桜と歴史情緒が織りなす春の絶景!奈良の人気お花見スポット9選
日本で最初に都が置かれた地であり、京都より古い歴史を持つ「奈良」。
歴史的建造物や長い歴史を持つ神社仏閣が多く、日本ならではの風情を感じられるのが「奈良」の魅力。
自然も豊かで、雄大な山並みや広々とした古城跡の風景なども楽しめる。
そんな「奈良」は、昔から桜の名所が多い地域としても知られている。
この記事では、数ある桜の名所の中から人気の高いスポットと見頃をご紹介。
春に古都である「奈良」へ訪れるなら、この記事の内容を参考に、日本の風情と桜が彩る絶景を満喫してほしい。
奈良の桜開花予想
奈良の桜の見頃は、以下の表を参考にしてほしい。
例年の見頃であるため、ある程度前後すると考えておこう。
また、花見スポットによっても見頃は変わるため、詳しくはこれから紹介する各スポットの例年の見頃を参考にしてほしい。
- 開花日
- 3月28日
- 満開日
- 4月4日
【2024年】奈良の開花予想
2024年の「奈良」の桜の開花日と満開日を知りたい方は、以下の表を参考にしてほしい。
見頃は4月5日から4月11日と予想されている。
隣接している大阪・京都の桜の見頃も、ほぼ同じ時期なので、関西の桜を巡る旅に出かけてみよう。
- 開花日
- 3月31日
- 満開日
- 4月5日
- 見頃
- 4月5日から4月11日
参考:ウェザーマップ
日本の風情が漂う春の絶景を満喫!奈良の花見・桜の名所9選
「奈良」の歴史的建造物や神社仏閣は、桜の神秘的な佇まいと相性が抜群。
樹齢の長い大木も多く、美しさと迫力を感じられる桜の名所も多い。
「奈良」が誇る人気の桜の名所を紹介するので、ぜひ記事を参考に桜の名所を巡ってみてほしい。
1. 郡山城跡
奈良県の北部、大和郡山市にある「郡山城跡」。
古都・奈良ならではの歴史ある土地で、16世紀に当時の権力者によって築城された大規模な城郭。
現在、天守は残っていないが、「郡山城跡公園」として散策道が整備された公園となっている。
内堀や石垣など城郭の一部は良好な状態で残されており、門や櫓(やぐら)は復元されているので、16~17世紀の武士がいた時代の雰囲気を味わえる。
春になると、濠に沿って城全体を囲むように植えられた約800本の桜が一斉に開花。
「郡山城跡」全体が桜色に染まる。
桜の開花に合わせて「大和郡山お城まつり」が催され、祭りの期間は夜になるとライトアップ。
ロマンチックな夜桜と城の共演を楽しもう。
- 桜の見頃(例年)
- 3月下旬〜4月上旬
2. 又兵衛桜
奈良県の東側、宇陀市にある有名なシダレザクラ「又兵衛桜」は、16世紀に活躍した武将、「後藤又兵衛」にその名を由来する。
後藤又兵衛は、2,800の兵で約2万の軍勢に挑んだという逸話も残る勇ましい武将だったが、最終的に戦に敗れ、この地に流れ着いたという。
又兵衛の終焉の地という伝説のある場所で咲く「又兵衛桜」は、樹齢約300年、幹周約3m、高さ約13mとかなり大きい。
周囲にめぐらされた石垣から、満開の花をつけた枝が滝のようにしだれる姿は圧巻。周囲に咲く桃や木蓮、菜の花との共演も美しい。
ドラマのオープニングに使われたこともある絵画的な光景を写真に収めようと、シーズンには、5~6万人が訪れる。
開花時期に合わせて「又兵衛桜まつり」も開催される。
- 桜の見頃(例年)
- 4月上旬
3. 大野寺
奈良県の北東部「室生寺」の末寺として西の大門にある「大野寺」。
宇陀川沿いに建てられた寺院で、宇田川の対岸の壁面に、石仏が刻まれていることで有名。
刻まれているのは高さ13.8mの「弥勒磨崖仏(みろくまがいぶつ)」で、800年以上前に彫られたと言われている。
また、「大野寺」には、樹齢300年を超えるシダレザクラが2本、樹齢約100年のシダレザクラが10本以上植えられており、開花時期には多くの人が訪れる。
シダレザクラ越しに眺める摩崖仏は、圧倒的な美しさと迫力がある。
開花の頃には日没から21:00頃までライトアップされ、より一層神秘的。
- 桜の見頃(例年)
- 3月下旬~4月中旬
4. 吉野山
「吉野山」は奈良県の中央部にある「吉野川」の南岸から「大峰山脈」へと続く山稜の総称である。
「金峯山寺」(きんぷせんじ)を中心とする、社寺が点在している地域を指すことも。
ユネスコの世界遺産に「吉野山」を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」が認定されており、「吉野山」の全域が世界遺産に登録されている。
日本一の桜の名所としても知られ、春の吉野山は下千本から徐々に桜が開花してゆき、奥千本まで吉野山全体を美しく彩る。
約3万本もの桜が植えられており、日が沈むと桜はライトアップされ、幻想的で風光明媚な雰囲気に包まれる。
- 桜の見頃(例年)
- 3月下旬〜4月中旬
5. 奈良公園
貴重な歴史的文化遺産である、春日大社、興福寺、東大寺、奈良国立博物館、正倉院等々と、これらをとりまく雄大で豊かな緑の自然美を楽しめる公園。
街の中心部に位置しており、各観光スポットへのアクセスの良さも魅力。
「春日山原始林」(特別天然記念物)をはじめとし、「奈良のシカ」「春日神社境内ナギ樹林」「知足院ナラノヤエザクラ」「ルーミスシジミ棲息地」など多くのものが天然記念物に指定されている。
広大な敷地の随所に約1,700本もの桜も植えられており、3月下旬から5月上旬まで、品種の違う桜が時期をずらして咲き誇る。
奈良公園といえば野生の鹿。春には満開の桜の下に鹿が群がる、のんびりとした風景が見られる。
奈良公園は桜のライトアップは無いが、浮見堂と鷺池がライトアップされるため、その灯りにぼんやりと照らされる桜も美しい。
- 桜の見頃(例年)
- 3月上旬〜5月上旬
6. 総本山 長谷寺
自然豊かな山々に囲まれる日本有数の観音霊場。
大和国から伊勢国へと続く初瀬街道の中腹に建ち、「隠国(こもりく)の泊瀬(はつせ)」と『万葉集』にも詠まれている。
399段の長い登廊を登り終えると本堂へ辿り着く。
国宝に指定されている入母屋造本瓦葺の本堂は断崖絶壁に建てられ、正面にせり出した舞台造りから見事な絶景が眺められる。
桜の開花時期に本堂の舞台に上がれば、境内に咲き誇る約1000本もの桜を一望できる。
3月下旬から5月上旬という比較的長い期間にわたって、ソメイヨシノや山桜、ナラノヤエザクラなどの、様々な品種の桜が代わる代わる花開く様子を楽しめるのも魅力。
- 桜の見頃(例年)
- 3月上旬〜5月上旬
7. 安倍文殊院
日本最古の寺院のひとつ。645年の大化改新の際に左大臣となった安倍倉梯麻呂(あべのくらはしまろ)が安倍一族の氏寺として建立。
奈良時代の遣唐使・安倍仲麻呂や平安時代の陰陽師・安倍晴明が出生した寺院としても知られている。
春になると境内に植えられた、約500本のソメイヨシノが一斉に開花。
安倍晴明公の天文観測の地として知られる展望台に上って、桜の開花時期に境内を眺めれば、眼下に一面広がる桜の花々を楽しめる。
さらに、遠くに大和三山(やまとさんざん)も見られ、雄大で開放的な眺望を楽しめる。
- 桜の見頃(例年)
- 3月下旬〜4月上旬
8. 大神神社
大物主大神(おおものぬしのおおかみ)を祀る日本最古の神社で、三輪山を御神体とする。
本殿はなく、拝殿の奥の三ツ鳥居を通して三輪山を拝むという形式は、原初の神祀りの姿を今に伝える。
三ツ鳥居と1664年に徳川家綱公によって再建された拝殿は国重要文化財に指定。
境内と神社周囲には、約100本のソメイヨシノ・シダレザクラ・ヤマザクラがある。
拝殿北西側の小高い丘に展望スポットがあるので、その場所から境内に咲く桜を眺めるのがお勧め。
神山である三輪山に咲く桜が、大鳥居や大和三山と雄大な美の競演を見せてくれる。
- 桜の見頃(例年)
- 3月下旬〜4月中旬
9. 壷阪寺
南に桜の名所吉野山、北に万葉のふるさと奈良盆地を望む、壺阪山の山上に建つ古刹。
平安時代の「枕草子」や「今昔物語集」などにも名が挙げられている、大和の名所の一つだ。
寺蔵の「南法花寺古老伝」によれば、この山で修行していた元興寺の弁基上人が、大宝3年(703)に愛用の壺を坂の上の庵に納め観音像を刻んで祀ったことが創建の由来とされている。
桜名所として知られている壷阪寺では、春になると壷阪大仏を包み込むように桜が咲き誇り、約300本の桜が境内伽藍を包み込むようになる。
- 桜の見頃(例年)
- 3月下旬〜4月上旬
奈良と併せて京都の桜の名所も巡ろう
桜の季節に奈良を訪れたのなら、隣の京都にも足を延ばしてほしい。
桜に彩られた春の京都も絶景の宝庫。
京都も奈良と同様、古都ならではの歴史的建造物や神社仏閣との桜の競演が楽しめる。
奈良から京都までは、JRや近鉄電車を使えば1時間もかからずアクセスできる。
京都の桜も気になるという方は、是非この記事を読んでみてほしい。
奈良の桜の名所に関するよくある質問
Q
奈良の桜の見頃は?
桜の品種や地域により若干異なりますが、ピークは3月下旬から4月上旬です。
Q
奈良で桜の名所が多いエリアは?
奈良公園の周辺である奈良市の市街地と、吉野山の周辺です。
まとめ
この記事では、奈良で人気の桜の名所と桜の見頃を紹介してきた。
歴史的建造物や神社仏閣に桜の神秘的な美しさが加わり、幽玄な風景を作り出す、その景観は古都・奈良ならでは。
また、奈良には自然も多いので、山並みや他の植物と桜の競演も見応えがある。
春の奈良に訪れるなら、ぜひ桜の名所を巡ってみてほしい。
もっと「奈良」の魅力を知りたい方は、奈良の定番観光スポットを紹介している、以下の記事もチェックしよう。