異なる魅力を持つ3種類の庭園で心癒やされる!新宿御苑の観光ガイド

異なる魅力を持つ3種類の庭園で心癒やされる!新宿御苑の観光ガイド

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

都心のオアシスとして親しまれている「新宿御苑」。
美しい西洋式庭園の中で四季折々の自然に触れられるだけでなく、歴史的な建造物を見られるなど、様々な魅力を持っている。
桜と紅葉の名所でもあり、春と秋は特に多くの人々が訪れる。
この記事では「新宿御苑」へのアクセスやお勧めの観光シーズン、観光前に知っておきたいポイントなどを紹介する。
この記事を読むことで、「新宿御苑」の魅力や人気の理由がわかるはずだ。

新宿御苑ってどんなところ?

東京都新宿区のビル群に囲まれた都心に位置する、「新宿御苑」はまさに都会のオアシス。
「新宿御苑」は近代西洋式庭園の名園と呼ばれており、約58.3haの広大な敷地に日本庭園と整形式庭園、風景式庭園という3種類の庭園を備えている。
日本庭園は池に沿って造られているのが特徴で、穏やかな時の流れを感じられる魅力がある。
約100種類・約500株の花々が咲くバラ花壇と左右対称のデザインが特徴であり、その美しさが魅力となっている整形式庭園。
風景式庭園の特徴は、大きく広がる芝生とのびのびと育った巨樹だろう。
抜けの良い風景には心が洗われるような魅力がある。
四季折々の美しい景観が見どころだが、特に桜と紅葉の季節は素晴らしいの一言に尽きる。
そんな「新宿御苑」は徳川家康(とくがわいえやす)の家臣である内藤清成(ないとうきよなり)の屋敷地がルーツと言われる。
その後1906年に皇室庭園として誕生し、1949年に国民公園として一般公開された。

東京という大都会のオアシスには日々多くの人々が訪れる
©環境省新宿御苑管理事務所 東京という大都会のオアシスには日々多くの人々が訪れる

新宿御苑へのアクセス

東京観光における移動拠点になる「東京駅」を起点に、「新宿御苑」へのアクセスを紹介する。
「新宿御苑」には「新宿門」と「千駄ヶ谷門」、「大木戸門」の3つの入口があるので注意しておきたい。
ここでは、アクセスしやすい「新宿門」までの道のりを紹介するので参考にしてほしい。

経路
1.「東京駅」で丸ノ内線に乗車し、「新宿御苑前駅」で下車
2.「新宿御苑前駅」出口1から歩いて約5分ほど
所要時間
約25分

新宿御苑の営業時間と入場料

「新宿御苑」の営業時間と入場料は、以下の表にまとめたので、参考にしてほしい。
時期ごとに営業時間が異なるため、注意しよう。

営業時間
・10/1〜3/14 9:00〜16:00(閉門16:30)
・3/15~9/30 9:00〜17:30(閉門18:00)※下記の期間を除く
・7/1~8/20 9:00〜18:30(閉門19:00)
定休日
・毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌平日)
・年末年始(12月29日~1月3日)
※3月25日~4月24日と11月1日~15日の期間は、月曜日も休まず開園。
入場料
・一般:500円
・65歳以上・学生(高校生以上):250円※証明書要提示
・中学生以下:無料

新宿御苑のお勧め観光シーズンは?

「新宿御苑」はどの季節に訪れても美しい景観を見られるが、特にお勧めの観光シーズンは春と秋だ。
「新宿御苑」は桜と紅葉の名所でもあり、見頃を迎える春と秋には絶景が広がる。
観光する時期の調整が可能であれば、ぜひ春か秋に訪れて、日本ならではの美しい景観を堪能してほしい。

春と日本の情緒を感じられる「春の新宿御苑」

「さくら名所100選」にも選ばれている「新宿御苑」。
「新宿御苑」には約70種・約900本の桜が植えられており、シダレザクラや「新宿御苑」の代表品種であるイチヨウなどが見られる。
見頃を迎えた園内には白や薄いピンク、濃いピンクの桜が花開き、各所に春の風情をもたらす。
桜の種類によって見頃は前後するが、全体で見れば2月中旬から4月中旬までが見頃と言える。

春の新宿御苑では春ならではの風情と日本情緒を感じられる
©環境省新宿御苑管理事務所 春の新宿御苑では春ならではの風情と日本情緒を感じられる

色彩豊かな紅葉に目を奪われる「秋の新宿御苑」

紅葉の名所でもある「新宿御苑」は、秋の観光もお勧め。
紅葉の見頃を迎えた園内には、色彩豊かな樹木が並び、燃えるような紅やオレンジと緑のコントラストに目を奪われるだろう。
黄金色に染まるプラタナス並木は、フォトスポットとして人気が高い。
園内には約700本のカエデの仲間が植えられており、本数の多さにも圧倒される。
「新宿御苑」の紅葉は10月中旬から徐々に色付き始めるので、見頃は11月中旬から12月上旬だ。

色彩豊かな紅葉が彩る日本庭園
色彩豊かな紅葉が彩る日本庭園
紅葉のトンネルをくぐり秋の散歩を楽しもう
紅葉のトンネルをくぐり秋の散歩を楽しもう
黄金色に色づく新宿門そばのイチョウの木
黄金色に色づく新宿門そばのイチョウの木

新宿御苑を楽しむなら知っておくべき4つのエリアの魅力

「新宿御苑」は複数のエリアに分かれているが、どのエリアでも豊かな自然を堪能できる。
エリアごとに異なる趣向が凝らされているため、園内を散策しても全く飽きない。
各エリアの魅力と見どころを紹介するので、「新宿御苑」を観光する際の参考にしてほしい。

1. 静かな時間と日本情緒を感じられる「日本庭園」

「新宿御苑」の日本庭園は池泉(ちせん)回遊式と呼ばれる、最も一般的な日本庭園だ。
池を中心として園路が作られており、水と木々の自然を同時に楽しめる。
池のすぐ近くには「旧御凉亭」があり、自然の中に佇む姿は風趣に富んでいて美しい。
「旧御凉亭」は裕仁親王(のちの昭和天皇)の成婚記念として1927年に献上されたもので、中国風の建築様式が取り入れられている点が特徴だ。
日本らしい庭園の風光明媚な雰囲気を存分に感じられるほか、都内の喧騒から離れて静かな時間を過ごせるところが大きな魅力と言える。

旧御凉亭周辺は日本庭園の見どころのひとつ
©環境省新宿御苑管理事務所 旧御凉亭周辺は日本庭園の見どころのひとつ

2. 花々や紅葉に彩られる美しく整えられた「整形式庭園」

敷地内の東に位置する整形式庭園。最大の特徴は均整の取れた左右対称の形式だ。
気持ち良さを感じるほど美しく整えられた庭園は、呼吸をするのも忘れてしまうほど。
これほど大きく美しい整形式庭園は、日本では珍しい。
約100種類・約500株の花々が咲くバラ花壇を中央に配置し、その周りには約140本ほどのプラタナスの木々が揃えられている。
紅葉の見頃を迎えた整形式庭園は色鮮やかで、圧巻の美しさだ。
ぜひ、植物が咲き誇る春や色付く秋に訪れてもらいたい。

美しく整えられた整形式庭園に咲く秋バラ
美しく整えられた整形式庭園に咲く秋バラ
紅葉する約140本ほどのプラタナスの木々も美しい
紅葉する約140本ほどのプラタナスの木々も美しい

3. 開放的な空間でゆっくり過ごせる「風景式庭園」

広々とした芝生が印象的な風景式庭園。
日向ぼっこや読書などに最適で、東京観光で疲れた身体を癒すにはもってこいだろう。
見通し線の中央にそびえるのは高さ約35mを越えるユリノキで、「新宿御苑」のシンボルツリーでもある。「新宿御苑」を訪れたら、一度は目にしておきたい。
風景式庭園の北部には「旧洋館御休所」があり、国の重要文化財に指定されている。(※旧洋館御休所は改修工事のため、2023年8月1日より一般公開を休止。再開日は公式サイト等で確認してください)
1896年に天皇や皇族が使用する休憩所として、19世紀のアメリカで流行したスタイルで建築された建物だ。
当時はテニス・ゴルフなどのクラブハウスや、国賓を迎える場として活用された。
落ち着いた自然と歴史的な建築物を同時に楽しめる魅力的な場所だ。

開放的な空間をゆっくり散策してみよう
©環境省新宿御苑管理事務所 開放的な空間をゆっくり散策してみよう

4. 大都会に残る里山で自然と触れ合う「母と子の森」

「母と子の森」は1985年から整備されてきた自然を観察できる小さな里山で、一面に雑木林が広がっている。
都会に住む子供たちが自然と触れ合う機会を作り、豊かな感性や自然への興味を育むことを目的としている。
様々な木々が自然そのままに保存されているのが特徴だ。
都心にいながら、自然本来の姿をした木々や野鳥を観察できるのは大きな魅力と言えるだろう。
「母と子の森」を歩いていると、どこか違う世界に迷い込んだような気分になり、ビル群に囲まれた街中にいることを忘れてしまう。
そんな魅力が「母と子の森」には秘められている。

新宿御苑周辺の人気飲食店2選

園内で一息つけるカフェと、「新宿御苑」周辺で人気を集めている飲食店をご紹介。
散策に疲れた際の休憩や、「新宿御苑」での散策を楽しんだ後のランチやディナーで利用してみよう。

1. スターバックス コーヒー 新宿御苑店

新宿御苑内に、2020年3月にオープン。新宿御苑内では初めての、民間企業による店舗だ。
千駄ヶ谷門から入園して中の池を渡った先にある店舗は、天井と軒先を連続させる設計でシームレスに外と繋がり、四季折々の豊かな自然に溶け込んでいる。
店内空間もサステナブルなカフェの在り方を追求して設計されており、壁や天井、カウンター、テーブルなど随所に国産木材を活用。
スタイリッシュながら温もりを感じる空間となっている。

新宿御苑の豊かな自然に溶け込むカフェで、美しい景色を愛でるひと時
写真:スターバックスコーヒージャパン提供 新宿御苑の豊かな自然に溶け込むカフェで、美しい景色を愛でるひと時

2. 焼肉大貫

とろける赤身肉と秘伝のもみダレが自慢の人気焼き肉店。
少し甘めで赤身肉にもお米に合うもみダレは、静岡県・浜松市で45年続く老舗焼肉店「大貫」から受け継いだもの。
厳選した国産黒毛和牛が持つ濃厚な旨みと甘味を、さらに高めてくれると評判だ。
肉の特質を知り尽くした店員が焼き方のアドバイスも行っているので、せっかくの極上肉を焼き過ぎてしまう心配もなし。

厳選した肉の旨みが秘伝ダレでさらにパワーアップ
厳選した肉の旨みが秘伝ダレでさらにパワーアップ

新宿御苑の周辺観光スポット3選

東京らしいお洒落な空間だけでなく、芸術・芸能や自然に触れられるスポットが「新宿御苑」の周辺には数多く存在する。
その中でも「新宿御苑」と合わせて足を運んでほしい、人気の観光スポットを紹介しよう。

1. 新宿末廣亭

落語、漫才、講談などの日本の伝統芸が楽しめる、いわゆる寄席と呼ばれる演芸場。
歴史を感じる日本らしい木造建築に、沢山の提灯と落語家さんの名前が掲げられている。
落語や漫才は日本語だが、奇術、曲芸、俗曲など様々な演芸分野もあり、見ているだけで楽しめるものもある。

日本の伝統芸、落語や漫才が楽しめる寄席
日本の伝統芸、落語や漫才が楽しめる寄席

2. 東京おもちゃ美術館

「あそぶ・つくる・であう」をテーマに、世代を超えておもちゃ遊びを楽しめる美術館。
戦前に建てられ、現在は廃校となった旧四谷第四小学校の校舎を利用した建物は、国産木をふんだんに使ってリノベーションされたぬくもりあふれる空間に。
木のおもちゃがズラリと並ぶミュージアムショップは入館者以外も利用可能。
実際に触れることができ、お土産やプレゼント選びに非常に便利。

赤ちゃんから大人まで、幅広い世代が楽しめるおもちゃのミュージアム
赤ちゃんから大人まで、幅広い世代が楽しめるおもちゃのミュージアム

3. 明治神宮外苑

1926年創建の明治神宮の外苑。聖徳記念絵画館を中心に明治神宮野球場をはじめ各種スポーツ施設と四季折々の自然を満喫できる。
青山通りから聖徳記念絵画館まで、約300mのいちょう並木が有名であり、特に秋は黄金色のトンネルとなり、非常に美しい。
また、春は約400本の桜が咲き誇り、特に絵画館を囲んで咲く桜は見応えがある。

様々なスポーツ施設や、美しいいちょう並木が有名
様々なスポーツ施設や、美しいいちょう並木が有名

新宿御苑に関するよくある質問

Q

新宿御苑の観光はどれくらい時間がかかる?

A

2時間あれば満喫できるはずです。

Q

新宿御苑の桜の見頃は?

A

桜の種類により異なりますが、2月中旬から4月中旬が見頃です。

Q

新宿御苑の紅葉の見頃は?

A

10月中旬から色付き始め、11月中旬から12月上旬に見頃を迎えます。

まとめ

この記事では「新宿御苑」の見どころやアクセス方法、お勧めの観光シーズンなどを紹介してきた。
ありのままの自然景観だけでなく、人の手によって美しく整えられた自然景観を楽しめるのが「新宿御苑」の最大の魅力だ。
お勧めの観光シーズンである春と秋に東京を訪れるなら、ぜひ「新宿御苑」に足を運んでみてもらいたい。
また、「新宿」での観光先に迷ったら以下の記事も参考にしてほしい。