福菱「かげろう」

和歌山県白浜町のお菓子処といえば真っ先に名前が挙がる老舗。1933（昭和8）年に創業し、3代に渡って安心・安全・美味しいのコンセプトを守り抜いている。全国菓子大博覧会をはじめとする権威あるコンテストでの受賞歴は数えきれないほど。

おすすめ商品の「かげろう」（10個入1,080円〜）は、第26回全国菓子大博覧会において厚生労働大臣賞を受賞した銘菓で、1967（昭和42）年の発売から不変のレシピを守り抜くベストセラー。やわらかく焼き上げた生地で、やさしい甘さのクリームをサンドした逸品は、外はさっくり・中はふわっとした食感がベストなハーモニー。食べた瞬間に、生地とクリームが共に消えていくような軽さが特徴で、まるで浜辺に漂う陽炎のような儚いイメージを想像させることからこの名前が付けられたそうだ。

オートメーション化と技術の進歩で生産数は増えたが、今なお頼り続けているのが菓子職人の勘と経験。特に生地へのこだわりは人一倍で、その日の気温・湿度に応じて材料の配合や練る工程を微妙に調整しているという。

「かげろう」のほかにも、柚餡の風味が格別な「柚もなか」（12個入650円〜）、上品な味わいの円形もなか「はまゆう」（6個入650円〜）や、カフェでいただける「生かげろう」やケーキ等の洋菓子もぜひ。