【秋田旅行ガイド】色濃く残る伝統文化・風習を肌で感じよう
本州で北から2番目に位置し、日本海に面する「秋田」。
山岳も多く、季節によって表情を変える雄大な自然景観を楽しめる。
有形・無形の文化財が数多く残り、日本の伝統文化を感じられる地域でもある。
この記事では日本の魅力を様々な角度から感じられる「秋田」の魅力と、旅行するうえで知っておくべき知識、お得な情報を紹介する。
この記事を読めば秋田旅行の具体的なイメージが湧き、充実した旅行プランが組めるだろう。
数多くの有形・無形文化財が魅力の「秋田」
本州の最北端の「青森県」から南西側につながり、西は日本海、東は奥羽(おうう)山脈を境に岩手県と接する「秋田」。
面積は広いが山深い地域も多く、人口密度は北海道に次いで、2024年時点では日本で3番目に低い。
独特の風習が残る地域が多く、日本で最も「重要無形民俗文化財」が多い。
鬼や妖怪のような恐ろしい扮装をした青年が暴れ回り、厄を払う奇習「なまはげ」や、東北三大祭りのひとつである「竿燈(かんとう)まつり」など、珍しい行事も各所で見られる。
さらに、春の「角館(かくのだて) 桜まつり」、夏の「大曲の花火」、冬の「横手のかまくら」など、季節ごとに楽しめる美しい風景やお祭りもある。
秘湯の雰囲気を残す温泉地や、遺跡、自然が生み出す唯一無二の景観が望める絶景スポットなど、さまざまな角度で自然と歴史を体感できるのも魅力のひとつだ。
また、豊かな食材を活かした独特な食文化も楽しめる。
それらに加えて、「秋田犬」の産地としても有名だ。
「ハチ公」の犬種としても知られる「秋田犬」は、均整のとれた体とアーモンド型の目が可愛らしく、世界中の犬好きから注目されている。
秋田の平均気温と着衣例
日本の中でも北部に位置する秋田県は、比較的寒冷な気候の地域と言える。
冬は気温が0℃以下の日が多く、県内全域が豪雪地帯に指定されているほど、多くの雪が降る。
特に内陸部は雪が多く、特別降雪地帯に指定されている。
夏は30℃を超える日もあり、特別に涼しいというわけでもない。
秋田の月別平均気温
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
平均気温(度) | 0.4 | 0.8 | 4.0 | 9.6 | 15.2 | 19.6 | 23.4 | 25.0 | 21.0 | 14.5 | 8.3 | 2.8 |
秋田の季節ごとの着衣例
- 春(3月 - 5月): 厚手のジャケットやコート
- 夏(6月 - 8月):Tシャツ、長袖のシャツ
- 秋(9月 - 11月): セーターやカーディガン
- 冬(12月 - 2月): コート、ウールスーツ、厚手のセーターやジャケット
秋田へのアクセス
日本で人気の観光都市、「東京」から秋田へは、飛行機で1時間程度。新幹線なら4時間弱だ。
目的のスポットへのアクセスや便数などを考慮し、都合の良い交通手段を選択しよう。
「大阪」からなら飛行機で1時間30分程度。
新幹線だと7時間ほどかかってしまうので、飛行機でアクセスすることを勧める。
東北の中心地「仙台」からであれば新幹線で2時間半程度。
秋田には「秋田空港」があり、国際線が就航しているため、台湾からは直接アクセスできる。
秋田空港から主要駅へのアクセス
ここでは秋田の空の玄関である「秋田空港」を起点とする、「秋田駅」へのアクセスを紹介する。
秋田の移動拠点は「秋田駅」となるので、空港からのアクセスをしっかり把握しておこう。
- 経路
- 「秋田空港」から空港連絡バスに乗り「JR秋田駅前」バス停下車
- 所要時間
- 約40分
秋田の主要交通手段
秋田市内をはじめとした市街地や、「角館」周辺など各エリアの有名観光スポットであれば、鉄道・バスといった公共の交通機関だけでも充分に旅行できる。
しかし、秘境と呼ばれる場所や奥深い自然の中にあるスポットには、タクシーかレンタカーの利用が必要となる。
秋田旅行前に知っておくべき8つのエリアの魅力
一口に「秋田」と言っても面積は広く、沿岸部と内陸部、北部と南部では全く特徴が異なる。
そのため、地理的・文化的な観点から分けた8つのエリア、それぞれの魅力と見どころを紹介していこう。
四季折々の自然美を堪能できる「十和田・八幡平エリア」
秋田の北東端で、岩手と青森と接する「十和田(とわだ)・八幡平(はちまんたい)」エリア。
山と渓谷の織りなす、迫力ある絶景が楽しめる「十和田八幡平国立公園」では、四季を通して雄大な自然美が存分に味わえる。
特筆すべきは、冬から春にかけての雪解けの頃。
公園内にある「鏡沼」では、沼を覆う雪と雪解け水が、龍の眼のような神秘的な水面を作り出す「ドラゴンアイ」と呼ばれる珍しい光景が見られる。
また、「八幡平温泉郷」や「湯瀬温泉郷」をはじめとする、天然温泉が湧き出す温泉街が多いのもこのエリアの特徴。
鉱山で栄えた地域の名残を残す「小坂鉱山事務所」や、19世紀の芝居小屋である「康楽館」など、古き良き日本の雰囲気を味わえるスポットも点在している。
他では見られない絶景に出会える「大館・阿仁・森吉エリア」
秋田県の北部中央「大館(おおだて)・阿仁(あに)・森吉」エリア。
多種多様な高山植物が生息する「森吉山」では、秋の紅葉をはじめ、四季折々の美しい景観が望める。
花の百名山としても知られる「森吉山」では、冬季になると巨大な樹氷が見られる。
また、映画にもなった忠犬・ハチ公の故郷として知られる「大館市」には、秋田犬に関する展示やグッズを購入できる「秋田犬の里」があり県内外から犬好きが集う。
他にも、世界最大の太鼓「綴子(つづれこ)大太鼓」を打ち鳴らす伝統行事や、車窓から豊かな自然が臨めるローカル鉄道「秋田内陸縦貫(じゅうかん)鉄道」など、多様な魅力が詰まったエリア。
自然の神秘・日本の伝統を堪能できる「白神・能代・男鹿エリア」
男鹿(おが)半島を含む秋田県の北西端の日本海に面する地域、「白神・能代(のしろ)・男鹿」エリア。
青森県境にある「白神山地」は、世界自然遺産に登録されている。
白神山地のふもと、秋田県側の「藤里町」には、白神山地世界遺産センター「藤里館」があり、白神山地の神秘を存分に体感できる。
秋田を代表する奇祭「なまはげ」が受け継がれている地域としても有名。
「なまはげ」について展示された「なまはげ館」があるので、行事のシーズンでなくても、「なまはげ」について学べる。
また、美しい砂浜「釜谷浜(かまやはま)」やアジサイの名所である「雲昌寺」なども人気を集めている。
自然の神秘と迫力、伝統文化を味わえるエリアだ。
秋田の玄関口となる「秋田エリア」
「白神・能代・男鹿エリア」の南、秋田県の西側中央は秋田市を含む、最も都会的なエリアだ。
新幹線が発着する「秋田駅」や、空の玄関口「秋田空港」のある利便性の高さと、城下町ならではの景観の美しさが共存した秋田市。
東北三大祭りのひとつであり、国重要無形文化財でもある「秋田竿燈まつり」が開催されるのも白神・能代・男鹿エリア。
城跡につくられた「千秋公園」をはじめ、「秋田市民市場」や「五城目(ごじょうめ)の朝市」など、公共の交通機関だけで周れる観光スポットがたくさんある。
そのため、レンタカーの利用が難しい方の旅行に適したエリアといえる。
海と山の魅力が凝縮された「由利本荘・鳥海エリア」
秋田県の南西端で山形県と接している「由利本荘(ゆりほんじょう)・鳥海(ちょうかい)」エリア。
秋田県内でもっとも広い由利本荘市は、日本海側から山間部まで含み、海の幸と山の幸を一度に楽しめる。
鳥海山からの澄み切った伏流水を利用して作られる日本酒も有名で、酒蔵も多い。
日本海に沿った国道には道の駅が点在し、近海で獲れる水産物や、山間部で獲れる山菜、新鮮な地場野菜が販売されている。
山々や海が織りなす絶景だけでなく、海と山のアクティビティー両方が楽しめるのもこのエリアの魅力だ。
絶景・秘湯の集まる「大曲・角館・田沢湖エリア」
秋田県の中央、内陸部にある「大曲・角館・田沢湖」エリア。
歴史ある武家屋敷と桜並木が美しく、「みちのくの小京都」と言われる「角館」や、瑠璃色の湖面が神秘的な「田沢湖」など美しい景観のスポットがたくさんある。
大仙市の大曲では、毎年8月の最終土曜に「全国花火競技大会」が行われ、国内外から多くの人が集まる。
次々に上がる花火を、河川敷から眺めてみよう。
また、古き良き日本の湯治場にタイムスリップしたような雰囲気が味わえる「乳頭温泉郷」など、秘湯が多いエリアでもある。
雪景色と日本酒に癒される「横手・増田エリア」
内陸部の南「横手・増田」エリア。
内陸部にあるため、豪雪地帯となっており、横手市では「横手のかまくら」という、およそ450年も続く小正月の行事がある。
「かまくら」とは雪で作られた小さな洞。
その中で水神様を祀り、甘酒やお餅を用意して客人をもてなすという雪国ならではの独特の風習だ。
また、水がきれいであり、米の特産地であるため、酒蔵も多い。
横手市の増田地区は、「内蔵」という豪華な意匠が自慢の蔵があり、昔ながらの町並みも残されている。
レトロな雰囲気が好きな人が多く訪れるエリアだ。
日本の原風景と伝統文化が色濃く残る「湯沢・栗駒エリア」
内陸部の南端で、山形・岩手・宮城と接する「湯沢・栗駒」エリア。
湯沢市には「小安峡」や「川原毛地獄」など、温泉や大地の息吹を感じられるスポットが多い。
また、「稲庭(いなにわ)うどん」や「川連(かわつら)漆器」といった、山深い豪雪地で、大切に育まれた食文化と伝統産業が多く遺っているのも魅力だ。
見応えある伝統的な祭りも多く、「羽後町」の「西馬音内(にしもない)盆踊り」は日本三大盆踊りのひとつに数えられる。
篝火が灯された中で、長い年月受け継がれてきた独特の衣装を身に纏って踊る様子は、妖艶で幻想的。
他にも日本の原風景が残る「東成瀬村」など、日本の山村で受け継がれてきた文化や産業を体感できるエリアだ。
秋田を満喫するために必要な日数
秋田を旅行しようと思ったら、何泊で計画すれば良いか、気になるだろう。
秋田はエリアごとに観光スポットが点在しており、それぞれの移動距離が長いので、2泊3日以上は必要となる。
短期間では旅行プランをしっかり組み立てないと、多くの観光スポットを巡るのは難しい。
秋田の魅力を凝縮した1泊2日モデルコース
短い日数しか確保できない方向けに、ここからは秋田の人気観光スポットを巡る1泊2日のモデルコースを紹介しよう。
歴史ある街並み・伝統工芸・文化・グルメに温泉と、秋田の魅力を凝縮したモデルコースとなっているので、ぜひ参考にしてほしい。
各スポット間は距離が長いので、移動には時間がかかることを念頭に置いていただきたい。
1日目:秋田に残る歴史と温泉を満喫
1日目は「大曲・角館・田沢湖」エリアを巡る。
観光スポットの充実したエリアなので、日本情緒溢れる街並みと神秘的な湖面の湖、温泉地巡りと多様な楽しみ方ができる。
日本の歴史や伝統を感じられるスポットが特に多く、日本ならではの体験ができるだろう。
9:00 JR角館駅からスタート
モデルコース1日目のスタートは、秋田駅から新幹線に乗って約45分のJR角館駅から。
歩いて約15分で最初の観光スポットである「武家屋敷通り」に到着する。
9:15 日本の歴史を感じる「武家屋敷通り」を散策
黒塗りの板塀が特徴の通りは「武家屋敷通り」と呼ばれ、しだれ桜や樹々が彩る町並みは、四季それぞれの魅力を演出し、歴史が育んだ美しさを感じられる。
通りには江戸時代(1603年〜1868年)から続く6軒の「武家屋敷」があり、その中でも特に有名なのが、秋田県指定文化財にもなっている「角館歴史村 青柳家」だ。
敷地はとても広く、母屋、武器庫、武家道具館等様々な建物を見学できる。
建物の中には、代々大切に守り続けてきた武具や美術品などが、三万点も公開されている。
武家屋敷通りの美しい景色を楽しみ、武士が住んでいた屋敷を見学し、日本の歴史と美しさを満喫しよう。
10:10 「角館樺細工伝承館」で伝統工芸の美しさを感じる
角館歴史村 青柳家の見学を終えたら、歩いて約3分の「角館樺細工伝承館」へ。
角館の伝統的工芸品「樺細工」の振興のため、また観光の拠点として、昭和53(1978)年に開館した伝承館。
樺細工とは、ヤマザクラの樹皮を用いて作られる工芸品で防湿、抗菌性などに優れ、茶筒や小箪笥、お盆などに使われる。
伝承館は武家屋敷をイメージしたもので、館内には樺細工を中心に工芸品の展示や販売コーナーがあり、樺細工の製作実演、制作体験なども行われる。
角館の歴史を建造物や街並みなどの景色だけでなく、文化的な側面からも楽しもう。
11:00 レトロな雰囲気漂う「あきた角館 西宮家」でランチを味わう
角館樺細工伝承館で伝統工芸の魅力を堪能したら、歩いて約15分の「あきた角館 西宮家」へ。
「西宮家(にしのみやけ)」とは、秋田を治めていた「佐竹家」の直臣であった名家。
その「西宮家」の屋敷跡をレストランや和雑貨ショップにリノベーションしたのが「あきた角館西宮家」。
100年以上前に建てられた母屋と5棟の蔵を復元した、施設内はレトロな雰囲気に満ちており、女性を中心に人気を集めている。
庭園を眺めつつ、蔵巡りを楽しんだら、「れすとらん北蔵」でランチにしよう。
看板メニュー「比内地鶏(ひないじどり)の親子丼」をはじめ、秋田の食材を使った秋田ならではのグルメを味わおう。
12:00 「安藤醸造 本店」で伝統の味をお土産に
あきた角館 西宮家でランチを食べたら、歩いて約5分の場所にある「安藤醸造 本店」へ向かおう。
創業から約170年、味噌・醤油・漬物などを製造し続けてきた角館の老舗「安藤醸造」。
歴史ある城下町で育まれた伝統の味をその場で味わえたり、お土産に買って帰ったりできる。
伝統的な製法で作られており、無添加・天然醸造の味噌や醤油、漬物はとてもヘルシー。
本店の中には東北で最古といわれている「座敷蔵」や「文庫蔵」が170年以上前の姿のまま残されている。
見学できるので、日本情緒の溢れる空間をのぞいてみよう。
13:25 「田沢湖」の絶景をバスの車窓から眺める
「安藤醸造 本店」でお土産を購入したら、最寄りの「JR角館駅」まで歩いて戻ろう。
新幹線に乗車し、JR田沢湖駅で下車。
駅前で13時25分発の路線バス・田沢湖一周線に乗ろう。
田沢湖は、日本で最も深い423.4mの水深を誇る湖。
息を呑むほど美しいコバルトブルーの湖面を持つ湖は、日本百景にも選ばれる秋田県の景勝地だ。
田沢湖一周線のバスなら観光スポットで一定時間停車するため、短時間で田沢湖の景色と湖畔の観光スポットを満喫できる。
車窓から田沢湖の景色を楽しみつつ、湖畔の観光スポットの魅力も堪能しよう。
15:10 「乳頭温泉郷」に点在する名湯を巡る
路線バス・田沢湖一周線をバス停「田沢湖畔」で下車し、乳頭線・駒ヶ岳線のバスに乗り換えよう。
バス停「乳頭温泉」を降りたら、秘湯ファンあこがれの温泉郷である「乳頭温泉郷」へ到着。
乳頭温泉郷は、十和田・八幡平国立公園内の乳頭山山麓にある温泉の総称。
鶴の湯、妙乃湯、黒湯、蟹場、孫六 、大釜、休暇村乳頭温泉郷の7つの一軒宿からなる。
乳頭温泉郷内を湯巡りできる「湯めぐり帖」を購入し、泉質も景色も全く異なる温泉を入り比べてみよう。
17:30 秘湯「鶴の湯温泉」で非日常を満喫
乳頭温泉郷の温泉を巡ったら、1日目の宿であり、乳頭温泉郷の代名詞でもある「鶴の湯温泉」へ。
温泉は異なる泉質の異なる白湯、黒湯、中の湯、滝の湯の4つの源泉を8つの風呂で楽しめる。
宿泊は、茅葺き屋根の本陣の客室がお勧め。
囲炉裏が切ってあり、食事はここで名物の山の芋鍋をかけたり、川魚を炭火にかざしたりと、昔ながらの日本の生活を体験してみよう。
2日目:秋田の多様な魅力を肌で感じる
2日目は秋田県の内陸部南、「横手・増田」エリアを巡る。
この地ならではの麺料理を食べたり、「マンガ原画」に特化した美術館を巡ったり、秋田のカルチャーが詰まったテーマパークで遊んだり、より多角的に秋田を楽しめる。
9:10 アルパカこまくさバス停からスタート
鶴の湯温泉の最寄りであり、送迎してもらえる「アルパカこまくさバス停」から2日目はスタートする。
バスで田沢湖駅へ向かい、電車を乗り継いで十文字駅へ。
駅から歩いて約15分の場所にある、秋田のご当地ラーメンの名店へ向かおう。
12:00 「元祖十文字中華そばマルタマ」でご当地ラーメンを味わう
秋田県のご当地ラーメン「十文字中華そば」の発祥店である「マルタマ」。
1935年創業の老舗で、十文字駅からも近くアクセス良好。
スープは魚介の出汁が使われており、透き通ったあっさり風味の醤油味。
麺は細く縮れており、スープとよく絡むものの、そばのようにスルスル食べられるのが特徴。
元祖十文字中華そばの他には、野菜がたっぷり入った「五目中華」やドカンとお肉が乗った「焼肉中華」などメニューも豊富。
夏季限定の「冷やし中華」と冷たいスープで味わう十文字中華そば「冷っこい中華」もあるので、夏に訪れたら試してほしい。
13:50 伝統的な建物が並ぶ「中七日町通り」を散策
十文字ラーメンを堪能したら、十文字駅まで戻り駅前のバス停からバス停「増田蔵の駅」へ向かおう。
バス停から降りれば、「中七日町通り」に到着。
中七日町通りには明治から昭和時代の商家の町屋が軒を連ね、この地の繁栄を今に伝えている。
町屋は積雪対策で外に出ず行き来ができる、「内蔵」という独特の建築様式となっており、見学可能な建物も多い。
中七日町通りで最古の土蔵作りのお店「佐藤又六家」、特産品も購入できる「増田観光物産センター蔵の駅」に足を運び、当時の暮らしぶりを肌で感じてみよう。
14:30 「横手市増田まんが美術館」でマンガの世界に浸る
中七日町通りの散策を終えたら、歩いて約5分の場所にある「横手市増田まんが美術館」へ。
1995年にオープンした「マンガ原画」に特化した美術館で、漫画家が心血を注いで描いてきた原画の保存と展示を第一のテーマとし、180名以上の漫画家の40万枚以上におよぶ原画を収蔵している。
常設展示室・マンガ文化展示室・マンガの蔵展示室を巡り、名作マンガの名シーンや文化としてのマンガの魅力を楽しもう。
オリジナルグッズが揃うミュージアムショップで、お土産を購入するのも忘れずに。
16:00 「秋田ふるさと村」で地域の魅力に浸る
マンガの魅力を堪能したら、タクシーに乗って「秋田ふるさと村」へ。
秋田ふるさと村は東京ドーム4つ分の広い敷地に、秋田ゆかりの美術や文化、グルメまで、楽しい施設が集まったテーマパーク。
大人も子供も遊べるアトラクションはもちろん、伝統工芸品やご当地グルメに触れ合える施設もある。
秋田旅行で思い残すことがないように、秋田の魅力を遊びながら全力で感じよう。
秋田旅行で外せないご当地グルメ3選
内陸部の山の幸と日本海沿岸の海の幸が豊富な秋田は、独特の文化の中で育まれてきた伝統的なグルメが豊富。
水も清らかで米どころとしても有名な、秋田ならではのグルメの中でも、絶対外せないお勧めのグルメを厳選して3つ紹介する。
秋田を旅行するときは、これから紹介するものを食べてみてほしい。
1. きりたんぽ鍋
秋田グルメの代表といえば「きりたんぽ鍋」。
炊いたうるち米をすり潰し、棒の先に巻きつけて焼いた「きりたんぽ」を、肉や野菜と一緒に煮る鍋料理。
秋田県の特産「比内地鶏」で出汁をとるのが一般的だが、味付けは地域や店によって微妙に異なる。
「きりたんぽ」を鍋に入れるときは、棒から外し切って入れる。
出汁をよく吸って味が沁みた、素朴な食感の「きりたんぽ」は、子どもからお年寄りまで幅広く愛される秋田のソウルフードだ。
2. 稲庭うどん
日本各地にご当地うどんは存在するが、秋田県のご当地うどんは「稲庭うどん」。
手延べ製法により作られる平らな細麺で、コシがしっかりしていて、のどごしが良いことが特徴。
製法や産地が限定されていて、それ以外のものは「稲庭うどん」を名乗ることはできない。
出汁や具材などは店により異なるが、なめらかな舌ざわりと、つるつるとした食感の麺は共通だ。
秋田を旅行するなら、本場の稲庭うどんを食べてみてほしい。
3. 横手やきそば
全国にある庶民派グルメの中から1位を決める大会「B-1」グランプリで優勝しているのが「横手市」のご当地グルメ「横手焼きそば」だ。
比較的甘口の出汁入りウスターソースで味付けされ、キャベツや豚ひき肉、店によってはホルモンなどの具材が入れられる。
お店によっては、その店のオリジナルソースが加えられることもある。
1番の特徴は片面焼きの目玉焼きが乗せられること。
また、福神漬けを添えるのも特徴のひとつだ。
目玉焼きの黄身を崩しながら、ソースと和えつつ食べるとまろやかな味のグラデーションが楽しめる。
蒸したちぢれ麺ではなく、茹でたストレート麺が使われているのも特徴的。
春の秋田旅行で訪れるべき桜の名所
春に秋田を旅行するなら、桜の名所も旅行プランに加えよう。
春にしか見られない、一生の思い出に残る美しい光景が見られるだろう。
緑色の松林が広がる真人山(まとさん)を背景にして、満開の桜が沼を囲むように咲き誇る「真人公園(まとこうえん)」。
かつて秋田を治めていた「佐竹氏」の居城跡と、約760本の桜の共演が荘厳な雰囲気を醸し出す「千秋公園」。
武家屋敷通りの黒板塀に、シダレザクラが降りそそぐように咲き誇る、日本美の極みのような光景が望める「角館の武家屋敷」など、数々の桜の名所がある。
秋田の例年の桜の開花日と満開日、見頃は以下の表を参考にしてほしい。
しかし、その年の気候や気温、スポットによって開花日と満開日、見頃は前後するので、出発前に確認しておこう。
- 開花日
- 4月17日
- 満開日
- 4月22日
- 桜の見頃
- 4月22日〜4月28日
参考:気象庁 さくらの開花状況
参考:気象庁 さくらの満開状況
雄大な自然景観が色とりどりに染まる秋田の紅葉の名所
秋田には、桜だけでなく紅葉の美しい絶景スポットも多い。
秋に旅行するなら、紅や黄金色に染まる雄大な自然景観を見に行こう。
渓谷に架かる「神の岩橋」から望む、エメラルグリーンの川面と色づいた木々の共演が美しい「抱返り渓谷」。回顧(みかえり)の滝と紅葉の共演も、絵画的で美しい。
「屏風岩(びょうぶいわ)」と呼ばれる巨大な岩壁が連なる光景に、真っ赤な紅葉が映える「きみまち阪県立自然公園」。
断崖絶壁が大量の紅葉に彩られた迫力ある光景が広がる「三途川渓谷」など、スケールの大きな紅葉スポットが多い。
紅葉の見ごろは、その年の気候や気温、スポットによって前後するので、旅行前に紅葉情報をチェックしよう。
秋田旅行に関するよくある質問
Q
秋田を旅行するのにお勧めの季節は?
雄大な自然景観が桜や紅葉に彩られる春か秋がお勧めですが、参加したい祭りがあれば、その時期を狙って旅行プランを組みましょう。
Q
親子旅行でお勧めの秋田の観光スポットは?
秋田ふるさと村なら、秋田カルチャーを体感しながら子どもから大人まで楽しめます。
まとめ
この記事では秋田の代表的な観光スポットとエリア別の特徴、具体的なモデルコースなど、秋田旅行に必要な情報を幅広く紹介してきた。
雪深い地で育まれた独特の伝統文化、歴史ある街並み、ご当地グルメに温泉など、日本情緒をたっぷり味わえる秋田。
そんな秋田の観光スポットをもっと知りたい方は、この記事を読んで旅行のイメージを膨らまそう。