日本三大名城の歴史と自然を楽しみ尽くす!大阪城の観光ガイド
「大阪城」は大阪人が親しみをこめて「太閤さんの城」と呼ぶ大阪のシンボルだ。
重要文化財の指定を受けた建造物がいくつもあり、敷地内にある「大阪城公園」は桜の名所としても有名。
日本三大名城の1つに選ばれることが多い「大阪城」はその美しさから世界的にも称賛されている。
この記事では、初めて「大阪城」を観光する人にも楽しめるように、お勧めの見どころを中心に紹介しているので参考にしてほしい。
大阪城ってどんなところ?
「大阪城」は大阪市中央区に位置する「大阪城公園」の敷地内にあり、日本三大名城のひとつに選ばれることが多い名城。
「大阪城跡」として国の特別史跡にも指定されている、日本文化を象徴する城でもある。
そんな「大阪城」の魅力は、世界的にも評価の高い建築物としての美しさ・華やかさに加えて、戦国時代から江戸時代にかけての歴史を感じられることだろう。
また、城内には大手門・一番櫓(いちばんやぐら)・金明水井戸屋形(きんめいすいいどやかた)などの建物遺構が残っており、その多くは当時の建築技術や美意識を伝える財産として重要文化財に指定されている。
大阪城公園内は、梅や桜などの花や緑が豊かで四季折々の景色を楽しめるのでお勧め。
「大阪城天守閣」は3度造営され、現在は当時(1931年)の最新技術であった鉄筋鉄骨コンクリート構造が用いられた。
大阪城の歴史
「石山本願寺」を前身に持つ「大阪城」は、天下統一を目指す豊臣秀吉(とよとみひでよし)が本拠地とするために、1583年に築城を始め、1585年に完成させた。
権力を知らしめるために、大規模な敷地に豪華な装飾を加えて、壮大に造り上げられたが、1615年の大阪夏の陣で落城。
1629年に徳川幕府によって再建されるも、1665年の落雷で大天守が焼失。
さらに明治維新では、幕府軍と新政府軍の戦闘で焼失し、陸軍管轄の施設となった。
その後、1931年に大阪市民の寄付により復興、1995年~1997年にかけて平成の大改修が行われ現在に至る。
大阪城へのアクセス
大阪観光の移動拠点である「JR大阪駅」からのアクセスを紹介しよう。
乗り換えなしで移動できるため、迷うことは少ないはずだ。
JR大阪駅からのアクセス
- 経路
-
1. 大阪環状線に乗車し、「大阪城公園駅」にて下車
2. 駅から徒歩20分で到着 - 所要時間
- 約30分
大阪城の開館時間と利用料
「大阪城」の開館時間と利用料は、下記の表にまとめたので、参考にしてほしい。
桜の見頃やゴールデンウィーク、夏休み期間は閉館時間が1時間後ろ倒しされる。
閉館時間がずれる具体的な日付は、毎年異なるため公式サイトを確認しよう。
「大阪城」のある「大阪城公園」は、24時間・無料で散策可能だ。
- 開館時間
- 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
- 利用料金
-
・大人:600円
・中学生以下:無料
日本の歴史を感じられる大阪城の見どころ5選
大阪のシンボルとして知名度・人気の高い「天守閣」以外にも、「大阪城」には重要文化財に指定されている門や櫓が多く。魅力が満載。
現存している建造物は歴史を感じさせ、「大阪城」でしか見られない貴重な技術が使われている。
「天守閣」はもちろん、「大阪城」で訪れるべき見どころを5つ紹介しよう。
1. 外観も内部も楽しめる大阪のシンボル「天守閣」
「大阪城」の象徴であり、有形文化財にも登録されている「天守閣」は見逃せない。
高さ約55mを誇り、屋根に飾られた金の鯱(しゃちほこ)や壁に描かれた鶴が印象的な「天守閣」。
城郭建築(じょうかくけんちく/防御を目的とした建築物)の代表例としても、知られている。
「天守閣」は堂々たる外観だけでなく、その中にも多くの見どころがあり、8階(最上階)の展望台からは大阪市街地を一望できる。
2階~7階には豊臣秀吉・大阪城に関する資料や、当時の貴重な文化財などが展示されており、歴史を深く知れる。
日没後の「天守閣」はライトアップされるため、昼間とは違った幻想的でロマンチックな雰囲気を楽しめるだろう。
2. 天守閣が美しい構図で見える撮影スポット「桜門」
「桜門」は「大阪城」の本丸(城の中心地)に入る正門で、高麗門形式と呼ばれる屋根を小ぶりにして防御力を高める工夫がされ、扉も重厚な鉄で造られている。
門の両側に置かれている「竜石(たついし)」・「虎石(とらいし)」と名付けられた、存在感のある巨石も印象的だ。
「桜門」から見える「天守閣」は美しく、「大阪城」を代表する撮影スポットとして人気を誇る。
現在の「桜門」は1887年に再建されたものであるが、他には例がない貴重な門として重要文化財に指定されている。
3. 大阪城の玄関口である「大手門」
「大阪城」の正面玄関にあたる「大手門」は、1628年に徳川幕府によって建てられた。
「桜門」と同じく、高麗門形式で造られている。
両側の土塀(大手門北方塀・大手門南方塀)とともに、重要文化財に指定されている。
「大手門」で注目してほしいのが、「柱の根継ぎ技術」だ。
東西面は凸型の「蟻継ぎ」、南北面は山型の「殺ぎ継ぎ(そぎつぎ)」と異なる技法が使われ、どこからもはめ込みができないように見える、複雑な継ぎ手になっている。
日本で見られるのは「大手門」だけとも言われている、貴重な技術をその目で確認してほしい。
4. 大阪城で最古の建築物「千貫櫓」
1620年に造られた「千貫櫓(せんがんやぐら)」は、「乾櫓(いぬやぐら)」とともに「大阪城」で最古の建築物で、重要文化財に指定されている。
「千貫櫓」は「大手門」に迫って来る敵を、北側から矢で防御するための重要な役割を持っていた。
格子窓・鉄板狭間(敵を攻撃するための小さな穴)など、さまざまな工夫が内外部に施されているので、ぜひ注目してほしい。
特別公開の期間以外は中に入れず、入場にはチケットが必要となるので注意しよう。
5. 大阪でも屈指の桜の名所「西の丸庭園」
「大阪城公園」の北西、「大手門」の近くにあるのが「西の丸庭園」。
庭園内には御殿跡(城主の住居跡)や櫓が点在している。
「西の丸庭園」は「さくら名所100選」のひとつに数えられる、絶好のお花見スポット。
天守閣を背景にソメイヨシノを中心とする、約300本の桜が並ぶ光景が美しい。
静かで落ち着いた雰囲気で、歴史的な景観を存分に味わってほしい。
大阪城の遺構だけじゃない!大阪城公園の魅力とは
「大阪城」のある「大阪城公園」には、遺構以外にも魅力的な施設が多い。
歴史的建造物の「旧第四師団司令部庁舎」を改装した複合施設「ミライザ大阪城」では、「天守閣」を間近に見ながら食事が楽しめるほか、ここでしか買えない限定グッズも置いている。
城下町をイメージして作られた複合施設「ジョー・テラス・オオサカ」には、主に軽食を楽しめるカフェやレストランが集まっている。
また、1月から3月に104品種・1,235本の梅が咲き誇る、関西屈指の梅の名所と言われる梅林もある。
桜の名所でもあり、春の訪れを感じられる「大阪城公園」をゆっくり散策してほしい。
ご当地グルメを満喫できる!大阪城公園の人気飲食店3選
「大阪城公園」には大阪ならではのグルメや絶品グルメを楽しめる飲食店も多く、「大阪城」を観光するなら、ぜひグルメも楽しんでほしい。
ここからは「大阪城公園」内にある、人気の飲食店を厳選して紹介しよう。
1. ザ・コナモン・バル・利休
大阪城天守閣を望む複合施設「ミライザ大阪城」内にあるコナモンバル。
大阪を代表するローカルフードである「粉もん」を国内外から訪れる人に楽しんでほしいという願いを込めてオープンした。
店名の「利休」は「侘茶」を完成させた、安土桃山時代(1568-1600)の茶人で粉もんの創始者ともいわれる千利休に由来する。
こちらでいただけるのは、「たこ焼き」や「お好み焼き」、「うどん」など地元大阪を代表する粉もん。
2. gram 大阪城 城下町店
大阪城公園内にあるパンケーキ専門カフェ。ふるしゅわの新食感を実現するため、オーダーを受けてから生地を作りはじめるパンケーキは、舌の上でとろけるおいしさ。
厚みのある生地が3段も重なっていてボリュームたっぷりに見えるが、舌の上でとろける軽い食感と上品な甘みでぺろりといただける。
ほかにも、gram特製生クリームと特製マーガリンを添えた「クラシックパンケーキ」や大人味の「ティラミスパンケーキ」など多彩なメニューがラインアップ。
3. CROSSFIELD with TERRACE LOUNGE
大阪城公園内にある、歴史的建造物をリノベーションした複合施設「MIRAIZA OSAKA-JO」。
その2階でモダンイタリアンをテーマにした料理を提供しているのが「CROSSFIELD with TERRACE LOUNGE(クロスフィールド ウィズ テラスラウンジ)」だ。
クラシカルで重厚な趣の建物と目の前に大阪城天守閣が見える絶好のロケーションで、絶品イタリアンを楽しめる。
大阪城・大阪城公園のお勧め観光シーズンは?
「大阪城」を観光するなら、桜が見頃の春がお勧め。
「大阪城公園」は桜の名所として知られており、見頃である3月下旬から4月上旬にかけて、約3,000本の桜が園内を埋め尽くす。
「大阪城」を背景に、辺り一面がピンク色に染まった光景はもちろん、遅咲きの梅林や日本庭園などの風情があるスポットとのコントラストも絶景だ。
18時ごろから21時にかけて桜がライトアップされ、幻想的で美しい夜桜も楽しめる。
人混みを避けてゆっくりと満喫したい方は、玉造口(たまつくりぐち)に植えられた4月中旬から下旬が見頃の「八重桜」を見ると良いだろう。
大阪城の周辺観光スポット3選
大阪城周辺には大阪の街並みを楽しめる観光船や、日本の歴史を感じられるスポットなど、魅力的な観光名所が盛りだくさん。
これから紹介する3つのスポットを、「大阪城」と合わせて観光すれば、旅の充実度が間違いなく上がるだろう。
1. 大阪水上バス アクアライナー
大阪城や中之島を巡る水都大阪の定番観光船。
大阪の中心街を流れる大川を約40分かけて巡る。大川沿いは緑豊かで、レトロな建築も立ち並ぶため、風情ある景色を楽しめる。
大阪城港を出発してすぐに見える大阪城、1918年にオープンした大阪市中央公会堂など歴史ある建築物に注目しよう。
大阪城で作られた武器を船に乗せる時に使われていたというトンネルは必見。
2. 独立行政法人造幣局(造幣博物館)
1911年(明治44年)に火力発電所として建てられた建物を、当時のレンガ造りの外観はそのままに「造幣博物館」へと改装。
1969年(昭和44年)、造幣局が保管していた貴重な貨幣などを一般公開する施設として開館した。
その後「人に優しい博物館、環境に配慮した博物館、魅せる博物館」をモットーに、展示や設備に最新の手法を導入して親しみやすさをアップ。
大改装を経て2009(平成21)年4月にリニューアルオープンした。
3. 大阪天満宮
学問の神様で知られる菅原道真公を祀る神社。
古くから大阪の人びとに「天満の天神さん」と親しまれ、949(天暦3)年の創建以降、疫病・学問・芸能などあらゆる願いごとを託されてきた。
受験シーズンには多くの受験生でにぎわいを見せる。
境内で最も古い歴史を持つ「大将軍社」は、道真公が太宰府へ左遷される旅の途中に立ち寄って参拝した場所。
道真公の死後に都で災いが相次いで発生したことから、村上天皇が道真公の怨霊を鎮めるためにお祀りしたのが大阪天満宮の起源といわれている。
大阪城に関するよくある質問
Q
大阪城の開館時間は?
9時~17時です。※入館は閉館の30分前まで、時期により延長有
Q
大阪城はいつ誰が建てたの?
1583年に豊臣秀吉によって築城されました。
Q
大阪城と大阪城公園は何時間あれば観光できる?
3~4時間を目安として考えると良いでしょう。
まとめ
大阪のシンボルである「大阪城」、桜の名所「大阪城公園」の見どころを紹介してきたが、いかがだっただろうか。
大阪を観光するなら、日本の歴史・文化を知り、建築物としての美しさや美しい桜と梅も堪能できる、「大阪城」にぜひ訪れてほしい。
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