
【山中湖の観光ガイド】季節の魅力と観光・グルメ・宿泊施設をまとめて紹介!
富士山と湖、周囲の自然が織りなす絶景を楽しめる「山中湖」。
春の桜や秋の紅葉、冬の雪景色など、四季折々の景色が広がり、周辺にはレジャー施設や飲食店、宿泊施設が点在している。
この記事では、山中湖の季節ごとの魅力や楽しみ方、周辺の人気観光スポットを中心に、その魅力を紹介する。
山中湖ってどんなところ?
山梨県の南東部、富士山に位置する「山中湖」。
その他の富士山の麓にある4つの湖と合わせて、「富士五湖」と呼ばれている。
富士五湖全ての湖が国の名勝であり、世界文化遺産である富士山の構成資産でもある。
富士五湖の中でも、山中湖は最も富士山に近い湖。
そのため、広大な湖を前景に大きな富士山を眺められるのが魅力だ。
湖畔や周囲には、ススキやチューリップ、ヒマワリ、コスモスなど、様々な植物が生息しているため、四季折々の景色を楽しめる。
また、標高約1000mの高原地にあるため、夏は涼しく過ごしやすい。
一方で冬は湖面が凍るほど寒く、雪が降ることも多いが、そのおかげで雪景色や樹氷が見られることも。

山中湖へのアクセス
「東京駅」を起点とする、山中湖へのアクセスを紹介しよう。
東京駅から山手線で新宿駅へ向かい、新宿駅南口から高速バスに乗れば約2時間30分。
山中湖の周辺には駅がないため、基本的には電車とバスを乗り継ぐ必要がある。
車なら東京から約1時間30分で到着できるため、レンタカーを利用するのもお勧めだ。

四季折々の山中湖の見どころと楽しみ方
山中湖の魅力のひとつは、四季折々で楽しめる自然景観やアクティビティにある。
山中湖の見どころを季節ごとに紹介していくので、訪れる時期や楽しみ方を決める参考にしてほしい。
桜とチューリップに彩られる「春の山中湖」
春の山中湖の湖畔には、各所に桜が咲き誇り、華やかで美しい光景を見られる。
山中湖と富士山と共に見る桜は日本ならではの絶景だ。桜の見頃は例年3月下旬から4月上旬。
桜の散り終わる、4月下旬から5月上旬にはチューリップが見頃を迎える。
赤や黄色、白など色鮮やかなチューリップが一面に広がる様子は圧巻。
約30万㎡の花畑を前景に富士山を見たいなら、「山中湖 花の都公園」へ足を運んでみよう。
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湖畔に咲き誇る桜と山中湖、富士山が織りなす絶景
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色とりどりの鮮やかなチューリップと富士山
様々なウォータースポーツを楽しめる「夏の山中湖」
夏の山中湖では、SUPやカヌー、バナナボートなどのマリンスポーツを楽しめる。
湖面の波が穏やかなので、慣れていない初心者でも気軽に挑戦可能。海水ではなく淡水なので、身体がべたつかないのも嬉しい。
山中湖の湖畔はキャンプの名所としても知られており、キャンプ場が点在している。
富士山や山中湖の絶景を楽しみながら、自然の中でゆっくり過ごしてほしい。

紅葉とススキが織りなす絶景が魅力の「秋の山中湖」
山中湖は山梨でも有数の紅葉スポットのひとつ。
湖畔の木々がグラデーションのように赤色やオレンジ、黄色に染まる光景はまさに絶景だ。
山中湖に数多くある紅葉スポットの中でも、「旭丘湖畔緑地公園」は特に有名。
紅葉越しに望む富士山が圧巻で、秋に開催される紅葉まつりの期間中にはライトアップも行われる。
山中湖畔の紅葉の見頃はその年によって異なるが、10月下旬から11月中旬だ。
また、「山中湖明神山パノラマ台」から眺める、夕焼けに染まるススキ野原も魅力のひとつ。
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ススキと紅葉、山中湖、富士山が織りなす絶景
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旭丘湖畔緑地公園のライトアップされた紅葉
雪景色の中に富士山が聳え立つ絶景を見られる「冬の山中湖」
標高約1000mの高原地帯であり、冬には積もるほどの雪が降る。
標高が高く、寒さが厳しい山中湖では樹木に氷が付着する樹氷が見られる。
樹氷は条件が合わなければ見られない自然現象であり、幻想的な雰囲気が魅力の光景だ。
富士山にも雪が積もり、白い笠(日光を防ぐ帽子のようなもの)を被ったような姿になる。日本人を含め、多くの人がイメージする富士山の姿だ。
冬の山中湖に広がる雪景色も格別の美しさを誇る。
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積雪した山中湖周辺と富士山
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樹氷と富士山が織りなす雪景色
楽しめるのは絶景だけじゃない!山中湖周辺の人気観光スポット9選
山中湖畔やその周辺には、人気の観光スポットが点在している。
美しい自然景観を楽しめるスポットだけでなく、レジャー施設も充実。
山中湖の観光をより楽しむためにも、周辺の人気観光スポットにも足を運んでほしい。
1. 長池親水公園
山中湖の北岸に整備されている公園で、湖越しに壮観な富士山を見ることができる。
さえぎるものがなにもない富士の全景を観賞することができるこの場所は、湖岸に遊歩道も整備。車などを気にすることなく、頂上から裾野まで、湖水に浮かぶような富士の姿を眺められる絶好のビュースポットだ。

2. 山中湖遊覧船 白鳥の湖
従来の遊覧船「プリンセス・オデット号」をリニューアルする形で新しく誕生したのが、山中湖遊覧船「白鳥の湖」。
一周約25分のルートとなっており、山中湖の美しい風景と共に富士山の絶景をゆったりと楽しめる。
「日本一の富士山の麓 山中湖に 日本一美しい白鳥を浮かばせよう」というコンセプト通り、船全体が美しい白鳥を模している。

3. 山中湖パノラマ台
山中湖から三国峠へと続く、県道730号沿いにある絶景ポット。
眼下に山中湖、その向こうに富士山、さらに天気がよければ南アルプスまで一望することができる。特に、湖面がオレンジ色に染まる夕暮れ時の風景は幻想的だ。
四季折々の景色も美しく、春には新緑が生い茂り、夏には青々とした爽快な風景が広がる。

4. 忍野八海
「忍野八海」は、富士山を水源とする「出口池」「お釜池」「底抜池」「銚子池」「湧池」「濁池」「鏡池」「菖蒲池」の8つの湧水池の総称。かつては湖だったが干上がって8つの湧水になった。
富士山の雪解け水が、地下の溶岩の間で約20年の歳月をかけてろ過されているため非常に透明度が高い。

5. 山中湖 花の都公園
花の都公園は山中湖村に位置し、眼前に富士山を望むことができる。園内には、無料エリアと有料エリアがあり、無料エリアには四季折々の花々が植えられている30万㎡にも及ぶ広大なお花畑がある。
花の見ごろは、4月下旬~5月上旬にチューリップ、8月中旬~下旬頃はひまわり、9月にはコスモス、7月~10月にかけて百日草と、どの季節でも楽しめる。

6. さかな公園
忍野村の豊かな自然が凝縮された「忍野村立さかな公園」は、水と森のテーマパークとしてさまざまな年齢層の人びとで賑わう。
緑豊かな園内には富士山の地下水が流れる川や池があり、木々に囲まれた公園内には、水遊びができる「じゃぶじゃぶ池」やロングコースター、アスレチック遊具なども充実しており、自然の中でアクティビティが楽しめる。

7. 忍野 しのびの里
本格的忍者ショーが楽しめる忍者のテーマパーク。テーマパークを象徴する忍者パフォーマンス集団「雷風刄(らいふうじん)」が、忍具を使って迫力満点の実演ショーを披露してくれる。
屋外ステージでは忍者がステージをコミカルに駆け回る姿もあり、大人から子どもまで皆が笑顔になる演出が人気だ。

8. 山中諏訪神社
966年創建とされ、豊玉姫命(とよたまひめ)をご祭神とする古社。
縁結び、子授け、安産、子育てにご利益があるといわれており、毎年9月4〜6日に行われる例大祭「山中明神安産祭り」は、ご利益に授かろうと古くから妊婦や新婚女性などが集まるお祭りとして全国的に知られている。
山中諏訪神社の裏にある森には遊歩道が整備され、アジサイ、ヤマボウシ、カエデ、ヤマユリ、アザミなど、四季によりさまざまな野草や木々を観賞できる。

9. 森の中の水族館。山梨県立富士湧水の里水族館
山梨県「森の中の水族館。山梨県立富士湧水の里水族館」は、さかな公園の敷地内にある淡水魚専門の水族館。山梨県内の河川・湖沼環境に生息する淡水魚を中心に展示している。
中央にある水槽は二重構造になっており、大きい魚と小さい魚が一緒に泳いでいるような景色を見ることができる。

観光の合間に立ち寄りたい山中湖周辺の人気飲食店3選
山中湖周辺に点在する飲食店の中でも、特に人気の高いお店を紹介する。
山梨のご当地グルメを味わいたい人や、美しい景色を眺めながらゆっくり食事を楽しみたい人にお勧め。
山中湖観光の合間に、ぜひ立ち寄ってみてほしい。
1. 郷土料理 庄ヤ
山中湖畔に佇む「郷土料理 庄ヤ」は、山梨のソウルフード「ほうとう」が食べられる地元の人気店。
ほうとうとは、かぼちゃや根菜をたっぷり煮込んだ味噌味の汁に幅広で平たい麺を入れた郷土料理。
定番の「かぼちゃほうとう」や、柔らかい肉質の富士ヶ嶺ポーク入りの「豚肉ほうとう」、オリジナルブレンドのカレー粉の香りが効いた「カレーほうとう」などを提供している。

2. キャンティ・コモ
山中湖のほとりにあるイタリアンレストラン。店内のどの席からも雄大な湖が一望でき、ゆったりと過ごすことができる。
ペット同伴が可能なテラス席もあり、愛犬と共に景色を眺めながら食事を堪能することも可能だ。
本格的なイタリアンをベースに、日本人の味覚に合うようアレンジされたオリジナルメニューが110種類以上と豊富に揃う。

3. ペーパー・ムーン
「大人にとって心地よい時間と空間」がコンセプトの「ペーパー・ムーン」は、手作りのケーキやパイを提供するカフェ。
大きな窓からは太陽の光がたっぷりと差し込み、白を基調とした店内をより明るくしている。
アップルパイが人気のメニューで、サクサクとした食感の温かいパイ生地と冷たいバニラアイスとの相性は抜群。
りんご煮は甘酸っぱく仕上げられており、食べやすくも深みのある味わいが広がる。
季節のタルトも人気メニューのひとつで、ケーキはどれも1ピースが大きいため食べ応えは充分だ。
雑貨も販売されているため、帰り際にお土産を購入していくことも可能だ。

絶景・グルメ・温泉を満喫!山中湖周辺のお勧め宿泊施設3選
高原リゾートとしても知られる山中湖には、数多くの宿泊施設がある。
その中でも、富士山や山中湖を一望できる絶景と旅の疲れを癒せる温泉、地元の食材を使用した料理が魅力の宿泊施設を紹介しよう。
1. ホテルマウント富士
1963年、富士山を最も美しく眺められる場所として誕生したホテル。
標高1,100 mの山中湖畔に位置し、全室から富士山と山中湖の絶景を一望できる。
早朝には雲海が広がり、まるで天空の城にいるような気分に。夜には満天の星空の下、浮かび上がる富士山のシルエットが幻想的で、まるで別世界に迷い込んだような感覚を味わえる。

2. 富士マリオットホテル山中湖
富士マリオットホテル山中湖は、雄大な富士山を望む山中湖畔に佇むリゾートホテル。
全室41㎡以上の広さを誇り、スタイリッシュなデザインの客室でゆったりと過ごすことができる。温泉付きの客室もあり、美肌効果が期待できる山中湖温泉の「美人の湯」を贅沢に堪能できるのもうれしいポイントだ。

3. 富士松園ホテル
「富士松園ホテル」は山中湖の湖畔に佇むホテルで、「御殿場駅」からタクシーで約30分の距離にある。
客室は、山中湖または富士山を望む部屋の2種類があり、宿泊予約時に選択可能だ。
和室と洋室のどちらかを選べるほか、温泉風呂付きのスイートルームも完備。
温泉を楽しめる大浴場には露天風呂もあり、富士山を眺めながら疲れを癒せるのが魅力。
館内には日本庭園が整備されていて、四季折々の風景とともに富士山を望める。

特別な光景に出会える山中湖周辺の人気イベント3選
山中湖では年間を通して様々なイベントが開催されているが、中でも人気のイベントを紹介する。
富士山と山中湖の景色を眺めながら、花火や紅葉など季節ならではの光景を満喫できるのが魅力だ。
山中湖での観光をより楽しむなら、イベントにも参加してみよう。
1. 山中湖報湖祭
山中湖の湖畔で毎年8月1日に開催される「山中湖報湖祭」は、富士五湖で開催される花火大会のトップバッターを担う。
闇夜に浮かぶ富士山を背景に、色鮮やかな花火が打ち上がる光景は壮観だ。
山中湖の湖面に花火の光が映り込む幻想的な風景も大きな魅力。
「山中湖報湖祭」は、除霊や厄除けの意味を込めて、大正時代(1912年~1926年)に始まったお祭り。そのため、お祭り当日の昼間には神事も行われる。

2. 夕焼けの渚 紅葉まつり
日中は様々なイベントが開催され、日没後には「旭丘湖畔緑地公園」の紅葉がライトアップされる「夕焼けの渚 紅葉まつり」。毎年10月下旬から11月上旬にかけて開催される。
「旭丘湖畔緑地公園」は山中湖の湖畔に位置する公園で、園内の「夕焼けの渚」は「日本の渚100選」にも選ばれている絶景スポットだ。
春の桜や夏のアジサイなど、園内では四季折々の草花を楽しめるが、特に紅葉の名所として知られている。
イベントでは、山中湖と紅葉、富士山を一度に楽しめるのが魅力だ。
会場内には周辺の飲食店が出店するため、紅葉を眺めながらグルメを味わえるのも楽しみのひとつとなっている。

3. 山中湖アイスキャンドルフェスティバル&スカイランタン®フェスティバル
山中湖畔に位置する「山中湖交流プラザきらら」で、富士山の日である2月23日に開催されるイベント。
日が暮れる頃、氷で作られた数百個のアイスキャンドルに火が灯され、富士山を背景にスカイランタンが空へと舞い上がる。
アイスキャンドルとスカイランタンの柔らかな光、打ち上げ花火が暗闇に浮かび上がり、幻想的な光景が広がる。

山中湖と合わせて巡りたい富士五湖
富士五湖では、それぞれの湖ごとに異なる絶景を楽しめる。
富士山の絶景を満喫したい人は、山中湖だけでなく、その他の富士五湖にも足を運んでみよう。
山中湖から比較的近い距離にあるため、観光プランに組み込みやすいだろう。
1. 本栖湖
富士山の西麓に位置しており、周囲12.6km、面積4.7平方km、水深122mの湖である。
富士五湖の中でも、特に手付かずの自然が多く残されている。水質も良く、「本州No1の透明度」を誇る。
北岸は富士の好展望地であり、波の無い水面に美しく浮かび上がる「逆さ富士」の姿は、千円札のお札の裏面に描かれていることで知られている。

2. 河口湖
富士五湖のひとつとして知られており、富士山の絶景が楽しめることから人気のスポットである河口湖。
湖畔には春には桜が咲き誇り、初夏には紫のラベンダー、秋には紅葉と、季節ごとに違った美しい景色が広がる。
また、富士五湖で唯一となる「島」と「橋」が存在することでも知られる。

3. 西湖
富士五湖の真ん中に位置しており、山々と青木ヶ原樹海に囲まれた神秘的な湖。
近年では、絶滅したと思われていたクニマスが約70年ぶりに発見されて大きな話題となる。
また、山梨県指定天然記念物フジマリモの群落地にもなっており、豊富な自然資源が残された場所である。

4. 精進湖
富士山の火山活動によって形成された堰水湖で、富士五湖の中で一番小さい湖。
富士山の火山活動によって形成された堰止湖である本栖湖と剗(せ)の海に、9世紀の噴火でさらに溶岩が流れ込み現在の地形が形成された。
静かな湖面でカヌーやボートなどのウォーターアクティビティ、そして釣りを楽しむことができる。

山中湖観光に関するよくある質問
Q
山中湖の桜の見頃は?
例年の見頃は4月中旬から4月下旬です。
Q
山中湖の紅葉の見頃は?
例年の見頃は10月中旬から11月中旬です。
まとめ
この記事では、山中湖の季節ごとの魅力や楽しみ方、周辺の人気観光スポット、飲食店、宿泊施設を紹介してきた。
紹介したスポットを巡れば、山中湖でしか見られない美しい景色を満喫できるだけでなく、様々な体験ができるだろう。
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