豊かな文化的景観と美しい自然景観が魅力!石川の観光スポット24選

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

加賀百万石の栄華を今に伝える大名庭園の兼六園や国の重要文化財がある那谷寺など、歴史を感じられるスポットが多い石川県
それだけではなく、四季折々の自然の風景を楽しめるスポットも多く、見どころが満載。
石川県の観光なら、絶対に訪れるべき観光スポットやお勧めの宿泊施設、グルメをご紹介。

目次

石川ってどんなところ?

日本海に面し、北陸地方に位置する石川県。
江戸時代は加賀藩という名称で、百万石という豊かな財力を活かして、豪華絢爛な城下町を築き、文化都市として栄えていた。
その豊さから「加賀百万石」とも称されており、金銭的にも文化的にも豊かだった江戸時代の名残りや影響が、現在の石川県のいたるところで見られる。
そんな加賀百万石の歴史・文化が最も色濃く残る金沢市は、石川県でも人気の観光地。
金沢市では伝統的な文化・歴史が感じられる観光スポットと、日本海の幸と山の幸を活かしたグルメが楽しめる。
もちろん、石川県の魅力はそれだけではない。
豊かな自然に囲まれた能登半島では、階段状になった田んぼと日本海から成る絶景スポット「白米千枚田」など、美しい自然景観を楽しめる。
せっかく石川県に訪れるなら、金沢市だけでなく能登半島をはじめとする、魅力的な観光地を巡ってほしい。

石川の街並み
石川の街並み

石川のおすすめの観光シーズンは?

石川県には見どころがたくさんあるため、1年を通して観光を楽しめる。
風情ある景観を楽しみたい方は、春と冬がお勧め。
春の兼六園の桜、雪が降り積もる冬の金沢の街並みは必見だ。

石川の季節ごとの着衣例

  • 春(3月 - 5月): 軽めのジャケットおよび薄手のセーター
  • 夏(6月 - 8月): 薄手の着衣、半袖
  • 秋(9月 - 11月): 軽めのジャケット、コート
  • 冬(12月 - 2月): コート、ウールスーツ、厚手のセーターやジャケット

石川への移動方法は?

石川県は大都会である東京・大阪からのアクセスも良好。
東京からは新幹線、大阪からは特急列車で約2時間半で移動できる。
石川県は小松空港もあるので、東京・羽田からは1時間。
国際線もあるので海外からのアクセスも良好だ。

石川観光の主要交通手段

石川県は路線バスが充実している。
金沢市内の主な観光地を巡るなら、「城下まち金沢周遊バス」がお勧め。
能登や加賀方面を観光するなら、路線バスを活用すればスムーズに観光スポットを巡れる。

石川の魅力をギュッと凝縮!厳選観光スポット9選

加賀百万石の城下町の名残がある金沢市が有名な石川県。
歴史的建造物や町並みはもちろん、自然の美しい景観が見られる観光スポットも多く、見どころが満載だ。
それ以外にも現代アートが体感できる美術館や、緑あふれる敷地内で伝統工芸を楽しめる体験教室も魅力的。
今回は石川県の観光スポットの中でも、ぜひ訪れてみてほしい観光スポットを厳選して紹介しよう。

1. 兼六園

加賀前田家歴代藩主によって約180年の長い年月をかけて造られた、日本三名園のひとつに数えられる回遊式庭園。
約3万4600坪の広大な敷地内に池や曲水、築山などが点在し、各所に立ち寄りながら全体を楽しめる構造になっている。

加賀百万石の栄華を今に伝える大名庭園(写真提供:石川県観光連盟)
加賀百万石の栄華を今に伝える大名庭園(写真提供:石川県観光連盟)

2. 金沢21世紀美術館

「開かれた美術館」をコンセプトに平成16(2004)年にオープンして以来、これまでの美術館の概念を覆すような展示手法が話題となり、国内トップクラスの人気を誇る“金沢=アート”発信の中心的存在に。

アート発信の地・金沢で、誰もが楽しめる体感型現代アートの数々を満喫
アート発信の地・金沢で、誰もが楽しめる体感型現代アートの数々を満喫

3. 妙立寺

第3代加賀藩主・前田利常が寛永20(1643)年に、金沢城近くの祈願所を移築創建した日蓮宗の寺院。
日蓮聖人の法孫・日像上人作の祖師像が安置されている。
万が一の場合の出城としての役割もあったため、建物全体が複雑な構造になっていて、隠し階段や隠し部屋、落とし穴など敵をあざむくための仕掛けがいたるところに設けられている。

あちらこちらに仕掛けが潜む、別称“忍者寺”の内部に潜入
あちらこちらに仕掛けが潜む、別称“忍者寺”の内部に潜入

4. ひがし茶屋街

金沢を代表する観光地のひとつで、美しい出格子と石畳が続く町並みは国の重要伝統的建造物群保存地区にも選ばれている。
もともとは、文政3年(1820年)に加賀藩12代藩主の前田斉広が城下町に点在していた茶屋をまとめて茶屋街を造ったのがはじまり。
現在も江戸時代からの伝統的建造物が立ち並ぶ。

茶屋文化が今も続く趣のある町並みをカフェやショップに立ち寄りながら散策(写真提供:金沢市)
茶屋文化が今も続く趣のある町並みをカフェやショップに立ち寄りながら散策(写真提供:金沢市)

5. 加賀伝統工芸村 ゆのくにの森

緑あふれる敷地内に、石川県の伝統工芸を体験できる“館”が11軒点在。
友禅の型染や輪島塗、金箔貼り、吹きガラス、手びねりなど50種類以上ものコースがあり、石川県内のさまざまな伝統工芸などを気軽に体験することができる。
茶室や郷土料理が味わえる飲食店、銘菓をはじめ、地酒や特産品、伝統工芸品などを扱うみやげ物店もあるので、1日ゆったり楽しめる。

古民家が立ち並ぶ森に50種類以上もの体験教室が勢揃い
古民家が立ち並ぶ森に50種類以上もの体験教室が勢揃い

6. 那谷寺

717年に泰澄によって開創された、自然智(じねんち)を今に伝える白山信仰の寺。
境内にはそそり立つ奇岩霊石にいくつもの窟が開口した奇岩遊仙境をはじめ、国の重要文化財にも指定されている三重塔や本殿、鐘楼、護摩堂、さらには朱色の欄干が印象的な楓月橋など、山水画のような風景が広がる。

奇岩で有名な寺院で洞窟を巡り、心身ともにリフレッシュ
奇岩で有名な寺院で洞窟を巡り、心身ともにリフレッシュ

7. 武家屋敷跡 野村家

天正11年(1853)、武将・前田利家が金沢城に入城する際に家臣として従い、11代にわたって加賀藩の重職を歴任した野村家の屋敷跡。
加賀藩に属していた中・上級武士の屋敷跡が数多くある長町界隈で唯一、一般公開されている。

長町界隈で唯一公開している資料館も併設された武家屋敷跡
長町界隈で唯一公開している資料館も併設された武家屋敷跡

8. 金沢城公園

天正11年(1583)、前田利家が金沢城に入ったのちに本格的な築城が始まった、加賀百万石前田家の居城。天災や火災で多くの建造物が失われたが、現在は「金沢城公園」として周辺一帯を復元整備している。江戸時代からの姿を残す石川門、三十間長屋に加え、河北門やいもり堀、玉泉院丸庭園などが次々と復元され、当時の姿が蘇りつつある。鬼門封じや亀甲石のような陰陽五行思想の影響も見られる石垣にも注目したい。

加賀百万石の栄華が偲ばれる、加賀藩前田家の優美な居城
加賀百万石の栄華が偲ばれる、加賀藩前田家の優美な居城

9. JR金沢駅

石川の玄関口・金沢駅。2015年には北陸新幹線が開通。東京と金沢を約2時間30分で結ぶようになり、金沢市はもちろん北陸観光の起点としての役割を担っている。
新幹線のホームには金箔が、通路や柱には和紙や加賀友禅が使われるほか、待合室の壁面には輪島塗や九谷焼など200点以上の工芸品が飾られ、構内全体が金沢の伝統工芸を紹介するスポットになっている。

もてなしの心に満ちた近代的なデザインが印象的な金沢観光の玄関口
もてなしの心に満ちた近代的なデザインが印象的な金沢観光の玄関口

石川の絶品グルメに舌鼓!人気の飲食店3選

日本海に面している石川県を観光するなら、海鮮グルメは外せない。
観光の合間に、能登大納言小豆を使ったスイーツを食べられる甘味処も楽しんでほしい。
今回は訪れるべき人気の飲食店を厳選してご紹介。

1. 近江町市場

約300年にわたり「おみちょ」の愛称で親しまれている金沢市民の台所。
狭い小路に新鮮な旬の魚介や野菜、総菜、おみやげなどを扱う約170店舗が軒を連ね、賑わいを見せている
目の前で調理してくれる店やイートイン席のある店もあり、その場で旬のグルメを味わえる。

常に活気であふれる市民の台所で、金沢グルメを堪能
常に活気であふれる市民の台所で、金沢グルメを堪能

2. いきいき亭 近江町店

観光客も多く立ち寄る近江町市場・むさし口からすぐの場所にある、朝7時から営業している寿司店。
店内はカウンター席が10席のみで、店員さんとの距離も近くアットホームな雰囲気となっている。

朝の7時から営業している10席のみのアットホームな雰囲気の寿司店
朝の7時から営業している10席のみのアットホームな雰囲気の寿司店

3. きんつば中田屋 東山茶屋街店 甘味処 和味

「きんつばと言えば中田屋」と言われるほど、地元の人から親しまれている創業80年以上の老舗和菓子屋がプロデュースする甘味処。
ここでは、「赤い宝石」と呼ばれている、高品質な奥能登産の能登大納言小豆を使ったスイーツが味わえる。

築100年以上の町家を改装した趣のある店舗
築100年以上の町家を改装した趣のある店舗

石川で買い物するならココ!人気のショッピングスポット3選

伝統工芸品から流行のファッションアイテムが揃う商業施設まで、石川には様々なショッピングスポットがある。
その中でも特に人気のショッピングスポットを厳選して紹介しよう。

1. 箔一 東山店

ひがし茶屋街で親しまれていた銭湯「東湯」の跡地に建てられた箔一が運営するショップ。
銭湯時代の吹き抜けをそのまま残した店内は、開放的な雰囲気でゆったりと買い物ができる。

工芸品から食品まで金箔を存分に使ったアイテムが豊富にそろうみやげ物店
工芸品から食品まで金箔を存分に使ったアイテムが豊富にそろうみやげ物店

2. 金沢フォーラス

JR「金沢」駅から徒歩1分と抜群の立地にある、OPAが運営する商業施設。
8階層の各フロアには、ファッションアイテムからインテリア雑貨、ライフスタイルグッズ、コスメ、ジュエリーなどバラエティ豊かな約190店舗が集まる。
2021年から2022年にかけて「REBORN PROJECT2021-2022」を掲げ、3期にわたる大リニューアルを敢行。

金沢の“今”がわかる最旬ショップが勢ぞろい
金沢の“今”がわかる最旬ショップが勢ぞろい

3. 金沢百番街

JR「金沢」駅に直結している商業施設。金沢ならではのお土産やグルメがそろう「あんと」、ファッションアイテムや雑貨、カフェなどバラエティ豊かなショップが集まる「Rinto」、生鮮食品スーパーやクリニックまで日常生活に即したデイリーゾーン「あんと西」の3棟で構成。

金沢の玄関口に170店舗が集結
金沢の玄関口に170店舗が集結

個性豊かな温泉地巡りを楽しもう!石川の温泉地3選

石川で温泉といえば、粟津・山代・山中・片津山の4つの温泉地からなる「加賀温泉郷」。
加賀温泉郷の魅力とともに、特におすすめの温泉地を厳選して紹介しよう。

1. 粟津温泉

奈良時代、泰澄大師によって開湯されて以来、多くの湯治客を魅了してきた温泉地。霊峰白山に端を発する加賀温泉郷最古の温泉で、古くから神経痛や筋肉痛はもちろん、きり傷ややけど、解毒作用にも働く名湯として親しまれてきた。
なかでも三代目加賀藩主・前田利常は粟津温泉をことのほか気に入り、温泉文化を築いたといわれている。各宿泊施設が自家掘り源泉をもち、それぞれ泉質や泉温が微妙に異なる。

開湯1300年の歴史を誇る情緒あふれる温泉地
(写真提供:石川県観光連盟)
開湯1300年の歴史を誇る情緒あふれる温泉地
(写真提供:石川県観光連盟)

2. 片山津温泉

加賀温泉郷のひとつ、霊峰白山を望む柴山潟の湖畔に広がる温泉地。1日に7回、色を変えるといわれる美しい湖面を眺めながら、温泉に浸ったり、湖畔散策が楽しめる。
湖畔にたたずむガラス張りの建物は、「片山津温泉 総湯」。絶景を望みながら温泉に浸ることができ、オープンテラスのカフェも併設している。温泉街中心には憩いのスペース「砂走公園」があり、無料の足湯でゆったりとくつろぐことも。

霊峰白山を望む湖畔沿いの温泉街を湯気に包まれて散策
霊峰白山を望む湖畔沿いの温泉街を湯気に包まれて散策

3. 加賀温泉郷

「片山津温泉」「山代温泉」「山中温泉」「粟津温泉」という4つの温泉地で構成されている加賀温泉郷。
場所は、石川県の県庁所在地である金沢から新幹線でおよそ20分。
加賀百万石ならではの洗練された伝統文化がエリア全域に息づいており、絵付・ロクロ体験ができる九谷焼の窯元をはじめ、パワースポット、城下町、漁港などが点在し、温泉以外の楽しみも盛り沢山。

名湯・古湯・美肌の湯。加賀百万石の洗練された伝統が息づく温泉郷
名湯・古湯・美肌の湯。加賀百万石の洗練された伝統が息づく温泉郷

ゆったりと贅沢な時間が過ごせる石川の宿泊施設3選

石川県の観光を楽しんだら、ホテルも素敵なところに滞在しよう。
今回は石川県でゆったりと贅沢な時間を過ごせるお勧めのホテルをご紹介。

1. よしが浦温泉 ランプの宿

昔は船でしか行けなかった、奥能登の最先端にたたずむ秘湯。
自然界のパワーが集まっているとの言い伝えから“聖域の岬”と呼ばれる敷地内には、青の洞窟、パワーホールなどが点在し、まさに神秘の光景に包まれた滞在が体験できる。

“聖域の岬”ともいわれる奥能登の最先端で、目の前に広がる絶景をひとり占め
“聖域の岬”ともいわれる奥能登の最先端で、目の前に広がる絶景をひとり占め

2. 雨庵 金沢

「弁当忘れても、傘わすれるな」という格言があるほど雨の多い金沢。
晴れの旅行はもちろん、雨の旅行も満喫してもらい、「雨でよかった」と思ってほしいとの思いから「雨庵(うあん)」と名付けられたホテル。

「雨でも楽しめるように」と願いが込められた金沢の文化に触れられるホテル
「雨でも楽しめるように」と願いが込められた金沢の文化に触れられるホテル

3. ホテル・トリフィート金沢

旅行の起点となる金沢駅から徒歩4分の場所に位置するスタイリッシュな雰囲気のホテル。ラウンジには伝統工芸品などが展示されており、気軽にアートと触れ合うことができる。

宿泊しながら伝統工芸品や金沢の食を楽しめる利便性抜群のスタイリッシュなホテル
宿泊しながら伝統工芸品や金沢の食を楽しめる利便性抜群のスタイリッシュなホテル

石川でしか買えない!定番のお土産3選

石川県には地元に根付いた、歴史ある老舗菓子店も多く、様々なお土産が揃っている。
その中でも定番のお土産をご紹介。

1. 石川屋本舗「かいちん」

1830年〜1844年(天保年間)に創業した、約170年以上の歴史を持つ老舗和菓子屋。おみやげの定番でもあるかいちんを始め、職人が手作りで作る上生菓子や焼き菓子などを販売している。

老舗和菓子屋が手がける宝石のようにキラキラした定番おみやげ
老舗和菓子屋が手がける宝石のようにキラキラした定番おみやげ

2. 俵屋あめ「俵っ子」「飴ん子」

天保元年(1830)に創業した、190年以上もの歴史を持つ老舗あめ屋。国産の米と大麦、水のみだけで作られるあめは栄養価が高く、昔から病人の体力回復や健康増進の自然食として親しまれている。
なかでもおみやげにピッタリなのが、看板商品の「じろあめ」を煮詰めて水分を抜いた「おこしあめ」を舐めやすいように固い粒状にした「俵っ子」と、練り上げて粒状にした「飴ん子」だ。

看板商品の「じろあめ」を食べやすいように粒状にした「俵っ子」と「飴ん子」
看板商品の「じろあめ」を食べやすいように粒状にした「俵っ子」と「飴ん子」

3. 金沢うら田「加賀八幡 起上もなか」

創業80年以上にもなる金沢の老舗和菓子屋「金沢うら田」が製造している「加賀八幡 起上もなか」。
後に応神天皇となる加賀八幡様が生まれた時、お祝いの赤い産着から顔だけ出した姿を人形にした郷土玩具「加賀八幡起上り」をモチーフにしたかわいらしい形の定番おみやげ。

縁起のいい郷土玩具をモチーフにしたかわいらしい定番おみやげ
縁起のいい郷土玩具をモチーフにしたかわいらしい定番おみやげ

まとめ

石川県を満喫したいなら、加賀藩の栄華を今に伝えるスポットと四季折々の風景が楽しめるスポットに、ぜひ訪れてみてほしい。
もし旅の日程に余裕があれば、特急列車で2時間半ほどの岐阜県へ足を伸ばしてみよう。
岐阜県では、織田信長の天下統一の拠点となった岐阜城戦国時代の歴史を感じ、雄大な自然と温泉で癒されてほしい。