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彦部家住宅

じっくり見学したい、室町時代(1336-1573年)の由緒ある豪族の御屋敷

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日本第40代天皇天武天皇の第一子、高市親王を始祖とする彦部信勝が構えた屋敷。1976年に彦部氏屋敷の名で群馬県の史跡に指定され、1992年に彦部家住宅の名で国の指定重要文化財に指定された歴史的建造物である。

足利将軍家の重臣として仕えた信勝は、1561年、桐生市街地からやや離れたこの地に屋敷を構えたと伝わる。以後、彦部家当主は代々にわたり、簡素で実用性を重んじた中世武士館のたたずまいを守り続けてきたのだ。

当時の建築古式を伝える関東有数の古民家建築の主屋
当時の建築古式を伝える関東有数の古民家建築の主屋

2万平方メートルを超える広大な敷地のほぼ中央に、長屋門、主屋、隠居室、文庫倉、穀倉が建ち並び、いずれも保存状態は良好。主屋は入母屋造、茅葺の屋根で江戸時代初期(1501-1600年)に建てられたものと推定され、関東地方で有数の古い民家建築として価値が高い。庭園は水、石橋、滝、池、巨石を配した室町風池泉回遊様式で、雅な公家文化の香りがそこはかとなく漂う。また屋敷の一角には竹ヶ岡八幡宮、稲荷社、弁財天などが屋敷神として祀られ、その奥には美しい竹林が広がっている。かつて関ヶ原の合戦の際には徳川家康にこの竹を献上し、大いに喜ばれたのだとか。

江戸時代中期(1716-1829年)の建築と言われている長屋門
江戸時代中期(1716-1829年)の建築と言われている長屋門

彦部家は古くから織物を生業とし、1820年には彦部五兵衛が桐生織物の代表でもある黒繻子を発明。また明治時代(1868年〜)に入ってからは本格的に織物業に乗り出し、敷地内に織物工場や染色窯、女工寄宿舎などを建てるなど業務を拡大し、桐生織物の発展に貢献している。

長屋門の脇にある「冬住み」と称されている隠居室
長屋門の脇にある「冬住み」と称されている隠居室

彦部家住宅では、織物を生業としていた当時の設備や住居が現存されており、中世の暮らしぶりを肌で感じられるまたとない体験ができるに違いない。

写真

  • 当時の建築古式を伝える関東有数の古民家建築の主屋

    当時の建築古式を伝える関東有数の古民家建築の主屋

  • 江戸時代中期(1716-1829年)の建築と言われている長屋門

    江戸時代中期(1716-1829年)の建築と言われている長屋門

  • 長屋門の脇にある「冬住み」と称されている隠居室

    長屋門の脇にある「冬住み」と称されている隠居室

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基本情報

住所
群馬県桐生市広沢町6-877
電話番号
0277-52-6596
営業時間
10:00-16:00 ※土、日、祝日のみ営業
定休日
月曜~金曜 (事前予約すれば見学可)
入園料
大人500円
使用可能カード
現金のみ
アクセス方法
JR両毛線「桐生駅」よりバスで18分。東武桐生線「新桐生駅」よりバスで26分。
公式サイト
公式サイト(英語)