
【鎌倉交通ガイド】東京から鎌倉へ!市内観光と江の島への移動手段も網羅
武家の都としての歴史が色濃く残り、由緒ある神社仏閣が多く存在する「鎌倉」。
東京都心・羽田空港からは約1時間、横浜からは約30分とアクセスしやすい立地も魅力だ。
この記事では、初めて鎌倉を訪れる人にもわかりやすいように、東京の主要駅と羽田・成田空港から鎌倉駅までのアクセスを詳しく紹介していく。
また、鎌倉・江の島観光における交通手段と便利な乗車券、鎌倉の人気スポットへの行き方についてもまとめている。
最後まで読んで内容を参考にすれば、お得かつ効率的に鎌倉観光ができるだろう。
東京都心部・空港から鎌倉へのアクセス
鎌倉観光の拠点となるJR「鎌倉駅」まで、東京都心部からは1時間前後。駅によっては乗り換えなしでアクセス可能だ。
横浜や小田原なども比較的近く利便性が高いので、他の観光地と併せて楽しむ人も多い。
都内の主要駅と羽田・成田空港から鎌倉駅への詳細なルートを紹介していく。

東京駅から鎌倉駅へのアクセス
東京駅から鎌倉駅には、JR横須賀線に乗車すれば直通でアクセスできる。
本数は10分〜15分に1本と東京都心部の中では比較的少ないため、事前に時刻表を見て移動する時間を調整しておくと、移動がスムーズになるだろう。
- 経路
- JR「東京駅」からJR横須賀線に乗車し、「鎌倉駅」で下車
- 所要時間
- 約1時間
- 片道運賃
- 945円
※交通系ICカード利用時/2025年9月時点の運賃
品川駅から鎌倉駅へのアクセス
品川駅から鎌倉駅までのアクセスは、基本的に東京駅のルートと同じだ。
- 経路
- JR「品川駅」からJR横須賀線に乗車し、「鎌倉駅」で下車
- 所要時間
- 約50分
- 片道運賃
- 736円
※交通系ICカード利用時/2025年9月時点の運賃
新宿駅から鎌倉駅へのアクセス
新宿駅から鎌倉駅には、JR湘南新宿ライン”逗子行”に乗車すれば直通でアクセスできる。
逗子行以外の小田原行や国府津行などは途中駅で乗り換えが必要となる。
また、運行は8時〜21時の時間帯と短く、本数も約30分に1本ペースと少ない。
- 経路
- JR「新宿駅」からJR湘南新宿ライン快速・逗子行に乗車し、「鎌倉駅」で下車
- 所要時間
- 約1時間
- 片道運賃
- 945円
※交通系ICカード利用時/2025年9月時点の運賃
上野駅から鎌倉駅へのアクセス
上野駅〜鎌倉駅間は直通列車が通っていないため、アクセスには最低でも1回の乗り換えが必要となる。
複数のルートがあるが、JR上野東京ラインと横須賀線を使うのが一般的で最も早く着く。
- 経路
-
1. JR「上野駅」からJR上野東京ラインに乗車し、「戸塚駅」で下車
2. 「戸塚駅」からJR横須賀線に乗車し、「鎌倉駅」で下車 - 所要時間
- 約1時間5分
- 片道運賃
- 945円
※交通系ICカード利用時/2025年9月時点の運賃
浅草駅から鎌倉駅へのアクセス
浅草駅〜鎌倉駅間も直通列車が通っておらず、基本的には以下のように2回の乗り換えが必要だ。
上野駅のルートとほぼ同じで、戸塚駅や横浜駅を経由する形となる。
ただ、時間帯・タイミングによっては都営浅草線特急を使えば、乗り換え1回(浅草駅→横浜駅→鎌倉駅)かつ片道975円で行ける。
所要時間も約1時間20分と、時間とコストの両面にメリットがあるので選択肢に入れておこう。
- 経路
-
1. 東京メトロ「浅草駅」から東京メトロ銀座線に乗車し、「上野駅」で下車、JR線に移動
2. JR「上野駅」からJR上野東京ラインに乗車し、「戸塚駅」で下車
3. 「戸塚駅」からJR横須賀線に乗車し、「鎌倉駅」で下車 - 所要時間
- 約1時間15分
- 片道運賃
- 1,123円
※交通系ICカード利用時/2025年9月時点の運賃
羽田空港から鎌倉駅へのアクセス
羽田空港からは、特別な理由がない限り、京急空港線経由の1択。
以下に記載したルート(国際線フライトの多い第2ターミナルを起点)が最も早くて安い。
運行本数は20分に1本程度だが、印旛日本医大行・京成高砂行など途中で乗り換えが必要な列車もあるので行先はしっかりと確認しよう。
- 経路
-
1. 「羽田空港」から「羽田空港第1・第2ターミナル駅」まで徒歩(4〜5分)で移動
2. 「羽田空港第1・第2ターミナル駅」から京急空港線急行逗子・葉山行などに乗車し、「横浜駅」で下車、JR線に移動
3. JR「横浜駅」からJR横須賀線に乗車し、「鎌倉駅」で下車
※第3ターミナル発着の場合は「羽田空港第3ターミナル駅」が最寄り駅 - 所要時間
- 約1時間10分
- 片道運賃
- 753円
※交通系ICカード利用時/2025年9月時点の運賃
成田空港から鎌倉駅へのアクセス
成田空港から鎌倉駅には、全席指定の有料特急成田エクスプレスを使うと快適かつ早い。
ただ、特急券は事前購入が必要かつ1時間に1本と運行本数が少ないため、空港到着のタイミング次第では待ち時間が長くなってしまう。
運賃も割高なので、スケジュールに余裕がある場合はJR成田線快速もお勧め。
運行ペース自体は1時間に1本だが、直通(約2時間45分)・片道2,310円でアクセスできる。
空港第2ビル駅は始発駅の次駅なので座れる可能性も高く、迷わず楽に行けるのがメリットだ。
移動手段 | 経路 | 所要時間 | 片道運賃 |
---|---|---|---|
最も早い移動手段 |
1. 「成田空港」から「空港第2ビル駅」まで徒歩(5〜10分)で移動 2. 「空港第2ビル駅」からJR特急成田エクスプレス・大船行に乗車し、「大船駅」で下車 3. 「大船駅」からJR横須賀線に乗車し、「鎌倉駅」で下車 |
約2時間5分 |
4,700円 (乗車券2,310円+指定席券2,390円) |
最も安い移動手段 |
1. 「成田空港」から「空港第2ビル駅」まで徒歩(5〜10分)で移動 2. 「空港第2ビル駅」から京成本線快速に乗車し、「京成成田駅」で下車 3. 「京成成田駅」から京成本線快速特急に乗車し、「京成船橋駅」で下車、JR線まで移動 4. JR「船橋駅」からJR総武線快速に乗車し、「鎌倉駅」で下車 |
約2時間40分 | 2,033円 |
※1. 交通系ICカード利用時/2025年9月時点の運賃
※2. 第2,3ターミナルを起点にしたルート、第1ターミナル発着の場合は「成田空港駅」が最寄り駅
鎌倉観光の主な交通手段
ここからは、鎌倉観光の主な交通手段を紹介していく。
鎌倉市内の人気観光スポットはもちろん、江の島へ足を延ばす際も、基本的にはいずれかの交通手段で移動するので押さえておこう。
また、目的地やプランによっては、交通手段を1つに絞り、お得な乗車券を活用した方が費用を抑えられる。
交通手段別にお得な乗車券も紹介していくので、ぜひ参考にしてほしい。
鎌倉を観光するなら一度は乗っておきたい「江ノ島電鉄(江ノ電)」
「江ノ島電鉄(通称:江ノ電)」は、藤沢駅から鎌倉駅までの15駅を結ぶ全長10kmの小型ローカル路線。
レトロで親しみやすい車両が街中をゆっくり走る様子は、湘南・鎌倉を代表する風景だ。湘南を舞台とした映画やドラマ、アニメにも、度々登場している。
バスケットボールマンガ「スラムダンク」のアニメで、オープニングに登場する踏切のモデルとなった場所も、江ノ島電鉄の「鎌倉高校前駅」からすぐの踏切だ。
車窓から湘南海岸沿いの美しい景色や、古い街並みを間近に見られるのも魅力のひとつ。
一方で、駅と駅との距離が短いので長距離移動・急ぐ時には不向きだ。
また、週末・行楽シーズン(特にゴールデンウィーク)は利用者が非常に多く、想像以上に混雑する可能性が高い。
状況によってはデメリットがあるものの、江ノ島電鉄に乗る体験は鎌倉観光ならではと言えるので、ぜひ観光中に一度は乗ってほしい。

多くの観光スポットを巡りたい方にお勧め「江ノ電1日乗車券 のりおりくん」
江ノ電1日乗車券「のりおりくん」は、江ノ島電鉄全線が1日乗り放題となるフリーパスに沿線の施設(56店舗)で使える特典が付いたお得なチケット。
江ノ電全駅の券売機をはじめ、主要委託店・スマホアプリ「Emot(デジタル版)」から、大人800円、こども400円で購入できる。
1日で4回以上乗降すればもとが取れるので、鎌倉周辺のスポットを多く巡る予定の方や、途中下車を繰り返す自由な散策を楽しみたい方にお勧め。
混雑緩和のため、販売停止期間が設けられているので、利用予定のある方は事前に公式サイトをチェックしよう。

駅から遠いスポットへの移動手段「江ノ電バス」
「江ノ電バス」は、湘南エリア(藤沢・鎌倉・大船など)および横浜エリア(戸塚・上大岡など)を中心に幅広く運行する神奈川のバス路線。
江ノ電沿線を補う形で駅と観光地・住宅地を結んでおり、電車で行きづらい山の中腹にあるスポットや、駅から徒歩では遠い場所へ向かう時に使うのがお勧め。
例えば、「鎌倉大仏高徳院」・「江の島」・「由比ガ浜」などへのアクセスに便利だ。
電車よりもルートが細かいため、穴場巡りやお気に入りスポットを探す旅にもぴったり。
ただし、バスの系統が多く、初見だと分かりにくいので停留所名や行き先の確認は欠かせない。
道路事情によって渋滞(特に休日・繁忙期)が起こり、大幅に遅れる可能性があるのもデメリット。

スマホで購入できる手軽さも魅力の「江ノ電バスのり旅きっぷ(江ノ電バス1日乗車券)」
「江ノ電バスのり旅きっぷ」は、江ノ電バスの全路線(羽田空港線を除く)が1日乗り放題となるスマートフォン専用のデジタルチケット。
アプリ「EMot」またはWEBサイト「EMot オンラインチケット」から、大人700円、小児350円で購入できる。※利用日の7日前から購入可、窓口での販売無
鎌倉・江の島・大船周辺などを1日で巡る予定で、4回以上江ノ電バスに乗る人はお得になりやすいため購入を検討しよう。
利用日の翌3時まで有効だが、深夜便は別で普通旅客運賃がかかるので気を付けてほしい。

鎌倉市内を幅広くカバーする「京浜急行バス」
「京浜急行バス」の鎌倉市内の運行エリアは、鎌倉駅・大船駅を中心に、市街地・海岸沿い・山側まで幅広くカバーしている。
鎌倉駅前バス停からは「報国寺」・「浄明寺」・「鎌倉山」などの人気スポットにアクセスできる。
利用シチュエーションは基本的に江ノ電バスと同じで、電車で行きづらい観光地や駅から遠い場所に向かう時に便利だ。
デメリットも同様に、道路渋滞・観光ピーク時の混雑で遅延しやすいので、スケジュールが読みにくく、路線によっては本数・運行時間帯が限られる。
そのため、目的のスポットおよびエリア、観光プランと照らし合わせて、江ノ電バスと京浜急行バスのどちらを軸にするかを決めるのがお勧め。

鎌倉市内の空中散歩を楽しめる「湘南モノレール」
「湘南モノレール」は、大船駅〜湘南江の島駅間の全8駅・全長約6.6kmを約14分で結ぶ懸垂式のモノレール路線。
車窓には藤沢の街並みや里山の風景、海などが広がり、美しい景観を眺めながら移動できる。
アップダウン・急カーブが多い高架上を走るので、アトラクション感も満載。
1時間におよそ8本と運行本数も充実し、渋滞の影響を受けないのもメリット。
ただ、路線の展開範囲が限定的で、鎌倉の中心部・長谷エリアに行く時は江ノ電やJR線の方が便利なケースが多い。
片瀬山〜湘南エリアのローカルな雰囲気を味わうプラン、大船を起点に江の島方面を観光する際の利用がお勧め。

大船・鎌倉・江の島を観光する方にお勧め「湘南モノレール 1日フリーきっぷ」
湘南モノレール「1日フリーきっぷ」は、湘南モノレール全線が1日乗り放題となるお得なフリーパス。
各駅の券売機をはじめ、公式チケットサイト・提携予約サイトから、大人610円、小人310円で購入できる。
大船駅〜湘南江の島駅間の片道運賃は320円なので、往復するだけでももとがとれる価格設定が魅力的だ。
さらに、沿線にある約44施設・飲食店などで使える特典付きもうれしいポイント。
1日で江の島〜大船エリアを途中下車しながらじっくり巡る方や、モノレールの風景を存分に楽しみたい方にお勧め。

鎌倉駅から鎌倉の人気観光スポットへのアクセス
鎌倉駅から徒歩圏内に人気観光スポットは集まっているものの、中には電車やバスを利用しないとアクセスしづらいスポットもある。
鎌倉駅を起点に、鎌倉を代表するスポットへのアクセスを紹介しよう。
鎌倉駅から小町通りへのアクセス
鎌倉観光の中心地とも言える約360mのショッピングストリート「小町通り」には、JR鎌倉駅から徒歩1〜2分でアクセスできる。
駅東口の改札を出て左に進むと、すぐに小町通りの入り口が見えてくるはずだ。

鎌倉駅から鶴岡八幡宮へのアクセス
鎌倉幕府を開いた源頼朝(みなもとのよりとも)とゆかりが深い「鶴岡八幡宮」へのアクセスも徒歩がお勧め。
鎌倉駅東口から「若宮大路」の方向へ北に直進していくと、迷わずに10分前後で参道入口に到着する。
鎌倉の歴史と街の雰囲気を感じられるのでこのルートで向かう観光客が多い。
小町通りを通る方法でも行けるため、食べ歩きやお土産選びを満喫した後にお参りするのも良いだろう。
バスの場合は、東口バスターミナル4番のりばから京浜急行バス24系統・金沢八景行などに乗り(約3分・2駅)「八幡宮前」で降車し、徒歩数分で着く。

鎌倉駅から長谷寺へのアクセス
鎌倉を代表する名刹「長谷寺(はせでら)」には、様々な移動手段はあるが電車でのアクセスが一般的だ。
JR鎌倉駅の西口にある江ノ島電鉄・鎌倉駅から藤沢行に乗車(約5分・3駅)し、「長谷駅」で下車後、徒歩5分ほどで着く。
江ノ電バス(約6分・5駅)もほぼ同じ所要時間だが、観光シーズンは渋滞の影響を受ける可能性が高い。
そのため、鎌倉や江ノ島の風景を楽しめる江ノ電を利用してアクセスするのがお勧めだ。

鎌倉から江の島へのアクセス
鎌倉と併せて江の島を観光する方向けに、鎌倉駅から江の島の最寄り駅までのアクセスも紹介する。
江の島の最寄り駅は、小田急線「片瀬江ノ島駅」、江ノ電「江ノ島駅」、湘南モノレール「湘南江の島駅」の3駅。
鎌倉駅からアクセスするなら、以下に記載した江ノ電を使ったルートがお勧め。
コスト面に優れるほか、直通でわかりやすく、下車後は「すばな通り」を真っすぐ歩けば着く。
- 経路
- 「鎌倉駅」から江ノ電・藤沢行に乗車し、「江ノ島駅」で下車後、徒歩約15〜20分で到着
- 所要時間
- 約45分
- 片道運賃
- 260円 ※交通系ICカード利用時
東京から日帰り観光する方にお勧め「江の島・鎌倉フリーパス」
「江の島・鎌倉フリーパス」は、小田急線の指定区間(藤沢駅〜片瀬江ノ島駅)と江ノ島電鉄全線が1日乗り降り自由となるフリーパス。
小田急線各駅の自動券売機のほか、小田急旅行センター・一部旅行代理店・スマートフォンアプリ「EMot」経由で購入できる。
発駅で価格が異なる可変料金制(810円〜1,930円)となっており、例えば新宿発の場合は大人1,640円、こども430円に設定されている。
さらに約23のスポット・施設で使える優待・割引がセットで付く。
東京から日帰りで江の島・鎌倉エリアをお得に観光したい方にお勧めだ。

鎌倉の交通に関するよくある質問
Q
江ノ電でSuicaは使える?
「Suica」をはじめ、全国相互利用が可能な全10種類の交通系ICカードが利用できます。
Q
東京から鎌倉は最速でどれくらい時間がかかるの?
最短かつ乗り換えなしで行ける東京駅・品川駅・新宿駅からは50分〜1時間でアクセスできます。
Q
アニメ「スラムダンク」に登場する踏切はどこ?
江ノ電「鎌倉高校前駅」のすぐ近くにある、「鎌倉高校前1号踏切」です。
まとめ
東京の主要駅および羽田・成田空港から鎌倉駅へのアクセス、鎌倉・江の島エリアにおける交通手段を中心に紹介してきた。
鎌倉は都心から約1時間で行ける手軽さがあるうえに、駅周辺に人気スポットが集まっているので日帰りでも満喫しやすい。
神社や風光明媚な景観、豊かな自然といった見どころも多いため、1日乗車券を上手く活用しながら楽しんでみてはいかがだろうか。
人気観光スポットやお勧めの飲食店、ショッピングスポットなど鎌倉の旅行プラン作成に役立つ情報をまとめた、こちらの記事も要チェックだ。