まだ知らない京都の魅力に出会える。京都郊外の観光スポット7選
京都は日本の中でも高い人気を誇る観光地であり、数多くの観光スポットがある。
特に京都市内は人気の高い観光スポットやショッピングスポット、名物グルメが集まっていることもあり、観光シーズンになると多くの観光客で溢れる。
観光客で混雑しているために、美しい風景をゆっくり楽しめないことも少なくないだろう。
京都ならではの美しい風景をゆっくり楽しみたい方や、定番の観光スポット以外を巡りたい方は、ぜひ京都市郊外を観光してほしい。
あまり知られていないが、京都市郊外にも魅力的な観光スポットは多い。
この記事では、京都市郊外の魅力的な観光スポットと、京都と合わせて巡るべき人気の観光地を紹介しよう。
京都市郊外の魅力的な観光スポット7選
ここからは京都市郊外にある観光スポットの中でも、特にお勧めしたい場所を厳選して紹介する。
日本ならではの奥ゆかしさを感じる風光明媚な自然景観をはじめ、歴史深い建築物の数々が見どころだ。
なかにはユネスコの世界遺産に指定されている神社仏閣もあり、他では見られない光景を楽しめる。
京都市郊外を観光するなら、ぜひこれから紹介する観光スポットへ足を運んでほしい。
1. 天橋立
宮城県の陸前の松島、広島県の安芸の宮島とともに、日本を代表する絶景・日本三景のひとつに数えられる天橋立。
全長約3.6km、幅約20m~170mの砂州で、約5000本もの松が生い茂る。
何千年もの歳月をかけて自然がつくりだした神秘の姿は、日本の名松百選、日本の白砂青松百選、日本の渚百選、美しい日本の歴史的風土百選など、数々の日本百選に選ばれている。
2. 伊根の舟屋
古くから漁業が盛んな京都府北部に位置する伊根湾。
海沿いには、漁に使用する船置き場として一階部分が海と繋がる「舟屋」と呼ばれる建物が軒を連ねている。
約5kmに渡り、約230軒の舟屋が並ぶ景観は全国的にも珍しく、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。
3. 石清水八幡宮
桂川、宇治川、木津川の三川が合流する淀川を、見下ろすようにそびえる男山。
京都と大阪の境ともいえるこの要衝にある石清水八幡宮は、かつて男山八幡宮と呼ばれた。
平安京が建設されたのち、清和天皇の貞観元(859)年に神託により九州の宇佐八幡宮から八幡大神を男山に移座したことにはじまり、のちには伊勢神宮に次ぐ国家第二の宗廟とされた。
宗廟は皇室の先祖を祀る参詣所であり、長年にわたり皇室、国家を鎮護する神社として崇敬を集めた。
4. 天台宗総本山 比叡山延暦寺
標高848mの高さの比叡山一帯が境内となっている広大な寺で、天台宗を開いた最澄によって788年に創建。
比叡山と対立していた織田信長に、山上の堂塔伽藍や坂本里坊などを焼き払われるが、観音寺詮舜・施薬院全宗・天海大僧正らによって復興・再建される。
仏教総合大学としての役割を果たし、「日本仏教の母山」と呼ばれ、日本の歴史に大きな影響を与えてきた。
また、1000年もの間、都であった京都を守護するという役割も担っていた。1994年に世界文化遺産に登録されている。
5. 美山かやぶきの里
京都府の中央に位置する自然豊かな美山町には、江戸時代(1603-1867)に建てられた保存状態の良いかやぶき民家が数多く残っている。
季節によって表情を変える景観も人気があり、日本の原風景に出合えると海外でも注目を集めている。
美山のかやぶきは丸みを帯びた柔らかな曲線と、先端まで均一に整えられた美しさが特徴。人びとの生活の知恵と美意識が詰まった「ふき替え」作業を通して、里山暮らしを体験しよう。
6. 舞鶴赤れんがパーク
1900年から1921年に軍需品などの倉庫として建造された、8棟の赤れんが造りの倉庫が今も残り、舞鶴市を代表する人気観光スポット「舞鶴赤れんがパーク」となっている。
120年以上もの歴史を誇る赤れんが倉庫は、国の重要文化財に指定。
赤れんが倉庫が並ぶ景観は、レトロでノスタルジックな魅力が漂い、様々な映画のロケ地にも選ばれている。
赤レンガ倉庫の3号棟ではショッピングやグルメが、博物館と記念館である1号棟と2号棟では、れんがや舞鶴の歴史に関する展示が行われている。
7. 柳谷観音 楊谷寺
806年に清水寺を開山された延鎮が開創。
長岡京の山中に位置し、“西の清水”とも呼ばれている。古来より境内から湧き出る「独鈷水(おこうずい)」は眼病平癒のご利益があるとされ、平安時代から眼病に悩む人びとを中心に信仰を集めてきた
近年では季節ごとに異なる花手水が楽しめる関西屈指の名所としても人気。2017年に「四季を感じられる聖地にしたい」との思いからスタートし、手水舎が四季の草花で彩られ、訪れる度に違った姿が楽しめる。
風光明媚な景色と日本の歴史文化に出会える「嵐山」
京都市郊外とはいえ、知名度も高い「嵐山」は人気の観光地となっている。
「嵐山」には京都を代表する観光スポットが集まっている点も、その理由のひとつだ。
京都市にある「京都駅」から電車で「嵯峨嵐山駅」まで15分ほど、そこから10分ほど歩けば「嵐山」に到着できる。所要時間にして30分前後だろう。
桜や紅葉などの美しい自然景観と、数多くの神社仏閣が「嵐山」の見どころ。
境内に桜が植えられている場所も多く、歴史的な建造物と美しい自然景観との調和が魅力だ。
観光客は多いものの、京都市内にはない風光明媚な景観を堪能するために、これから紹介する「嵐山」の観光スポットにも足を運んでほしい。
1. 渡月橋
平安時代の9世紀前半に架けられたという橋で、何度も流出しているが、そのたびに架け直されてきた。
鎌倉時代の亀山上皇が橋の上を月が渡るように移動していったことからこの名がつけられたといわれている。
歌川広重や葛飾北斎をはじめ、数々の浮世絵にも取り上げられ、嵐山を代表する風景となった。
2. 天龍寺
臨済宗天龍寺派の大本山。室町時代初期の1339(暦応2)年、足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うため、夢窓国師を開山に創建した。
室町時代には、京都の禅寺のなかでも格式高い「京都五山」の第一位に数えられた由緒をもつ。
後嵯峨天皇の亀山離宮跡地に広がる境内は日本最初の史跡・特別名勝で、1994年には「古都京都の文化財」の一つとして、ユネスコの世界文化遺産に登録された。
3. 嵯峨野竹林の小径
風光明媚な景色から、平安時代(794~1185年)から貴族や文人に愛され、別荘や庵が多く築かれた嵯峨野。
その地にある嵯峨野竹林の小径は、野宮神社から天龍寺北門を通り大河内山荘へと約400m続く散歩道だ。
青々とした竹が空へ伸びる美しい姿は、旅行雑誌の表紙、テレビドラマ、CMにもよく登場し、京都を代表する風景として知られている。
歴史と文化を感じる街並みが魅力の「宇治」
京都市にある「京都駅」から宇治までは、JR奈良線を利用して20分前後でアクセスできる。
世界遺産に登録されている「平等院」や「宇治上神社」を筆頭とする文化財、「宇治茶」に代表される名物グルメの数々が宇治の魅力だ。
日本ならではの貴族的な文化が色濃く残る建造物は見ごたえも抜群だろう。
風光明媚な建造物を楽しみながら、宇治茶や宇治抹茶を使ったグルメも堪能するなら宇治への観光がお勧めだ。
これから紹介する観光スポットを中心に、宇治観光もぜひ楽しんでほしい。
1. 平等院
平安時代の権力者・藤原道長が別荘として使用していたものを、息子・頼通が受け継ぎ、1052年に寺に改め開かれた。
1994年に世界遺産に登録。2014年の改修を経て、創建時の姿に近づいたとされている。
本尊の阿弥陀如来像が安置されている阿弥陀堂は必見。シンメトリーな壮麗さに、きっと見惚れてしまうはず。
創建当時、極楽往生を願う思想が流行しており、極楽浄土の宮殿をイメージして建てられた。国宝にも指定されている。
2. 宇治上神社
「古都京都の文化財」としてユネスコの世界遺産に登録されている古社。
天喜元年(1053)に建てられた宇治平等院の鎮守社として康平3年(1060)に建立されたと伝わる。
宇治の土地を護る守護神として、庶民から貴族まで幅広い人びとに信仰され続け、現在も多くの崇敬を集める。
3. 宇治市源氏物語ミュージアム
平安時代に紫式部が著し、千年以上の時を経た今も読み継がれている不朽の古典文学「源氏物語」をテーマにした公立博物館。
宇治を主要な舞台として描かれる「宇治十帖」や主人公「光源氏」について、模型や映像を通してわかりやすく伝えている。
常設展のほか、企画展では源氏物語や平安時代について深く紹介している。
京都と合わせて巡るべき3つの人気観光地
ここまでは京都市郊外の観光スポットや、人気観光地を紹介してきた。
もし京都市以外でどこに観光するか悩んでいるなら、京都市からアクセスしやすい、大阪・奈良・滋賀への観光も検討してみよう。
いずれも京都から1時間以内で移動できる上に、京都とは異なる魅力を持っている。
京都と並ぶ日本屈指の観光地「大阪」
グルメやショッピング、テーマパークなどのレジャー施設に歴史的な建造物など、多彩な見どころと観光スポットを有するのが大阪の魅力だ。
大阪市内で分けられる5つのエリアは各々で全く違う特色があり、観光スポットや楽しみ方が豊富にあるので好みの観光プランを組み立てやすいはず。
「京都駅」から「大阪駅」までは電車で45分前後、快速を利用すればもっと短い時間でアクセスできる。
大阪へ観光するなら、大阪観光で外せないスポットやグルメを厳選して紹介している、こちらの記事も参考にしてほしい。
京都よりも長い歴史を持つ「奈良」で日本の歴史文化を感じよう
京都よりも歴史の長い奈良では、世界遺産に認定された国宝や重要文化財の数々を楽しめる。
建造物だけでなく仏像などの文化財も多く、人気がある。
京都と同じく、日本の首都だった歴史を持つが、京都とはまた少し異なる雰囲気を味わえる。
日本の古い歴史や文化を楽しめるとあって、京都と併せて奈良を訪れる観光客も多い。
「京都駅」から「奈良駅」まではJR奈良線を利用すれば、1時間ほどで到着できる。
アクセスのしやすさも京都と奈良を一緒に観光する方が多い理由のひとつだろう。
下記の記事では奈良の観光スポットを厳選して紹介している。
奈良へ訪れる際には、こちらも参考にしてもらいたい。
日本最大の湖・びわ湖をはじめとする自然景観が魅力の「滋賀」
滋賀も京都から意外とアクセスしやすいので、併せて観光するのがお勧めだ。
京都駅から滋賀の「大津駅」まではJR東海道本線を利用して10分ほど。
1日の観光プランに組み込みやすいだけでなく、泊まりで観光する際に宿泊拠点を滋賀にしたとしても京都観光を楽しめるはず。
山地が多く、「びわ湖」を筆頭に豊かな自然景観が滋賀の大きな魅力だ。
それだけでなく、世界遺産でもある「比叡山延暦寺」などの神社仏閣や、近江牛などの名物グルメも大きな魅力と言える。
滋賀を訪れるなら、観光スポットを厳選して紹介している、以下の記事も参考にしてほしい。
京都の近郊エリアに関するよくある質問
Q
京都郊外への交通手段は?
基本はバスや電車となりますが、嵐山など観光地によっては徒歩で観光スポットを巡れる場所もあります。
Q
京都郊外へのアクセスはレンタカーがあった方が便利?
公共の交通機関でもアクセスできますが、あった方が便利かつ観光の自由度が上がります。
まとめ
この記事では京都の美しい風景をゆっくり楽しみたい方や定番スポット以外を巡りたい方のために、京都市郊外の観光スポットを紹介してきた。
京都以外の観光地も巡りたい方は、アクセスしやすい大阪や奈良はもちろん、滋賀にも足を運んでみてほしい。
京都の定番観光スポットを知りたい方は、以下の記事も参考にしよう。