【出雲の人気観光スポット13選】絶景とパワースポットを巡る旅へ

【出雲の人気観光スポット13選】絶景とパワースポットを巡る旅へ

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筆者 :  GOOD LUCK TRIP

島根県にある「出雲(いずも)」は、神話にまつわる歴史的遺跡や文化資産が多く点在する日本屈指の名所だ。
出雲大社を筆頭としたパワースポット、四季折々の美しい自然景観と夕日、独自の食文化など、多彩な見どころが盛りだくさん。
この記事では、出雲の楽しみ方、人気の観光スポット・飲食店を中心に紹介していく。
初めて訪れる人、あまり詳しくない人でも満喫できるようにまとめたので、内容を参考に出雲を巡ってほしい。

出雲ってどんなところ?

島根県の東部に位置する「出雲」は、神話の国で有名な観光地。
中央の出雲平野を中心に、北側は島根半島・日本海、南側は中国山地に接しており、海・山・平野・湖川が調和した地形を持つ。
山陰地方特有の日本海側気候で冬は雪が降ることもあるものの比較的穏やかで、年間を通じて四季の変化を楽しめる。
魅力は、何と言っても日本有数の古社「出雲大社」を筆頭に神話と歴史文化が色濃く残る点だ。
古代神話「国引き神話」の舞台であり、太古からの信仰が町の風景と生活に息づき、神秘的な参道、社叢を歩くだけで”日本の原風景”に触れられる。
神話ゆかりの多彩な観光名所のほか、「荒神谷遺跡」や「西谷墳墓群」といった重要な歴史遺産も多く、ロマンに満ちたスポットが点在する。
また、地元の素材を生かしたご当地グルメも見どころ。
特に三段重ねの独特な「出雲そば」、参拝文化と結びつく郷土菓子「出雲ぜんざい」は人気なので、ぜひ味わってほしい。

出雲市内の街並み
出雲市内の街並み

出雲へのアクセス

出雲の玄関口となるのは「出雲縁結び空港」、旅の拠点となるのは「出雲市駅」である。
ここでは、日本の主要都市「東京」「大阪」「名古屋」「福岡」から出雲市駅までの行き方を以下の表にまとめた。

起点 経路 所要時間
羽田空港(東京) 1. 「羽田空港」からJAL便に搭乗し、「出雲縁結び空港」で降機、空港前バスのりばまで徒歩で移動
2. バス停「出雲郎空港」から空港連絡バス・北本町前行に乗車し、「出雲市駅前」で降車、徒歩数分で到着※飛行機は1日5便
約2時間15分
伊丹空港(大阪) 1. 「伊丹空港」からJAL便に搭乗し、「出雲縁結び空港」で降機、空港前バスのりばまで徒歩で移動
2. バス停「出雲郎空港」から空港連絡バス・北本町前行に乗車し、「出雲市駅前」で降車、徒歩数分で到着※飛行機は1日4便
約1時間40分
小牧空港(名古屋) 1. 「小牧空港」からFDA便に搭乗し、「出雲縁結び空港」で降機、空港前バスのりばまで徒歩で移動
2. バス停「出雲郎空港」から空港連絡バス・北本町前行に乗車し、「出雲市駅前」で降車、徒歩数分で到着※飛行機は1日3便、中部国際空港セントレアからも1日1便出航
約1時間50分
福岡空港(福岡) 1. 「福岡空港」からJAL便に搭乗し、「出雲縁結び空港」で降機、空港前バスのりばまで徒歩で移動
2. バス停「出雲郎空港」から空港連絡バス・北本町前行に乗車し、「出雲市駅前」で降車、徒歩数分で到着※飛行機は1日2便
約2時間10分

出雲観光の主要交通手段

出雲の観光スポットを巡る際に使える交通手段は、電車・バス・タクシー・レンタカー・レンタサイクルの5つだ。
目的地や移動距離、観光スタイルに合わせて柔軟に手段を選ぶことが、観光をより楽しむポイントとなる。
例えば、出雲大社と周辺を巡るなら「一畑バス+徒歩」、市内・松江方面に行く場合は「JR山陰線」を使うと便利だ。
また、公共交通機関の本数が限られるため、効率・快適さを重視する人は「レンタサイクル(市中心部・近距離)」、「レンタカー(郊外・複数エリア)」を借りるのがお勧め。

参道を通る一畑電車と真っ赤な鳥居の美しいコントラスト
参道を通る一畑電車と真っ赤な鳥居の美しいコントラスト

出雲のおすすめの観光シーズンは?

出雲のお勧めの観光のシーズンは秋。
過ごしやすい気候で、出雲大社をはじめとする神聖なスポットが澄んだ空気で華やかな雰囲気に包まれる。
例年10月下旬から11月中下旬には、出雲市内各地で紅葉が見頃を迎え、美しい紅葉狩りを楽しめる。
また、旧暦の「神在月(かみありづき)」にあたる11月は、全国の神々が集う出雲で神事が行われる神秘的な時期だ。
パワースポット巡りだけでなく、伝統行事や祭り、地域の催しを体感できる。

神在月には様々な神事・お祭りが行われる
神在月には様々な神事・お祭りが行われる

出雲で必ず体験すべき3つの楽しみ方

ここからは、出雲を満喫するための3つの楽しみ方を紹介しよう。
いずれも自然と歴史・神話が深く融合しており、季節の息吹や神聖なエネルギーを感じることで心が満たされる。
出雲の風土に触れ、アイデンティティを知れるのが特徴で、他とは違う出雲ならではの体験ができる。
旅行の記憶にも深く残るはずなので、これらを軸にプランを考えてほしい。

1. 出雲大社を中心にパワースポットを巡る

日本屈指のパワースポットとして有名な出雲大社だが、その他にも出雲市内には神話の国ならではの神秘的な力を感じられる場所が多い。
代表的なスポットを以下にまとめた。
出雲大社と併せて巡ることで、より多角的に出雲の神聖な雰囲気、力強いエネルギーを体感できるだろう。

スポット名 概要 主なご利益
須佐神社 須佐之男命(すさのおのみこと)を祀る古社で、日本一のパワースポットとも称される 良縁祈願・厄除け・子孫繫栄など
御碕神社
(ひのみさきじんじゃ)
神聖な雰囲気が漂う古社で、美しい朱色の社殿が特徴 縁結び・恋愛成就・家内安全など
命主社
(いのちぬしのやしろ)
生命力を司る神様を祀る出雲大社の摂社で、隠れたパワースポットとして人気 健康長寿・病気平癒など

2. 美しい夕焼けスポットを巡る

出雲には、「稲佐の浜」と「日御碕」という夕日の絶景地がある。
稲佐の浜は出雲神話の舞台であり、旧暦10月に全国の神々が上陸する神聖な聖地とされる広い砂浜。
夕暮れに染まる海岸線や沖の弁天島のシルエットが幻想的な風景を作り出し、参拝と結びついた厳かな時間を味わえる。
一方、島根半島の西端に位置する日御碕は、断崖と白亜の灯台を背景に海へ落ちる夕日を間近に楽しめる場所だ。
滴るような赤・茜色が海面、断崖に映え、経島のウミネコの群れが景観に彩りを添える。
その他にも、出雲神話・祭礼と結びつきを持つ夕日の絶景地は多く、地域一帯が日本遺産「日が沈む聖地出雲」に認定されている。
眺めの良さに加えて、古代から続く時間と文化を体感できるのも魅力だ。

夕焼けに染まる稲佐の浜と沖の弁天島
夕焼けに染まる稲佐の浜と沖の弁天島
空と海が刻々と色を変えていく日御碕の風景は息をのむ美しさ
空と海が刻々と色を変えていく日御碕の風景は息をのむ美しさ

3. 出雲で紅葉狩りを楽しむ

出雲には紅葉の名所が点在しており、見頃を迎えると歴史的な寺院や自然景観が色鮮やかに染まって秋の装いを見せる。
赤・黄・オレンジに彩られた一帯は美しく、心和む風情を基本的に無料で楽しめるのもうれしい。
出雲市内でお勧めの紅葉スポットを以下にまとめた。

スポット名 概要 見頃(目安)
立久恵峡
(たちくえきょう)
奇岩がそびえる渓谷と渓流が紅葉に彩られ、自然美と鮮やかな色彩のコントラストが魅力 11月中旬〜下旬
鰐淵寺
(がくえんじ)
山陰地方屈指の紅葉の名所とされ、晩秋には境内が真紅に染まる神秘的な景観が広がる 11月中旬〜下旬
勝定寺
(しょうじょうじ)
静寂に包まれた境内で、ゆったりと紅葉を楽しめる隠れた名所 11月中旬〜下旬
立久恵峡の奇岩や柱石のダイナミックな景観と色づいた紅葉が織りなす壮大な景観
立久恵峡の奇岩や柱石のダイナミックな景観と色づいた紅葉が織りなす壮大な景観
晩秋、真紅に染まる鰐淵寺
晩秋、真紅に染まる鰐淵寺

出雲の魅力が詰まった人気観光スポット13選

ここからは、出雲の観光スポットを厳選して紹介しよう。
ほとんどが日本の神話・歴史と深く結びつき、出雲地方の文化的、宗教的中心地として知られる人気のスポットだ。
神秘性を帯びるとともに、四季折々の自然美や荘厳な雰囲気を感じられ、他とは違った体験ができるだろう。
内容を参考に興味を持った場所へ、ひとつでも多く足を運んでほしい。

1. 出雲大社

出雲大社は、日本最古の歴史書「古事記」(712年)にも記されており、伊勢神宮と並び日本で最も重要な古社のひとつ。縁結びの神として有名な大国主大神を主祭神として祀る。
神楽殿正面にある大しめ縄が有名。長さ13m、重さ5.2トンと、日本最大級の大きさを誇る。
1744年に再建された本殿は、日本最古の神社建築様式で造られており、国宝に指定されている。

縁結びの神・福の神として名高く、日本中の神々が集う神聖な神社
縁結びの神・福の神として名高く、日本中の神々が集う神聖な神社

2. 島根県立古代出雲歴史博物館

出雲大社や数多くの神話が残る古代出雲に関する貴重な資料が、多数展示される博物館。
中央ロビー展示では、2000年に出雲大社境内で発見された、巨大な柱「宇豆柱」を展示。テーマ別展示室は3つに分かれており、「出雲大社と神々の国のまつり」には、平安時代には巨大な高層神殿だったという出雲大社の10分の1模型が展示されている。

※2026年9月まで休館中。

古代出雲の神話や謎に迫る博物館
古代出雲の神話や謎に迫る博物館

3. 稲佐の浜

出雲大社から西に徒歩15分ほどの場所にある、約2kmの砂浜海岸。白砂青松の美しい景観から、日本の渚100選に選定されている。
古事記に記された「国譲り神話」の舞台であり、年に一度、全国の八百万の神々をお迎えする場所とされ、旧暦10月10日の夜には神迎えの神事が執り行われる。
浜の近くに「上宮(かみのみや)」という出雲大社の摂社があり、ここでは男女の縁結びをはじめ、多くの縁を結ぶ会議「神議り(かみはかり)」が行われるとされる。

全国の神様が一堂に会する
全国の神様が一堂に会する

4. 須佐神社

奈良時代に編纂された風土記『出雲国風土記』にも登場する由緒ある神社。
全国には須佐之男命(すさのおのみこと)を祀る神社は多数あるが、その御魂(神様の霊魂・本質)を祀る神社は須佐神社だけとされている。
県指定文化財の御本殿は、出雲大社と同じ「大社造り」の格式ある建築。
境内にそびえる樹齢約1,300年と伝わる老杉「大杉さん」も特に有名で、参拝者から厚い信仰を集めている。

須佐神社の御本殿と大杉さん
須佐神社の御本殿と大杉さん

5. 日御碕神社

島根半島の最西端・日御碕に鎮座する神社で、『出雲国風土記』に「美佐伎社」として記されている。
正面に下の宮「日沉宮」、右手の小高い場所に上の宮「神の宮」の2つの本社からなり、日本の昼を守る伊勢神宮に対して、日本の夜を守るとされる。
花崗岩でできた鳥居の奥に朱色の楼門と権現造りの社殿があり、現在の建物は、徳川家光の命により幕府直轄工事として築かれたものだ。

伊勢神宮と対になる、日本の夜を守る神社
伊勢神宮と対になる、日本の夜を守る神社

6. 出雲日御碕灯台

島根県西端部の日御碕断崖に立ち、地面から塔頂までの高さ43m、海面から灯塔の灯までは63mと、石造灯台としては日本一の高さを誇る。
「世界灯台100選」「日本の灯台50選」にも選定された、日本を代表する大型石造洋式灯台だ。
外壁は松江市美保関町の谷合で切り出された石を使い、内壁はレンガで造られた二重構造の作りで、内部の見学もできる。

日本一の高さを誇る白亜の灯台
日本一の高さを誇る白亜の灯台

7. 出雲文化伝承館

出雲地方特有の美しい築地松(ついじまつ)に囲まれた施設で、「今の時代に失われつつある出雲地方の伝統を今に伝える」ことを目的に開館した。
門をくぐると、かつて豪農として財を成した旧江角家の母屋が目の前に。
明治29年(1896)に建てられた立派な屋敷を移築しており、往時の伝統的な建築の特徴を実感できる。

出雲流庭園を眺め、出雲地方の伝統を今に伝える
出雲流庭園を眺め、出雲地方の伝統を今に伝える

8. 立久恵峡

出雲市南部、神戸川上流に連なる渓谷「立久恵峡」。
約1kmにわたって高さ100〜200m級の断崖、浸食・風化によってできた奇岩柱がそそり立つ。
水墨画のような静謐で神秘的な景観は「山陰の耶馬渓」とも呼ばれ、国の名勝および天然記念物に指定されている。
代表的な岩峰には神亀岩、烏帽子岩、ろうそく岩などの名が付けられており、それらを囲む深い樹林や老松が織りなす自然の造形美が印象的だ。
1周で1時間ほどの遊歩道で散策を楽しめるほか、春の山桜・秋の紅葉・冬の雪景色といった四季の移ろいも見どころ。

自然の造形美を満喫できる景勝地
自然の造形美を満喫できる景勝地

9. 鰐淵寺

「鰐淵寺」は、出雲市別所町の山あいにたたずむ天台宗の古刹。
創建は推古2年(594年)と伝えられ、古くは修験道や蔵王信仰の霊場として栄え、戦国期には出雲大社とも深く結びついていた。
2016年に境内が国史跡に指定されたほか、「銅造聖観世音菩薩立像」をはじめ重要文化財も多く、古代・中世の仏教文化、寺院配置を知るうえでも重要な遺構だ。
また、若き日の武蔵坊弁慶(むさしぼう べんけい)が修行したという有名な伝説がロマンを添えている。

山間部に位置する美しい寺院
山間部に位置する美しい寺院

10. 木綿街道

出雲市平田町は「雲州木綿」の生産地。江戸末期から明治初期にかけて綿花の流通で栄え、松江に続く大市場街に。特に新町、片原町、宮ノ町周辺は多くの商家が軒を連ね、木綿街道と呼ばれるようになった。
現在でも、平田町特有の伝統形式である左桟瓦、なまこ壁、出雲格子の窓からなる妻入り造りの町家が30棟近く残る。
中には創業100年を超える老舗の酒蔵、醬油店、生姜糖店もある。

運河沿いに栄えた情緒あふれる商人街
運河沿いに栄えた情緒あふれる商人街

11. 一畑薬師

標高200mの一畑山山上に鎮座する臨済宗妙心寺派の古刹。
1,100年以上の歴史を持ち、古くより「目のお薬師さま」として、眼病平癒・子供の無事成長を願う人々の厚い信仰を集めてきた。
広大な境内には薬師本堂・観音堂・法堂などが立ち並び、山上からは宍道湖や大山といった出雲の雄大な景色を一望できる。
八万四千の仏様が安置されている「八万四千仏」も見どころ。
また、山の麓〜薬師本堂に続く、通称「1,300段の石段」も有名なので、体力に自信があればぜひ挑戦してほしい。

境内や展望台からは宍道湖の雄大な景色を一望
境内や展望台からは宍道湖の雄大な景色を一望

12. 宍道湖

松江市と出雲市にまたがる汽水湖(海水と淡水が混じり合う湖沼)。
形成は推定1万年前とされ、面積は東西約17km、南北約6km、周囲約47kmと、日本で7番目の大きさを誇る。
魚種が非常に豊富で、シジミ・スズキ・モロゲエビなどの「宍道湖七珍(しじみこしっちん)」は、島根の郷土料理になっている。
また、「日本夕陽百選」・「日本百景」に選ばれる夕日の名所としても知られており、茜色に染まった湖面に浮かぶ嫁ヶ島のシルエットは格別に美しい。
周辺には絶景鑑賞スポットが点在し、様々な角度から楽しめるのも魅力だ。

時間と共に移り変わる美しい自然景観が魅力
時間と共に移り変わる美しい自然景観が魅力

13. 勝定寺

1577年創建の臨済宗妙心寺派の禅寺。
境内には広大な回遊式庭園が広がり、苔むした杉木立や竹林を借景とした幽玄な景観が特徴だ。
春には1,000本以上のツツジが咲き誇り、「ツツジ寺」として地元で親しまれている。
夏は2つの池にスイレンが咲き、秋は紅葉が庭園を彩り、冬には雪に包まれた白銀の世界が広がるなど、四季折々の風景を楽しめる。

出雲グルメを堪能できる人気飲食店5選

出雲市内にある飲食店を厳選してご紹介。いずれも出雲地域の豊かな食文化を生かし、地元産の食材や伝統的な技法で一品一品丁寧に作り上げられた料理、スイーツを提供する人気店だ。
いずれも食を通じて出雲の魅力を体験できるので、好みの店舗へ足を運んでご当地グルメを堪能してほしい。

1. そば処 田中屋 本店

出雲大社の正門前に店を構える、出雲そば専門店。出雲そばは、岩手県の「わんこそば」、長野県の「戸隠そば」と並び、日本三大そばの一つに数えられる出雲名物だ。
玄そばをそのまま挽き込む「挽きぐるみ」と呼ばれる製法で作るため、色が濃く、豊かな風味が特徴。
田中屋のそば粉は、北海道や地元島根県など、季節によって産地を厳選した国産石臼挽きのみを使用。

日本三大そばの一つに数えられる、出雲そばの専門店
日本三大そばの一つに数えられる、出雲そばの専門店

2. 出雲そば 荒木屋

住宅街に佇む二階建ての「出雲そば 荒木屋」。
天明年間(1780年代)創業。出雲そばの店としては最も古いとされる蕎麦屋。創業当時から変わらぬ荒木屋の味を受け継いでいる。
看板メニューは、出雲名物「三段重ねの割子そば」。朱塗りの丸い器の「割子」は出雲名物。直接つゆをかけて食べるのが定番だ。

創業240年以上!伝統を受け継ぎ出雲産にこだわるそば店
創業240年以上!伝統を受け継ぎ出雲産にこだわるそば店

3. GARB CLIFF TERRACE IZUMO

出雲市最西端・多伎町の海岸沿いにある大型レストラン&カフェ「GARB CLIFF TERRACE IZUMO」。
オーシャンビューのテラス席で、日本海や夕景を眺めながら食事できるロケーションが人気を集めている。
島根の伝統的な食材、調理法をベースに、国籍・ジャンルにとらわれない自由な発想で生み出される料理が特徴だ。
薪火の特製グリラーで仕上げる一品一品は、懐かしくも新しい食体験を楽しめると好評。
月替わりで多彩な旬の食材を味わえる「今月のおすすめコース」がお勧め。

海を眺めながらグルメを楽しめる贅沢な時間を
海を眺めながらグルメを楽しめる贅沢な時間を

4. 福乃和

「福乃和」は、出雲大社・神門通り沿いにあるふぐの海産物専門店。
2025年に店舗面積を約2.8倍に拡大してリニューアルし、店内1階にゆったりとくつろげる「おふくかふぇ」をオープンした。
看板メニューは、出雲大社に伝わる伝統料理「うず煮」。
ふぐと野菜のうまみが効いたあんの中にご飯をつけながらいただく、縁起の良いおもてなし料理だ。
その他、名物「おふく焼き」、ふぐの形の最中を添えた「おふくぜんざい」など、福をもたらすと言われるふぐをモチーフにしたメニューがずらりと並ぶ。

お土産用のうず煮も販売している
お土産用のうず煮も販売している

5. 坂根屋大社店 出雲ぜんざい餅

出雲大社正門前にあり、ご当地グルメが集結する「ご縁横丁」にあるお茶屋さん。
1872年創業の老舗和菓子店「宿禰餅(すくねもち)本舗 坂根屋」が手がけており、出雲ぜんざいが名物。
小豆を砂糖で甘く煮て餅を浮かべる、日本を代表する和スイーツ・ぜんざいは、出雲が発祥とされている。

出雲発祥と伝わるぜんざいの専門店
出雲発祥と伝わるぜんざいの専門店

出雲ならではの雰囲気を味わえる宿泊施設3選

ここからは、和の空間を大切にしつつ、心地よい畳敷きや和洋折衷の客室で快適な滞在が叶う宿泊施設を紹介する。
地元の味覚を堪能できる料理への評価も高く、家族連れ・カップル・旅に慣れた客層まで幅広いニーズに応える人気の施設だ。
内容を参考に好みの旅館に泊まってほしい。

1. お宿 月夜のうさぎ

出雲大社から徒歩約8分の場所にある和モダンな湯宿。
全館畳敷きで統一された館内は温もりと居心地の良さを感じられ、随所に見られる因幡の白兎をモチーフにした装飾が旅心を刺激する。
天然温泉「大社の湯」を備えており、大浴場・露天風呂・サウナを楽しめるほか、趣の異なる5種類の貸切風呂を無料・予約なしで利用できる。
プライベートな空間での湯浴みは旅の疲れを癒すのにぴったり。
また、郷土料理や旬の海鮮を好きなだけ味わえるライブキッチン形式のバイキング、無料の「夜鳴きそば」といったお食事も好評だ。

旬の海鮮が並ぶバイキングも魅力のひとつ(※写真はイメージです)
旬の海鮮が並ぶバイキングも魅力のひとつ(※写真はイメージです)

2. 竹野屋旅館

出雲大社正門まで徒歩約1分という抜群の立地に建つ、1877年創業の老舗旅館。
1929年建造の木造本館はその歴史的価値、堂々とした存在感により観光客も足を止めるほど。
広い畳敷きのロビー、皇室も宿泊した特別室「素鵞の間」など、館内の至る所に時代の重みを感じられる。
2016年のリニューアルで照明や調度の改修が行われたが、伝統的な落ち着いた風情を保ち、和の趣と現代の快適さを兼ね備えている。
一方で堅苦しさはなく、出雲の人柄が滲む温かなスタッフのおもてなしで、気取らずくつろげると評判。

竹野屋旅館の外観
竹野屋旅館の外観

3. 湯宿・草菴

「日本三美人の湯」として知られる湯の川温泉内にある、17室のみの古民家宿。
静かな里山地帯に江戸・天保時代の古民家をよみがえらせた風情ある温泉旅館だ。
趣の異なる5つの貸切風呂があり、すべて加熱や加水をしない源泉かけ流しで15:00〜翌10:00までいつでも入浴できる。
夜は、アンティークの家具をしつらえた異人館風のレストランで、のどぐろ、松葉蟹、岩牡蠣、しまね和牛、斐伊川の鮎など、出雲食材をふんだんに使用した創作和食を楽しめる。

源泉かけ流しの湯が自慢の古民家宿
源泉かけ流しの湯が自慢の古民家宿

出雲から絶景の島・隠岐諸島へ足を伸ばすのもお勧め

「隠岐諸島(おきしょとう)」は、島根県北西部の日本海に浮かぶ約180の島々からなる群島。
島後と島前三島の4つの有人島を中心に構成され、日本列島では15番目の広さを持つ。
古事記に登場する神話の島であり、後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)などが流された配流地としても歴史的に有名だ。
魅力は「ユネスコ世界ジオパーク」に認定を受けた、荒々しくも豊かな手つかずの自然と多様な生態系、火山活動の痕跡が残る景観の数々。
海食崖や奇勝、澄んだ海水が織りなす絶景は忘れがたい印象を与える。
また、島ごとの伝統行事、食を通じて、独特の文化を体験できるのも特徴。
玄関口の隠岐世界ジオパーク空港には、出雲縁結び空港から飛行機で約30分と行きやすいので、隠岐諸島にも足を伸ばしてほしい。

ユネスコ世界ジオパーク認定された自然が織りなす絶景
ユネスコ世界ジオパーク認定された自然が織りなす絶景

出雲観光に関するよくある質問

Q

出雲旅行は何泊がお勧め?

A

主要スポットをコンパクトに巡るなら1泊2日、出雲エリア全体をゆったり満喫するなら2泊3日がお勧めです。

Q

出雲の紅葉の見頃は?

A

山間部と平野部で多少ずれがありますが、例年10月下旬から11月中下旬に見頃を迎えています。

Q

出雲の桜の見頃は?

A

例年3月下旬から4月上旬に見頃を迎え、4月初めに満開になることが多いです。

まとめ

神話の地「出雲」の見どころや楽しみ方、人気の観光スポットを中心に紹介してきた。
出雲には古くからの文化・信仰が根強いており、歩いているだけでも他とは違った神聖な雰囲気を感じられる。
出雲大社が有名だが、その他にも歴史・自然・食が三位一体となった名所が多い。
好みに合わせて巡れば、今までにない深い体験ができるだろう。
島根で定番の観光スポット、お勧めの飲食店・宿泊施設などをまとめた、こちらの記事も一緒に読んでほしい。