【堺の歴史を楽しむ観光スポット9選】古墳から港町まで、歴史が息づく堺を歩こう

【堺の歴史を楽しむ観光スポット9選】古墳から港町まで、歴史が息づく堺を歩こう

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筆者 :  GOOD LUCK TRIP

巨大な古墳が街の風景に溶け込み、刃物をはじめとするものづくりや、海外貿易で栄えた港町の面影が残る堺。
仁徳天皇陵古墳や史跡旧堺燈台を訪ねるだけでなく、堺市博物館で街の歩みを学び、おおさか堺バルーンから古墳を眺める楽しみもある。
古代から現代まで、さまざまな時代の足跡をたどりながら堺の街を巡ろう。

堺ってどんなところ?

堺は大阪府の中南部に位置し、古代から日本の歴史に大きな足跡を残してきた街。
仁徳天皇陵古墳をはじめとする巨大な墳墓が築かれた後、中世には海外交易の拠点として発展し、自由・自治都市として経済や文化の中心地のひとつとなった。
鉄砲の生産でも栄え、現在も刃物や注染・和晒、線香など、多彩なものづくりの技が受け継がれている。
古墳が点在する百舌鳥エリアから、伝統産業に触れる施設や旧港周辺へ。
時代ごとに異なる堺の姿を、今の街並みとともにたどれるのが観光の魅力だ。

街なかを走る阪堺電車に乗って、堺の街をゆったり巡ってみよう
街なかを走る阪堺電車に乗って、堺の街をゆったり巡ってみよう

関空から、大阪市内から。堺へのアクセス

関西国際空港から南海線の堺駅までは、特急ラピートβで約26分、空港急行で約37分。
JR関空快速を利用すれば、堺市駅まで約39分で到着する。
大阪市内からは、南海なんば駅から南海本線で堺駅へ約10分、南海高野線で堺東駅へ約12分。
仁徳天皇陵古墳や大仙公園を訪れるなら、天王寺駅からJR阪和線で百舌鳥駅へ向かうと便利だ。
天王寺駅前駅から阪堺電車に乗り、街並みを眺めながら堺へ向かうルートも選べる。
目的地に合わせて堺駅、堺東駅、堺市駅、百舌鳥駅を使い分けたい。

関空から、大阪市内からの堺へのアクセス図
関空から、大阪市内からの堺へのアクセス図

※主要駅を抜粋した概略図。距離・方角・駅間隔は実際と異なります。色・線種は本図の識別用です。
※〇印のない線の交差は乗換えを示しません。列車種別によって停車駅・乗換の有無が異なります。

時代を超えて堺を巡る、おすすめスポット9選

巨大な古墳が築かれた古代から、ものづくりや貿易で発展した時代、歴史を新たな方法で楽しむ現在まで、堺には街の歩みを伝える場所が点在している。
遺跡や文化施設を訪ね、上空から景色を眺め、路面電車で街を移動する。さまざまな体験を重ねながら、時代を超えて堺を巡ろう。

1. 百舌鳥・古市古墳群

百舌鳥・古市古墳群は、古代の日本列島を支配した王たちの墳墓が集まる世界文化遺産。
百舌鳥エリアの中央部に位置する「仁徳天皇陵古墳」は、クフ王のピラミッド、秦の始皇帝陵と並ぶ“世界三大墳墓”のひとつ。日本最大の前方後円墳で、墳丘長は486mに及ぶ。整備された外周を歩いて一周するには約1時間かかり、その大きさを実感できる。
拝所や濠沿いを巡り、巨大な墳墓と現在の街並みが隣り合う景色を眺めたい。

街並みの中に広がる仁徳天皇陵古墳を南側の上空から望む
写真:堺市提供 街並みの中に広がる仁徳天皇陵古墳を南側の上空から望む

2. 大仙公園

仁徳天皇陵古墳に隣接し、古墳と緑、文化施設が集まる都市公園。たっぷりの緑と季節の花々に彩られた38万㎡もの広大な園内には、収塚古墳や孫太夫山古墳など大小の古墳が点在する。
園内には堺市博物館や百舌鳥古墳群ビジターセンター、日本庭園もあり、散策と歴史・文化に触れる時間を一緒に楽しめる。仁徳天皇陵古墳を訪れた後、その周辺に広がる古墳群の一部をたどるように歩こう。

緩やかな起伏と木陰が心地よい「大芝生広場」
緩やかな起伏と木陰が心地よい「大芝生広場」

3. 堺市博物館

大仙公園内にあり、古代から近現代までの堺の歩みをたどれる総合博物館。考古、美術、民俗などさまざまな資料を収集・展示し、堺市の歴史や文化について紹介している。
常設展示は古代、中世・近世、近代・現代などの時代に分かれ、復元された石棺や馬形埴輪も並ぶ。約200インチの大型画面に精密なCG映像を映す「百舌鳥古墳群シアター」で、築造当時の姿や石室内部まで見ることができる。

中世コーナーに並ぶ堺鉄砲(火縄銃)の展示
中世コーナーに並ぶ堺鉄砲(火縄銃)の展示

4. 史跡土塔

奈良時代の高僧・行基が建立した大野寺の南東に残る、土と瓦で造られた仏塔の遺跡。瓦葺きされたピラミッド形の仏塔の遺跡は全国でもここだけという珍しいもので、昭和28年(1953)には国の史跡に指定。
発掘調査では、建立に関わったと考えられる人々の名を記した瓦も多数出土した。そばに設置された立体模型や解説板と見比べながら、奈良時代の姿をたどろう。

奈良時代の姿に復元された、幾重にも瓦が並ぶ土塔
奈良時代の姿に復元された、幾重にも瓦が並ぶ土塔

5. 堺伝匠館

刃物や注染・和晒、線香、昆布製品、敷物、鯉幟など、堺の伝統産業を一堂に集めた施設。さまざまな伝統産業の歴史や製法を伝える多彩な資料や製品を展示しており、堺のものづくりについて深掘りすることができる。
2階の堺刃物ミュージアム「CUT」では、包丁の種類や製造工程を詳しく紹介。1階の「TAKUMI SHOP」には伝統産業品や堺の逸品が並び、展示で知った技を手に取って確かめられる。

白壁と瓦屋根が印象的な、堺の伝統産業を紹介する施設
白壁と瓦屋根が印象的な、堺の伝統産業を紹介する施設

6. 伝統工芸 包丁づくり@大阪 堺 -柄付け・研ぎ-

創業150年の和田商店で、堺の伝統工芸である包丁づくりの一部を体験できるプログラム。職人と同じ作務衣を羽織り、ペティナイフ、出刃包丁、刺身包丁、万能包丁から好みの一本を選んで作業に進む。
職人の指導を受けながら、「研ぎ」と「柄付け」に挑戦。手入れ前後の包丁を使い比べれば、研ぎが切れ味に与える違いも確かめられる。包丁はそのまま持ち帰ることができるので、お土産としてもおすすめ。

職人の指導を受けながら、包丁の研ぎに挑戦
職人の指導を受けながら、包丁の研ぎに挑戦

7. 史跡旧堺燈台

海外貿易港として発展した堺旧港の突端に立つ、高さ約12mの六角錐形の木造灯台。1877年に築造され、堺の大工や備前国出身の石工、レンズを取り付けたイギリス人技師が建設に携わった。
石油ランプの緑色の光は10海里先まで届き、約1世紀にわたって船の安全を守ったという。洋式木造灯台の中では国内最古のものの一つとして、昭和47年(1972)には国の史跡に指定されている。

堺旧港に立つ、国内最古級の洋式木造灯台
堺旧港に立つ、国内最古級の洋式木造灯台

8. おおさか堺バルーン

大仙公園から係留式ヘリウム気球に乗り、地上約100mまで上昇する新しい観光アトラクション。音を立てずにゆっくりと空へ浮かび、百舌鳥古墳群や緑豊かな大仙エリア、堺の街を360度見渡せる。
地上からでは分かりづらい古墳の全容がはっきりと一望でき、悠久のロマンと歴史を感じることができる。古墳の外周を歩いた後に乗れば、その大きさと周囲の街並みとの関係を別の角度から捉えられる。
強風や雨、雪、濃霧などにより、一時見合わせや運休となる場合がある。外出前に公式サイトの運行情報を確認しよう。

緑豊かな大仙公園から、気球に乗って堺の空をゆったり散歩
緑豊かな大仙公園から、気球に乗って堺の空をゆったり散歩

9. 阪堺電車

大阪市と堺市を結び、街並みを間近に眺めながら移動できる阪堺電車。「チンチン電車」の愛称で呼ばれ、地元住民の足として親しまれる大阪府で唯一の路面電車だ。
レトロな車両に加え、和の意匠を取り入れた超低床車両「堺トラム」も走る。都市部から住宅地、寺社の門前へと移り変わる車窓を楽しみ、気になる停留場で降りながら堺の街を巡りたい。

街並みに溶け込むレトロな車両で、堺をのんびり巡る
街並みに溶け込むレトロな車両で、堺をのんびり巡る

堺観光で立ち寄りたいグルメ&甘味3選

古墳や博物館、旧港周辺を歩いた後は、堺のグルメや甘味でひと休み。
出汁が染みたうどんすき、旬の果実を包んだ大福、庭園を眺めながら味わうカステラと、楽しみ方はさまざまだ。昼食から街歩きの休憩、お土産選びまで、旅程に合わせて立ち寄ろう。

1. 美々卯 堺店

鶏肉や野菜、魚介とうどんを鍋で煮込む「うどんすき」の発祥店。大阪を中心に12店舗を展開する中、約250年前に料亭「耳卯楼」として創業した堺市に立つのはここだけ。
歴史巡りの合間に席へ着き、利尻昆布、宗田鰹節、本枯節を使って約2時間かけて引いた出汁を味わいたい。太打ちの自家製麺は煮込むほどにしなやかになり、丁寧に下ごしらえされた海老や鶏肉、野菜とともに鍋を彩る。

彩り豊かな具材とともに、出汁まで味わいたい「うどんすき」
彩り豊かな具材とともに、出汁まで味わいたい「うどんすき」

2. 一心堂 本店

1955年の創業以来、季節の素材を取り入れた和菓子を作り続ける老舗。店頭で選びたいのは、旬の果実をやわらかな餅で包んだフルーツ大福だ。いちご、パイナップル、メロン、マスカットなど10種以上のフルーツが、季節毎の味を楽しませてくれる。
粒あんには丹波大納言小豆、白あんには北海道産手ぼう豆を使用。作り置きをせず、その日に販売する分だけを作る瑞々しい大福を旅のお供に選びたい。

いちごを丸ごと一個包んだ、看板商品のいちご大福
いちごを丸ごと一個包んだ、看板商品のいちご大福

3. 江久庵

和と洋の技術を生かした菓子がそろう、堺の和菓子店。菓子匠・熊代宰典氏が手がける看板商品「黄金の哲学」は、卵だけで引き出した黄金色と、しっとりふんわりとした舌触りが特徴のカステラだ。
店内に併設されたお茶処「利休」では、日本庭園と茶室を眺めながらゆったりとした時間が過ごせる。お茶処限定の「できたて枡入りカステラ」とともに休憩しよう。

黄金色の生地が目を引く、人気の「できたて枡入りカステラ」
黄金色の生地が目を引く、人気の「できたて枡入りカステラ」

堺をもっと楽しめる注目イベント

街の歴史や文化を、にぎわいの中で体感できる堺のイベント。秋の堺まつりでは鉄炮隊やふとん太鼓が登場し、夏の堺大魚夜市では威勢のよい魚のセリが行われる。
開催日や会場、実施内容を事前に確認し、街歩きと組み合わせて楽しみたい。

1. 堺まつり

毎年10月、大小路筋を中心に開催される堺市最大のまつり。歩行者天国となった通りを歩けば、ふとん太鼓の担ぎ合いやステージ、飲食・物販ブースなど、多彩な催しに出会える。
見どころのひとつが、火縄銃の発砲パフォーマンスを披露する鉄炮隊の実演。全国有数の鉄砲生産地として栄えた堺の一面を、迫力ある音と演武で伝える。茶の湯文化に親しむ「利休のふるさと堺大茶会」も開かれ、街の各所が祭りの会場へと変わる。

甲冑姿で火縄銃を構える、迫力満点の鉄炮隊の実演
甲冑姿で火縄銃を構える、迫力満点の鉄炮隊の実演

2. 堺大魚夜市

大浜公園を会場に開催される、約700年の伝統を持つ堺の夏の風物詩。夜の魚のセリには誰でも参加でき、魚を競り落とそうとする来場者と出店者の威勢のよい声が飛び交う。
会場では他にも地元グルメなどのキッチンカー約50台が出店。ステージイベントや海上打上花火も行われ、港の水面を彩る光景とともに祭りを締めくくる。開催内容は年によって変わるため、事前に公式情報を確認したい。

提灯が灯る会場で、多くの人が集まり活気に包まれる「魚のセリ」
提灯が灯る会場で、多くの人が集まり活気に包まれる「魚のセリ」

歴史を巡る堺観光モデルコース

大阪市内から日帰りで堺を巡るなら、百舌鳥エリアから旧港方面へと移動するコースが便利。
古墳を地上と上空から眺め、博物館で背景を学んだ後は、千利休や与謝野晶子、ものづくりを通して旧市街地の歴史に触れる。最後は阪堺電車に乗り、街並みの変化を車窓から楽しみながら大阪市内へ戻ろう。

  • 大阪市内から百舌鳥エリアへ
  • 百舌鳥・古市古墳群
  • 大仙公園
  • おおさか堺バルーン
  • 堺市博物館
  • 昼食
  • 公共交通機関で旧市街地へ移動
  • さかい利晶の杜
  • 堺伝匠館
  • 阪堺電車に乗車 → 帰路

※おおさか堺バルーンは天候により運行の一時見合わせや中止となる場合がある。出発前に公式サイトで当日の運行情報を確認し、運休時は大仙公園や堺市博物館の見学時間を長めに取るなど、旅程を調整しよう。

堺観光に関するよくある質問

Q

大阪市内から堺へ日帰りで観光できますか?

A

はい。南海なんば駅から堺駅までは約10分で、百舌鳥エリアや旧市街地周辺を組み合わせた日帰り観光が可能です。古墳群を中心に巡る場合はJR百舌鳥駅、旧港や堺伝匠館へ向かう場合は南海堺駅など、目的地に合わせて駅を選ぶと移動しやすくなります。

Q

堺観光ではどのような交通手段が便利ですか?

A

百舌鳥エリアへはJR阪和線、堺駅や旧市街地周辺へは南海線が便利です。市内では路線バスや阪堺電車も利用できます。観光スポットは複数のエリアに分かれているため、訪れる場所の順序を決めてから利用路線を選ぶとスムーズです。

Q

おおさか堺バルーンは予約していても運休することがありますか?

A

はい。強風や雨、雪、濃霧など、安全な運行に支障をきたす天候では、一時見合わせや運休となる場合があります。予約の有無にかかわらず、当日は外出前に公式サイトまたは自動音声案内で最新の運行状況を確認してください。

まとめ

仁徳天皇陵古墳の周囲を歩き、上空からその規模を眺め、堺市博物館で背景を知る。
さらに刃物をはじめとするものづくりに触れ、史跡旧堺燈台まで足を延ばせば、港町として発展した堺の姿にも出会える。
最後は阪堺電車に揺られながら、古代から現代までさまざまな時代が重なる街並みを眺めよう。

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