
【夏の金沢市観光ガイド】水と木陰の涼をたどる、金沢の夏さんぽ
加賀百万石の城下町として栄えた金沢は、歴史ある庭園や茶屋街、美しい町並みが今も色濃く残る街。夏は兼六園や用水沿いの木陰、浅野川や犀川の川風など、暑さのなかにも涼を感じられる風景が各地に広がる。
歴史的な街並みをゆったり歩き、庭園で景観を眺めたあとは、「金沢市民の台所」として知られる近江町市場で新鮮な海の幸や加賀グルメを味わうのも金沢ならではの楽しみ方。
港や丘陵地から望む開放的な景色にも足を延ばしながら、水と緑に包まれた金沢の夏を満喫しよう。
水辺と庭園を巡り、涼を感じる夏の金沢の楽しみ方
夏の金沢は、歴史ある町並みだけでなく、水辺や木陰を活かした過ごし方も魅力のひとつ。兼六園や西田家庭園 玉泉園では水辺や庭園の景色を眺めながら落ち着いた時間を過ごせ、主計町茶屋街や武家屋敷跡では風情ある街並みの中をゆったり歩ける。
日差しがやわらぐ朝や夕方には城下町散策や川沿いの街歩きを、日中は庭園や美術館などを組み合わせることで、夏でも快適に金沢観光を楽しめる。

歴史と水辺の風景を巡る、金沢の観光スポット11選
歴史ある庭園や城跡、風情ある茶屋街に加え、港や丘陵地など開放的な景色を楽しめるスポットも充実する金沢。
木陰や水辺の景観を感じながら巡れば、城下町ならではの趣と夏らしい爽やかさを同時に味わえる。
1. 兼六園
加賀前田家歴代藩主によって造営された、日本三名園のひとつに数えられる回遊式庭園。
約3万4600坪の広大な敷地内に池や曲水、築山などが点在し、各所に立ち寄りながら全体を楽しめる構造になっている。
池の景観が涼やかな趣を添え、深い緑に彩られた庭園美を眺めながら、ゆったりと園内を巡れる。

2. 金沢城公園
加賀百万石前田家の居城跡を整備した歴史公園で、復元された櫓や門、石垣などを巡りながら城の歴史に触れられる。
また、令和2年(2020年)には鼠多門および鼠多門橋が完成し、明治時代に焼失して以来、約140年ぶりにその姿が蘇った。
緑が映える夏の園内散策に加え、ライトアップでは昼間とは異なる表情も印象的だ。

3. 長町武家屋敷界隈
加賀藩士が暮らした屋敷跡が残り、石畳や土塀が続く城下町らしい風景が広がる。
エリア内には今も古くから人々の生活を支えてきた大野庄用水が流れ、冬になると雪から土塀を守るための「こも掛け」が現れる。
用水が流れる静かな町並みには涼やかな空気が漂い、武家文化の面影をたどりながら散策を楽しめる。

4. 大乗寺丘陵公園
豊かな自然に囲まれた丘陵地に広がり、金沢市街や日本海まで見渡せる開放的な景色が魅力。
中腹に広がる「芝生の丘」は園内屈指の人気スポットで、なだらかな斜面からは眼下の金沢市街を一望。青空と緑が映える景色のなか、広々とした芝生や季節の花木を眺めながら、思い思いの時間を過ごせる。

5. 主計町茶屋街
浅野川沿いに風情ある町並みが残り、金沢三茶屋街のひとつとして親しまれるエリア。
路地沿いには昔ながらの料亭や茶屋が立ち並び、夕暮れ時には明かりが灯り、幻想的な雰囲気に。
川沿いを吹き抜ける風が心地よく、「暗がり坂」や「あかり坂」など情緒あふれるスポットを巡りながら、金沢らしい風情を感じられる。

6. 成巽閣
加賀藩13代藩主・前田齊泰が母・眞龍院のために建てた御殿で、細部まで意匠を凝らした華やかな空間が見どころ。武家書院造と数寄屋風書院造を組み合わせた珍しい造りで、大名正室の御殿としては国内に現存する唯一の建造物。
庭園の緑を眺めながら、加賀藩の美意識が息づく建築をゆったり鑑賞できる。

7. 鈴木大拙館
金沢が生んだ仏教哲学者・鈴木大拙の思想や人生を紹介するミュージアム。街中にありながらも、館内は深い静寂が広がっており、時を忘れて過ごすことができる。
展示や3つの庭、回廊を巡りながら思索の時間を過ごせる空間で、水鏡の庭が映し出す景色や静かな雰囲気の中、ゆったりとしたひとときを楽しめる。

8. 尾山神社
加賀藩祖・前田利家公と正室お松の方を祀り、和漢洋の様式を取り入れた神門で知られる神社。
最上階にギヤマン(ガラス)をはめ込んだ珍しい造りで、そこから放たれる御神灯はかつて金沢の町を照らし、日本海を航行する船の標でもあった。
緑に包まれた境内や庭園を巡りながら、歴史ある建築美を間近に感じられる。

9. 金澤神社
兼六園内の無料区域にあり、学問の神様・菅原道真を祀る神社。
主祭神の菅原道真に加え、相殿神(主祭神とともに本殿に祀られる神)として白蛇竜神、白阿紫稲荷大明神も合わせて祀られているこちら。
木々に囲まれた静かな境内が広がり、兼六園散策の途中に立ち寄りながら落ち着いた雰囲気を味わえる。

10. 西田家庭園 玉泉園
兼六園近くに佇む池泉回遊式庭園で、江戸中期から受け継がれる落ち着いた景観が魅力。
本庭・西庭・東庭からなる園内は、中国南宋時代の画僧・芬玉澗(ふんぎょくかん)が描いた山水図に由来しており、国内でも6つしかない「玉澗様式」と呼ばれている。
庭園を彩る緑や池の景色を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせる。

11. 金沢港クルーズターミナル
クルーズ船の拠点としてだけでなく、展望テラスや体験施設を備えた金沢港の交流拠点。2階には「ひゃくまんごくマリンテラス」の愛称で親しまれている展望テラスやレストランを併設している。
全面ガラス越しに日本海を一望でき、日没後にはライトアップされた港ならではの景色も楽しめる。

庭園散策や城下町歩きを楽しむ、夏の金沢アクティビティ
歴史景観が色濃く残る金沢では、日本庭園を歩いたり、茶屋街や武家屋敷跡を散策したりと、街全体をゆったり巡る旅が楽しめる。
少し足を延ばせば港や丘陵地へもアクセスでき、城下町とは異なる開放感あふれる景色にも出会える。
庭園や城跡を巡る歴史さんぽ
四季折々の表情を見せる兼六園をはじめ、西田家庭園 玉泉園など、歴史ある庭園や建築が点在する金沢。
池や木々が織りなす景色を眺めながら園内を歩けば、夏ならではの涼やかな風景と加賀百万石の美意識に触れられる。

浴衣が映える城下町を散策
長町武家屋敷跡界隈や主計町茶屋街には、石畳や土塀、町家が残り、江戸時代の面影を今に伝えている。
周辺には浴衣のレンタル店もあり、用水沿いや浅野川の風景を眺めながら歩けば、浴衣姿が映える城下町ならではの趣とともに、夏の金沢らしい穏やかな時間を過ごせる。

海辺で景色を楽しむウォーターフロント時間
市街地から少し足を延ばせば、日本海に面した金沢港エリアが広がる。
海を望むデッキや展望スペースからは、広がる海や行き交う船、港ならではの風景をゆったり眺められる。歴史ある城下町とはひと味違う開放的な景色が広がり、夏の金沢で海辺の時間を楽しめる。

近江町市場の海の幸と和の味を味わう、金沢の飲食店3選
金沢を訪れたら、新鮮な日本海の魚介や、城下町に受け継がれてきた食文化も楽しみたい。
「金沢市民の台所」として親しまれる近江町市場では、新鮮な魚介を使った海鮮丼や寿司など、金沢ならではの味覚を満喫できる。
市場グルメに加え、金沢おでんなど、旅の途中で立ち寄りたい店をご紹介。
1. 刺身屋
近江町市場で元魚屋が営み、市場直送ならではの新鮮な魚介を味わえる居酒屋。
おすすめメニューは、器からはみ出るほど大きなネタと魚介類が豪快に盛られた「海鮮丼」。
旬の魚介を贅沢に味わえるほか、3通りの食べ方が楽しめる「のど黒めし」も人気で、市場ならではの海の幸を存分に満喫できる。

2. 金澤おでん赤玉本店
昭和2年(1927)創業の老舗で、地元の人にも長く親しまれている金沢おでんの名店。
具材によく染み込んでいるあっさりとした味わいの秘伝の出汁は、創業当時から受け継がれており、毎朝欠かさずに継ぎ足されているそう。
車麩やバイ貝、赤巻など金沢ならではの具材も味わえ、受け継がれる老舗の味を堪能できる。

3. 一笑
丸八製茶場が手がけるほうじ茶専門の喫茶で、香り豊かな加賀棒茶と季節の菓子をゆったり味わえる。
季節の菓子は上生菓子などの和菓子からタルトなどの洋菓子まで、豊富な種類があり何が出てくるかはその時のお楽しみ。
夏は香ばしいほうじ茶とともに涼やかなひとときを過ごせるほか、茶葉や作家の作品は旅の土産にも選べる。

城下町観光の拠点にしたい、金沢のおすすめホテル3選
観光スポットへのアクセスが良く、金沢らしい景観や滞在時間そのものを楽しめるホテルを紹介。
街歩きの拠点として便利なのはもちろん、客室からの眺望や伝統文化に触れられる空間、美食を味わえる滞在など、それぞれに異なる魅力がそろう。観光後の余韻に浸りながら、ゆったりと過ごせる宿はこちら。
1. ホテル日航金沢
JR金沢駅前に建つ、北陸随一のスケールを誇るラグジュアリーホテル。
特別なひとときを過ごせる客室はすべて17階以上。金沢市街を一望できる眺望に加え、多彩なレストランやバーも充実しており、夏の金沢観光をゆったり締めくくる滞在を楽しめる。

2. KUMU 金沢 by THE SHARE HOTELS
「金沢の伝統を“汲む”場所」がコンセプトのリノベホテル。館内では地元作家の作品展示やワークショップも開催され、夏はティーサロンで加賀棒茶を味わいながら、金沢の伝統文化に触れるひとときを過ごせる。
尾山神社や金沢城公園にも近く、観光の拠点として便利なホテルだ。

3. 東山のオーベルジュ 薪の音 金沢
料理を楽しむ旅にぴったりの、全4室だけのオーベルジュ。客室は本館と離れに2部屋ずつの4部屋限定。
旬の食材を使った創作日本料理や提携する名店での夕食を味わえるほか、夏は落ち着いた空間でゆったりとした滞在を満喫できる。

夏の金沢観光をより楽しく! 注目イベント2選
夏の金沢では、歴史や伝統を受け継ぐ祭りや、この季節ならではの風物詩が楽しめる。
加賀藩ゆかりの華やかな行列が街を彩る金沢最大の祭りや、江戸時代から続く伝統行事など、夏ならではの催しも見どころ。
加賀百万石の文化や季節の風習に触れながら、金沢ならではの夏の賑わいを感じてみよう。
1. 金沢百万石まつり
加賀藩祖・前田利家公の金沢城入場をしのび、毎年開催される金沢最大の祭り。
なかでも、メインの「百万石行列」は県外からも大勢の観光客が訪れる華やかなパレードで見応え十分。
夏の城下町を舞台に、伝統芸能や茶会など多彩な催しが繰り広げられ、金沢ならではの歴史と文化に触れられる。

2. 氷室開き
江戸時代に加賀藩が雪氷を徳川幕府へ献上していた歴史に由来する、湯涌温泉の伝統行事。「氷室開き」が行われるのは毎年6月30日。
冬の雪を切り出す神事が行われ、金沢駅や近江町市場には雪氷も展示される。翌7月1日には無病息災を願う氷室まんじゅうが販売され、金沢の夏の訪れを感じられる風物詩として親しまれている。

水と緑を巡る、金沢の夏を楽しむ1泊2日モデルコース
加賀百万石の歴史が息づく金沢は、庭園や城跡、茶屋街を巡りながら、水辺や緑が彩る風景も楽しめるのが魅力。
1日目は兼六園や金沢城公園を中心に城下町を散策し、近江町市場で金沢ならではの味覚を満喫。2日目は港や丘陵地へ足を延ばし、開放的な景色とともに、ゆったりとした夏の金沢を楽しもう。
- 1日目
- JR金沢駅 → 「近江町市場」で海鮮グルメを満喫 → 「尾山神社」を参拝 → 「金沢城公園」と「兼六園」を散策 → 「成巽閣」と「金澤神社」を見学 → 「長町武家屋敷跡界隈」を散策 → 「薪の音 金澤」に宿泊
- 2日目
- ホテル → 「主計町茶屋街」を散策 → 「一笑」 でカフェタイム → 「金沢港クルーズターミナル」で日本海を一望 → 「金沢港クルーズターミナル」内レストランで昼食 → 「大乗寺丘陵公園」で金沢市街を眺望 → JR金沢駅
夏の金沢の平均気温
夏の金沢は最高気温が30℃を超える日も多く、湿度も高め。一方で、浅野川や犀川、用水沿いでは風を感じられ、庭園や木陰では比較的過ごしやすい場所も多い。
歴史ある町並みや庭園、水辺を組み合わせて巡ることで、夏ならではの金沢観光を満喫できる。
| 6月 | 7月 | 8月 |
|---|---|---|
| 21.6℃ | 25.8℃ | 27.3℃ |
参照:気象庁
夏の金沢を快適に過ごす服装のポイント
夏の日中は半袖や薄手の服装がおすすめ。日差しが強いため帽子や日傘があると便利で、汗を拭くタオルや飲み物も用意しておきたい。
屋内は冷房が効いている施設もあるので、薄手の羽織りを一枚持っておくと安心。
石畳の道や庭園内を歩く機会も多いため、歩きやすい靴を選べば城下町散策も楽しみやすい。
夏の金沢を観光する際によくある質問
Q
夏の金沢観光の魅力は?
歴史ある庭園や茶屋街、武家屋敷跡など、水辺や木陰を感じながら散策できるスポットが多く、夏ならではの風情を楽しめます。朝や夕方は城下町歩き、日中は庭園や美術館などを組み合わせるのもおすすめです。
Q
金沢観光は何日あると楽しめますか?
主要な観光スポットを巡るなら1泊2日がおすすめです。兼六園や金沢城公園、茶屋街など市街地を中心に巡り、2日目は港や丘陵地へ足を延ばすことで、歴史・自然・食までバランスよく楽しめます。
Q
金沢名物を味わうならどこがおすすめですか?
近江町市場では新鮮な日本海の魚介を使った海鮮丼をはじめ、金沢ならではの味覚を味わえます。また、金沢おでんや加賀棒茶、和菓子など、城下町に受け継がれる食文化も旅の楽しみのひとつです。
Q
夏におすすめの金沢のイベントはありますか?
6月には加賀藩祖・前田利家公にゆかりのある「金沢百万石まつり」、6月末には伝統行事「氷室開き」が行われます。歴史や文化を感じられる催しとして、夏の金沢を彩るイベントです。
まとめ
歴史ある庭園や城跡、風情ある茶屋街が点在する金沢は、加賀百万石の文化と豊かな自然が調和する城下町。
夏は兼六園や庭園の木陰、用水や川沿いの景色が涼やかな趣を添え、新鮮な海の幸や加賀の味覚も旅の楽しみを広げてくれる。
歴史・自然・食をバランスよく巡りながら、水と緑に彩られた金沢ならではの夏旅を満喫しよう。

