
Photo: Keizo Kioku/Takashi Homma/Shintaro Miyawaki
【瀬戸内国際芸術祭2025の完全ガイド】基本情報から回り方まで完全網羅!
2025年4月18日から3つの会期に分けて開催される、日本最大級のアートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」。
瀬戸内海の沿岸部と島々が会場となり、日本だけでなく様々な国のアーティストの作品が展示される。
この記事では、瀬戸内国際芸術祭の基本情報から、会期・会場ごとの魅力や作品、モデルコースなど、その魅力を満喫するための情報を網羅的に紹介する。
瀬戸内国際芸術祭ってなに?
日本最大の内海「瀬戸内海」に浮かぶ島々と沿岸部の17エリアを舞台に開催される、現代アートの祭典が「瀬戸内国際芸術祭」だ。
2010年から3年に1度のペースで開催されており、2025年で6回目を迎える。
2025年の瀬戸内国際芸術祭の開催期間は、以下の3会期に分かれている。
- 春会期
- 2025年4月18日 〜 2025年5月25日
- 夏会期
- 2025年8月1日 〜 2025年8月31日
- 秋会期
- 2025年10月3日 〜 2025年11月9日
全会期で255ものアート作品が展示され、7つのプロジェクトと25のイベントが実施される。
参加するアーティストは日本だけでなく、オーストラリア、オランダ、台湾、中国などを含む37の国と地域から222組が集結。
会期中は国内外から約100万人が訪れる、日本を代表する芸術祭だ。
会場となるエリアには、会期外でも展示されている作品や施設も多い。
気になる作品があれば、瀬戸内国際芸術祭が終わった後でも、ぜひ瀬戸内海の島々に足を運んでみてほしい。
瀬戸内国際芸術祭のテーマ
「海の復権」をテーマとする瀬戸内国際芸術祭。かつて自由で豊かな生活の場だった瀬戸内海の島々は、日本の近代化に伴い、ただの通路と化し、過疎化や高齢化が進む中で、本来の力や魅力を失っていった。
「海の復権」とは、そうした島々の価値を取り戻すために、アートの力で地域を活性化しようという試みだ。
瀬戸内国際芸術祭に展示される多くの作品は、そのテーマと島が持つ歴史や文化を背景に生まれている。
より深く楽しむためにも、瀬戸内海がどんな場所なのかも知っておこう。

瀬戸内海ってどんな場所?
いくつもの島から成る日本で最大の島である「本州」、その南西部に位置する「四国」と「九州」に囲まれた内海が瀬戸内海だ。
穏やかな気候と豊かな自然が特徴で、多くの島々が織りなす「多島美」と呼ばれる景観は、多くの人々を魅了してきた。
日本で最初の国立公園に指定されており、島々や沿岸部には多くの絶景スポットが点在している。
瀬戸内海には727もの島々が浮かび、そのうち有人島は約150島。
古くから人々が暮らす場であり、独自の歴史や文化を育んできた。
その歴史や文化の一部や、古い街並みは残り、近年では現在アートとの共存が進んでいる。
また、様々な自然条件が揃っており、鯛やエビなどの海産物が美味しいことでも有名。
瀬戸内国際芸術祭では、アート作品だけでなく、このような瀬戸内海の島々や沿岸部の多様な魅力にもぜひ触れてほしい。

瀬戸内国際芸術祭の会場
- 全会期
- 直島/豊島/女木島/男木島/小豆島/大島/犬島/高松港エリア/宇野港エリア
- 春会期
- 瀬戸大橋エリア
- 夏会期
- 志度・津田エリア/引田エリア
- 秋会期
- 本島/高見島/粟島/伊吹島/宇多津エリア
瀬戸内国際芸術祭のチケット
瀬戸内国際芸術祭で展示されるアート作品を鑑賞するには、「作品鑑賞パスポート」もしくは「個別鑑賞券」が必要だ。
個別鑑賞券を利用する場合、施設ごとに個別鑑賞料(1回500円〜)を支払う形となるため、200以上の作品や展覧会の鑑賞が可能になる「作品鑑賞パスポート」がお勧め。
作品鑑賞パスポートの種類と料金
作品鑑賞パスポートは2種類。どちらも瀬戸内国際芸術祭2025の開催日に公開している作品や施設を、1人1回鑑賞できる。
ただ、地中美術館や豊島美術館などの一部の作品や施設等は、別途鑑賞料の支払いが必要だ。
15歳以下の鑑賞料は無料で、作品巡りを楽しめるスタンプラリー「こどもパスポート」を案内所などで貰える。
- オールシーズンパスポート(全会期で有効)
-
・一般:5,500円
・16〜18歳:2,500円 ※要身分証 - 1シーズンパスポート(春・夏・秋会期のいずれかで使用可能)
- ・一般(19歳以上):4,500円
作品鑑賞パスポートの購入方法
作品鑑賞パスポートの購入方法は以下の3つだ。
最もお勧めの方法はデジタルパスポートを、瀬戸内国際芸術祭の公式アプリで購入する方法。
- デジタルパスポート
- 瀬戸内国際芸術祭の公式アプリで購入
- 紙パスポート
- 会期中に各案内所で購入
- 引換券
- コンビニ・旅行会社・各種プレイガイドなどで購入
公式アプリはパスポートを購入できるだけでなく、瀬戸内国際芸術祭の混雑情報や緊急情報を受け取れる。
日本語だけでなく、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語に対応しているため、訪日外国人でも利用しやすい。

瀬戸内国際芸術祭だからこそできる”旅”を体験してみよう
瀬戸内国際芸術祭の会場となるのは、観光地化されていない島々。
アクセスにはフェリーや高速船を利用し、島から島へと移動することで、まるで船で旅しているかのような体験もできる。
移動そのものが旅の楽しみとなり、普段の旅行とは異なる時間の流れを感じられるのも瀬戸内国際芸術祭の魅力だ。
島を歩けば、アート作品とともに、実際に暮らす人々の姿が見えてくる。
カフェや民宿では島民と自然に会話が生まれ、観光地では味わえない温かい交流が思い出になることもある。
また、展示されているアート作品は、その島の歴史や文化、課題を表現したものが多い。
廃校や古民家、かつて漁師が使っていた小屋などを活用した作品を通して、島の個性や背景を知れるのも瀬戸内国際芸術祭ならではの体験だ。
どこか懐かしく、静かで素朴な島の風景の中に、現代アートが溶け込んでいる。
作品を通じてその土地の記憶や人々の営みを感じることで、アートが“鑑賞するもの”から“旅を深めるきっかけ”へと変わっていく。
観光地化されていない場所だからこそ、予定通りに進まないこともあるかもしれない。けれど、その予測不能さが、かえって旅の楽しさを広げてくれる。
ガイドブックなどには載っていない、自分だけの風景と出会える。
それが瀬戸内国際芸術祭に参加するからこそできる旅だ。

春・夏・秋会期通して会場となる9つのエリア
全会期通して会場となるエリアの基本情報とアート作品の一部をご紹介。
会場自体は全会期開催しているものの、作品によっては特定の会期しか展示していない作品もあるため、気になる作品は開催している会期も必ずチェックしよう。
1. 各会場への起点となる「高松港エリア」
四国の玄関口でもあり、瀬戸内国際芸術祭の各会場への玄関口でもあるエリア。
香川県の中心都市・高松市に位置する。高松港からは、直島・豊島・女木島・男木島・小豆島・大島へ直接アクセス可能。
それだけでなく、高松港周辺や屋島・四国村にもアート作品が点在している。
海と木々に囲まれた屋島では、9名の作家が主に動物をモチーフにした立体作品展開しており、会期外でも楽しめる。
高松港エリアへのアクセス
高松には「高松空港」があり、国内線は東京と沖縄から飛行機でアクセス可能。
東京からは約1時間20分、沖縄からは約1時間55分で到着する。
国際線は台湾・香港・韓国・中国との定期便が運行。
高松空港から、ことでんバス「高松空港リムジンバス」を利用すれば、約40分で高松港へアクセスできる。
高松市内は公共交通機関が充実しているため、電車・バスだけでも観光可能だ。
高松港エリアの鑑賞可能時間と休み
- 鑑賞可能時間
- 各作品によって異なる
- 休み
- 会期中無休
高松港エリアに展示されている作品
高松港エリアにも、24点ものアート作品が展示されている。
高松港では「高松港プロジェクト」と題して、瀬戸内国際芸術祭の案内所やグッズショップが設けられており、グルメを楽しめるブースも揃う。
会期中にしか楽しめないアートもあり、以下にその一部の作品の概要を紹介する。
- UNHCR × 瀬戸内国際芸術祭 ホンマタカシ「SONGSーものが語る難民の声」
-
国連の難民支援機関であるUNHCRとの共催による展覧会を開催。
難民一人ひとりの物語や力に光を当て、ホンマタカシによる彼らのポートレートや「大切なもの」などを記録した作品を展示。 - ≪ベトナムプロジェクト≫Cộng Moments~食と手仕事と雑貨のベトナムマルシェ~
-
ベトナムの工芸、雑貨、食が並ぶマルシェが高松港に出現。
ベトナム語で「共」を表す「Cộng」をテーマに、長い年月をかけて紡がれてきた家族や村の伝統工芸や、職人とデザイナーの個性的で美しい雑貨やグッズがずらりと並ぶ。
2. 本州側の玄関口となる「宇野港エリア」
岡山県の南端に位置する玉野市に広がる「宇野港エリア」。本州から瀬戸内海の島々への玄関口となるのが「宇野港」だ。
宇野港からは、高松・直島・豊島へ直接アクセスできる。
宇野港周辺と「芸術祭シャトルバス」で繋がる田井エリアにも、作品が展示されている。
作家・金氏徹平による作品や、JR宇野みなと線での移動時間を楽しむためのプロジェクト「JR宇野みなと線アートプロジェクト」など、会期外でも楽しめる作品も多い。
宇野港エリアへのアクセス
宇野港のある岡山には「岡山桃太郎空港」があり、北海道・東京・沖縄からは約1時〜2時間でアクセス可能。
国際線もあり、台湾・香港・韓国・中国との定期便も運行している。
岡山桃太郎空港から宇野港へは、リムジンバスと電車を乗り継いで約1時間20分だ。
宇野港エリアの鑑賞可能時間と休み
- 鑑賞可能時間
- 10:00 〜 19:00
- 休み
- 会期中無休
宇野港エリアに展示されている作品
宇野港エリアにも12点のアート作品が展開。
会期中のみ見られる作品の一部を簡単に紹介しよう。
作品名 | 作家 | 概要 |
---|---|---|
命の塩 | SILT | 玉野市の塩業の歴史や日本神話を踏まえ、「海と大地と太陽と命」をテーマに作品を展開。 |
潮返 | マフマドマフ | 旧「港湯」の空間、物、雰囲気などを手掛かりに、埋め立てによる宇野の海岸線の変遷と、作家の出身地である中国・広東省の生活を結びつけるサウンドインスタレーション。 |


3. 現代アートの聖地「直島」
香川と岡山の中間に浮かぶ「直島(なおしま)」。面積は約8㎢、人口約3,000人。
瀬戸内海の島々の中でも特に有名で、”現代アートの聖地”として知られている。
瀬戸内国際芸術祭の会期外でも、草間彌生の作品「赤かぼちゃ」や建築家の安藤忠雄の活動や直島での取り組みを伝える資料も展示する「ANDO MUSEUM」など、様々なスポットでアートに触れられる。
2025年春には現代アート作品を展示する「直島新美術館」も開館した。

直島へのアクセスと島内の交通手段
島内には「宮浦港」と「直島港(本村)」の2つの港があり、フェリーや高速船が発着する。
高松港からはフェリーで約50分、宇野港から約20分でアクセス可能。
直島には2路線のバスが運行しており、町民向けの各バス停に停車する「直島町営バス」と、主要観光スポットのみに停車する「芸術祭特急バス」がある。
基本的には、移動時間が短くなる「芸術祭特急バス」の利用がお勧め。
レンタカー・タクシー・レンタサイクルでの移動も可能だ。
直島の鑑賞可能時間と休み
各作品よって鑑賞可能時間も休みも異なり、天候等によっても変更される可能性があるため、下記の開館カレンダーを事前に確認してほしい。
直島に展示されている作品
直島で会期中に展示されるアート作品は、合計で23作品。
宮浦港と本村港の周辺、ベネッセハウス ミュージアム周辺の3つの地域に点在している。
ほとんどの作品は会期外でも鑑賞できるが、以下の作品は会期中のみ展示される。
作品名 | 作家 | 概要 |
---|---|---|
The Naoshima Plan 「水」 | 三分一博志 |
水を中心とした「地球内部の動く素材」の価値を再認識できる場所。 個々の建築や街区、水路などを通して島全体の風・水・太陽などの「動く素材」を浮き上がらせ、その美しさや大切さ、新たな価値を再認識する試み。 |
4. 水と自然が豊かな「豊島」
直島の東に位置する「豊島(てしま)」は、面積約14.5㎢、人口約700人の島だ。
島の北側にある石垣で作られた棚田は、島の住民が受け継いできた大切な場所。
島の中央にある檀山の麓に湧き出る水が、その棚田を潤している。
しかし、産業廃棄物不法投棄事件による環境汚染や風評被害を受けたが、豊島美術館の開館をきっかけに棚田を再生。
本来の”水と自然が豊かな島”としての姿を取り戻しつつある。
それを象徴するのが、建築と水を用いた作品が展示される「豊島美術館」だ。
多島美を眺められる椅子「海を夢見る人々の場所」など、会期外に楽しめる作品も多い。
豊島へのアクセスと島内の交通手段
島内には、家浦港と唐櫃港の2つの港があり、高松港・宇野港・直島・小豆島・犬島からのフェリーや高速船が発着する。
高松港から豊島への移動方法と所要時間は、以下の通りだ。
出発地点 | 移動方法と所要時間 |
---|---|
高松港 | 家浦港へ高速船で約35分 |
宇野港 | 家浦港へ旅客船で約25分 |
島内の交通手段はバスとなる。
家浦港から唐櫃港行き、甲生集会所前行きの2路線があり、島内の主要スポットへアクセスできる。レンタサイクルの利用も可能だ。
豊島の鑑賞可能時間と休み
- 鑑賞可能時間
- 各作品によって異なる
- 休み
-
火曜日
※火曜日が祝日の場合は、翌平日が休み
豊島に展示されている作品
豊島には合計で13作品が、様々な場所で展示されている。
会期中のみ展示される主な作品は、以下の通りだ。
作品名 | 作家 | 概要 |
---|---|---|
再び言葉に満ちた部屋 | ジェナ・リー | 火・清水・風の3つのインスタレーションが連動する作品。 |
線の記憶 | 塩田千春 | 豊島で使用されたそうめんの製造機を設置し、赤い糸で空間と共に編み込む。 |
5. 桃太郎伝説の”鬼ヶ島”とする説もある「女木島」
香川県高松市の沖合に浮かぶ、面積約2.5㎢・人口約100人の「女木島(めぎじま)」。
1914年に鷲ヶ峰山頂に洞窟が発見し、桃太郎伝説に出てくる「鬼ヶ島」が女木島であるという説が発表されてから、多くの観光客が足を運ぶようになった。
その洞窟は「鬼ヶ島大洞窟」として公開されており、鬼たちの生活をイメージした展示や、香川の伝工芸である「鬼瓦」、洞窟壁画などのアート作品を楽しめる。
女木島へのアクセスと島内の交通手段
島内の「女木港」には、高松港と男木島からのフェリーが発着。高松港からはフェリーを利用すれば約20分でアクセスできる。
作品が展示される「鬼ヶ島おにの館」と「鬼ヶ島大洞窟」には、往復するバスがフェリーの発着に合わせて運行している。
そのため、フェリーで到着したら、まずはバスに乗って「鬼ヶ島大洞窟」に向かうのがお勧めだ。
女木島の鑑賞可能時間と休み
- 鑑賞可能時間
- 9:20 〜 16:30
- 休み
- 8月20日、10月22日、10月29日
女木島に展示されている作品
会期中のみ展示されるアート作品の一部を簡単に紹介しよう。
女木島商店街で実施されている、アート作品の鑑賞とショッピングを楽しめる「小さなお店プロジェクト」にも注目したい。
作品名 | 作家 | 概要 |
---|---|---|
石は憶えている、そして私は耳を傾ける | サラ・ハドソン | 作家のルーツであるニュージーランドの島と女木島の共通点である石垣に着想を得た、島への憧れや島への帰属を同時に巡る、絵画・彫刻・映像作品のシリーズ。 |
色彩の解釈と構造 | ヤコブ・ダルグレン | 女木島で使われなくなった、様々な四角いもので色彩と構造の小さな町を作った作品。 |
≪小さなお店プロジェクト≫ カフェ・サムシング サインズ | 原田郁 |
現実と仮想空間の境界に新たな視点を探求する作品を展示。 会期中はカフェとしての営業を予定。 |
6. 集落が独特な景観を作り出す「男木島」
女木島の1kmほど北に位置する「男木島」。面積は約1㎢で人口は約130人の島だ。
島の南西部には斜面に立ち並ぶ集落があり、独特な景観を作り出している。
集落内は細い道や階段が迷路のように組んでおり、車はほとんど入れない。
塗装されていない高さ約14mの石造りの灯台は全国的にも珍しく、映画にも登場したことがある。

男木島へのアクセスと島内の交通手段
島内の港は1ヶ所のみで、高松港から女木島をフェリーで経由して約40分。
そのため、女木島と合わせて訪れるプランがお勧めだ。
バスやタクシーは運行しておらず、島内での移動は徒歩のみ。
作品のほとんどは島の集落がある地域に集中しているため、そこまで不便はしないだろう。
ただ、急な坂道が多いため、歩きやすい靴は準備しておこう。
男木島の鑑賞可能時間と休み
- 鑑賞可能時間
- 9:30 〜 16:30
- 休み
- 8月20日、10月22日、10月29日
男木島に展示されている作品
男木島に展示されている作品数は14点。集落の中に作品が点在している風景は必見だ。
会期中のみ見られるアート作品の一部を、簡単に紹介しよう。
作品名 | 作家 | 概要 |
---|---|---|
男木島未来プロジェクト2125 男木島 麦と未来の資料館 | 昭和40年会 | 春会期は「男木島 麦と未来の資料館」として100年後から見た男木島の架空の100年史と資料を展示し、夏・秋会期には映像作品の上映も行う。 |
ゆめうつつ~ミライのワタシ | 松井えり菜 | 「未来の男木島人」をコンセプトに、島の小・中学校に通う14人の子供の自画像を重ね合わせて版画を刷り上げ、誰も見たことのない明日の「顔」を生み出す。 |
私たちの島 | エミリー・ファイフ |
男木島のかたちをしたテキスタイルの彫刻作品。 使用されている藍色の生地は、島と強く結びついているものを使用。 |
7. 多彩な観光スポットも点在する「小豆島」
面積は約153㎢と、瀬戸内国際芸術祭の会場で最も面積が大きい「小豆島(しょうどしま)」。島としては人口も多く、約2万6,000人が暮らしている。
美しい自然景観と、島独自の文化や産業があるため、人気観光地にもなっている。
「日本三大渓谷美」のひとつである「寒霞渓」、1日2回の干潮時にのみ海から現れる砂の道「エンジェルロード」など、島内には様々な絶景スポットが点在。
小豆島で約300年受け継がれる「小豆農村歌舞伎」といった伝統芸能や、現地で作られる醤油やオリーブ、手延べそうめんを使ったグルメなど、観光地としても多彩な魅力を持つ。
また、会期外でも、対極の美をテーマに日本の提灯に着想を得て作られた「対極の美―無限に続く円―」や、自然豊かな小豆島を表現した金属彫刻「再び ・・・」など、様々なアート作品を見られる。
小豆島へのアクセスと島内の交通手段
小豆島には複数の港はあるが、発着する便数の多い「土庄港」と「池田港」を目指すのがお勧め。
宇野港からはフェリーや旅客船を乗り継ぐ必要があるため、高松港からアクセスする方が便利だ。
高松港から土庄港には、高速船なら約35分、フェリーでは約60分でアクセス可能。
小豆島には多くのバス路線があり、会期中は芸術祭臨時バスも運行される。
そのため、バスと徒歩だけでも主要スポットや作品を巡れる。
小豆島を巡るなら、瀬戸内国際芸術祭の公式アプリから購入できる、バスが1日乗り放題になる「1日乗車券」を購入するのがお勧めだ。
小豆島の鑑賞可能時間と休み
- 鑑賞可能時間
- 各作品によって異なる
- 休み
- 8月20日、10月22日、10月29日
小豆島に展示されている作品
会期中に展示されている作品数は多く、島内各地に合計40点の作品が展示されている。
会期中のみ展示される主な作品は、以下の通りだ。
6カ国から作家が参加し、企画展を行う「瀬戸内アジアギャラリー」も注目したい。
企画展以外にも、若手アーティストによるワークショップや併設されたカフェも楽しめる。
作品名 | 作家 | 概要 |
---|---|---|
黄金の海に消えた船 | 豊福亮 | 小豆島の古びた倉庫が、池や噴水、金色に彩られた日用品や貝殻などで覆われた竜宮城へと生まれ変わる。 |
うみのうつわ | 長澤伸穂 |
光ファイバーを編み込んだ船で、脈動を視覚的に表現した作品。 鑑賞者は船の中で横たわることが可能。 |
抱擁・小豆島 | ワン・ウェンチー[王文志] | 世界中の人々が小豆島に辿り着けるよう願いを込めて、島の多様な魅力を反映した作品。 |
8. ハンセン病患者が強制隔離されていた歴史を持つ「大島」
男木島と女木島のすぐ東に浮かぶ、面積約0.62㎢の「大島」。
1909年にハンセン病患者が入所する「国立療養所 大島青松園」が設立され、1969年まで入所者が強制隔離されてきた。
その後もハンセン病患者に対する差別や偏見は続き、社会復帰を諦めざるを得なかった元患者が療養所で暮らしている。
1回目以降、瀬戸内国際芸術祭ではハンセン病の正しい知識と大島の歴史を伝えるための活動を続けている。
入所者が暮らしていた建物を、大島の歴史から着想を得た立体絵本として展開する「青空水族館」など、会期外でも鑑賞できるアート作品も多い。
大島へのアクセスと島内の交通手段
高松港から大島港には、旅客船で約30分。
大島青松園に入所されている方への健康配慮のため、乗船時には手指の消毒、船内ではマスクをして私語を控えよう。
島内にはバスが運行しておらず、移動は徒歩のみ。
到着したら、まず大島の歴史を無料で学べる「こえび隊」の案内に参加してほしい。
大島の鑑賞可能時間と休み
- 鑑賞可能時間
- 10:30 〜 15:45
- 休み
- 8月6日、8月20日、10月4日、10月22日、10月29日
大島に展示されている作品
大島に展示されているアートの作品数は14点。
アートを通じて、大島やハンセン病の歴史に触れられるものばかりだ。
その一部の概要を紹介しよう。
作品名 | 作家 | 概要 |
---|---|---|
枝と杖(支えあうことのモニュメント) | ニキータ・カダン |
細い枝のような黒いブロンズの棒を2本組み合わせ、棒が接する上部に、握りあった2つの手と棒を支える足の彫刻を設置。 島の悲劇的な歴史と、意思に反してここでの暮らしを強いられた人々のコミュニティを記念している。 |
結ばれて当たり前なる夫婦なりしよ | 山川冬樹 | 隔離の境界線を超えて生涯続いた、大島に生きた歌人・政石蒙とあるひとりの女性とのあいだの心の絆を可視化する。 |


9. 近代化産業遺産に認定された遺構が残る「犬島」
岡山県岡山市で唯一の有人島である「犬島」。面積は0.54㎢と小さな島に約30人が暮らしている。
1600年代には採石が盛んになり、1909年には製錬所ができたことで栄えたが、たった10年で製錬所が閉鎖され、人口が急激に減っていった。
製錬所跡は「近代化産業遺産」として保存され、美術館として活用されている。

犬島へのアクセスと島内の交通手段
島内の港は犬島港のひとつのみ。岡山市の「宝伝港」から高速船を利用して約10分でアクセスできる。直島・豊島・小豆島などからもアクセス可能だ。
瀬戸内国際芸術祭の起点とも言える、高松港と宇野港からは直接アクセスできないため、直島・豊島・小豆島と合わせて巡るのがお勧め。
島内にはバスが運行していないものの、小さい島なので徒歩だけでも充分巡れる。
犬島の鑑賞可能時間と休み
- 鑑賞可能時間
- 各作品によって異なる
- 休み
-
火曜日
※火曜日が祝日の場合は、翌平日が休み
犬島に展示されている作品
犬島には、10点のアート作品が点在。
いずれも会期外でも楽しめるアート作品となっている。
島の集落内に現代アートが溶け込む犬島「家プロジェクト」には、特に注目してほしい。
作品名 | 作家 | 概要 |
---|---|---|
犬島精錬所美術館 | 柳幸典 |
銅製錬所の遺構を活用した美術館。 三分一博志の建築と三島由紀夫をモチーフとした柳幸典のアートワークで構成している。 |
犬島 くらしの植物園 | 妹島和世 |
長く使われていなかった土地を、犬島の風土や文化に根ざした植物園として再生。 多様なプログラムを通じて「植物にできることのすべて」を体感できる。 |
犬島「家プロジェクト」 S邸/コンタクトレンズ | 荒神明香 |
透明なアクリル壁で囲われたS邸には、大小様々な円形レンズが無数に浮かぶ。 そこには周囲の緑や人々の暮らし、集落の風景が映し出される。 |
春会期にのみ加わる「瀬戸大橋エリア」
本州の岡山と四国の香川県を結ぶ「瀬戸大橋」。瀬戸大橋とは、海峡部9.4kmに架かる6橋の総称だ。
吊橋、斜張橋、トラス橋など種類の異なる橋梁が連なり、道路・鉄道併用橋としては世界最大級の規模を誇る。
瀬戸大橋の香川県側の袂一帯は「瀬戸大橋エリア」として、様々なアート作品が展示。
会期後も鑑賞できる作品が多いため、瀬戸大橋と瀬戸内の島々が織りなす絶景と合わせて楽しもう。

瀬戸大橋エリアへのアクセスとエリア内の移動手段
香川県側の最寄り駅であるJR「坂出駅」には、高松駅から約15分。
JR「坂出駅」と会場を直通で結ぶ芸術祭シャトルバスも運行。
高松空港からはリムジンバスが出ており、約50分でアクセス可能だ。
また、作品が展示されている、「沙弥島(しゃみじま)」や「瀬居島(せいじま)」は陸続きのため、バスで移動できる。
エリア内は公共交通機関だけでも充分巡れるが、バスの発着とタイミングが合わない場合はタクシーを利用しよう。
瀬戸大橋エリアの鑑賞可能時間と休み
- 鑑賞可能時間
- 9:30 〜 17:00
- 休み
- 会期中無休
瀬戸大橋エリアに展示されている作品
瀬戸大橋エリアには、21点のアート作品が展示。
春会期のみ鑑賞できるアート作品の一部をご紹介。
作品名 | 作家 | 概要 |
---|---|---|
≪瀬居島プロジェクト「SAY YES」≫ その島のこと | 安岐理加 | 中学校の3階音楽室で、空き家となった親族の家に残された漁具や写真を扱った作品を展示。 |
幻海をのぞく | 南条嘉毅 | 島々に由来する風景、瀬戸内海成立の歴史などを感知させるインスタレーション。 |
夏会期のみ会場となる2つのエリア
夏会期のみ、会場として加わるのは以下2つのエリアだ。
- 志度・津田エリア
- 引田エリア
いずれも香川県の沿岸部で、JR高松駅から特急に乗れば1時間以内でアクセスできる。
各エリアの作品の一部を簡単に紹介しよう。
志度・津田エリアの作品
作品名 | 作家 | 作品 |
---|---|---|
Echoes as Air Flows | 筧康明 | 鑑賞者が吹き込む息や周囲の風に反応するモジュールを並べたインタラクティブインスタレーションと、吹き込んだ息が画面を通して本島など遠隔地の作品に届くネットワークインスタレーション。 |
注がれる魂 | ニール・メンドーザ | 「レンズ」を通して、徳利に宿る様々な付喪(つくも)神の姿が現れる。道具に宿る空想上の精霊をAIが想像し、様々なかたちを成す。 |


引田エリアの作品
作品名 | 作家 | 作品 |
---|---|---|
KASAYAソーシャル/パフォーマンス・スペース+アートワーク | ラックス・メディア・コレクティブ |
もとは酒蔵だった笠屋邸を会場とし、周辺に立ち並ぶ手袋工場や醤油工場から着想して制作。 桶、光、時間の助けを借り、作品を通して発酵における暗黙のプロセスを明示 |
みんなの手 月まで届く手袋を編もう! | レオニート・チシコフ | 地域の人たちが古着の布地で編んだ作品。古着は人々の人生や思い出を表していると作家は語る。 |


秋会期のみ会場となる5つのエリア
秋会期のみ、会場として加わるのは以下5つのエリアだ。
- 宇多津エリア
- 本島
- 高見島
- 粟島
- 伊吹島
いずれも香川県の西部、瀬戸内海の西部に位置している。
上記エリアで展示される作品の一部を紹介しよう。
作品名 | 作家 | 作品 | 会場 |
---|---|---|---|
色のない翼の彼方 | 西澤利高 | 水族館の水槽などで使われる、アクリル板2枚を、作家は手作業で削り有機的なかたちにし、磨いて透明に仕上げる。 | 宇多津エリア |
ディスパッチ | ジャッガイ・シリブート | 瀬戸内海の島々を訪問するなかで「喪失と再生」というテーマにたどりついた作家は、幟のような大きなタペストリーを制作、古民家に設置。 | 本島 |
はなのこえ・こころのいろ2025/除虫菊の家 | 小枝繁昭 | 高見島で出会った花々をテーマに、写真、襖絵、陶製オブジェとしてカラフルに表現。 | 高見島 |
瀬戸内粟島漂流古家脳海図像・2025(仮題) | 青野文昭 | 島内の空き家と使わなくなった家具や日用品、乗り物の残骸などで島の記憶をたどる作品を展開。 | 粟島 |
野生の獲物 | オラフ・ホルツアプフェル | ドイツ童話『漁師とその妻』をモチーフに、日本とドイツの3つの職人技術の要素を持つ舞台装置から構成されるインスタレーション。 | 伊吹島 |
小豆島・豊島・直島を巡る2泊3日のモデルコース
会場となるエリアも作品も多く、どのようにプランを立てればいいか迷うだろう。
そんな時はこれから紹介するモデルコースを参考にしてほしい。
全会期、会場となる小豆島・豊島・直島を巡るプランとなっているので、春・夏・秋、どの会期でも実践できる。
会期中は直島と豊島は常に混雑しているため、地中美術館と豊島美術館は予約しておくのがお勧めだ。
1泊目
初日は瀬戸内海への玄関口となる高松港から、フェリーに乗って小豆島へ出発。
小豆島のアート作品、人気観光スポットを楽しもう。
- 高松港からフェリーで出発(9時30分発)
- 小豆島の池田港に到着
- 土浦港・迷路のまちの作品を鑑賞
- 肥土山・中山地区の作品を鑑賞
- 寒霞渓を観光
- 福田港周辺の作品を鑑賞
- 醤の郷・坂手港の作品を鑑賞
- 小豆島で宿泊
2泊目
2日目は豊島のアート作品が展示されている地域を巡る。
高松市内に宿泊するため、豊島から小豆島を経由して高松港へ戻るプランとなっている。
フェリーの時間に遅れないよう、時間に余裕を持って行動してほしい。
- 小豆島の土庄港からフェリーで出発(8時40分発)
- 豊島の唐櫃港に到着
- 唐櫃岡・豊島美術館の作品を鑑賞
- 甲生の作品を鑑賞
- 家浦の作品を鑑賞
- 豊島の家浦港からフェリーに乗船(16時5分発)
- 小豆島の土庄港で高松港行きのフェリーに乗り継ぎ(17時30分発)
- 高松港に到着
- 高松市内に宿泊
3日目
3日目は午前中から14時まで直島の作品を巡り、19時まで開館している宇野港エリアの作品を鑑賞して旅を終える。
- 高松港からフェリーで出発(8時12分発)
- 直島の宮浦港に到着
- ベネッセハウス周辺・地中美術館の作品を鑑賞
- 本村の作品を鑑賞
- 宮ノ浦の作品を鑑賞
- 直島の宮浦港からフェリーで出発(14時55分発)
- 宇野港に到着
- 宇野港エリアの作品を鑑賞
瀬戸内国際芸術祭を楽しむために知っておきたい5つのポイント
会場となるエリアのほとんどは島であり、施設や設備が充実している島は少ない。
また、船を利用してエリア間を移動するケースが多いため、電車やバスだけでの旅行とは異なる準備が必要だ。
瀬戸内国際芸術祭を満喫するためにも、これから紹介するポイントを参考にしてほしい。
1. 高松港のある高松市を拠点にする
瀬戸内国際芸術祭の様々な会場を巡るなら、全ての会期で会場となる島へ直接アクセス可能な、高松港がある「高松市」を拠点にするのがお勧め。
夏会期にのみ会場に加わる志度・津田エリアにも、高松駅から電車を使えば1時間以内でアクセスできる。
秋会期の会場となる瀬戸内海の西側に浮かぶ島々へアクセスできる、香川県の丸亀港・多度津港・須田港にもアクセスしやすい。
また、高松市内は公共交通機関が充実しているだけでなく、商業施設や飲食店も集まっており、グルメやショッピングも楽しめる。
市内には宿泊施設が多く、会場となる島の宿泊施設より予約が取りやすいのも、お勧めする理由のひとつだ。
瀬戸内国際芸術祭と合わせて、四国の各観光地を巡りやすいのも嬉しいポイント。
どこに宿泊するか迷っている人や、色んな会場を見て回りたい人は高松市、特に高松港の近くに宿泊しよう。

2. 船で島を旅することを前提にした準備を心がける
会場のほとんどが瀬戸内海の島であるため、主な移動手段はフェリーや高速船などの船になる。
航路によっては1日の便数が少ないため、船の時刻表を確認した上で、事前にプランを立てよう。
船を利用する際、現金をしっかり用意しておくのも重要。乗船チケットの支払いは現金のみという会社が多く、会場となる島内ではクレジットカードを使える店も少ない。
小豆島と直島以外にはATMがほとんどないため、帰りの船のチケットを購入できるよう、現金の残高も把握しておこう。
また、会期中は混雑する航路もあるため、朝や夕方など混み合う時間帯は余裕を持って港へ到着してほしい。

3日間乗り放題デジタル乗車券
直島・豊島・小豆島・女木島・男木島へ行くなら、瀬戸内国際芸術祭の会期中、以下の航路が3日間乗り放題になる「3日間乗り放題デジタル乗車券」を利用するのがお勧め。
- 高松 - 直島(宮浦港)
- 宇野 - 直島(宮浦港)
- 宇野 – 豊島(家浦港)– 豊島(唐櫃港)– 小豆島(土庄港)
- 宇野 – 女木島 – 男木島
- 高松 – 小豆島(土庄港)
- 高松 – 小豆島(池田港)
瀬戸内国際芸術祭の公式アプリから購入でき、航路ごとの切符の購入が不要になるのもメリットだ。
3. 混雑予想カレンダー・混雑状況MAPを活用する
瀬戸内国際芸術祭の公式サイトや公式アプリでは、混雑する日程がわかるカレンダーやリアルタイムでの混雑状況がわかるマップを公開している。
もし日程が調整可能なら、混雑する日程を避けて、ゆっくりと会場を巡ろう。
瀬戸内国際芸術祭を訪れる際は、ぜひ混雑予想カレンダーと混雑状況MAPも活用してほしい。

4. 瀬戸内国際芸術祭の心得を意識する
会場となるエリアは、島民が生活する地域であることをふまえ、以下の心得を意識してほしい。
- 地域の人々には気持ちの良い挨拶をする
- 私有地の立ち入り、無断撮影は控える
- 夏場の熱中症には注意
- 船やバスに乗り遅れないように時間に余裕を持つ
- 島内でゴミを処理できる場所は限られているため、ゴミは持ち帰る
- 小さな島ではお店などの施設が少ないため来場者同士助け合う
5. 軽食や飲み物を用意しておく
コンビニや売店、自動販売機が少ない島もあるため、島へ渡る前に飲み物は必ず準備しておこう。
また、会場となる島の飲食店を事前に調べて、どこで食べるかも計画してほしい。
飲食店に入れなかった時に備えて、軽食も念のために用意しておくと安心だ。

旅の思い出にピッタリ!瀬戸内国際芸術祭の公式グッズ
瀬戸内国際芸術祭では、様々な公式グッズも展開されている。
マグネットやピンバッジ、ステッカー、ポストカードなど、訪れた記念としてもピッタリなグッズに加え、日常や旅先でも使えるアイテムも充実。
なかでも、カラーバリエーション豊富なTシャツや、開始直後に完売したサコッシュ、「瀬戸内海の情景を纏う」がコンセプトしたフレングランスは人気が高い。
公式グッズはオンラインショップのほか、高松港と直島にある公式ショップでも購入できる。
-
可愛らしい少年のイラストが入った公式Tシャツ
-
旅先で使いやすいサイズのサコッシュ
-
透明感のある香りのフレグランス
高松港公式ショップ「海の市場」
- 住所
- 香川県高松市サンポート1-1 高松港旅客ターミナルビル1階(Googleマップで見る)
- 営業期間
- 会期中
- 営業時間
- 9:00 〜 20:00
- 定休日
- なし
直島公式ショップ 海の駅「なおしま」内
- 住所
- 香川郡直島町2249-40(Googleマップで見る)
- 営業期間
- 会期中及び7月19日から31日、9月1日から10月2日
- 営業時間
- 9:30 〜 18:00
- 定休日
- 月曜日(祝日の場合、翌平日)
瀬戸内国際芸術祭と合わせて旅行したい瀬戸内エリアの観光地
瀬戸内海に面する7つの府県をまとめて、瀬戸内エリアと呼ぶこともある。
瀬戸内エリアに属する府県は、いずれも瀬戸内海の多島美、海の幸を使ったグルメなどを楽しめるだけでなく、多彩な魅力を持つ府県だ。
その中でも、瀬戸内国際芸術祭と合わせて巡りやすい観光地の魅力を紹介しよう。
1. 瀬戸内国際芸術祭のプランに組み込みやすい「香川」
瀬戸内国際芸術祭のマザーポート・高松港がある香川県。
うどんの生産・消費量ともに日本一を誇る「うどん県」として知られているため、ぜひ「讃岐うどん」は食べてみてほしい。
もちろん、香川の魅力はそれだけではない。
瀬戸内海が織りなす絶景を楽しめるスポット、歴史ある建造物や庭園も多く、日本の美しい景色と伝統文化を楽しめるのが魅力だ。
香川の詳しい魅力や人気観光スポットを知りたい方は、こちらの記事も参考にしてほしい。

2. 宇野港を旅の起点にするなら観光しやすい「岡山」
高松港と並び、会場となる様々な島へアクセス可能な宇野港がある岡山県。
岡山には、日本庭園や古い街並み、城郭、神社仏閣など、日本の歴史文化を感じられるスポットが盛りだくさん。
備前焼や日本の職人が作るデニムなど、岡山でしか手に入らないアイテムも多い。
宇野港に立ち寄る前後に、岡山の人気観光スポットも合わせて巡ってみてはいかがだろうか。

3. 岡山から足を伸ばしやすい「広島」
岡山と隣接し、新幹線なら1時間以内でアクセスできる「広島」も魅力的な観光地。
「原爆ドーム」と「厳島神社」という、2つの世界文化遺産を有し、その特異な歴史を感じられるだけでなく、瀬戸内海の絶景も楽しめる。
また、多彩なご当地グルメも広島の魅力のひとつ。
大阪とは異なる具材・作り方が楽しめる「広島風お好み焼き」や、出汁で炊いたご飯の上にかば焼きのあなごを乗せた「あなごめし」、旨みが強く肉厚な身を活かした牡蠣料理などが揃う。
人気の観光スポットと飲食店などを紹介している、以下の記事を参考に広島も巡ってみよう。

会場以外も旅するなら活用したい「瀬戸内エリアパス」
紹介してきた3つの地域を含む、瀬戸内エリアを観光する際に、お勧めしたいのが短期滞在の訪日外国人向けに発売されている「瀬戸内エリアパス」だ。
岡山の路面電車や広島の観光周遊バス、広島-宮島や岡山-小豆島-高松、呉-松山を結ぶフェリーなどが乗り放題。
プランに合わせて使えば、より便利に瀬戸内エリアを周遊できるはずだ。

瀬戸内国際芸術祭に関するよくある質問
Q
瀬戸内国際芸術祭が開催される日程は?
春会期は2025年4月18日 〜 2025年5月25日、夏会期は2025年8月1日 〜 2025年8月31日、秋会期は2025年10月3日 〜 2025年11月9日に開催されます。
Q
瀬戸内国際芸術祭の会場になるのはどこの島?
会期にもよりますが、直島・豊島・小豆島をはじめとする、瀬戸内海の島々が主な会場となります。
まとめ
瀬戸内国際芸術祭の基本情報からモデルコース、楽しむためのポイントまで、必要な情報を網羅的に紹介してきた。
観光地化されていない島々を船で巡り、現代アートを通して島の歴史や文化を知り、島の人々と触れ合う、瀬戸内国際芸術祭ならではの旅へ、ぜひ出かけてみてほしい。
現代アートを楽しめるのはもちろんだが、まだ知らない日本の魅力に出会えるはずだ。