風情ある雪景色を堪能!京都の冬の絶景スポット11選
日本の中心からやや西側、関西地方にある京都。
風情ある街並みや神社仏閣など、日本ならではの美しい風景を見られることもあり、海外からの旅行者も多い人気の観光地だ。
冬には雪が降り積もることがあり、日本情緒あふれる美しい雪景色も見られる。
冬の京都へ旅行するなら、美しい雪景色が広がる絶景スポットにも訪れてほしい。
京都で積雪するのは珍しいため、雪が降ったらすぐに雪景色を見に行く観光プランへ切り替えられるよう、この記事を参考に準備しておこう。
京都の積雪時期と雪景色を見るためのポイント
京都は気候的に積雪することがほとんどない。
特に京都市内では1年に2~3回程度しか雪が降らず、降ったとしても午後には溶けてしまうことが多い。
京都市でも山間部の方が降雪や積雪の可能性は高いが、それでも年に5~6回程度だろう。
京都の街並みや神社仏閣などが雪化粧すると、日本情緒に溢れた美しい景色を見られる。
京都では12月頃に初雪を観測されることが多いが、積雪する可能性が高いのは1月の下旬から2月。
京都で雪景色を見たいなら、早起きをして午前中に観光できるように準備しておこう。
冬の京都の平均気温と服装
京都は盆地であるがゆえに、冬は寒さが厳しい。
これから紹介する冬の京都の平均気温や服装の着衣例を参考に、厳しい寒さに耐えられる準備をしてほしい。
冬の京都の平均気温
- 12月
- 6℃
- 1月
- 4℃
- 2月
- 5℃
冬の京都での着衣例
自身の体温を逃がさないようにしつつ、保温性を高めるために、重ね着するのがお勧め。
加えて、首元や手足を冷やさないようにマフラーや手袋も忘れないようにしたい。
靴は動きやすく、防水加工がされていて滑りにくいものが良いだろう。
- 12月〜2月
- コート・ウールスーツ・厚手のセーターやジャケット
美しい雪景色を見られる京都の冬の絶景スポット11選
神社仏閣などの趣深い建築物や風情ある景観が雪化粧すると、日本情緒をより強く感じられるだろう。
日本情緒を感じられるという共通点がありながらも、スポットによって全く異なる景色を見られる点も大きな魅力だろう。
もし積雪するタイミングに京都を観光できたら、ぜひこれから紹介するスポットへ、午前中の内に訪れてほしい。
1. 雪化粧によって輝きをより一層強める「金閣寺」
室町幕府の第3代将軍、足利義満がその住まいとした「北山殿」を由来とする寺院。
義満の法名をとって鹿苑寺と名づけられ、自身が創建した相国寺の山外塔頭寺院(=本院とは別の場所に造られた隠居後の庵を寺にしたもの)となっている。
金閣寺の通称は、池の前に建つ金箔で覆われた舎利殿に由来する。さわらの薄い板(こけら)を重ねたこけら葺の屋根や、漆を接着剤にして2層と3層に張られた純金が、足利義満の栄華をいまに伝えている。
周囲の木々と「舎利殿」に雪が降り積もる景色はまさに絶景。
周囲が白く染まることで、「舎利殿」がより強い輝きを放つ姿は必見だ。
2. 幻想的でありながら荘厳な雰囲気が漂う「貴船神社」
京都市左京区の「貴船川」沿いにある「貴船神社」。全国に2,000社ある水神の総本宮としても知られる。
始まりは不詳ながらも1,300年前には記録があることから、それ以上の歴史を持つ日本でも屈指の古社だ。
自然豊かで四季折々の景観を眺められるほか、夜間拝観ができることも魅力のひとつだ。
冬の「貴船神社」は、辺り一面が真っ白な雪の世界に包まれる。
銀世界の中に佇む建造物の数々は幻想的であり荘厳だ。
夜間に行われるライトアップでは、幻想的な雪化粧の世界がさらに美しくなる。
3. 異世界に迷い込んだような風景が広がる「嵯峨野竹林の小径」
風光明媚な景色から、平安時代(794~1185年)から貴族や文人に愛され、別荘や庵が多く築かれた嵯峨野。
その地にある嵯峨野竹林の小径は、野宮神社から天龍寺北門を通り大河内山荘へと約400m続く散歩道だ。
青々とした竹が空へ伸びる美しい姿は、旅行雑誌の表紙、テレビドラマ、CMにもよく登場し、京都を代表する風景として知られている。
非日常的な風景が魅力の「嵯峨野竹林の小径」は、積雪すると異世界に迷い込んだかのような雰囲気が加わる。
竹林に差し込む光が雪に反射することで、陰影際立つ美しい雪景色は必見だ。
4. 水墨画のような風景が広がる「渡月橋」
平安時代の9世紀前半に架けられたという橋で、何度も流出しているが、そのたびに架け直されてきた。
鎌倉時代の亀山上皇が橋の上を月が渡るように移動していったことからこの名がつけられたといわれている。
歌川広重や葛飾北斎をはじめ、数々の浮世絵にも取り上げられ、嵐山を代表する風景となった。
桜の春、緑の夏、紅葉の秋、雪の冬と季節ごとの景色とも見事に調和し、いつ訪れてもカメラを構える観光客が後を絶たない。
雪が降り積もる「渡月橋」では、秘境に訪れたような景色を楽しめる。
まるで水墨画のようなモノクロの世界が一面に広がり、冬の日本ならではの雰囲気や情緒も存分に感じられる。
5. 銀世界の中で朱色の美しさが映える「平安神宮」
平安遷都1100年を記念して、明治28年(1895)に創建された比較的新しい神社。
社殿群は、平安京で重要な儀式が執り行われていた正庁「朝堂院」を再現している。境内に立ち並ぶ朱塗りの建築物が美しく、境内に足を踏み入れると、まるで平安時代にタイムトリップした気分に。
「朝堂院」の正殿をモチーフにした壮麗な「大極殿」や、細やかな意匠が施された「白虎楼」、「蒼龍楼」など、国の重要文化財も多く、見どころが満載。
積雪した「平安神宮」における主な見どころは、スケールの大きさにある。
広大な敷地が銀世界に変わり、朱色に染まる建築物とのコントラストは美しく華やかだ。
6. 静寂の中で水墨画のような庭園を眺められる「天龍寺」
臨済宗天龍寺派の大本山。
後嵯峨天皇の亀山離宮跡地に広がる境内は日本最初の史跡・特別名勝で、1994年には「古都京都の文化財」の一つとして、ユネスコの世界文化遺産に登録された。
当時の原型を留めているのが曹源池庭園だ。嵐山、亀山を借景とする池泉回遊式庭園で、王朝文化の優美さと宋元文化の厳しさを見事に融合させた、国内でも屈指の名園だ。
積雪すると「天龍寺」の境内や庭園からは色彩がなくなり、春や秋の鮮やかな風景とは全く異なる風景が広がる。
静寂の中で水墨画のような風景を、ゆっくり眺めてみよう。
7. 幻想的な空間に佇む千本鳥居が魅力の「伏見稲荷大社」
五穀豊穣、商売繁昌、家内安全、病気平癒、諸願成就の神様として日本各地で親しまれ、全国で約30,000社あると言われる稲荷神社の総本宮。711年に創建された。
特に注目度の高いスポットは、「千本鳥居」。本殿の後ろに朱色の鳥居がトンネル状に連なっている。参拝者が祈りと感謝を込めて奉納したのがはじまりで、稲荷山全体では1万基を越えているそう。
境内では、至るところで神の使い・狐の石像が目にできる。どんなタイプのものがあるかを探してみるのも面白い。
積雪した「伏見稲荷大社」では、朱色に施された数々の鳥居や建築物がより際立ち、華やかな印象すら感じられる。
特に銀世界に佇む「千本鳥居」は幻想的で、格別の美しさを誇る。
8. 壮大な雪景色が広がる「天橋立」
宮城県の陸前の松島、広島県の安芸の宮島とともに、日本を代表する絶景・日本三景のひとつに数えられる「天橋立」。
全長約3.6km、幅約20m~170mの砂州で、約5000本もの松が生い茂る。何千年もの歳月をかけて自然がつくりだした神秘の姿は、日本の名松百選、日本の白砂青松百選、日本の渚百選、美しい日本の歴史的風土百選など、数々の日本百選に選ばれている。
冬になると凍った松葉に雪が積もり、真っ青な宮津湾に白い砂州が伸びる様子は、圧巻の美しさ。
気温が高くなると松葉の雪化粧は溶けてしまうことから、「幻雪の飛龍観(げんせつのひりゅうかん)」という愛称がつけられている。
積雪のピークである1月から2月の午前中に、幻の飛龍を見に行こう。
9. シンボルがより際立つ、冬の「清水寺」
778年に開かれ、1994年にはユネスコ世界文化遺産に登録された。
音羽山の中腹に広がる13万㎡の境内には、国宝と重要文化財を含め30以上の伽藍や碑がある。
坂道を登りきると朱色の仁王門がお出迎え。さらに階段を上がると、高さ約31mの「三重塔」が見えてくる。
国内最大級の高さで、京都の街を遠くまで見渡すことができる絶景ポイントだ。そして“清水の舞台から飛び降りる(思い切って決断することの意)”でおなじみの「本堂」は必見。
春は桜、夏は緑、秋は紅葉、冬は雪と季節ごとに違った景色に映える清水寺も見もの。
冬の「清水寺」では、周囲の木々に雪が降り積り、空も真っ白に染まると「本堂」が浮かび上がっているように見える。
「清水寺」のシンボルが、より強調された姿で見られるのはかなり魅力的だ。
10. 美しいコントラストから日本情緒を感じられる「上賀茂神社」
神代の昔、御祭神である賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)が本殿北北西の神山(こうやま)に降臨し、天武天皇白鳳6年の678年に地元豪族の賀茂氏が社殿を造営したことが創祀とされる、京都最古参の神社。
豊かな自然に囲まれた広大な境内には60棟を超える社殿があり、2棟が国宝、41棟が重要文化財の指定を受けている。
また、平成6(1994)年に境内神域全体が「古都京都の文化財」の一つとしてユネスコ世界文化遺産に登録された。
積雪した「上賀茂神社」では、境内のいたる所で朱色と純白のコントラストが堪能できる。
その姿は華やかでありながら、どこか落ち着いた日本情緒を感じさせる。
11. 陰影の美しさがより際立つ「南禅寺」
13世紀後半、2度のモンゴル(元)の襲来をはねのけた亀山上皇が法皇となり、禅寺としては日本初の勅願寺としたのが元となっている。
規庵祖円によっておもな伽藍が建てられたあと、元の使者として日本に派遣された高僧、一山一寧が後を継いだ。
国宝となっている方丈は豊臣秀吉によって建てられた京都御所の建物を、江戸時代に移築したもので、狩野派による桃山美術らしい絢爛な障壁画や、左甚五郎作と伝わる彫刻や小堀遠州による石庭も有名。
雪が降り積もると、禅寺ならではの陰影の美しさがより際立ち、「南禅寺」がさらに魅力的になる。
「天授庵」の庭園や「水路閣」といった人気フォトスポットに、雪が降り積もる様子も必見だ。
寒さが厳しい日にこそ食べるべき!身体が温まる京都のグルメ3選
京都で雪が降り積もる日は、かなり冷え込む。
雪景色を見ていると体が冷え切ってしまうだろう。
そんな時に食べてほしい、身体が芯から温まるグルメを紹介しよう。
京都の名物である湯豆腐をはじめとする、地元の食材を使用した和食は薄味ながらも、奥行きある味わいが特徴。
冷え切った身体を芯から温めるためにも、これから紹介する京都のグルメを満喫してほしい。
1. 湯豆腐 嵯峨野
曹源池庭園や雲龍図で知られる嵐山の名刹・天龍寺。
その境内からほど近い場所にある「嵯峨野」は、美しい日本庭園を眺めながら巨匠・村野藤吾氏が手掛けた近代数寄屋建築の建物で食事を楽しめる湯豆腐料理の専門店。
名物の「湯豆腐定食」には厳選された大豆と良質な地下水、すまし粉を使い、柔らかさとコシの強さを両立させた滑らかな食感の嵯峨豆腐を使用。
2. 清水順正 おかべ家
清水寺参道沿いに位置するロケーション抜群のゆどうふの店。
隣接する国登録有形文化財「五龍閣」のテラスや噴水を見下ろすことができ、その眺望も魅力のひとつ。
こちらでいただけるのは、名物の湯豆腐を始めとする豆腐料理の数々。
湯豆腐はとうふの甘みを温めることによって引き出し、特製のゆどうふダレで食べる逸品だ。
3. 祇園 牛禅
人気観光スポット「八坂神社」のすぐ近くで、しゃぶしゃぶとすき焼きを食べ放題で楽しめる人気店。
厳選した国産牛やこだわりの黒毛和牛など、予算やメンバーに応じて選べる豊富なコースが評判。
定番は、お肉に野菜約20種、うどん、豆腐、餅が120分間食べ放題の「上牛しゃぶ食べ放題」と「国産牛すき焼き食べ放題」だ。
しゃぶしゃぶかすき焼き、どちらか迷ったら、両方を同時に楽しめる「すきしゃぶ」コースをぜひ。
京都に関するよくある質問
Q
京都で雪が降るのは何月から何月?
12月上旬から2月下旬とされています。
Q
京都で雪が降りやすい地域はどこ?
京都市内よりも山間部の方が降雪や積雪の可能性は高いです。
まとめ
この記事では、美しい雪景色を見られる絶景スポットと、厳しい寒さの日にこそ食べてもらいたいグルメを紹介してきた。
もし京都の旅行中に雪が降ったら、この記事で紹介したスポットへ、ぜひ足を運んでほしい。
また、以下の記事では京都の定番観光スポットを厳選して紹介している。
京都へ観光する際には、ぜひこちらも参考にしてほしい。