風情ある秋の古都を巡る!京都の紅葉名所14選
1年を通して人気の観光地となっている京都だが、紅葉シーズンはさらに多くの観光客が訪れる。
日本の風情溢れる街並みや神社仏閣が紅葉に染まる絶景は、京都ならでは。
京都の数ある紅葉の名所の中でも、特に訪れるべき紅葉の名所を厳選して紹介しよう。
色づいた紅葉でさらに美しくなる秋の京都
京都は山に囲まれた盆地であるため、紅葉が美しく色づく。
京都には神社仏閣が多く、自然を活かしたお寺や境内に紅葉の木が植えられた神社が、紅葉の名所となっている。
神社やお寺の境内は砂利道や山道になっていることも多く、スニーカーなど歩きやすい靴を履いていくことをお勧めする。
また、紅葉の見頃の京都は寒暖差が激しいため、気温に合わせて調整できる服装を用意しておこう。
紅葉の名所は京都市に集中しており、少ない移動で多くのスポットを巡れるのも特徴のひとつだ。
風情溢れる街並みや神社仏閣が、さらに美しくなる秋の京都。
日本ならではの美しさを感じたい方は、一生に一度は訪れてほしい。
京都の紅葉の見頃
京都の紅葉の見頃は、例年11月中旬から12月上旬。
同じ京都でも標高や日照時間、気候によって見頃は異なるため、紅葉名所ごとの見頃を確認しよう。
この記事で紹介する紅葉名所の見頃は、以下の表にまとめたので、観光時期を決める参考にして欲しい
- 貴船神社
- 11月上旬〜下旬
- 哲学の道
- 11月下旬〜12月上旬
- 渡月橋
- 11月中旬〜12月上旬
- 北野天満宮
- 11月中旬〜12月上旬
- 禅林寺(永観堂)
- 11月中旬〜11月下旬
- 東福寺
- 11月中旬〜12月上旬
- 京都御苑
- 11月下旬〜12月上旬
- 清水寺
- 11月中旬〜12月上旬
- 瑠璃光院
- 11月中旬〜11月下旬
- 元離宮二条城
- 11月中旬〜12月上旬
- 高台寺
- 11月中旬〜12月上旬
- 毘沙門堂門跡
- 11月下旬〜12月上旬
- 源光庵
- 11月中旬〜12月下旬
2024年の京都の紅葉の見頃予想
2024年10月1日に気象情報会社の「日本気象株式会社」が発表した、京都の紅葉の見頃は12月上旬ごろ。
ただ、スポットや今後の気温によっては、紅葉の見頃は前後するため、注意してほしい。
参考:日本気象株式会社
日本ならではの美しさに出会える京都の紅葉名所14選
数多くの紅葉スポットがある京都。
その中でも絶対に訪れるべき、紅葉の名所を厳選して紹介。
どのスポットも日本ならでは、秋ならではの美しさを満喫できる。
1. 赤い灯籠と紅葉が幻想的な空間を生み出す「貴船神社」
京都市左京区、貴船山麓の貴船川沿いに鎮座し、水を司る高龗神(たかおかみのかみ)を御祭神に祀る、全国に約2,000社ある水神の総本宮。
境内は飛び地で本宮、奥宮、結社の3つのお宮があり、本宮社殿前の石垣からは山からの清冽な水がこんこんと湧き出し、御神水として崇められている。
京都市でも北に位置し、市内でも気温が低い地域であるため、早い時期に紅葉が見られる。
紅葉の見頃になると、「貴船神社」全体が紅葉で覆われるような景色へと変わる。
昼間の景色も美しいが「貴船神社」といえば、日没後のライトアップされた紅葉が人気。
ライトアップされた、石段と赤い灯籠が続く「春日灯篭」と紅葉は、ここでしか見られない幻想的な空間を生み出す。
- 紅葉の見頃
- 11月上旬〜下旬
2. 一本の道が深紅に染まる「哲学の道」
観光名所としても人気の高い「銀閣寺」から、「熊野若王子神社」まで続く散歩道。
京都大学からも近い疏水沿いの約2kmの小路で、20世紀初頭の哲学者で、京都大学の教授でもある西田幾太郎が思索に耽りつつ、この道を毎朝歩いたことにちなみ、「哲学の道」と名付けられたという。
紅葉の見頃になると、水路沿いのモミジが真紅に染まり、紅葉で彩られた風情ある道を散策できる。
「哲学の道」から歩いて行ける距離には、美しい紅葉が見られる「銀閣寺」や「永観堂」もある。
モミジで彩られた「哲学の道」を散策して、紅葉の名所を巡ろう。
- 紅葉の見頃
- 11月下旬〜12月上旬
3. 紅葉の帷が下りた山々を望む絶景「渡月橋」
平安時代の9世紀前半に架けられたという橋で、何度も流出しているが、そのたびに架け直されてきた。鎌倉時代の亀山上皇が橋の上を月が渡るように移動していったことからこの名がつけられたといわれている。
歌川広重や葛飾北斎をはじめ、数々の浮世絵にも取り上げられ、嵐山を代表する風景となった。
四季折々の美しい景色を見られるが、その中でも「渡月橋」の背景の嵐山が、紅や黄色に染まる秋の景色は特に美しい。
「渡月橋」の周辺にも「天龍寺」などの紅葉の名所が点在しているため、秋の京都観光で外せないスポットと言っても過言ではない。
- 紅葉の見頃
- 11月中旬〜12月上旬
4. 辺り一面が真っ赤に染まる絶景「北野天満宮」
平安時代中頃の947年に創建されて以来1,000年以上の歴史をもつ古社で、菅原道真公を御祭神とする全国12,000社の天満宮、天神社の総本社。
国宝に指定されている社殿や国指定の重要文化財となった三光門など、見どころが盛りだくさんだ。
境内西側一体は、約350本ものモミジが植えられた「もみじ苑」となっている。
紅葉の見頃になると、辺り一面が深紅に染まる絶景に。
日没後はライトアップが行われ、雅な空間を散策できる。
- 紅葉の見頃
- 11月中旬〜12月上旬
5. 趣深い建造物と鮮やかな紅葉が美しい「禅林寺(永観堂)」
永観堂の名で知られる浄土宗西山禅林寺派の総本山。
「モミジの永観堂」という別名がつくほど、京都随一の紅葉の名所として知られる。
例年11月中旬の見ごろになると、約3,000本ものオオモミジやイロハモミジが色づき、境内を艶やかな秋色に染め上げる。
歴史を感じさせる重厚な堂宇や山の中腹にある多宝塔など、趣のある建造物と、鮮やかな紅葉との競演がすばらしい。
境内の中心にある大きな放生池の周囲にも取り囲むようにモミジが植えられ、水面にも紅葉が逆さに映りこむ幻想的な景観も楽しめる。
- 紅葉の見頃
- 11月中旬〜11月下旬
6. 渓谷にかかる橋から望む秋の絶景「東福寺」
臨済宗東福寺派の本山で、摂政九條道家が聖一国師を開山として菩提寺建立を発願し、1236年から19年かけて1255年に七堂伽藍を完成した。京都五山の一つでもある。
開山聖一国師の頂相をはじめ、画僧・兆殿司(明兆)筆の禅画など鎌倉・室町期を中心にした国宝・重要文化財の絵画や、平安・鎌倉期の仏像・工芸品など5000点を超える文化財も所蔵。
境内には約2,000本もの紅葉が植えられている、京都でも屈指の紅葉の名所だ。
紅葉の見頃になると、いたるところが絶景スポットへと変わるが、境内を東西に横切る「洗玉澗(せんぎょくかん)」という渓谷にかかる、「偃月橋(えんげつきょう)」、「臥雲橋(がうんきょう)」、「通天橋(つうてんきょう)」の3つの橋からは、特に美しい紅葉が見られると人気だ。
日没後のライトアップされた、幻想的な紅葉も見逃せない。
- 紅葉の見頃
- 11月中旬〜12月上旬
7. 黄金色に染まる大木の迫力に圧倒される「京都御苑」
明治天皇が江戸に移るまで内裏となっていた京都御所を中心に、公家の邸宅も並ぶ町となっていたもの。
明治時代になり公園として整備が進められて京都御苑となった。京都御所や京都仙洞御所は、今でも皇室によって使われている。
敷地内にはカエデやイチョウが植えられており、各所で紅や黄色に染まる紅葉が見られる。
庭園が色づく様子からは、日本の風情を感じられるはずだ。
樹高約23mの大きなイチョウの木、「凝華洞跡のイチョウ」は必見。その大きさと黄金色に染まる美しさに圧倒されるだろう。
- 紅葉の見頃
- 11月下旬〜12月上旬
8. 舞台と三重塔が真紅に染まる絶景「清水寺」
778年に開かれ、1994年にはユネスコ世界文化遺産に登録された。
音羽山の中腹に広がる13万㎡の境内には、国宝と重要文化財を含め30以上の伽藍や碑がある。
秋には1,000本以上のヤマモミジが真っ赤に染まり、日没後にはライトアップされる。
本堂の舞台の周囲が深紅のヤマモミジで囲われる様子は、まさに絶景。
特に日没後は極楽浄土のような美しさとなる。
清水寺のシンボルである三重塔と紅葉が並ぶ光景からは、「日本の美」を感じられるだろう。
- 紅葉の見頃
- 11月中旬〜12月上旬
9. 幻の紅葉とも呼ばれる幻想的な景色を見られる「瑠璃光院」
平安時代から貴族や武士たちに愛されてきた八瀬大原にひっそりと佇む寺院。
通常は非公開で、春と秋の年2回特別拝観が行われる。
境内には100種を超えるモミジが植えられる京都随一の紅葉スポットだ。辺り一面真っ赤に染め上がる秋の景色は格別。
特に書院から眺める「瑠璃の庭」の景色が評判。
2階の部屋の窓いっぱいに紅葉が広がる景色は正に絶景。
机の天板にモミジが映り込み、モミジに包まれるような幻想空間を作り出している。「床もみじ」と呼ばれる、綺麗に磨かれた漆塗りの廊下に風景が映り込む景色も必見。
- 紅葉の見頃
- 11月中旬〜11月下旬
10. 様々なシチュエーションで紅葉を楽しめる「元離宮二条城」
1600(慶長5)年の関ヶ原の戦いに勝利し天下統一を果たした徳川家康が、京都での拠点とするため1603(慶長8)年に完成させた二条城。
都の中心部、洛中における城として410余年の歴史をもつ歴史遺産だ。
1994年には、「古都京都の文化財」の一つとして、ユネスコの世界文化遺産に登録されている。
敷地内にはイチョウやカエデが植えられており、庭園と紅葉、お堀と紅葉、歴史的建造物と紅葉、など様々なシチュエーションで紅葉が楽しめる。
特別名勝に指定されている「二の丸庭園」や和洋折衷の「清流園」には、庭園と紅葉が調和した素晴らしい景色が広がる。
- 紅葉の見頃
- 11月中旬〜12月上旬
11. 美しいグラデーションと神秘的な光景に出会える「高台寺」
京都東山の山麓、八坂の塔で有名な法観寺の北東にある臨済宗建仁寺派の禅宗寺院。
豊臣秀吉没後、正室・ねね(北政所)は大阪から京都へ移り住み出家する。
その後の1606(慶長11)年秀吉の菩提を弔い、自身の墓所として東山界隈でも屈指の名刹、高台寺(正式な名称:高台聖寿禅寺)を創建。
境内北東の他より一段高い場所に建つのが、ねねと秀吉を祀った霊屋。
内陣の須弥壇や厨子には、高台寺蒔絵と呼ばれる装飾が施されている。
ほかにも千利休の意匠による茶室や小堀遠州が作庭した庭園など境内の見どころは尽きないが、高台寺の名を国内外に轟かせているのが秋の紅葉だ。
約1,000本ものモミジが織り成す、美しいグラデーションは圧巻。夜のライトアップでは、荘厳で神秘的な美景を堪能できる。
- 紅葉の見頃
- 11月中旬〜12月上旬
12. 情緒ある景色の中を散策できる秋の「東寺」
秋になると境内に植えられた、約250本ものカエデが色づく。
境内のいたるところが深紅に染まり、情緒ある景色の中を散策できる。
夜は紅葉がライトアップされ、昼間とは違った雰囲気へと変わる。
「ひょうたん池」の水面に映る、ライトアップされた紅葉と五重塔は、なんとも趣深い。
- 紅葉最佳觀賞時期
- 11月下旬~12月上旬
13. 散り積もるモミジが一面に広がる「毘沙門堂門跡」
703年に創建され門跡のひとつ「毘沙門堂」。
門跡寺院とは皇族や貴族が住職を務める、格が高いお寺のことだ。
七福神の1人、財福の神である「毘沙門天」を祀っている。
美しい朱色の本殿や見る場所を変えると絵が変化しているように見える襖絵、幽玄な雰囲気を感じられる「晩翠園」など見どころが多い。
朱色の本殿に合わせるように、秋になると境内のモミジが赤く色づく。
「勅使門」へと続く参道に散ったモミジが積もる光景や、「晩翠園」の池の周りを紅葉が囲む景色は必見だ。
- 紅葉の見頃
- 11月中旬〜12月上旬
14. 禅と紅葉の静謐で美しいコラボレーション「源光庵」
1346年に創建された曹洞宗のお寺「源光庵」。
正式名称は「鷹峰⼭寶樹林源光庵」という禅寺だ。
元々は臨済宗大徳寺2代・徹翁国師(てっとうこくし)という禅僧の隠居所として創建されたが、曹洞宗の禅師が開山したことで曹洞宗に。
禅の考え方が反映された建築物や庭園、禅の境地を体験できる工夫がされた建築物がある、静謐な空間で禅を体感してみよう。
境内には丸型の「悟りの窓」と角型の「迷いの窓」があり、窓と窓から見える景色を通して禅の心や考え方を表現している。
秋には窓の奥に植えられたモミジが色づき、陰影と色彩が織りなす、禅寺ならではの静謐で美しい空間へと変わる。
- 紅葉の見頃
- 11月中旬〜12月下旬
京都の紅葉に関するよくある質問
Q
京都の紅葉の見頃は?
11月中旬から12月上旬が見頃です。
Q
京都で紅葉を見に行くなら、どこに行けば良い?
この記事で紹介した紅葉の名所を参考に、京都市内を巡りましょう。
まとめ
紅葉の名所が集まる京都の中でも、特に美しい景色に出会える紅葉の名所を厳選して紹介してきた。
紅葉の美しい場所は日本各地にあるが、日本の風情を感じられる紅葉の名所が集まるのは京都だけだ。
四季の変化と日本の伝統文化によって生まれる、日本の美しさを満喫したい方は、秋の京都にぜひ一度訪れてほしい。