【厳島神社の観光ガイド】雄大な自然と神社が調和する絶景を訪ねて

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

宮島のシンボルとも言える、海上に聳え立つ鳥居で有名な「嚴島神社」。
宮島の雄大な自然と美しい建造物が調和した絶景が見られると、日々多くの観光客が訪れている。
魅力たっぷりの「厳島神社」を満喫するために、この記事で見どころやお勧めの観光シーズン、周辺のグルメ・観光スポットを予習しておこう。

目次

厳島神社ってどんなところ?

広島県廿日市市の宮島に位置する「厳島神社」。
宮島はその優れた景観から、「日本三景」のひとつに選ばれている。
その優れた景観を構成する「厳島神社」は、前方の海と後方の原始林とともに世界遺産に登録されている。
鳥居だけでなく「厳島神社」自体も海上に建てられており、満潮時には海に浮かんでいるように見える、珍しい特徴を持つ神社だ。
平安時代(794〜1185年)の貴族の住宅様式「寝殿造り」で建てられていることも、特徴のひとつ。
1400年以上の長い歴史を持つこともあり、境内にあるほとんどの建造物が、国宝か重要文化財に指定されている。
瀬戸内海と背後の原始林という雄大な自然と、歴史ある美しい建造物が織りなす荘厳な景観は必見だ。
日没後に「厳島神社」がライトアップされた、幻想的な景色も見逃せない。
「厳島神社」に祀られている主祭神は、宗像三女神と呼ばれる3柱。
海上運航や交通安全、金運、必勝祈願など、様々なご利益を授かれる。
絶景を楽しむだけでなく、宮島観光の無事を祈るためにも、訪れてみてはいかがだろうか。

厳島神社の成り立ち

宮島の有力者であった佐伯鞍職(さえきのくらもと)に神のお告げがあり、593年に「厳島神社」を創建。
平安時代に絶大な権力を持った武士・平清盛(たいらのきよもり)が、「厳島神社」に篤い信仰心を持ち、1168年に社殿と社殿を繋ぐ回廊を造営。
宮島自体を「神」として信仰しており、宮島の土地を傷つけることを避けるために、陸地ではなく海上に「厳島神社」は造営された。
風や落雷などの自然災害や火災によって何度も被害を受けるも、信仰心を持つ多くの人々に助けられ、その度に再建している。

海上に立つ深紅の鳥居は宮島を代表する景観だ
海上に立つ深紅の鳥居は宮島を代表する景観だ
厳島神社と周囲の自然景観が調和した絶景
厳島神社と周囲の自然景観が調和した絶景

厳島神社へのアクセス

広島観光の移動拠点となる「広島駅」から「厳島神社」には、電車とフェリーを使ってアクセスできる。
フェリーから眺める宮島と厳島神社も美しいので、見逃さないように。

経路
1. 「広島駅」から「JR山陽本線 岩国行き」に乗車し、「宮島口駅」で下車
2. 「宮島口駅」から徒歩で「宮島口桟橋」へ
3. 「宮島口桟橋」からフェリーに乗船し、約10分で到着
所要時間
約50分

厳島神社の昇殿料と拝観時間

「厳島神社」の料金と拝観時間は下記の表にまとめたので、参考にしてほしい。
拝観時間は時期によって異なるため、注意しよう。

昇殿料

大人
300円
高校生
200円
小中学生
100円

拝観時間

1月1日
0:00〜18:30
1月2日~1月3日
6:30~18:30
1月4日~2月末日
6:30〜17:30
3月1日~10月14日
6:30~18:00
10月15日~11月30日
6:30〜17:30
12月1日~12月31日
6:30〜17:00

厳島神社のお勧め観光シーズンは?

「厳島神社」を観光するなら秋がお勧め。
宮島には、「紅葉谷公園」や「大聖院」など紅葉の名所が多い。
いつ訪れても美しい景観が見られる「厳島神社」と合わせて、宮島の紅葉の名所を巡れば、宮島を満喫できるはずだ。

名前の通り、美しい紅葉が見られる「紅葉谷公園」
名前の通り、美しい紅葉が見られる「紅葉谷公園」
色彩豊かな紅葉を楽しめる「大聖院」
色彩豊かな紅葉を楽しめる「大聖院」

鳥居だけじゃない!厳島神社の見どころ5選

「厳島神社」の魅力といえば、周囲の自然景観と「厳島神社」が調和した景観だが、ここからは「厳島神社」の建造物にフォーカスを当てて、見どころを紹介しよう。
伝統的な建築様式が各所に見られる、朱色の美しい建造物の魅力も味わってほしい。
海上に建てられた鳥居はもちろん、その他の魅力的な建造物にも注目してみよう。

1. 厳島神社参拝の出発点「客神社」

「厳島神社」に訪れたら、入り口にある摂社の「客(まろうど)神社」から参拝しよう。
摂社とは、主祭神と関わりがある神様を祀っている神社を指す。
「客神社」の本殿は国宝に指定されているため、参拝するだけでなく、建築様式や装飾にも注目してほしい。
本殿以外の建物にも格式の高い建築様式が用いられており、どこを見渡しても美しい。
「客神社」には5柱の神々が祀られており、縁結びのご利益で有名だ。
他にも美容や病気平癒、厄除けなどのご利益があると言われている。

厳島神社の参拝は客人神社から始めよう
厳島神社の参拝は客人神社から始めよう

2. 宮島のシンボル・海上に聳え立つ「大鳥居」

「厳島神社」のみならず、宮島のシンボルともなっている海上の「大鳥居」。
社殿と同じく、信仰対象となっている宮島に傷をつけないために、「大鳥居」も海上に建てられた。
高さ16.6m・総重量60tもあり、木造では日本最大の鳥居だ。
巨大な鳥居と「厳島神社」の社殿、宮島の雄大な自然が調和した荘厳な景観は、まさに絶景。
潮の満ち引きによって、表情を変えるのも魅力のひとつだ。
信仰が生み出した絶景を、様々な場所と時間から楽しもう。

厳島神社の社殿を背景にした大鳥居も美しい
厳島神社の社殿を背景にした大鳥居も美しい
見る場所や時間によって表情を変える大鳥居
見る場所や時間によって表情を変える大鳥居

3. 歩いているだけで神聖な気持ちになれる「東廻廊」

「厳島神社」の入口と御本社を結ぶ「東廻廊」は、周囲の社殿とともに国宝に指定されている。
朱色の柱に囲まれた美しい「東廻廊」は、厳かな雰囲気に包まれており、歩いているだけで神聖な気持ちになるだろう。
「東廻廊」を歩く際、足元にも注目して欲しい。床板に隙間があることに気づくだろう。
この隙間は目透し(めすかし)と呼ばれ、波の勢いを弱める働きがある。
潮の満ち引きに対応するために施された、細やかな工夫もじっくり観察してみよう。

「東廻廊」の厳かな雰囲気を満喫しよう
「東廻廊」の厳かな雰囲気を満喫しよう

4. 日本でも珍しい構造を持つ「御本社」

本殿・幣殿・拝殿・祓殿から構成されている「御本社」も、国宝に指定されている。
左右非対称の本殿や、数社しか現存していない珍しい屋根の形状など、建物が多いだけに見どころも多い。
波や風によるダメージを小さくするための工夫も随所に見られ、日本の神社の中でも特徴的な構造となっている。
「御本社」に訪れたら参拝するだけでなく、建物の中を隅々まで観察してみよう。

外から見ても中から見ても美しい御本社
外から見ても中から見ても美しい御本社

5. 伝統舞踊と絶景を同時に鑑賞できる「高舞台」

御本社の祓殿の前方にある、朱色の欄干で囲われた舞台では、年に11回ほど舞楽が行われる。
舞楽とは日本の伝統舞踊で、平清盛によって京都から宮島へと伝えられた。
海上に建てられた大鳥居を背景に、煌びやかな衣装を身にまとって舞う姿からは、日本ならではの情緒を感じられるはずだ。
舞楽が行われる舞台は「高舞台」と呼ばれ、「日本三舞台」のひとつであり、国宝にも指定されている。
室町時代に取り付けられた欄干の柱や魔除けの模様など、「高舞台」自体にも見どころは多い。
舞楽を鑑賞したい方は、下記の表に記載した祭典へ参加してみよう。

歳旦祭
1月1日
二日祭
1月2日
元始祭
1月3日
地久祭
1月5日
天長祭
2月23日
桃花祭
4月15日
推古天皇遙拝式
5月18日
摂社地御前神社祭
旧暦5月5日
市立祭
旧暦6月5日
菊花祭
10月15日
摂社三翁神社祭
10月23日
日本の絶景と伝統舞踊を同時に鑑賞できる祭典に参加してみよう
日本の絶景と伝統舞踊を同時に鑑賞できる祭典に参加してみよう

宮島のグルメを満喫!厳島神社周辺の人気飲食店3選

「厳島神社」がある宮島には、名物グルメも多い。
「お好み焼き」や「揚げもみじ」なども有名だが、宮島のグルメといえば「牡蠣」と「あなご」も外せない。
厳島神社周辺で宮島グルメを味わえる、人気の飲食店を厳選して紹介しよう。

1. あなごめし うえの 宮島口本店

宮島口にある「あなごめし うえの」は創業明治34年(1901)の老舗。創業者の上野他人吉氏が考案し、駅弁として発売した「あなごめし」が名物の人気店だ。
肉厚の穴子をじっくりと焼き上げ、創業以来継ぎ足す秘伝のタレで仕上げた「あなごめし」は絶品。

宮島口で行列のできる老舗の名物は、弁当もお店の味も絶品の「あなごめし」
宮島口で行列のできる老舗の名物は、弁当もお店の味も絶品の「あなごめし」

2. 焼がきのはやし

宮島のフェリー乗り場から嚴島神社までの道の途中にある宮島表参道商店街
その中ほどに店を構える「焼がきのはやし」は創業から75年以上に渡って続く焼きがき発祥の店。
焼きがきには全国的に高い評価を受ける地元のブランド牡蠣「地御前かき」の中でも大粒で旨みの詰まった最高級品質の3年物を厳選。

厳選された素材と熟練の技が生み出す絶品かき料理を味わえる「焼がき」発祥の店
厳選された素材と熟練の技が生み出す絶品かき料理を味わえる「焼がき」発祥の店

3. 紅葉堂 本店

宮島の玄関口、宮島桟橋から世界遺産・嚴島神社へと通じる表参道商店街に位置する老舗和菓子店。
明治45年(1912)の創業から100年以上、宮島のみならず広島を代表する銘菓、もみじ饅頭などを販売する名店だ。
「新しいもみじ饅頭の楽しみ方を提案する」という想いを大切にしてきた紅葉堂の看板商品が、2002年に登場した揚げもみじ®。

宮島散策のお供に人気の『揚げもみじ®』で知られる老舗和菓子店
宮島散策のお供に人気の『揚げもみじ®』で知られる老舗和菓子店

厳島神社の周辺観光スポット3選

古くから信仰の対象とされてきた宮島には、歴史ある建築物だけでなく、手つかずの自然が多く残っている。
「厳島神社」を満喫したら、これから紹介する宮島の魅力を満喫できるスポットも観光してみよう。

1. 宮島弥山 大本山 大聖院

広島県・宮島一の歴史を持つ寺院で、開祖は大同元年(806)。弘法大師が唐から帰った後、宮島に渡り弥山で修行をして開祖したと伝わる。
霊峰・弥山には弘法大師の足跡を残す遺跡が各所に点在するが、「大聖院」がそれらを統括する大本山だ。
境内には弥山の守護神である三鬼大権現や、豊臣秀吉が護身仏として祈念した波切不動明王、厳島神社の本地仏だった十一面観世音菩薩などを祀る。
とくに厄除け開運のご利益があるとされ、「日本三大厄除け開運大師」の一つに数えられている。

弘法大師が開創した、宮島で最も古い歴史を持つ名刹
弘法大師が開創した、宮島で最も古い歴史を持つ名刹

2. 弥山

古くから「神の島」として深い信仰を受けてきた広島県の離島・宮島のほぼ中央部に位置する弥山。
弘法大師が806年に開創して以来山岳信仰の霊峰として崇められ、今なお手つかずの自然が残る弥山原始林は「嚴島神社」とともに世界遺産に登録されている。

古くから信仰を受ける霊峰の山頂から、瀬戸内の絶景を眺める
古くから信仰を受ける霊峰の山頂から、瀬戸内の絶景を眺める

3. 宮島ロープウエー

標高535mと島内最高峰の弥山は、古来より島全体が信仰の対象となってきた宮島の中でも特に聖域として崇められてきた場所。
宮島ロープウエーを利用すれば、合計乗車時間約15分で標高433mに位置する獅子岩駅まで行くことができる。

世界遺産・宮島の聖域である弥山登山を快適に楽しめるロープウエー
世界遺産・宮島の聖域である弥山登山を快適に楽しめるロープウエー

厳島神社に関するよくある質問

Q

厳島神社に祀られている神様は?

A

宗像三女神と呼ばれる、3柱の神々が祀られています。

Q

厳島神社のご利益は?

A

海運や交通安全、金運、必勝祈願などのご利益があるとされています。

Q

厳島神社で御朱印はもらえる?

A

社殿内にある朱印受付にて、御朱印をもらえます。

まとめ

「厳島神社」の魅力や見どころ、お勧めの観光シーズン、周辺のお勧めスポットを紹介してきたが、いかがだっただろうか。
朱色の美しい建造物と手つかずの緑、輝く青い海が織りなす神秘的な絶景を見に、「厳島神社」へぜひ訪れてほしい。
広島県の定番スポットやグルメなどを紹介している、こちらの記事も参考に広島を満喫しよう。