雄大な自然景観と日本の原風景に出会える!富山の旅行ガイド
「黒部立山アルペンルート」や「黒部峡谷」、「黒部ダム」など、雄大な自然景観が魅力の観光スポットで有名な富山県。
ただ、富山の魅力はそれだけではない。ロケーションも最高の温泉郷や古き良き日本の風景や生活が残る街並み、地元で受け継がれる伝統工芸など、日本の歴史や文化を堪能できるスポットも多い。
多様な魅力を持つ富山への旅行を計画している方に向けて、交通情報やエリアごとの魅力、ご当地グルメなど旅行プランを立てる際に知っておきたい情報を紹介しよう。
少ない日数で富山旅行を満喫するためのモデルコースもご紹介。
この記事を参考にすれば、満足度の高い富山の旅行プランが出来上がるはずだ。
美しい自然と伝統文化が色濃く残る「富山」
日本列島の中央北部に位置する富山は、県土の北部に海産物の宝庫である「富山湾」や米作りが盛んな「富山平野」、東部に「立山連峰」をはじめとする山々を有している。
富山といえば「立山駅」と長野の「扇沢駅」を結ぶ、黒部立山アルペンルートという山岳観光ルートが大きな見どころだ。
絶景が見られる観光スポットを巡りながら、本格的な登山やトレッキングを楽しめる。
雄大な自然が富山の魅力であり、黒部ダムや黒部峡谷などの大自然を満喫できる観光スポットも多い。
黒部峡谷の玄関口となる「宇奈月温泉」は美肌の湯として有名で、黒部峡谷の美しい景色を眺められるロケーションということもあり、人気を博している。
多彩で美しい自然が注目されがちな富山だが、日本の文化・歴史に触れられる観光スポットもたくさんある。
ユネスコの世界遺産に認定されており、日本ならではの建築文化や生活様式を体感できる「五箇山 相倉・菅沼合掌造り集落」と、江戸時代(1603年〜1868年)以降の町屋が並ぶレトロな街並みが魅力の「北前船廻船問屋街」は特に人気の高い観光スポットだ。
富山を旅行するなら、豊かな自然が生み出すグルメにも注目してほしい。
冬に旬を迎える寒ぶりは特に絶品のため、特産品のひとつであるお米と共に味わってもらいたい。
富山の平均気温と着衣例
平均気温は低めなものの、夏は蒸し暑いので暑さ対策は万全に。
冬との寒暖差が激しいことも富山の特徴だ。
豪雪地帯のため、山間部の降雪量はかなり多いが、平野部の降雪量は少ない。
都市部でも雪が降るため、冬に旅行する予定があれば、天気予報はこまめにチェックしよう。
富山の月別平均気温
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
平均気温(度) | 3.0 | 3.4 | 6.9 | 12.3 | 17.5 | 21.4 | 25.5 | 26.9 | 22.8 | 17.0 | 11.2 | 5.7 |
富山の季節ごとの着衣例
- 春(3月 - 5月): セーター、長袖シャツ、ジャケット
- 夏(6月 - 8月): 薄手の着衣、半袖
- 秋(9月 - 11月): 軽めのジャケット、コート
- 冬(12月 - 2月): ダウンジャケット、コート、厚手のセーターやジャケット
富山へのアクセス
東京から富山を訪れるなら、新幹線で2時間10分ほど。
飛行機を利用すれば、約1時間でアクセス可能だ。
大阪からは新幹線と在来線を乗り継いで、2時間50分ほどの所要時間になる。
「富山空港」には国際線もあるため、台湾・中国などから直接アクセスできる。
富山空港から主要駅へのアクセス
海外からの玄関口となる「富山空港」から、「富山駅」へのアクセスを紹介しよう。
「富山駅」は富山におけるターミナル駅であり、観光スポットを巡る際の移動拠点になる。
- 経路
-
1.「富山空港」から富山地方鉄道 成子経由八尾線に乗車し、停留所の「富山駅前」で下車
2.「富山駅前」から歩いて4分ほどで「富山駅」に到着 - 所要時間
- 約30分
富山の主要交通手段
富山旅行における主な交通手段はバスや電車となる。
公共の交通機関だけで、富山の観光スポットを巡ることも充分に可能だ。
黒部・宇奈月エリアなどの山間部では、車窓から美しい景色も楽しめるトロッコ電車に乗れる。
富山旅行で利用すべきお得な乗車券
ここからは富山旅行の交通費を抑えたい旅行者に向けて、知っておくべき乗車券を紹介しよう。
富山の周辺地域を旅行する際に使える乗車券もあるため、旅行プランに合わせて活用してほしい。
鉄道線・市内電車1日フリーきっぷ
「鉄道線・市内電車1日フリーきっぷ」は富山市内電車と鉄道線、バスが1日乗り放題になるお得なチケット。
ただし、乗り放題になる区間やバスの種類は限定されているため、詳しくは公式サイトを確認してほしい。
料金は大人650円で、小人は330円だ。
「富山城」や「富山県美術館」など、「富山市」の観光スポットを中心的に巡る方にお勧めのチケットだ。
富山の周辺地域を旅行するなら利用すべき「高山・北陸エリア周遊きっぷ」
ここからは富山旅行の交通費を抑えたい方に知ってほしい、「高山・北陸エリア周遊きっぷ」を紹介しよう。
「高山・北陸エリア周遊きっぷ」は、大阪・名古屋から岐阜の人気観光スポット「白川郷・五箇山」を中心とする地域、金沢・富山を周遊するJRの在来線・特急、新幹線、バスが乗り放題になるお得なチケットだ。
大阪・名古屋から富山へ足を延ばす際に使えるだけでなく、富山の人気観光地が集まる飛騨へのアクセスにも利用できるため、積極的に活用してほしい。
料金は大人が19,800円・子どもが9,900円で、連続した5日間利用できる。
富山旅行前に知っておくべき5つのエリアの魅力
富山は5つのエリアに分けられる。それぞれのエリアごとの魅力と見どころを知り、目的や好みに合わせた旅行プランを立てよう。
富山のエリアを知れば効率的な旅行プランを立てるのにも、役立つはずだ。
渓谷の大自然と温泉に癒やされる「黒部・宇奈月エリア」
富山の北東部に位置する黒部・宇奈月エリアは雄大な自然が魅力で、「黒部川」などの河川が流れ、美しい山々が広がる。
黒部川の浸食によって形成された黒部峡谷は、富山を代表する人気観光スポットで、「日本三大渓谷」のひとつに数えられる。
トロッコ電車から眺める大自然は圧巻で、特に山々が紅やオレンジに染まる秋の紅葉は絶景だ。
黒部峡谷と合わせて訪れることが多い、宇奈月温泉も要チェック。
日本有数の透明度だけでなく、美肌になる作用を期待として人気を集めている。
黒部峡谷の大自然を眺めながら温泉に浸かれば、身も心も癒されるだろう。
雰囲気の良い温泉街には足湯が点在しているため、風情を感じながら足湯巡りをしてみよう。
日本屈指の山岳ルートの入り口「立山エリア」
立山エリアは富山の東部に広がり、3,000m級の山々が聳え立つ「立山黒部アルペンルート」の入り口がある。
「立山黒部アルペンルート」は総延長約37kmにのぼる、日本屈指の人気を誇る山岳観光ルート。
道中には高さ186mを誇る黒部ダムや、紺碧の湖面と周囲の山々が美しい「みくりが池」など、絶景スポットが点在。
黒部ダムを訪れるなら、ご当地グルメの黒部ダムカレーを味わうのも忘れずに。
登山やトレッキングを楽しみつつ、絶景スポットを巡ってみよう。
訪れるエリアやスポットを限定すれば、気軽に散策できるのも嬉しいポイントだ。
春限定で見られる「雪の大谷」も見逃せない。
高さ20mにも迫る巨大な雪の壁に挟まれた道路を歩く、貴重な体験ができる。
玄関口・観光の中心地となる「富山エリア」
富山エリアは中央部から南部にかけて広がるエリアで、北部は「富山湾」に面し、南部は山々に囲まれた岐阜の飛騨地域に面している。
「富山駅」や「富山空港」があるため、富山を訪れる際の玄関口となるエリアだ。
都会的な側面もあるが、周囲が雄大な自然に囲まれているため、美しい自然を楽しめるスポットも多い。
グルメも文化も豊かで観光スポットも集まっているため、富山観光の中心地となる。
富山エリアの中でも、人気の「富山城」には訪れておきたい。
壮大で風格がある姿と、4階の天守展望台から市街地を一望できる絶景が見どころだ。
「富山市ガラス美術館」も人気の観光スポットで、400点以上の現代グラスアートを展示している。
世界的に有名な建築家が設計した建物自体も、芸術のように美しい。
ガラス作家やガラス工房が多く、有数のガラスの街としても知られているため、富山の文化を象徴する観光スポットのひとつとなっている。
絶景・伝統文化・グルメと見どころ盛りだくさんの「高岡・氷見エリア」
富山の北西部に位置し、「富山湾」に面しているのが高岡・氷見エリアだ。
主に「高岡市」と「氷見市」から成り、この2つの市には見どころが盛りだくさん。
400年以上の歴史を持つ歴史都市「高岡市」には、国宝に指定されている寺院やレトロな街並みから歴史風情を存分に感じられるだろう。
この地の伝統工芸も残っているため、高岡市ならではの文化に出会える。
人気観光スポットである「瑞龍寺(ずいりゅうじ)」の山門や仏殿などは国宝に指定されており、その他の建造物も国の重要文化財に指定されている。
有数の景勝地として名高い、「雨晴(あまはらし)海岸」もお勧めの人気観光スポット。
岩礁や海の向こうに見える立山連峰が見どころで、海に落ちる夕日も美しい絶景スポットだ。
「氷見市」は寒ぶりなどの海の幸で有名な漁師町だが、温泉地としても有名。
「富山湾」の海岸線に温泉が点在している「氷見温泉郷」では、切り傷や慢性的な皮膚病に効くとされる温泉に浸かりながら、立山連峰の絶景を眺められる。
日本の原風景・古き良き文化に出会える「砺波・五箇山エリア」
南西部に位置する砺波(となみ)・五箇山エリアは、山々の中に田園風景が広がる、のどかで美しい自然を満喫できるエリア。
「散居村(さんきょそん)展望台/展望広場」から眺める「散居村」の田園風景は絶景なので、ぜひ訪れてほしい。
田んぼに水が張られる5月頃特有の、田んぼに夕日が反射して光り輝く幻想的な光景は特に美しい。
エリア内の「砺波市」は有数の温泉地でもあり、「庄川」沿いの「庄川温泉郷」では四季折々の景色を眺めながら温泉を楽しめる。
また、ユネスコの世界遺産に登録されている「五箇山 相倉・菅沼合掌造り集落」も、人気の観光スポット。
合掌造りは豪雪地帯ならではの伝統的な建築様式が今も残り、五箇山の生活を伝える施設や飲食店、宿まである。
古き良き日本文化を身近に感じられる、貴重な体験ができるだろう。
富山を満喫するために必要な日数
富山を満喫したいなら、旅行プランはできれば2泊3日の日程で組み立てたい。
人気観光スポットである立山黒部アルペンルートを巡るなら、1泊2日を丸々使ってしまうからだ。
立山黒部アルペンルートを巡りつつ、その他の観光スポットも巡りたい場合は、余裕をもって2泊3日は確保してほしい。
立山黒部アルペンルートをプランに入れず、その他の観光スポットを楽しむ場合は1泊2日でも富山を満喫できる。
富山の人気観光スポットを巡る1泊2日のモデルコース
ここからは富山の人気観光スポットを巡る、1泊2日のモデルコースを紹介しよう。
このプランであれば1泊でも充分に富山の魅力を満喫できる。
ただし、人気観光スポットである立山黒部アルペンルートは時間の都合上、観光できない。
立山黒部アルペンルートも巡りたい方は、このモデルコースに1日〜2日ほど日程をプラスしてほしい。
1日目:黒部峡谷の美しくも迫力ある景観を満喫
1日目は富山でも屈指の人気スポット「黒部峡谷」を巡る。
渓谷美はもちろん、迫力を感じられる景色にも出会えるだろう。
フォトスポットが満載なので、カメラを片手に観光するのもお勧め。
観光で疲れた身体を、温泉で癒やせるのも嬉しいポイント。
9:30 富山地鉄電鉄「富山駅」からスタート
モデルコースの1日目は、富山地鉄「富山駅」から。
電車に乗り約1時間40分で富山地鉄「宇奈月温泉駅」へ到着。
12:10 「黒部峡谷トロッコ電車」の車窓から雄大な景観を満喫
富山地鉄「宇奈月温泉駅」から歩いて約3分の場所にある、黒部峡谷鉄道「宇奈月駅」へ移動し、黒部峡谷トロッコ電車に乗ろう。
黒部峡谷の絶景を満喫しながら、トロッコ電車に揺られること、約1時間20分で黒部峡谷鉄道「欅平駅」へ到着する。
黒部峡谷トロッコ電車の種類は2タイプあるが、オープン型(窓なし)がお勧め。
開放感と黒部峡谷の絶景を楽しもう。
電車の発着時刻は時期によって異なるため、旅行前に訪れる日程の時刻表を公式サイトで確認しておこう。
13:30 黒部峡谷鉄道欅平駅でご当地グルメを味わう
黒部峡谷鉄道の終点「欅平駅」に到着したら、駅の2階にある「レストイン欅」で腹ごしらえ。
富山のご当地ラーメンである、ブラックラーメンだけでなく、名物の白えびを使った「うどん」や「カレー」など、様々なメニューを取り揃えている。
その日の気分に合わせて、ご当地グルメを選んでほしい。
14:35 「奥鐘橋」でスリルと渓谷美を感じる
腹ごしらえが終わったら、欅平駅から黒部峡谷の散策を開始しよう。
まずは歩いてすぐの場所にある、黒部川本流に架かる朱色の「奥鐘橋」へ。
奥鐘橋に立ち、34mの高さから急流を見下ろすスリルを味わいつつ、周囲の渓谷美を眺めてみよう。
15:00 「人喰岩」で記念撮影
渓谷美を満喫したら、そのまま歩いて「人喰岩」へ。
名前の通り、人を飲み込むように見える削られた岩壁で迫力ある写真を撮ってみよう。
16:40 「宇奈月温泉」の温泉街を散策
黒部峡谷の美しさと迫力を満喫したら欅平駅に戻り、再び黒部峡谷鉄道トロッコ電車に乗ろう。
宇奈月駅へ到着したら、美人の湯で知られる「宇奈月温泉」で黒部峡谷の自然景観を楽しみながら癒やされよう。
海と山の幸を贅沢に味わえる食事処もあるので、早めに夕食を済ませてしまうのもお勧めだ。
18:00 「延楽」で1日の疲れをゆっくり癒やす
1日目の宿は宇奈月温泉の老舗宿である「延楽」で決まり。
全室峡谷に面した客室は、広々とした縁側が付いた和室から、露天風呂付きの客室、応接室および露天風呂付きの豪華な貴賓室までおもに4タイプ。
透明度は日本随一といわれる自慢の温泉は、2つの露天風呂と男女各大浴場を完備。宮大工の匠の技が光る樹齢四百年の檜を利用した露天風呂、黒部川の流れをイメージした岩風呂など、趣向の異なる温泉が楽しめる。
2日目:富山市内の人気観光スポットを巡る
2日目は観光の中心地である富山市を巡る。
レトロな雰囲気が特徴の街並みや文化施設を巡りながら、自然だけではない富山の魅力も体感しよう。
8:00 富山地鉄「宇奈月温泉駅」からスタート
2日目は富山地鉄「宇奈月温泉駅」から。
電車を乗り継ぎJR富山駅へ向かい、駅から10分ほど歩けば「富岩運河環水公園」へ到着する。
9:30 「富岩運河環水公園」の美しい空間で一休み
富山市の中心部に位置する9.8haもの大きさを誇る富岩運河環水公園。
富岩運河の南端にあった船溜まりを利用した水辺空間を中心に、両岸には遊歩道や芝生のスロープを配置。
園内を散策したら、世界で最も美しいといわれる「スターバックスコーヒー富山環水公園店」で一休み。
しっかり休憩したら富岩運河環水公園発の富岩水上ラインに乗り、次のスポットのある岩瀬へ向かおう。
船上から立山連峰の壮大な景色を楽しむのも忘れずに。
11:30 「北前船廻船問屋街」のレトロな雰囲気の街並みを散策
岩瀬カナル会館で下船したら、歩いて約10分で「北前船廻船問屋街」に到着。
今でも当時の町並みが残りレトロな雰囲気を醸し出す、江戸時代から明治時代(1868年〜1912年)に栄えた寄港地・船主集落だ。
国重要文化財にも指定されている廻船問屋の町家である「森家」や、「五大北前船主」に数えられている馬場家は必見。
岩瀬名物の“三角どらやき”や”飛び団子“などのグルメを味わいつつ、散策しよう。
ランチには新鮮な魚介をたっぷり載せた海鮮丼がお勧めだ。
14:50 「富山市ガラス美術館」でガラスの街としての所以を知る
散策を終えたら、富山地方鉄道富山港線「岩瀬浜駅」へ。
市電に乗って「グランドプラザ前駅」で下車。歩いて2分で「富山市ガラス美術館」だ。
1950年以降の国内外の現代グラスアートを中心に、400点あまりを収蔵する美術館で、“ガラスの街”の発信拠点として、ガラス表現の魅力とさらなる可能性、さまざまな美のかたちを紹介している。
30年以上にわたり富山市が収集してきた貴重なコレクションの数々を見学してみよう。
建物自体も美しいため、外観と内装を楽しむのも忘れずに。
16:20 「富山県美術館」でアートを満喫
ガラス表現の魅力を満喫したら、最寄りのバス停から「富山県美術館」へ。
立山連峰を望む、富岩運河環水公園内の美しい風景に溶け込むかのように佇む美術館で、ピカソやミロ、シャガール、藤田嗣治など、20世紀初頭~現在までの国内外のアーティストによる作品を展示している。
その他にもアートとデザインを身近に感じられる展示も盛りだくさん。
旅の最後に感性を刺激してみよう。
2泊するなら訪れるべき「五箇山 相倉・菅沼合掌造り集落」
モデルコースの内容に加えて、もう1泊するなら世界遺産の「五箇山 相倉・菅沼合掌造り集落」も選択肢に入れてほしい。
富山県南西端、5つの谷間に点在する40の小さな集落から成る五箇山。
険しい山々に囲まれ、冬には2mを超える雪が降り積もる。
そんな豪雪地帯ならではの建築様式、急勾配の茅葺・切妻屋根が特徴の合掌造り家屋が今も多く点在。相倉と菅沼の2集落が世界文化遺産に登録されている。
富山旅行で外せないご当地グルメ3選
ここからは、富山のご当地グルメを厳選して紹介していく。
富山を訪れるなら観光だけでなく、グルメも楽しんでほしい。
そうすれば富山旅行の満足度がさらに高まるはずだ。
1. 寒ぶり
ぶり自体は日本各地で水揚げされるポピュラーな魚だが、冬に旬を迎える富山の寒ぶりは一線を画す美味しさだ。
特に「氷見漁港」に揚がる寒ぶりは「ひみ寒ぶり」というブランドが付けられるほどで、脂乗りの良さと脂の甘味、弾力のある食感が美味しさの秘訣。
寒ぶりの旨味をダイレクトに味わうなら、刺身かぶりしゃぶがお勧めだ。
ぶりしゃぶは熱い出汁にぶりをサッとくぐらせることで適度に身が引き締まり、凝縮された寒ぶりの旨味を味わえる。ポン酢や大根おろしをつけて食べよう。
富山の郷土料理である「ぶり大根」もお勧めしたい。
みりんや砂糖を加えた甘めの醤油でぶりと大根を煮ながら、味を染み込ませるのがぶり大根だ。
寒ぶりの美味しさはいうまでもないが、寒ぶりから出た旨味を吸収した大根が絶品。
醤油で作るのが一般的だが、味噌を使うお店も多いので、機会があればこちらも味わってほしい。
2. 富山ブラックラーメン
富山ブラックラーメンは「富山市」を中心に親しまれているご当地ラーメン。
濃い目の醤油味が特徴であり、スープが黒い理由でもある。粗挽き黒胡椒がかかっているのも特徴的だ。
深みのある醤油の風味が口いっぱいに広がり、やや固めに仕上げられた麺の歯応えも丁度良い。
お店により濃度は異なるものの、一般的な醤油ラーメンを想像すると塩辛いと感じる人は多いかもしれない。
元々は肉体労働者や運動で汗かく若者を意識していたため、かなり塩味の強い味付けとなっているからだ。
この塩味が病みつきになるとして人気を集めており、根強いファンも多い。
昔ながらの店舗を除けば、塩味が抑えられている富山ブラックラーメンも増えているため、比較的食べやすいはず。
3. 白えび
寒ぶりと並ぶ、富山の海の名産品が白えびだ。
白えびは体長6㎝ほどの小さな海老で、透き通るような薄いピンク色と強い甘味が特徴。
光に当たるとキラキラと輝く姿から、「富山湾の宝石」と呼ばれている。
白えびは日本近海に広く生息しているものの、漁業として成立するほど水揚げできるのは「富山湾」のみ。
まさに富山でしか味わえない味覚で、6~7月頃に旬を迎える。
白えびを使った料理でお勧めしたいのは、白海老味噌ラーメンと白海老塩ラーメンだ。
白海老塩ラーメンは程よい塩味が白えびの甘味を引き立たせ、火を入れた白えびの香ばしさがアクセントになっている。
白えびの風味と出汁がふんだんに溶け込んだ濃厚な味噌を楽しめる、白海老味噌ラーメンも絶品。
春の富山旅行なら訪れるべき桜の名所
雄大な自然景観が魅力の富山へ、春に訪れるなら桜の名所を旅行プランに加えよう。
山と川、桜を同時に楽しめるスポットとして人気が高い「庄川水記念公園」は要チェック。
ソメイヨシノのほか、日本海側では珍しいエドヒガンザクラが見られる桜の名所だ。
「日本さくら名所100選」のひとつに数えられる「高岡古城公園」も人気が高く、約18種1,800本ほどの桜が見られる。
夜はぼんぼりでライトアップされるため、幻想的な桜の姿を楽しめる。
約6,000本のヤエザクラが咲き誇る「俱利伽羅(くりから)県定公園」も桜の名所のひとつで、見頃を迎える時期には多くの観光客が訪れる。
桜並木で彩られた散策道は華やかで美しいため、カメラを片手に散歩してみよう。
富山における例年の桜の開花日や満開日、見頃は以下の表を参考にしてもらいたい。
ただし、その年の気候や気温、スポットによって開花日や満開日、見頃は前後する。
- 開花日
- 4月3日
- 満開日
- 4月8日
- 桜の見頃
- 4月8日〜4月14日
参考:気象庁 さくらの開花状況
参考:気象庁 さくらの満開状況
富山の雄大な景色が色とりどりに染まる紅葉の名所
秋の富山旅行なら、雄大な自然が紅葉に染まる名所に足を運んでみよう。
人気の観光スポット立山黒部アルペンルートでは各地で美しい紅葉を見られるが、特に「立山室堂平」は絶景。
標高2,500mほどの地点で、山々が紅葉に染める様子を一望でき、開放感あふれる美しい景色を楽しめる。
四季折々の自然美が魅力の「庄川峡」もお勧めのスポットで、遊覧船が運行されており、船上から紅葉をゆっくり眺められる。
左右に並ぶ色とりどりの木々は格別に美しい。
「神通川」と山々が織りなす雄大な景色が魅力の「神通峡」も、紅葉の名所のひとつ。
紅やオレンジに染まる山々が鮮やかで、約15kmにおよぶ峡谷美に彩りを加える。
富山では10月中旬〜11月下旬に、紅葉の見頃を迎えるスポットが多いとされている。
ただし、その年の気候や気温、スポット次第で見頃は前後するため注意しよう。
2024年の能登半島地震の影響は?
2024年1月1日に石川県能登地方で発生した「令和6年(2024年)能登半島地震」。
富山にも被害が出ていることを知り、旅行しても良いか迷っている方もいるのではないだろうか。
ただ。2024年6月時点で既に交通網も被害を受けたエリアのスポットも、基本的には通常通り営業しているため、安心して旅行してほしい。
富山も含む、北陸地方の状況を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてほしい。
北陸新幹線の開通で北陸地方の旅行がより気軽に
2024年3月16日に北陸新幹線の金沢-敦賀間が開業し、北陸3県(富山・石川・福井)が新幹線でつながった。
富山から福井県敦賀市まで短時間で移動できるようになったことで、北陸3県を旅行しやすくなった。
北陸新幹線を利用したモデルコースも紹介している、以下の記事も参考に石川や福井への旅行も検討してみてはいかがだろうか。
富山旅行に関するよくある質問
Q
富山を旅行するのにお勧めの季節は?
雄大な自然景観が紅葉で染まる秋がお勧めです。
Q
親子旅行でお勧めの富山の観光スポットは?
野鳥観察や広場での遊具、帆船の模型展示などを楽しめる海王丸パークがお勧めです。
まとめ
この記事では富山を旅行するうえで知っておきたい、エリアごとの富山の魅力や交通情報、ご当地グルメなどを紹介してきた。
少ない日数でも富山を満喫できるモデルコースも参考に、旅行プランを作成してほしい。
以下の記事では、富山の定番・人気観光スポットを厳選して紹介している。
富山の観光スポットをもっと知りたい方は、併せて参考にしてみよう。