まだ知らない大阪の魅力に出会える紅葉の名所10選

国指定の特別史跡「大阪城跡」を含む一帯を整備して利用された都市公園。
105.6haの広大な敷地内には「大阪城天守閣」をはじめ、江戸初期から後期にかけて建てられた櫓や門などの建物13棟といった数々の重要文化財が点在する。
中央に位置する「大阪城天守閣」は博物館になっていて、大阪城を築き天下統一を成し遂げた豊臣秀吉のゆかりの品々などの貴重な資料を展示。
「大阪」のシンボルと言っても過言ではない大阪城と、見頃を迎えた紅葉のコラボレーションは必見。
存在感のある大阪城を赤や黄色に染まった紅葉が鮮やかに彩り、日本らしい風情と美しさを感じさせる。
大阪城の装飾と紅葉の色彩という異なる華やかさが調和しており、ここでしか見られない景観と言える。

1970年に開催された「日本万国博覧会」の跡地を利用した、森や里山など自然豊かな公園で、岡本太郎が制作した「太陽の塔」が出迎えてくれる。
広大な敷地内では、四季折々の草花や紅葉などが楽しめる「自然文化園」や「日本庭園」のエリアがあり、自然公園内のソラードでは標高82メートルの展望タワーから街を一望できる。
紅葉の見頃を迎えた園内では約20種類、10,000本ほどの樹木が色彩豊かに染まる。
360mほどになるプラタナスの並木道や日本庭園のカエデなど、多種多様な紅葉の景色を見られるのが魅力だ。
特に、日本らしい風情を感じられる日本庭園やひょうたん池の紅葉が素晴らしい。
華やかさの中に儚い雰囲気を感じられる。

周辺一帯を国定公園に囲まれた箕面の勝尾寺は、奈良時代に創建された約1,300年の歴史を持つ古刹。
約8万坪の広大な境内には豊臣秀頼によって再建された本堂や山門、日本初の荒神社とされる三宝荒神社などがある。
紅葉の名所として知られる箕面の中でも特に人気の高いスポットで、赤や黄色に染まる境内やモミジのアーチが続く参道はこの時期ならではの美しさ。紅葉シーズンの夜間にはライトアップも実施され、昼の厳かな雰囲気とは趣きの異なる幻想的な雰囲気に包まれる。

「箕面（みのお）公園」は箕面市に位置する、広さ83.8haの府営公園。
日本の滝100選にも選ばれている落差33mの「箕面大滝」が見どころのひとつで、雄大な自然の美しさを間近で感じられる。
箕面大滝の姿が農具の箕（収穫物から不純物を取り除くために使われる道具）に似ていることから箕面大滝と名付けられ、地名の由来にもなったとされている。
自然豊かな園内では様々な色彩の紅葉が見られ、日光の当たり方によって見え方が変わるので、時間の経過と共に表情を変える景色を楽しもう。
特に、紅葉で明度を増した箕面大滝は壮大かつ美しい。
期間限定でライトアップも行われており、幻想的な空間で紅葉を楽しめるはずだ。

「犬鳴山温泉」は泉佐野市の山間部にあり、秘境的な雰囲気が魅力の温泉地。
なお、大阪府内で唯一の温泉地でもある。
ほぼ透明な温泉は神経痛や皮膚病に効果があるとされ、美肌効果も高い。
さらさらとしていて肌触りが良いのも特徴だ。
犬鳴山温泉にある大小様々な滝も、見どころのひとつ。
自然豊かな「犬鳴山」を散策するための拠点とする人も多く、ハイキングを楽しむ観光客にも人気が高い。
紅葉の見頃を迎える秋には、滝や流水などの渓谷美と紅葉との調和が楽しめる。
豊かな自然と一体になった、紅葉本来の美しさが大きな魅力だ。
ぜひハイキングをしながら、眼と身体で紅葉の美しさを体感してほしい。

標高180m､全長280m､最大地上高50mの木床版吊り橋で､人道吊り橋としては全国的にも最大級の規模を誇る。
「星のブランコ」がある交野の地は、七夕伝説の里として知られており、星降る里のシンボルという意味合いで、吊り橋にその愛称がつけられた。
吊り橋を渡ると森の絶景が広がり、年間を通じて、四季折々の美しい光景を楽しむことが可能。
特に秋の紅葉は絶景で、緑が混じった赤や黄色の淡い色彩が見どころ。
紅葉のグラデーションを吊り橋から眼下に収められるのが魅力で、星のブランコでしか見られない光景だろう。
高さや揺れからスリルも味わえるので、刺激的な紅葉鑑賞になるはずだ。

大阪府北部・高槻市の中央を南北に横断する芥川の中上流地域に位置する公園。
渓谷の豊かな自然が感じられる北摂エリアの景勝地として、高槻市民はもちろん市外からも多くの人が訪れる。
42.65haもの広大な敷地内はすべて山林地帯。子どもたちが走り回って遊べる広場はもちろん、「行者岩」や「八畳岩」などの奇岩や断崖、滝を見ながら散策が楽しめる自然歩道なども整備されている。
辺り一面が紅葉に包まれる「もみじ谷」が大きな見どころで、視界全てが赤やオレンジで埋め尽くされるような感覚になるほど。
良いフォトスポットにもなるので、記念撮影も忘れないでほしい。
芥川沿いの渓谷で見られる紅葉も美しく、清流の音を聴きながら癒しの時間を堪能してほしい。

世界文化遺産に登録された仁徳天皇陵古墳(大山古墳)に隣接する堺市の都市公園。
たっぷりの緑と季節の花々に彩られた38万㎡もの広大な園内には、収塚古墳や孫太夫山古墳など大小の古墳が点在する。
広大な園内は、北入口のイチョウ並木の正面に建つ「平和塔」と江戸時代のため池を改修した「どら池」を中心に、広々とした大芝生広場や大勢の子どもたちでにぎわう「児童の森」など自然と触れ合える空間がたくさん。
秋になると、100本ほどのモミジやイチョウが色づき始める。
日本庭園で見られる景色は絶景で、池に反射する紅葉など日本ならではの風情を存分に感じられるはずだ。黄金色に染まるイチョウ並木も必見。
紅葉が最盛期を迎える頃にはライトアップも施され、幻想的な空間で輝く紅葉の姿には昼間と違った美しさがある。

「大威徳寺」は岸和田市の「牛滝山（うしたきさん）」にある山岳寺院で、「大阪」でも屈指の紅葉の名所だ。
境内で見られる多宝塔（仏塔の形式のひとつ）は室町時代（1336年～1573年）に再建された経緯があり、国の重要文化財にも指定されている。
悠久の時の流れを感じさせる境内に漂う、荘厳な雰囲気も魅力的だ。
数々の歴史的な建造物と紅葉のコラボレーションが見どころだが、特にお勧めしたいのは多宝塔。
朱色に染められた多宝塔は紅葉との相性が良く、まるで絵画のような華やかさと美しさがある。
日本らしい風情を感じながら紅葉を楽しみたい方にとっては、ぴったりのスポットだろう。

「弘川寺」は南河内（かわち）郡の河南（かなん）町に位置し、「葛城山」の麓にある寺院。
桜の名所として名高く、紅葉の隠れ家的名所としても人気がある。
木々が多く自然豊かな境内はとても静かなので、ゆっくりと散策できる点が魅力のひとつ。
自然が多いながらも遊歩道はしっかりと整備されているので、歩きにくいとは感じないだろう。
境内の至る所で紅葉を観察でき、緑が混じった赤や黄色の色彩からは紅葉の移り変わりを存分に感じられる。
特に枯山水（水を使わずに、山や水を表現する日本庭園）で見る紅葉は風情があり、日本でしか見られない景色が広がる。