
車なしで夏の海・湖・半島を巡る!「ひがし北海道エクスプレスバス 夏季」で知床へ
北海道東部には、オホーツク海や湖、湿原、半島、世界自然遺産など、多彩な自然景観が点在している。広大なエリアをレンタカーなしで巡るなら、各地をつなぐ移動手段をどう確保するかが旅程づくりのポイントだ。そこで活用したいのが、夏のひがし北海道を結ぶ「ひがし北海道エクスプレスバス 夏季」。今回は、紋別方面と知床を結ぶ「紋別知床号・知床紋別号」と、釧路方面と知床を結ぶ「釧路知床号・知床釧路号」のルートや沿線の見どころ、利用方法を紹介する。車窓に広がる海や湖、雄大な自然を眺めながら、移動そのものも楽しむひがし北海道の旅に出かけよう。
車なしの周遊に便利!「ひがし北海道エクスプレスバス 夏季」とは?
夏から秋のひがし北海道を巡るなら、各地の観光スポットをつなぐ観光バスを活用するのもひとつの方法。なかでも知床への移動に便利なのが、紋別方面からオホーツク海沿岸を走る紋別知床号・知床紋別号と、釧路方面から阿寒湖や摩周湖などを巡る釧路知床号・知床釧路号だ。いずれも単に目的地へ移動するだけでなく、途中の観光スポットに立ち寄りながら移動できるのが魅力。往路と復路では立ち寄る場所が異なるため、行きたい場所や旅行ルートに合わせて選択できる。事前予約制なので、運行日や乗降場所、予約期限などを確認してから利用しよう。


海・湖・港町をつなぐ!「紋別知床号・知床紋別号」
オホーツク海に面した紋別と世界自然遺産・知床の玄関口であるウトロを、網走などを経由して結ぶ「シーサイドエクスプレスバス」。2026年は7月24日から10月31日まで毎日運行している。紋別発の紋別知床号では、ワッカ原生花園や女満別空港、網走などを経由してウトロへ。反対方向の知床紋別号では、北浜駅や網走の観光スポットなどに立ち寄りながら紋別を目指す。オホーツク海沿岸ならではの景観を眺めながら、観光と移動を一度に楽しめるルートだ。

1. 海のアクティビティを楽しめる港町「紋別(もんべつ)」
オホーツク海に面する紋別は、海とともに発展してきた港町。海洋交流館「ガリンコステーション」周辺は観光の拠点となっており、夏にはオホーツク海を舞台にしたクルーズなど、冬とは異なる海の魅力に触れられる。夕暮れ時の海を楽しむサンセットクルーズなど、季節ならではの体験を旅程に組み込めるのも魅力だ。紋別観光を楽しんだ後、紋別知床号に乗車すれば、オホーツク海沿岸の景観を楽しみながら知床方面へと旅をつなげられる。


2. 雄大な湖と地元グルメを楽しむ「サロマ湖」
オホーツク海と細長い砂州によって隔てられたサロマ湖は、北海道最大、日本で3番目の面積を誇る汽水湖。大きく開けた湖面と空が織りなす雄大な風景は、オホーツクエリアを代表する景観のひとつだ。サロマ湖周辺はホタテの産地としても知られ、新鮮な海の幸を使ったグルメも楽しみ。オホーツク海に面した港町から湖へと移動するにつれて、少しずつ表情を変えていく風景にも注目したい。


3. オホーツク海の歴史と自然に触れる「網走(あばしり)」
オホーツク海に面する網走には、この地域ならではの歴史や自然を学べるスポットが集まる。明治時代(1868〜1912年)から続く網走刑務所の歴史を伝える「博物館 網走監獄」や、流氷とオホーツク海の生き物について紹介する「オホーツク流氷館」などが代表的だ。知床紋別号では、博物館 網走監獄またはオホーツク流氷館を選んで観光できる。JR「網走」駅でも乗降できるため、鉄道を組み合わせてひがし北海道を巡る旅程も組みやすい。


4. 世界自然遺産の大自然を体感する「知床・宇登呂(しれとこ・うとろ)」
知床半島の西側に位置するウトロは、世界自然遺産・知床観光の拠点。原生的な自然が残る「知床五湖」をはじめ、海上から断崖や滝などを眺める観光船クルーズ、落差約30mの「オシンコシンの滝」など、多彩な自然景観に出会える。観光を楽しんだ後は、ウトロ温泉で旅の疲れを癒やすのもおすすめ。バスでウトロへ到着した日は温泉街に宿泊し、翌日は知床五湖など、周辺の見どころを巡るのもいい。


湖・湿原・半島をつなぐ!「釧路知床号・知床釧路号」
釧路と知床・ウトロを結ぶ釧路知床号・知床釧路号は、湖や山々、半島など、ひがし北海道の変化に富んだ自然を楽しめるルート。ただし、2026年は往路と復路でコースが異なるので注意したい。釧路発の釧路知床号は、阿寒湖や摩周湖、屈斜路湖周辺、美幌峠などを経てウトロへ。一方、ウトロ発の知床釧路号は、知床峠や羅臼、野付半島、中標津空港などを経由して釧路へ向かう。途中で観光を楽しみながら、ひがし北海道を大きく移動できるのが特徴だ。

1. 湿原と港町の魅力に触れる「釧路(くしろ)」
釧路知床号の出発地となる釧路は、国内最大の湿原である釧路湿原を擁する街。「釧路湿原国立公園」では、展望台や散策路などから広大な湿原とそこに生息する動植物の姿に触れられる。港町ならではのグルメも楽しみのひとつ。「釧路和商市場」では、ご飯の上に好みの魚介を選んでのせる名物「勝手丼」を味わえる。「釧路」駅前バスターミナルなどから釧路知床号に乗車できるため、釧路観光から知床方面への移動にも活用しやすい。


2. 湖と温泉を楽しむ「阿寒湖」
「阿寒摩周国立公園」に位置する「阿寒湖」は、特別天然記念物のマリモが生育することで知られる湖。周辺には阿寒湖温泉の宿泊施設や飲食店などが集まり、湖畔散策と温泉を組み合わせて楽しめる。釧路知床号では阿寒湖温泉から乗車でき、知床釧路号では降車が可能。知床と釧路を一気に移動するだけでなく、途中で阿寒湖に宿泊するなど、複数のエリアをつないだ周遊旅行にも活用できる。


3. 摩周ブルーの湖面が広がる「摩周湖」
周囲を急峻な壁に囲まれた「摩周湖」は、透明度の高い水と深い青色の湖面で知られるカルデラ湖。その独特の青色は摩周ブルーとも呼ばれている。一方で霧が発生することも多く、「霧の摩周湖」としても知られる。釧路知床号では、摩周湖第一展望台に立ち寄り、約30分の見学時間を設定。天候に恵まれれば、展望台から湖面と周囲の山々が織りなす雄大な景色を望める。


4. 独特の自然景観が広がる「野付半島」
知床から釧路へ向かう知床釧路号で立ち寄るのが「野付半島」。全長約26kmにわたって細長く延びる日本最大の砂嘴で、海流によって運ばれた砂が長い年月をかけて形成した独特の地形が特徴だ。半島内には、海水の浸食などによって立ち枯れたトドマツが残る「トドワラ」など、ほかではなかなか見られない景観が広がる。知床釧路号では野付半島ネイチャーセンターに約1時間25分滞在するため、知床から釧路へ移動する途中で道東らしい自然に触れられる。


利用前にチェック!「ひがし北海道エクスプレスバス 夏季」の料金・予約方法と運行情報
各路線は事前予約制で、料金は乗車地と降車地によって異なる。また、紋別知床号・知床紋別号と釧路知床号・知床釧路号では、運行期間や予約方法なども異なる。旅行の日程が決まったら、利用する路線の最新情報を確認しておこう。
料金
料金は利用する路線と乗降区間によって異なる。紋別知床号・知床紋別号は、大人1名3,200円〜7,500円。釧路知床号は釧路市内からウトロ温泉まで大人6,800円、知床釧路号はウトロ温泉から釧路市内まで大人7,100円となっている。
運行情報
2026年の紋別知床号・知床紋別号は7月24日〜10月31日に毎日運行。釧路知床号は7月10日〜11月2日、知床釧路号は7月11日〜11月3日に毎日運行する。乗降場所のほか、途中で下車観光できる場所や滞在時間も路線によって異なる。季節や道路状況などによって変更される場合もあるため、乗車前には必ず公式サイトで最新の運行情報を確認しよう。
予約方法
いずれも事前予約制で、公式サイトから予約できる。紋別知床号・知床紋別号は出発日の3日前17時までが申込期限。釧路知床号・知床釧路号はオンラインで申し込みできる。釧路知床号・知床釧路号は募集型企画旅行として運行されており、原則として車内で運賃を現金精算することはできない。予約方法や受付状況を公式サイトで確認し、余裕をもって手続きを済ませておこう。
まとめ
オホーツク海沿岸の紋別・網走と知床をつなぐ紋別知床号・知床紋別号と、湖や山、半島など道東らしい自然を巡りながら釧路と知床を結ぶ釧路知床号・知床釧路号。それぞれ通るエリアや立ち寄る観光スポットが異なるため、訪れたい場所からルートを選べる。レンタカーを利用しなくても、広大なひがし北海道を移動しながら各地の見どころに触れられるのが魅力だ。最新の運行情報を確認して事前に予約し、移り変わる車窓の風景も楽しみながら、夏から秋のひがし北海道を巡ってみよう。
