【日帰り温泉ガイド】お勧めの楽しみ方&施設で特別な体験を

【日帰り温泉ガイド】お勧めの楽しみ方&施設で特別な体験を

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

旅館やホテルに宿泊せずに温泉を楽しめる「日帰り温泉」。
観光プランに日帰り温泉を取り入れれば、日本旅行の楽しみ方がさらに広がる。
この記事では、日帰り温泉の楽しみ方やマナー、必要な持ち物といった基本的に加え、日本各地のお勧め日帰り温泉施設を紹介していく。
記事の内容を参考にすれば、日本旅行がさらに充実したものになるだろう。

手軽に短時間で”温泉”を体験できる「日帰り温泉」

日帰り温泉とは、宿泊を伴わずに温泉へ入浴することだ。
温泉街にある共同浴場や旅館の立ち寄り湯だけでなく、都市部にも様々なタイプの施設が点在している。
タオルやシャンプーなどの入浴用品をレンタルできる施設も多く、手ぶらで入浴できるのも嬉しいポイントだ。
さらに料金が手頃な施設が多いため、お財布にも優しい。

手軽に温泉を楽しめる「日帰り温泉」
手軽に温泉を楽しめる「日帰り温泉」

より充実した”温泉体験”ができる日帰り温泉の楽しみ方

日帰り温泉を観光プランに取り入れるなら、これから紹介する日本人の楽しみ方を参考にしてほしい。
そうすれば、温泉そのものを満喫できるだけでなく、その土地や施設ならではの体験も味わえるはずだ。

1. 温泉街で湯巡りと食べ歩きを楽しむ

温泉旅館や温泉施設が集まる温泉街に足を運んだら、湯巡りを楽しんでみよう。
湯巡りとは、1日に複数の温泉施設で入浴し、泉質や雰囲気の違いを味わうこと。
途中で地元グルメの食べ歩きやおみやげ探しを楽しめば、その温泉街ならではの魅力や風情をより深く堪能できるだろう。
温泉施設などで浴衣をレンタルして湯巡りに出かければ、旅行気分もグッと高まるはずだ。

湯巡りを通して温泉街の魅力と風情を堪能しよう
湯巡りを通して温泉街の魅力と風情を堪能しよう

2. 温泉以外の充実したサービス・施設を満喫

日帰り温泉施設の中には、温泉以外にも多彩なサービスや施設が揃っている場所が多い。
岩盤浴やサウナに加え、マッサージやエステを受けられる施設もあり、地元のグルメを楽しめるレストランやカフェが併設されていることも多い。
このような充実した設備の中で、休日をゆっくり過ごすのは、日本人にとって定番のリフレッシュ方法だ。
旅行先の日帰り温泉施設でも、温泉以外のサービスや施設を合わせて楽しんでみてほしい。

温泉だけでなくサウナなども楽しんでみよう
温泉だけでなくサウナなども楽しんでみよう

3. 疲れた身体を日帰り温泉で癒やす

テーマパークで思いきり遊んだ後や山登りを楽しんだ後、長距離ドライブの締めくくりに日帰り温泉を組み込むのは、日本では定番の観光プラン。
事前準備がいらず手軽に立ち寄れる点や、施設内のレストランでそのまま食事できる利便性の高さが人気の理由だ。
さらに、身体が疲れている時だからこそ、温泉の心地よさが一層際立つのも魅力のひとつ。

疲れた身体を温泉で癒す観光プランを
疲れた身体を温泉で癒す観光プランを

知っておくべき日帰り温泉のマナー・ルール

日帰り温泉を利用する際の基本的なマナー・ルールは、以下の5つ。

  • 裸で入浴する
  • 湯船にタオルはつけない
  • 浴槽へ入る前に体を綺麗に洗う
  • 洗い場に荷物を置いて場所取りしない
  • 浴場を出る前に身体についた水をしっかり拭きとる

温泉施設独自のマナーやルールが設けられていることもあるが、基本的にはこの5つを守れば、施設や周囲の人に迷惑をかけることはないだろう。
温泉のマナー・ルールをさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてほしい。

入浴前に体を清潔にして温泉を汚さないように
入浴前に体を清潔にして温泉を汚さないように

日帰り温泉に必要な持ち物

入浴に必要な道具をレンタルできる日帰り温泉施設は多いが、施設によってはレンタルができない場合もある。
そのため、事前に施設の公式サイトでレンタルの有無を確認しておこう。
レンタルできない施設を利用する場合は、以下の持ち物は最低限準備しておこう。

  • バスタオル
  • フェイスタオル
  • シャンプー
  • ボティソープ
  • 着替え
タオルなどをレンタルできない施設もあるので注意してほしい
タオルなどをレンタルできない施設もあるので注意してほしい

旅行プランに組み込みやすい日本の人気日帰り温泉施設11選

日帰り温泉施設は日本各地にあるが、その中でも特にお勧めの場所を紹介する。
観光の合間に気軽に立ち寄れるだけでなく、優れたロケーションや充実したサービスや設備が整っており、疲れた体や心をゆったり癒やせる。
観光プランに取り入れて、贅沢なリフレッシュ時間を楽しんでほしい。

1. 【北海道】定山渓 鶴雅リゾートスパ 森の謌

北海道定山渓温泉にある「定山渓鶴雅リゾートスパ 森の謌」。札幌から車で約40分の場所に位置する日帰り温泉施設だ。
自然に囲まれた落ち着いた環境で、約80品の和洋中のランチビュッフェと温泉入浴がセットになった日帰りプランが人気である。
冬季はスノーシュートレッキングとランチ、温泉が楽しめるプランも用意されている。リフレッシュに最適な施設だ。

客室やラウンジなど上質な空間でゆったりくつろぐ、森に囲まれた癒しのホテル
客室やラウンジなど上質な空間でゆったりくつろぐ、森に囲まれた癒しのホテル

2. 【山形】蔵王温泉大露天風呂

開湯1900年以上の歴史を持つ日本屈指の古湯、蔵王温泉
強くこすらずとも脂分が落ち、肌を白くする国内有数の強酸性泉で「美人の湯」とも称される蔵王の湯を気軽に楽しめると人気の立ち寄り湯だ。
趣ある門をくぐり、階段を下りてゆくと渓流沿いに自然石を組んだ露天風呂が現れる。
湯船は200人が一度に入れるほどの広さがあり、川のせせらぎや野鳥のさえずりを聞きながらの入浴は開放感たっぷり。

豊かな自然に囲まれ蔵王の湯を満喫できる渓流沿いの露天風呂
豊かな自然に囲まれ蔵王の湯を満喫できる渓流沿いの露天風呂

3. 【山梨】ほったらかし温泉

標高700mの山頂から見渡す絶景が人気の天然温泉。1999年オープンの「こっちの湯」は、質素で落ち着いた趣があり、地元の方を中心に人気の温泉だ。
場内は内風呂と露天風呂があり、温泉に浸かりながら富士山甲府盆地の絶景を楽しめる。またお風呂はぬる湯(ぬるい湯温)とあつ湯(熱い湯温)にわかれており、自分の好みにあわせてゆっくり過ごせるのもうれしい。

富士山や甲府盆地の絶景が望める、自然の立地を利用した天然温泉
富士山や甲府盆地の絶景が望める、自然の立地を利用した天然温泉

4. 【東京】スパ ラクーア

東京ドームに併設された「ラクーアビル」の5階から9階にある温浴施設。
都会の中心にありながら、地下1700mから湧き出る天然温泉を楽しめる。
天然温泉を使用した露天風呂・大浴槽のほか、炭酸泉・酸素泉を導入するなど、美容に効果が高い様々な種類のバスを揃えている。
その他、低温サウナや岩盤浴、南国のリゾートを思わせる開放的な休憩スペース、ボディケアサロン、レストラン&カフェなどもあり、一日中楽しめる。

天然温泉や岩盤浴など、美容効果が高い様々な設備が揃う都心のリゾート
天然温泉や岩盤浴など、美容効果が高い様々な設備が揃う都心のリゾート

5. 【神奈川】箱根湯寮

箱根湯本から無料送迎バスで約3分、箱根の豊かな自然を満喫できる古民家風の日帰り温泉施設。湯は箱根七湯のひとつ「塔之沢温泉」を源泉としたアルカリ性単純温泉で、肌あたりがやわらかく「美肌の湯」とも称される。
大浴場は男女ごとに露天風呂や内湯のほか、信楽風呂や岩風呂、サウナなど多彩なラインナップ。畳敷きの休憩室もあり、湯上りに素足でゆっくりとくつろげる。

貸切個室露天風呂は全19室、箱根湯本の自然豊かな日帰り温泉施設
貸切個室露天風呂は全19室、箱根湯本の自然豊かな日帰り温泉施設

6. 【大阪】金の湯

日本三古泉に数えられ、豊臣秀吉も愛した由緒ある有馬温泉
赤褐色の「金泉」と無色透明の「銀泉」、2種の泉質のうち「金泉」が気軽に楽しめる日帰り入浴施設が「金の湯」だ。
館内には、男風呂として使用されている「一の湯」と、女風呂の「二の湯」、2つの浴室がある。「一の湯」は、有馬温泉の伝統工芸品に欠かせない竹をイメージされている。
「二の湯」は、紅葉の名所として知られる有馬の瑞宝寺公園のモミジがテーマ。

有馬温泉の「金泉」を、日帰りで気軽に
有馬温泉の「金泉」を、日帰りで気軽に

7. 【京都】嵐山温泉 風風の湯

京都の人気観光地・嵐山エリアに佇む和の湯宿「京都嵐山温泉 花伝抄」の外湯。
3種類の浴槽を備え、内湯では肌に優しい弱アルカリ性の天然温泉を楽しめる。
気泡が毛穴の汚れや老廃物を取り除き、血行促進が期待できる「シルキー湯」も見逃せない。
「露天岩風呂」では、嵐山の星空を眺めながら、温泉に浸かる贅沢な時間を過ごせる。

京都嵐山温泉 花伝抄の外湯「風風の湯」
京都嵐山温泉 花伝抄の外湯「風風の湯」

8. 【広島】アジアンリゾート・スパ シーレ

週末は24時間営業の、天然温泉が楽しめるスパリゾート。地下1,000mから湧出するお湯は塩分濃度が濃く、保湿効果も抜群なので身体を芯からポカポカと温め、旅の疲れをやさしく癒やしてくれる。タオルなどのレンタルもあるので(別途料金要)、手ぶらOKなのもうれしい。
天然温泉は、インテリアの細部にまでこだわったアジアンテイストの主浴室や、洞窟を模した神秘的な仁王洞と和をイメージした開放感あふれる観音泉の2つの露天風呂で堪能できる。

地下1,000mから湧出する天然温泉を、バリエーション豊かなゾーンで楽しめるスパリゾート
地下1,000mから湧出する天然温泉を、バリエーション豊かなゾーンで楽しめるスパリゾート

9. 【愛媛】道後温泉本館

日本書紀」にも記され、日本最古と言われる道後温泉は、愛媛の中でも特に人気の観光スポットである。
脚を痛めた白鷺が道後温泉で傷を癒やしたという伝説が残されている。
アルカリ性単純泉の湯質は、肌に優しいなめらかなお湯で、刺激が少なく湯治や美容にも適している。
また、道後温泉本館は国の重要文化財にも指定されており、歴史を感じさせる壮麗な建築物。

「日本書紀」にも登場し、日本最古といわれている温泉
「日本書紀」にも登場し、日本最古といわれている温泉

10. 【大分】竹瓦温泉

別府の市街地は、あちこちに温泉が湧き、別府八湯のひとつにあげられる「別府温泉」として親しまれている。
町なかにはいくつもの共同浴場や温泉宿があり、地元の人は日常的に温泉を楽しむ。
数ある温泉施設のなかでも、特に有名で別府温泉のシンボルとなっているのが、明治12年(1879年)創業の「竹瓦温泉」。
浴場は、歴史と伝統を感じる昔ながらの半地下式。泉質は男湯が塩化物泉で、女湯は炭酸水素塩泉。普通浴場はシャワーがないので、洗髪・洗顔の際は風呂桶を使う。

別府温泉を代表する共同浴場
別府温泉を代表する共同浴場

11. 【沖縄】琉球温泉 瀬長島ホテル 龍神の湯

沖縄・瀬長島に位置する「琉球温泉 瀬長島ホテル」の「龍神の湯」は、日帰りでも楽しめる。
東シナ海に沈む夕日や、空港に飛行機が離着陸する様子を一望できる露天風呂が最大の魅力だ。
露天風呂には、地下1,000mから湧き出す天然温泉を源泉かけ流しを使用している。
立って浸かる「立ち湯」、1人でゆっくり浸かれる「壺湯」、寝ながら温泉に浸かれる「寝湯」など、バリエーション豊かな浴槽も揃う。

開放的な半露天風呂からの眺め
開放的な半露天風呂からの眺め

非日常的な時間を過ごせる!日帰り入浴可能な秘湯3選

より特別な温泉体験を求めるなら「秘湯」がお勧め。
秘湯とは、山間部など人里離れた場所にある温泉のことだ。
昔ながらの建物や自然環境を守っているため、日本の原風景の中で、温泉に浸かって「何もない時間」を過ごせるのが魅力。
数ある秘湯の中でも、特に人気の高い秘湯を3つに厳選して紹介しよう。

1. 鶴の湯温泉

秋田を代表する秘湯、乳頭温泉郷のなかでも特に人気の高い温泉宿。人里離れた山奥にあり、まるで武士の隠れ里のようなたたずまい。
それもそのはず、ここはかつての秋田藩主の湯治場であり、現在客室となっている茅葺屋根の長屋は、2代目藩主佐竹義隆が湯治に訪れた際に、警護の従者の詰め所として使われたもの。
温泉は異なる泉質の異なる白湯、黒湯、中の湯、滝の湯の4つの源泉を8つの風呂で楽しめる。宿の温泉には宿泊しなくても入浴可能だ。

温泉ファンあこがれの山間の秘湯
温泉ファンあこがれの山間の秘湯

2. 谷地温泉

開湯400年以上を誇り、徳島県の「祖谷渓(いやけい)温泉」、北海道の「ニセコ温泉」とともに日本三大秘湯に数えられる青森県の「谷地(やち)温泉」。
昔ながらの湯治場の雰囲気を残した温泉宿で、日本百名山のひとつ八甲田山麓に佇む。
温泉は浴槽の底からポコポコと直接自噴する「足下自噴」。神経痛や関節炎、疲労回復などに効果がある霊泉と言われる38℃の「下の湯」と、不眠症やアトピー、慢性疾患などに効果がある42℃の「上の湯」の二つの湯で堪能できる。温泉は日帰り入浴も可能。

八甲田山麓に佇む日本三大秘湯の温泉宿
八甲田山麓に佇む日本三大秘湯の温泉宿

3. 法師温泉 長寿館

弘法大師が各地を巡っていた折に発見したと伝えられる温泉で、上信越高原国立公園内にある一軒宿。
1875年創業で、多くの文人墨客が宿泊した明治時代の面影をそのまま残す本館と昭和15年(1940)に建てられた別館は国の有形文化財に登録されている。
自然湧出の天然温泉が楽しめるお風呂は、建築から1世紀以上が経つ鹿鳴館風の建物が魅力的な昔ながらの混浴湯「法師乃湯」と、総檜造りの建物に、露天風呂もある男女入れ替え制の「玉城乃湯」、法師川にほど近い場所にひっそりと佇む男女入れ替え制の「長寿乃湯」の3つ。

国の有形文化財に登録される客室棟を有する、秘湯の一軒宿
国の有形文化財に登録される客室棟を有する、秘湯の一軒宿

日本人にとって温泉よりも身近な存在”銭湯”も体験してみよう

「銭湯」とは、地域の住民が気軽に利用できる公衆浴場。
昔から日本の生活に深く根付いてきた施設だ。温泉施設との主な違いは、天然の温泉を使用するかどうか。銭湯では多くの場合、人工的に沸かしたお湯が使われる。
また、温泉施設が観光やリラクゼーションを目的とするのに対し、銭湯は生活に密着した日常的な存在である。
かつては自宅に風呂がない家庭が多く、銭湯は地域の人々にとって欠かせない生活インフラだった。現在でも地元の人との交流や、レトロな雰囲気を楽しみに訪れる人が多い。
富士山の絵が描かれた浴室、昔ながらの番台など、日本らしさを感じられる空間も魅力のひとつ。
全国各地に点在しているため、旅行中に立ち寄れば、その土地ならではの文化や暮らしを身近に体験できる。
観光スポットだけでは得られない、日本の素朴な魅力を知る機会になるだろう。

レトロな雰囲気も魅力の銭湯
レトロな雰囲気も魅力の銭湯

日帰り温泉に関するよくある質問

Q

日帰り温泉のマナーとルールは?

A

浴槽に浸かる前に身体を洗い、裸で入浴するのが最低限のマナーとルールです。

Q

日帰り温泉施設はタトゥーNG?

A

タトゥーがあると利用不可の場合があります。施設のサイトを確認しましょう。

まとめ

この記事では、日帰り温泉の基本や魅力、マナーや持ち物のほか、東京・大阪からアクセスしやすい温泉地や秘湯、さらに観光の合間に立ち寄れる温泉や銭湯まで幅広く紹介してきた。
限られた滞在時間の中でも、日本の温泉文化を手軽に体験できる日帰り温泉は、旅行プランに組み込みやすい選択肢のひとつだ。
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