織田信長の天下統一の拠点・岐阜城の観光ガイド

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

「美濃を制すものは天下を制す」と言われるほど、鉄壁の守りを固める「岐阜城」。
織田信長(おだのぶなが)が天下統一の拠点とした場所としても知られている。
織田信長ゆかりのスポットを巡るなら、絶対に訪れておきたいお城だ。
そんな「岐阜城」の歴史と見どころを紹介していこう。

目次

岐阜城ってどんなところ?

岐阜県岐阜市、標高329mある金華山の山頂へ築城された「岐阜城」。
日本100名城の1つであり、岐阜市のシンボルとしてそびえ立つ。
リスやヒメネズミ、タヌキやヒヨドリに出会える金華山は、登山を楽しめる場所としても有名だ。
「岐阜城」の魅力は、なんと言っても展望台からの眺望。
麓からロープウェイを利用すれば、時間と体力を節約して「岐阜城」へアクセスできる。
2015年文化庁の日本遺産1号にも登録され、山城としての名前を響き渡らせた。
天守からの眺めはもちろん、2018年に発見された二ノ門下にある二段石垣、土塁や巨石列など見どころも多い。
ロープウェイ乗り場の売店では、「岐阜城」の御朱印が販売されている。
織田家の家紋もあしらわれているので、ぜひ立ち寄って手に入れてほしい。
イベント時期を狙えば織田家、斎藤家、明智家の家紋と金色の文字が刻まれたプレミアム版を手にできる。

織田信長の天下統一の本拠ともなった「岐阜城」
織田信長の天下統一の本拠ともなった「岐阜城」

岐阜城の歴史

「岐阜城」は、かつては「稲葉山城」と呼ばれていた。
1201年に鎌倉幕府の役人が、金華山へ砦を置いたことが始まり。
15世紀に入り、斎藤道三(さいとうどうざん)によって整備され、1567年に織田信長が城主となり、岐阜城へと改名。
織田信長が天下統一の拠点とした城となった。
織田信長の死後、1601年に徳川家康(とくがわいえやす)の命令により廃城となる。
1910年には、日本で初めての模擬天守を復元。
1943年の戦火で灰となるも、市民からの寄付を集め、1956年に鉄筋コンクリート三層四階の天守を完成させた。

岐阜城へのアクセス

「岐阜城」へのアクセスは、JR「岐阜駅」または名鉄「岐阜駅」から、岐阜バスを利用してほしい。
バスは「N80系統または市内ループ線左回り」へ乗車、「岐阜公園・歴史博物館前」で下車となる。乗車時間は15分だ。
バス停を下りたら、ロープウェイもしくは徒歩で「岐阜城」へ向かおう。
バス停からロープウェイ「山麓駅」までは、徒歩3分かかる。
経路や所要時間は、下記の通り。

交通手段 経路 所要時間
ロープウェイ 「山麓駅」から「山頂駅」へ4分、下車から徒歩8分 12分
徒歩 金華山の登山コースは4つ、1.1km〜2.3km 40分〜60分

「岐阜城」まで、バスとロープウェイなら30分。バスと徒歩なら約55分〜75分。
険しいポイントもあるので、登山に慣れてない人はロープウェイをお勧めする。

岐阜城の開館時間と利用料

岐阜城の利用料と開館時間は、以下の表を参考にしてほしい。
1月1日のみ、開館時間は6:30〜16:30となるため注意しよう。

開館時間
・3月16日〜10日16日 9:30〜17:30
・10月17日〜3月15日 9:30〜16:30
入場料
・大人(16歳以上):200円
・小人(4歳以上16歳未満):100円

絶景と歴史を味わえる!岐阜城の見どころ5選

大河ドラマにも登場した「岐阜城」には、見逃せないスポットがたくさんある。
展望台や夜景、歴史を感じられる施設、美しい紅葉など、ぜひ足を運んでほしい見どころを紹介しよう。

1. 360度の大パノラマが広がる「岐阜城楼上の展望台」

「岐阜城」の楼上は、市街地や長良川を見渡せる展望台になっている。
東は恵那山、西に伊吹山、南の濃尾平野から北の日本アルプスまで、360度の大パノラマが広がる。
夕焼けで染まる時間帯は、驚くほど美しい黄金色に輝く。

夕焼けで染まる美しい岐阜市の街並み
夕焼けで染まる美しい岐阜市の街並み

2. 期間限定で楽しめる美しい夜景「岐阜城パノラマ夜景」

昼と違う繁華街の光。
パノラマ夜景を眺められるのは、ゴールデンウィーク・夏休み・秋の行楽シーズンのみだ。
天候の影響もあるが、9月〜11月の平日は開催されない。
宝石のように輝く夜景は、その目でぜひ確かめてほしい。

期間限定ではあるが美しい夜景も見逃せない
期間限定ではあるが美しい夜景も見逃せない

3. 織田信長ファンなら訪れるべき「岐阜城資料館」

「岐阜城」の東に隣接する「岐阜城資料館」。
米・塩・味噌を保管する貯蔵庫として使われていた建物を、1975年に隅櫓の城郭造りへと復元し、戦国時代江戸時代の武具を展示している。
大河ドラマで使われた衣装や蝋人形も飾られている。
織田信長や斎藤道山に関連した資料もあるので、興味があれば立ち寄ろう。

見逃しやすい場所にあるが魅力たっぷりの「岐阜城資料館」
見逃しやすい場所にあるが魅力たっぷりの「岐阜城資料館」

4. 織田信長の偉業を讃える「天下第一の門」

「天下第一の門」は実際に存在した史跡ではなく、「岐阜城」から天下統一へ踏み出そうとした織田信長の偉業を讃えて建立した冠木門だ。
冠木門とは、2本の支柱に横向きで木をかけたもので、高さ4m、幅5.5mもある。
1990年に「岐阜城」へ続く金華山の山頂に設けられ、2020年に老朽化で改修された。

織田信長ファンなら訪れておきたい「天下第一の門」
織田信長ファンなら訪れておきたい「天下第一の門」

5. 真っ赤に染まる岐阜城一帯の紅葉

岐阜県の紅葉名所として「飛騨・美濃33選」に選ばれた「岐阜城」。
天候にもよるが、毎年11月上旬〜下旬に見頃を迎える。
「岐阜城」で見られるのはモミジ、イチョウ、うるしの3種類。
城下の公園や金華山の周辺一帯は、モミジで真っ赤に染まり、風情ある景色の中を散策できる。
「岐阜城」を観光するなら、紅葉も楽しめる秋がお勧めだ。

城下にある「岐阜公園」の紅葉も美しい
城下にある「岐阜公園」の紅葉も美しい

岐阜城周辺の観光スポット3選

岐阜城周辺は、自然と歴史に出会えるスポットも充実している。
織田信長に関係したスポットを紹介するので、「岐阜城」と合わせて観光してほしい。

1. 岐阜公園

岐阜城を頂に構える金華山のふもとにあり、市民や観光客の憩いの場として親しまれている公園。
ここは戦国時代の岐阜城主であった斎藤道三や織田信長の居館があったとされる場所で、「道三時代の石垣」や発掘調査が進行中(2021年7月情報)の「織田信長公居館跡」といった貴重な歴史資産を見られる。

金華山のふもと、織田信長ゆかりの地に広がる歴史と文化の香る公園
金華山のふもと、織田信長ゆかりの地に広がる歴史と文化の香る公園

2. ぎふ長良川の鵜飼

鵜を巧みに操り、川魚を獲る伝統的な漁法「鵜飼」。
「鵜舟」に乗って行う漁は、鵜匠が最大12本もの手縄をさばきながら鵜を操っていく。
鵜を家族のように大切にする、鵜匠と鵜の絆によって生まれる熟練の技を船に乗って見学できる。
織田信長の時代に入り、鵜飼は「見せる=魅せる」ものとして進化。
信長は客人を鵜飼に招待し、おもてなしをしていたという。
江戸時代にも将軍家の保護を受け、その後、長良川流域の3ヵ所が皇室専用の御料場にもなっている。

清流長良川を幽玄な篝火が彩る、1300年の歴史を誇る伝統漁法
清流長良川を幽玄な篝火が彩る、1300年の歴史を誇る伝統漁法

3. 犬山城

全国で5つのみの国宝に指定されている天守は、現存最古といわれ前期望楼型天守の特徴を備えていることで有名。
室町時代の1537年、織田信長の叔父、織田信康によって建てられたといわれる。後方を木曽川に守られた小高い山の上に建つ「後堅固の城」。
城下町と一体となり、交易や政治、経済の要衝として重要な拠点となった。
尾張と美濃の国境に位置していたことから、戦国時代には、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康もこの城を奪おうとし、次々と城主が変わった。
江戸時代に入り、尾張藩付家老の成瀬正成が拝領し、現在の天守の姿が出来上がったとされる。

国宝5城のひとつ、古風な木造天守をもつ断崖に建つ城
国宝5城のひとつ、古風な木造天守をもつ断崖に建つ城

岐阜城に関するよくある質問

Q

岐阜城は誰がいつ建てた?

A

1567年、織田信長が砦を改修して天守閣を築きました。

Q

岐阜城の城主は誰だった?

A

織田信長や斎藤道三をはじめ、廃城までに22人存在します。

Q

岐阜城と織田信長の関係を教えて

A

日本の中心に位置したので、岐阜城を天下統一を目指す拠点にしました。

まとめ

「岐阜城」の歴史と見どころを紹介してきたが、いかがだっただろうか。
織田信長が愛した名城だからこそ、感じられる歴史の流れもある。
「岐阜城」から眺める絶景だけでなく、歴史の流れもしっかり味わおう。
岐阜城以外にも岐阜県には、魅力あるスポットが盛りだくさんだ。
岐阜を観光するなら、選び抜いたスポットを紹介している、こちらの記事も読んでほしい。