• 詳しく見る

    宇治の平等院は2回目。鳳凰堂は阿字池の中央に建ち、朱塗りの建物が水面に映る姿は、どの角度から見ても堂々としている。特に日差しが降り注ぐと、屋根の金色の鳳凰がひときわ目を引く。
    追加料金を払って鳳凰堂内部も拝観するのがおすすめ。金色の阿弥陀如来や、周囲に配されたさまざまな姿の雲中供養菩薩を間近で見ると、荘厳かつ精緻で、池越しに遠くから眺めるよりも確かに迫力がある。撮影はできないが、その分、目の前の千年を経た仏像や壁画をじっくり鑑賞できる。境内の庭園もきれいに整えられていて心地よく、草木は四季折々に表情を変える。池のほとりを歩きながらそよ風に吹かれ、鳳凰堂の水面に映る姿を眺めていると、気持ちも自然とゆったりしてくる。
    鳳翔館内は撮影禁止。五感を研ぎ澄ませてじっくり感じてほしい。「梵鐘」「雲中供養菩薩像」「一対の鳳凰」、重要文化財の「十一面観音菩薩立像」などがある。中でも印象深いのは雲中供養菩薩で、雲に乗って飛び、楽器を奏で、舞い、合掌する姿が極楽浄土の光景を象徴している。
    総じて平等院は、ただ「建築を見て写真を撮る」だけの観光地ではなく、平安時代の美意識と浄土信仰も感じられる場所。宇治を訪れたなら、時間を取ってゆっくり歩き、じっくり鑑賞する価値がある。

周黛西さんのその他のレビュー

北海道地方 東北地方 関東地方 中部地方 北陸地方 関西地方 中国地方 四国地方 九州地方 沖縄地方