北陸新幹線延伸後だからできる!福井・石川の魅力と歴史文化を感じる北陸旅
2024年3月16日に北陸新幹線の金沢-敦賀間が開業し、北陸3県(富山・石川・福井)が新幹線でつながった。
しかし、ニュースを見ていても具体的にどのような変化があったかまでは、知らない人も多いだろう。
この記事では、北陸新幹線の延伸による観光客へのメリット、延伸された駅周辺の魅力や観光スポットについて紹介する。
さらに、北陸に詳しくなくても満喫できるように3Dayモデルコースと、お得な乗車券についても合わせてご紹介。
北陸新幹線や北陸地方への観光に興味がある人に、役に立つ情報が網羅されているので、最後まで読んでほしい。
2024年3月16日に北陸新幹線が金沢-敦賀間で開業
2024年3月16日に北陸新幹線の金沢-敦賀間が開業を迎えた。
この開業によって、3月15日までは東京駅-金沢駅を結んでいた北陸新幹線が、敦賀駅まで延伸した。
新たに延伸された区間は、「金沢」・「小松」・「加賀温泉」・「芦原(あわら)温泉」・「福井」・「越前たけふ」・「敦賀(つるが)」までの計7駅。
東京駅から福井駅までは最速で2時間51分(36分短縮)、敦賀駅までは最速3時間8分(50分短縮)と所要時間が短くなったため、福井の観光地へアクセスしやすくなった。
また、大阪駅から敦賀経由で金沢駅までも最速2時間9分(22分短縮)と関西地方からのアクセスも良好になっている。
金沢-敦賀間の停車駅周辺エリアの魅力と人気観光スポット
続いて延伸された7区間の停車駅周辺の魅力、人気観光スポットを紹介していこう。
各駅はデザインコンセプトをもとに駅舎が作られており、その土地に根付いた歴史や特徴が反映された外観が美しい。
例えば加賀温泉駅は、和をモチーフに城下町や温泉郷に見られる加賀文化・風情を表現している。
また、いずれのエリアも豊かな自然と深い歴史が調和しており、石川県・福井県ならではの景観・雰囲気を味わえるのが魅力だ。
城下町として栄えた歴史・文化を堪能できる「金沢駅周辺エリア」
これまで北陸新幹線の終点駅であった「金沢駅」は、石川県金沢市から見て北部に位置する北陸の主要駅。
木目調の和風なデザインで洗練された雰囲気が漂う構内は、日本で唯一「世界で最も美しい14駅」に選ばれた実績を持つ。
駅のシンボルは、来客人を優しく出迎える幾何学模様のガラス天井「もてなしドーム」と、金沢の伝統芸能・能楽で使われる鼓をイメージした高さ約13.7m「鼓門(つづみもん)」。
かつて城下町として栄えた金沢は、伝統工芸品や庭園、古き良き街並みが揃っており、歴史・文化を満喫できるのが魅力だ。
金沢市の人気観光スポットは以下の表にまとめたので、参考にしてほしい。
金沢市の人気観光スポット
- 金沢21世紀美術館
- 円形かつ外面全てガラス張りが特徴の、世界中から多彩な作品が集結した現代美術館
- 長町武家屋敷界隈
- 視界には城下町の風景が広がり、道中では有田焼などの伝統や和に触れられる伝統的な街並み
- 兼六園
- 石川観光では外せないほど高い人気を誇る、季節ごとの彩る花木々が美しい風光明媚な庭園
伝統芸能と伝統工芸が息づく「小松駅周辺エリア」
「小松駅」のある小松市は、ものづくりで発展を遂げてきた都市。
自然環境にも恵まれており、海の幸や特産品のお米・大根を使った名物グルメが訪れる人々を魅了する。
霊峰「白山(はくさん)」の山並みを表現した新設の駅舎も注目のポイント。
駅から車で約10分の距離には「小松空港」があり、札幌や台北などに1本でアクセス可能な交通の要所としても機能する。
また、伝統芸能・歌舞伎と縁のあるスポットが多い「歌舞伎のまち」や、伝統工芸の技が息づく街としての顔を持ち文化的な魅力にもあふれる。
下記にまとめた人気観光スポットも要チェックだ。
小松市の人気観光スポット
- 安宅住吉神社(あたかすみよしじんじゃ)
- 歌舞伎の演目「勧進帳」の舞台としても有名な、全国で唯一の難関突破の守護神が鎮座する神社
- 加賀伝統工芸村 ゆのくにの森
- 輪島塗やろくろ回しなど、50種類以上の伝統工芸品を体験できる施設
- 那谷寺(なたでら)
- 「奇岩遊仙境(きがんゆうぜんきょう)」を筆頭に、7つの重要文化財と2つの名勝がある、自然の景観が美しいお寺
異なる魅力を持つ3つの温泉地から成る「加賀温泉駅周辺エリア」
加賀市は、自然・伝統・歴史が融合した観光資源が豊富な場所。
山中漆器らの工芸品、北前船に関連する歴史的な遺産も加賀の特色を形作っている。
市の中心地にある「加賀温泉駅」は、「加賀温泉郷」の玄関口として多くの人が行き交う。
「加賀温泉郷」とは、3つの温泉地と城下、宿場町・漁港などからなる6つの人気観光地。
自然に恵まれた周辺一帯は、異なる個性が見事に調和しており、何度でも訪れたいと思わせる魅力を持つ。
それぞれの簡単な特徴は下記の表にまとめた。
加賀温泉郷の構成
- 片山津温泉
-
「柴山潟湖畔」の美しい眺めを心ゆくまで楽しめる。
絶景や樹々に囲まれて過ごす贅沢時間が魅力。 - 山代(やましろ)温泉
-
昔ながらの温泉文化が色濃く残る街並みが特徴的。
視界には温泉地の原風景が広がり、ノスタルジックな気分を味わえる。 - 山中温泉
-
歌人・松尾芭蕉(まつおばしょう)が長期滞在したと言われる憩いの場。
木々の緑や自然に溶け込む橋に癒される。 - 大聖寺
-
十万石の面影をいまに伝える城下町。
能楽や九谷焼など芸術に触れられる。 - 橋立
-
北前船の船頭、船乗りの心意気・美意識を留める街。
新鮮で身が締まった海鮮を食べられる。 - 動橋(いぶりはし)
-
由緒ある老舗店舗が営業を続ける宿場町の面影が漂うエリア。
貴重な資料や品々が飾られ、伝統の技を見学できる。
情緒あふれる街並みが魅力の「芦原温泉駅周辺エリア」
福井県の最北端のあわら市にある「芦原温泉駅」の一帯は、旅情をかき立てる多様な景観を楽しめる地域。
ブルーベリー・イチジクなど季節ごとのフルーツ狩りに、美術鑑賞・創作体験、自然アクティビティを満喫できる「北潟湖畔公園」など観光スポットが盛りだくさん。
その中でも、市の中央部から74本もの源泉が湧き出る温泉街・「あわら温泉」は外せない。
情緒あふれる街並みと質の高い温泉は、訪れる人々に癒しを与えてくれるため、のんびりと外湯巡りをするのにもピッタリだ。
また、「あわら温泉」の真ん中に位置する「あわら温泉屋台村 湯けむり横丁」は、多くの人で賑わう人気スポット。
赤提灯が飾られた入口を進んでいくと、レトロな雰囲気を持つ屋台形式の店が並んでおり、ラーメン・海鮮料理・手羽先などバラエティ豊かなお店が揃う。
いずれも店内は10席前後で、和気あいあいとしているので、店主や地元民との交流も楽しみなポイント。
多様な観光スポットと多彩なご当地グルメが魅力の「福井駅周辺エリア」
四季折々の美しい風景が自慢の福井市は、海と山に囲まれた自然豊かな地域。
春はお花見、夏はキャンプ、秋は紅葉、冬はウィンタースポーツとどの季節に訪れても楽しめる。
福井県は「恐竜王国」と呼ばれており、恐竜のモニュメントがずらりと並ぶ「福井駅」は撮影スポットにお勧め。
そんな福井市の魅力は、何といっても多彩なご当地グルメだ。
越前がに・おろしそば・ソースカツ丼・水ようかんなど、数々の絶品が目白押し。
主食からデザートまで、独自の食文化を存分に味わえる。
また福井市周辺には、以下のような歴史を感じられる観光スポットが多数点在する。
福井市の人気観光スポット
- 名勝 養浩館庭園(ようこうかんていえん)
- 「御泉水屋敷」と呼ばれるほど、様々な角度から優美な水の景観が見られる数寄屋造りの遊式林泉庭園
- 一乗谷朝倉氏遺跡
- 国の三重指定(特別史跡・特別名勝・重要文化財)を受けた、朝倉氏や戦国時代の歴史を肌で感じられる市内屈指の観光スポット
- 福井城址
- 徳川家康(とくがわいえやす)の次男である結城秀康(ゆうきひでやす)が、築いた巨大な城の跡地
バラエティ豊富な伝統工芸品が魅力の「越前たけふ駅周辺エリア」
越前市は1,500年以上の間、受け継がれる「越前和紙」をはじめ、打刃物や箪笥(たんす)など、国から指定された伝統工芸品が盛んな地域。
戦時中の空襲を免れた越前市には、現在も古い町並みや神社仏閣が多く残っており、日本情緒を感じられるだろう。
北陸新幹線の開業に伴い越前市に新設された「越前たけふ駅」は、唯一の新幹線単独駅。
隣接する道の駅「越前たけふ」では、新鮮な魚介を使った海鮮丼が食べられるレストランや、伝統工芸品を買えるお土産屋などがある。
観光案内所では定期的に季節のイベントを開催するほか、近隣地域の案内も受けられるので、旅路の起点にもお勧め。人気観光スポットは以下の通り。
越前市の人気観光スポット
- 紫式部公園
- 若かりし頃の紫式部(むらさきしきぶ)が越前市で1年ほど過ごしたことを記念して作られた、平安貴族の趣を感じさせる公園
- 本興寺
- 境内に5つの塔頭を持つ、紫式部一族とゆかりの深い大きなお寺
- 蔵の辻
- 「総社大神宮斜」の斜め向かいにある、白壁の蔵が立ち並ぶ街中のおしゃれな一角
港町としての歴史が受け継がれる敦賀駅周辺エリア
「敦賀駅」のある敦賀市は、古くから大陸文化の玄関口を担ってきた港町。
過去には、行き場に困った外国人を温かく受け入れた歴史を持つため、「人道の港」とも呼ばれる。
現在も高速フェリーやクルーズ船が渡航し、敦賀経由で人やモノが運ばれ活気に満ちている。
全国シェアの約85%を占めるおぼろ昆布の生産を筆頭に、伝統的な食品加工業も魅力のひとつ。
下記の敦賀市の人気観光スポットにも通ずるものがあり、いずれも平和や落ち着きを与えてくれる。
敦賀市の人気観光スポット
- 氣比神宮(けひじんぐう)
- 高さ約11mの朱色の大鳥居(重要文化財指定)が印象的な、パワースポットとしても有名な神社
- 敦賀赤レンガ倉庫
- 敦賀の最盛期の街並みを再現した、港町独特の風情を醸し出すレトロな観光スポット
- 人道の港敦賀ムゼウム
- ポーランド孤児・ユダヤ難民を迎え入れた、敦賀港の歴史や様子を後世に伝える資料館
北陸新幹線で巡る!石川・福井を遊び尽くす3Dayモデルコース
北陸新幹線を利用して、延伸された区間(石川県・福井県)を楽しむモデルコースを紹介する。
人気観光スポットをしっかりと網羅した上で、効率的に巡れるお勧めのプランだ。
見どころや魅力についても簡単に説明しているので、このプランを参考に北陸観光の役に立ててほしい。
Day1:北陸新幹線の終着駅・敦賀の魅力を満喫
モデルコースの初日は、自然と伝統を兼ね備えた敦賀市の魅力を余すところなく巡る。
パワースポットで運気を養い、歴史を刻んだ名所や街並みを堪能しよう。
もちろん、温泉街の散策もプランに入っているので、安心してほしい。
10:00 敦賀駅からスタート
北陸新幹線で敦賀駅まで移動したところから、モデルコースの1日目が始まる。
午前10時スタートと少し遅めに設定しているので、前乗りしても当日に朝早い時間の新幹線で向かっても大丈夫だ
10:30 「氣比神宮」でパワースポット巡りを楽しむ
モデルコースの第一目的地は、美しい朱塗りの大鳥居がそびえ立つ「氣比神宮」。
敦賀駅からは徒歩で約15分、バスを使えば約7分で着くのでお好きな方で。
「氣比神宮」では、境内各所のパワースポット巡りを楽しんでほしい。
御神徳が得られる「長命水」や、天然記念物の「ユーカリの木」、恋愛運を引き寄せる「縁結び桜」などを巡って、ご利益をいただこう。
松尾芭蕉が訪れた神社としても知られており、芭蕉が詠んだ句碑や銅像も見どころ。
13:00「敦賀赤レンガ倉庫」で敦賀の歴史を楽しみながら学ぶ
「氣比神宮」を満喫したら、徒歩で15分ほど(バスで約10分)かけて、「敦賀赤レンガ倉庫」に向かおう。
建設から100年以上の歴史を積み重ねた美しい風景は、もの懐かしい絵画のようでうっとりする。
見どころはエンターテインメントも楽しみつつ、敦賀の歴史を学べる「ジオラマ館」。
また、敦賀の山海の幸を味わえる「レストラン館」で昼食を取るのがお勧め。
海風を浴びながらの食事に心もお腹も満たされるはずだ。
15:00 「人道の港敦賀ムゼウム」で命と平和の大切さを感じる
「敦賀赤レンガ倉庫」から徒歩約5分で着く「人道の港敦賀ムゼウム」にも立ち寄ろう。
ここは、かつて行き場を失ったポーランド孤児や、ユダヤ難民を迎え入れた敦賀の歴史を伝える場所だ。
“ムゼウム”はポーランド語で「資料館」を意味する。
孤児が残した日記といった貴重な史料の展示、当時の敦賀市民のエピソード映像などが公開されている。
心温まる歴史に触れることで、改めて命の大切さや平和の尊さを感じるだろう。
18:00 「あわら温泉」に宿泊して疲れを癒す
敦賀市の観光スポットを巡ったら、「人道の港敦賀ムゼウム」からコミュニティバスなどで敦賀駅に戻り芦原温泉駅へ。
「あわら温泉」の温泉宿に宿泊して充実の1日目を締めくくり。
宿の料理や温泉でゆっくりと過ごせば、歩き回った体の疲れも回復するはずだ。
駅前の足湯・外湯巡り、湯けむり横丁の散策といった、芦原温泉駅ならではの温泉街の風情を堪能することも忘れずに。
Day2:福井の代表的な観光スポットを巡る
モデルコース2日目は、恐竜・禅・絶景と世界観も魅力も大きく異なる、福井県の代表的な観光スポットを巡る。
遊び尽くしたら北陸新幹線で石川県に移動し、個性的な3つの温泉が楽しめる「加賀温泉郷」でリフレッシュしよう。
7:30福井駅からスタート
2日目は、芦原温泉駅から福井駅まで移動したところからスタート。
所要時間はハピラインふくい線で約20分なので、遅くても7時までには朝食や出発の準備を済ませて、宿を後にしよう。
9:00 「福井県立恐竜博物館」で大迫力の恐竜の世界を満喫
福井駅からはえちぜん鉄道に乗車し、最初の目的地「福井県恐竜博物館」を目指そう。
終点の勝山駅で下車後、バスかタクシーを使い約1時間30分で到着。
同博物館の見どころは、ティラノサウルスをはじめとした50体近くの恐竜の全身骨格展示だ。
一部は本物の骨の化石を用いており、迫力満点の世界に引き込まれるに違いない。
館内に併設されたレストランでは、恐竜にちなんだメニュー(さくらティラノパフェなど)も楽しめる。
14:00 「永平寺」で”禅”を感じよう
恐竜の世界に浸った後は、勝山駅に戻って永平寺口駅へ足を運ぼう。(移動時間約40分)
駅から数分歩くと、曹洞宗の大本山「永平寺」が出迎える。
1244年に道元(どうげん)が開いた禅の修行道場は、現在も修行僧たちが修行に励む。
「禅」を体感できるほか、参道に連なる樹齢700年の老杉木、精緻の技が光る数々の建造物など見どころに尽きない。
静寂な空気が流れるこの場所に身を置くと清らかな気分になるだろう。
17:00 夕日に染まる景勝地「東尋坊」で絶景を眺める
「永平寺」の次は、電車とバスを乗り継ぎ、福井を代表する観光名所の「東尋坊」へ向かおう。(移動時間約90分)
「東尋坊」は、柱状節理(ちゅうじょうせつり)の海岸線で、日本海の荒波によって創り出された迫力のある断崖絶壁が、約1kmに渡って続く。
国の天然記念物に指定された造形美が際立つ絶景は、特に夕日が美しく「日本の夕陽百選」にも選ばれている。
ちょうど夕暮れ時で、目の前には特別な情景が広がっているはずだ。
19:00 多様な魅力を持つ「加賀温泉郷」に宿泊
「東尋坊」の美しい景色で気分も高揚したら、京福バスで芦原温泉駅に戻り、北陸新幹線に乗って加賀温泉駅を目指そう。
加賀温泉郷の「片山津温泉」「山代温泉」「山中温泉」から好みに合わせて、宿泊先を選んでほしい。
いずれの温泉も疲労回復や筋肉痛などの効能があるので、移動が多かった2日目の最後にピッタリ。
夕食は北陸のご当地グルメを堪能し、最終日に向けてエネルギーチャージだ。
温泉選びに迷ったら、以下も参考にしてほしい。
- 片山津温泉
- “アクティビティや文化体験を楽しみたい方”にお勧め
- 山代温泉
- ”伝統を感じるレトロな雰囲気を楽しみたい方”にお勧め
- 山中温泉
- ”自然が溶け込む街並みを楽しみたい方”にお勧め
Day3:北陸地方の人気観光地・金沢を観光
モデルコースの3日目は、金沢に向かい旅行を締めくくる。
城下町として栄えた金沢の魅力を堪能できる、最終日にふさわしい内容になっている。
「兼六園」を中心に古き良き空間を巡りながら、時間の許す限り、散策やグルメの食べ歩きを満喫しよう。
9:30 金沢駅からスタート
最終日は、宿泊した温泉地からバスで加賀温泉駅に向かい、北陸新幹線で金沢駅まで移動したところからスタート。
前日にバスの時刻表を確認しておくと、余計な待ち時間がなくなり、朝も快適に行動できるのでお勧め。
10:00 「長町武家屋敷界隈」で江戸時代にタイムトリップした気分に
金沢観光は藩政期に加賀藩士が暮らしていた街通り「長町武家屋敷界隈」から始めよう。
アクセスは、金沢駅からバスで香林坊に行き、そこから徒歩数分とわかりやすい。
小路に立ち並ぶ豪壮な武家屋敷、昔ながらの土塀や石畳を見ていると、江戸時代にタイムスリップしたかのような気分になるはずだ。
往時の様子を伝える独特で落ち着いた雰囲気も魅力的で、周辺のカフェや和菓子屋が趣を添える。
美しい景観を楽しみながら、散策を思い切り楽しもう。
12:00 「近江町市場」で海鮮グルメを味わう
「長町武家屋敷界隈」を散策していると、あっという間に時間が過ぎてお腹も空いてくるだろう。
そうしたら、古くから金沢の食文化を支える「近江町市場」へ向かおう。
市バスでアクセスできるが、歩いても15分程度なので、街並みを楽しみつつ徒歩で向かうのもお勧めだ。
「市民の台所」と称される一帯は約170の店が軒を連ね、観光客で賑わっている。
ランチは新鮮な海の幸が器からはみ出るほど、豪快に盛り付けられた「海鮮丼」がお勧め。
14:00「兼六園」の美しい景色の中を散策
「近江町市場」でお腹を満たしたら、いよいよ旅もラストスパート。
北陸鉄道バスで、「広坂・21世紀美術館」まで行こう。
今回のモデルコースで最後を飾るのは、特別名勝「兼六園」。
日本三名園のひとつに数えられる広大な園内は、贅沢な彩りで視界を埋め尽くす。
様々な表情を見せる「霞ヶ池」、枝ぶり見事な「唐崎松」など、自然が織りなす見どころが盛りだくさん。
旅行代金が最大50%になる「北陸応援割」を活用しよう
「北陸応援割」は、2024年1月に発生した能登半島地震で被害を受けた北陸地域の観光復興に向けた支援策(割引キャンペーン)。
国内旅行者だけでなく訪日旅行者も対象としているため、観光予定がある人は積極的に活用しよう。
また、交通付き旅行商品も割引されるので、北陸新幹線を使った北陸旅行(宿泊)もお得になる。
全体の概要については、下記の表にまとめた。
なお詳細は各県によって異なるため、公式サイトを必ず確認してから利用してほしい。
北陸応援割の概要
- 実施地域
-
石川県・富山県・福井県・新潟県
※被害が大きい石川県・能登地域は対象外 - 実施期間
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2024年3月16日~4月26日宿泊分まで
※施策の予算額に達した時点で終了 - 割引(補助)率
- 旅行料金の最大50%
- 割引上限額(1名につき)
- 県ごとに異なるため、公式サイトを参照
- 利用・予約方法
- キャンペーンに参加する旅行会社・予約サイトもしくは宿泊施設から割引価格で申込み
- 注意事項
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・利用時は旅行者全員の本人確認書類(パスポート・マイナンバーなど)の要提示
・日帰り旅行、ビジネス利用、既存予約は対象外 - 公式サイト
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・石川県「いしかわ応援割引」
・富山県「とやま応援キャンペーン」
・福井県「ふくいdeお得キャンペーン」
・新潟県「にいがた応援旅割キャンペーン」
北陸を観光するなら知っておくべきお得な乗車券&ICカード
最後に北陸の観光がお得になる乗車券や、持っていると便利なICカードを紹介したい。
効率的な旅路の役に立つ可能性もあるので、旅行プランや目的地とも照らし合わせながら、利用を検討してみよう。
嬉しい特典付きの乗車券「あいの風・IR・ハピライン連携北陸3県2Dayパス」
「あいの風・IR・ハピライン連携北陸3県2Dayパス」は、北陸新幹線の金沢-敦賀間の開業を記念して発売されたデジタル乗車券。
「あいの風とやま鉄道」・「IRいしかわ鉄道」・「ハピラインふくい」の3路線が2日間乗り放題となり、越中宮崎駅〜敦賀駅の区間を自由に行き来できる。
観光プランでも紹介した「人道の港 敦賀ムゼウム」の一般入場料20%割引をはじめ、お得な特典の用意もうれしい。
概要は以下の通りだ。
- 利用期間
- 土日祝とその翌日、夏休みなどの特定期間(公式サイト要確認)
- 利用期限
- 2025年3月30日まで
- 購入場所
- MaaSアプリ「my route」、「RYDE PASS」、「tabiwa by WESTER」のいずれか ※窓口での購入は不可
- 価格
- 大人:2,800円、小児:1,400円
- 特典
- 対象施設の割引、ノベルティのプレゼントなど
関西・中部も観光するならお勧め!「高山・北陸エリア周遊きっぷ」
「高山・北陸エリア周遊きっぷ」は、大阪-名古屋間(指定区間)のJR新幹線および在来線、交通バスが乗り放題となる乗車券。
北陸新幹線の指定席も6回まで利用できる。
大阪・名古屋をはじめ、世界遺産「白川郷」がある岐阜など、各地域を広く観光するのにとてもお勧め。
なお京都駅〜新大阪駅間の東海道新幹線のほか、一部区間・路線は対象外になっているため、利用時は注意してほしい。
短期滞在の訪日外国人に向けて販売しており、料金は連続5日間の利用で大人は19,800円、子供は9,900円。
インターネットやみどりの窓口から購入ができ、取り扱っていれば自国の旅行代理店からも予約が可能だ。
公共交通機関の利用時に便利な「ICOCA」
関西・北陸の都市圏を中心に利用される「ICOCA(イコカ)」は、JR西日本が提供する交通系ICカード。
自動改札機や精算機にカードをタッチするだけで、運賃の支払いが自動的に行われる。
電車・バスに加えて、決済機能がついていればタクシー、コンビニや飲食店など、様々な場所での活用も可能だ。
そのため、きっぷの購入、小銭の用意・受け取りといった細かい作業が不要となる。
1枚2,000円(デポジット500円含む)、券売機・みどりの窓口から購入できるので、観光前の入手がお勧め。
なお、主に首都圏で流通する「Suica」・「PASMO」も基本的に北陸地方で使える。
北陸新幹線の延伸に関するよくある質問
Q
北陸新幹線が延伸したことで何が変わるの?
首都圏と北陸地方の移動時間が短縮し、東京駅から敦賀駅まで直通で行けるようになりました。そのため、関東圏から福井へのアクセスしやすくなりました。
Q
北陸新幹線が延伸したことで、アクセスしやすくなったエリアの魅力は?
歴史を感じさせる趣深い街並みや雰囲気、自然に囲まれた温泉、何度でも見たくなる絶景の数々です。
まとめ
2024年3月16日に開業した北陸新幹線の概要や、延伸区間周辺の魅力や見どころを中心に紹介してきた。
北陸地方は能登地域を除き、2024年1月に発生した能登半島地震から復興が進んでおり、現在は観光客を歓迎している。
北陸新幹線を活用して富山・石川・福井を観光することは、復興の支援にも繋がるので、ぜひこの機会に北陸地方へ足を運んでみてほしい。
能登半島地震の被害状況や観光可能なエリアが気になる方は、以下の記事もチェックしてみよう。