景色はこちら。

1. 神戸布引ハーブ園/神戸布引ロープウェイ(神戸市)

標高約400m、四季折々約200種75,000株の花やハーブが咲き集う日本最大級のハーブ園。山上に広がる園内には、花やハーブの彩りに香りが重なり、季節ごとに表情を変える景観が続く。12のガーデンが点在する園内では、港町・神戸の街並みや海を望む眺めも印象的だ。
春の穏やかな気候のなかを歩くひとときは、花と香りをより身近に感じられる。

花とハーブの香りに包まれて園内散策が楽しめる
花とハーブの香りに包まれて園内散策が楽しめる

2. 神戸市立須磨離宮公園(神戸市)

かつて皇室の別荘「武庫離宮」が建てられていた地に整備された公園で、大阪湾を見下ろす高台に洋風庭園が広がる。四季折々の花が楽しめ、早春には梅園に春の気配が広がる。
公園中央に広がる「王侯貴族のバラ園」では、約300種4,000株のバラが春と秋の2度見ごろを迎える。優雅な庭園風景のなかで、花の彩りやほのかな香りを感じながら、春の散策が楽しめる。

欧風噴水を中心にシンメトリーにデザインされた庭園をバラが彩る
欧風噴水を中心にシンメトリーにデザインされた庭園をバラが彩る

3. 神戸市立 相楽園(神戸市)

神戸市街の中心にありながら、静かな緑に包まれた日本庭園。
滝や流れ、築山などが配された、池泉回遊式庭園の園内では、日本庭園の静寂を味わいながらの散策が楽しめる。春には約4,000株のツツジが咲き誇り、園内が華やかな色に包まれる。
都心にいながら、春の気配とともに穏やかな時間が流れる庭園だ。

ツツジが咲く春には「つつじ遊山」が開催される
ツツジが咲く春には「つつじ遊山」が開催される

4. 香りの家オランダ館(神戸市)

神戸・北野異人館街にある香りの家オランダ館は、香りと文化をテーマにした体験型の洋館。
大正中期に建てられた建物を生かし、ヨーロッパの邸宅文化を伝える調度が並ぶなど、全体が一つの展示空間となっている。館内ではオリジナル香水作り体験も実施されており、腕利きのブレンダーが個性にあった香りを調合してくれる。北野異人館街に位置し、春の散策に立ち寄りたい香りのスポットだ。

前庭にはチューリップなど季節の花が植栽される
前庭にはチューリップなど季節の花が植栽される

5. 淡路島国営明石海峡公園(淡路島)

神戸市側と淡路島側の2か所に広がる国営公園で、淡路地区は海に面した開放的なロケーションが特徴。
淡路地区のコンセプトは、「海辺の園遊空間」。斜面緑地を生かした展望エリアや花畑が広がり、春には色とりどりの花風景が海の眺めと重なり合う。
視界いっぱいに広がる景色の中で、淡路島らしいスケール感を感じられる公園だ。

色とりどりの花々が咲き誇る花畑が広がる
色とりどりの花々が咲き誇る花畑が広がる

6. 淡路夢舞台(淡路島)

淡路島北部に広がる淡路夢舞台は、世界的建築家・安藤忠雄氏が設計を手掛けた、自然とモダン建築が調和する複合施設。国営明石海峡公園が隣接し、四季折々の花々が彩るエリアを形成している。
山の斜面を利用して作られた100個の花壇「百段苑」や、日本最大級の温室「あわじグリーン館」は、美しい植物に癒され、写真撮影もお勧めのスポット。
高低差を生かした構成のなかで、花と建築、風景が重なり合う絶景が楽しめる。

春の散策も心地よい、斜面に連なる100個の花壇「百段苑」
春の散策も心地よい、斜面に連なる100個の花壇「百段苑」

7. 兵庫県立公園あわじ花さじき(淡路島)

淡路島北部の広がる花畑公園。明石海峡・大阪湾の大パノラマと、季節の花々による彩り豊かな花のじゅうたんを同時に楽しむことができる極上の見物席。特に園内にある展望デッキからの風景は圧巻。
花畑と海を見渡す開放的な眺めが魅力で、春の穏やかな気候のなか、景色を眺めながらの散策も心地よい。

春には、なだらかな丘陵に菜の花のじゅうたんがみられる
春には、なだらかな丘陵に菜の花のじゅうたんがみられる

春の神戸観光をより楽しく! 注目イベント

春の終わりには、街がにぎやかな雰囲気に包まれ、季節を楽しむ祭りが開かれる。
旅の途中でふれる活気あふれるイベントが、神戸の春をいっそう楽しくしてくれる注目イベントはこちら。

神戸まつり(神戸市)

三宮一帯を舞台にした市民参加型まつり。例年5月第3日曜に行われ、多彩な催しが実施される大規模な市民参加型イベントだ。
三宮の街を巡る「おまつりパレード」をはじめ、音楽や踊りの演目が通りを彩り、街全体が一体となる雰囲気に包まれる。神戸の春を締めくくる恒例行事として親しまれている。

華やかなサンバパレードなどが、神戸のまちを賑やかに盛り上げる
華やかなサンバパレードなどが、神戸のまちを賑やかに盛り上げる

春時間をロケーションごと楽しむ、神戸&淡路島のグルメスポット3選

街歩きの途中で立ち寄りたいカフェや、観光のあとに楽しむ神戸牛、淡路島で味わうご当地グルメまで、訪れる場所ごとに食の楽しみもさまざま。
花に彩られた街や島を旅する途中に立ち寄りたいグルメスポットをご紹介。

1. スターバックス コーヒー 神戸北野異人館店(神戸市)

登録有形文化財の異人館・北野物語を利用したスターバックス。
店舗は、1907年に建築された木造2階建ての洋館・北野物語を利用。 一度解体されたのち、2000年に現在の場所へ再建・移築された。
店内には当時の建具やフローリングを生かした空間が広がり、部屋ごとに趣の異なる雰囲気が楽しめる。
北野異人館街に位置し、春の散策途中の立ち寄りにもぴったり。

木製の店舗ロゴデザインは、ここだけのオリジナル
木製の店舗ロゴデザインは、ここだけのオリジナル

2. 神戸牛ステーキ 花ほうび(神戸市)

神戸の繁華街・三宮エリアにある、神戸牛を中心とした鉄板焼き専門店。
神戸肉流通推進協議会が正式認定した神戸ビーフを中心としたコースを基本に、海鮮を組み合わせたメニューも用意されている。全席カウンター席となっており、躍動感あふれた鉄板焼きの様子を目の前で楽しめるのが特徴だ。観光でにぎわう街中にあり、神戸散策の締めくくりにも立ち寄りやすい。

熟練シェフの技が素材の旨みを最大限に引き出す
熟練シェフの技が素材の旨みを最大限に引き出す

3. 淡路ごちそう館 御食国

淡路島の海の幸・山の幸を生かしたメニューがそろうレストラン。
注目メニューは、淡路島牛丼。 極上の特選淡路牛と、淡路玉ねぎ、そして淡路産のお米で作った、こだわりの牛丼だ。淡路ビーフのステーキや海鮮料理、島素材を使ったドリンクも用意。
洲本城跡の春の散策を終えたあとに立ち寄りたい一軒だ。

淡路島牛丼をはじめ、淡路島ならではの味が楽しめる
淡路島牛丼をはじめ、淡路島ならではの味が楽しめる

神戸&淡路島の春旅を楽しむ、観光拠点に便利なホテル3選

花の香りに癒やされる春旅を楽しむなら、移動しやすい場所に滞在して旅のペースを整えたい。
異人館街の近くやベイエリア、淡路島のリゾートなど、ロケーションに合わせてホテルを選べば、春旅の時間がもっと軽やかになる。

1. 神戸北野ホテル

北野異人館街のトアロードに面して建つ都市型オーベルジュ。フレンチの巨匠、ベルナール・ロワゾーから“世界一の朝食”を再現することを許された唯一のホテルとしても知られる。
赤レンガ造の建物に、部屋ごとに異なる趣の30の客室を備えており、いずれも英国風のしつらえが心地よい。北野異人館街の春の散策の拠点としてもおすすめだ。

北野異人館街のトアロードに面して建つ、貴族の邸宅を思わせる赤レンガ造りのホテル
北野異人館街のトアロードに面して建つ、貴族の邸宅を思わせる赤レンガ造りのホテル

2. ホテル・ラ・スイート神戸ハーバーランド

神戸港を見渡すハーバーランドに位置するスモールラグジュアリーホテルで、全室にテラスを備えたオーシャンビューの客室が特徴。わずか70室、すべて70㎡以上というゆとりある空間設計で、客室には大型のジャグジーバスも備え、優雅な滞在が叶う。
ベイエリアを拠点に、市内各所へ足をのばしやすいのもうれしいポイント。

客室テラスからは港町・神戸の景色が眺められる
客室テラスからは港町・神戸の景色が眺められる

3. グランドニッコー淡路

世界的建築家・安藤忠雄氏の設計による複合リゾート施設「淡路夢舞台」に佇むラグジュアリーホテル。
客室は、プレシャスフロアやスイートルーム、ラグジュアリービューバスなど多彩なタイプがそろい、海を望む眺めや緑豊かな景色など、部屋ごとに異なる表情を楽しめる。
淡路島の自然と建築の両方を感じながら滞在できるのも、このホテルならではの魅力だ。

建築美と自然が織りなす絶景が魅力
建築美と自然が織りなす絶景が魅力

花の香りに包まれる春時間を満喫! 神戸&淡路島おすすめ観光モデルコース

春の陽ざしが気持ちよくなるころ、神戸の街にも淡い季節の色が広がりはじめる。
高台の洋館や港の風景を歩いて春時間を楽しんだら、淡路島では花と海の景色がのんびり迎えてくれる。街と島をゆるりと行き来しながら、春らしい時間を気軽に味わいたい。

1日目
三宮駅→「北野天満神社」で桜と街を望む春景色を楽しむ→「香りの家オランダ館」で香りと洋館の空間にふれる→「スターバックス コーヒー 神戸北野異人館店」でひと休み→三宮で「神戸牛ステーキ 花ほうび」ランチ→「相楽園」で春の庭園散策→港町を歩きながらホテルへ向かう→「ホテル・ラ・スイート神戸ハーバーランド」に宿泊
2日目
三宮バスターミナルから高速バスで淡路島へ→「淡路夢舞台」と隣接する「淡路島国営明石海峡公園」で春の花と海風を感じる時間を過ごす

春の神戸&淡路島の平均気温

神戸の3月は平均気温が10℃前後で、朝晩はまだひんやり。淡路島も同じくらいの気温で、羽織りものがあると安心だ。
4月になると15℃前後まで上がり、日差しもやわらかく、街歩きや庭園散策が心地よくなる季節に。
5月は20℃近くまで暖かくなり、海沿いや高台の風がより爽やかに感じられる。神戸の街も淡路島の花景色も屋外で楽しみやすい、春本番の陽気が広がる。

神戸

3月 4月 5月
気温 9.8 15.0 19.8

出典:気象庁

淡路島

3月 4月 5月
気温 9.2 14.2 19.0

出典:気象庁

春の神戸&淡路島を快適に過ごす服装のポイント

春の神戸と淡路島は、日中は暖かくても朝晩は少し冷える日が多い。
3月は10℃前後と肌寒いため、薄手のニットに軽めのコートやジャケットがあると安心だ。4月に入ると過ごしやすい気温になるが、坂道や海沿いでは風が冷たく感じられることも。脱ぎ着しやすいカーディガンやストールが役立つ。
5月は20℃近くまで気温が上がり、長袖シャツや薄手の羽織がちょうどよい。街歩きやガーデン散策では、温度調整しやすい重ね着スタイルが快適に過ごせる。

春の神戸&淡路島観光に関するよくある質問

Q

神戸と淡路島の桜が見頃になるのはいつごろですか?

A

例年3月下旬〜4月上旬が見頃です。神戸市内では北野天満神社や王子動物園が人気で、淡路島でも洲本城跡などで桜が楽しめます。

Q

春の神戸&淡路島はどんな服装がよいですか?

A

3月は薄手のニットに軽めのコートがあると安心。4月は過ごしやすい気温になりますが、朝晩や海沿いでは冷えることもあるため、カーディガンなど脱ぎ着しやすいアイテムが便利です。5月は長袖シャツや薄手の羽織で快適に過ごせます。

Q

神戸から淡路島へはどうやって行けますか?

A

三宮から高速バスの利用が一般的で、淡路夢舞台までは約45〜50分。乗り換えも少なく、日帰りや1泊2日の旅程にも組み込みやすいアクセスです。

まとめ

春が近づくと、神戸の庭園や洋館のまわりに花のほのかな香りがふわりと広がり、軽やかな気分で街歩きが楽しめる。
淡路島では、花が咲く丘や緑の景色がゆったりとした春の空気をまとい、島らしい開放感が心地よい。
街と島、それぞれの春を楽しみに、気ままな旅へ出かけたい。