
豊かな自然と伝統文化を感じよう!青森の定番観光スポット20選
世界遺産の白神山地をはじめとする山々や、三方を海に囲まれた自然豊かな青森。
青森では自然だけでなく、日本の伝統文化を感じられる観光スポットや祭も楽しめる。
300年近い歴史を誇る「青森ねぶた祭り」は、200万人を超える人々が参加する、大人気のお祭り。毎年8月初旬に行われるため、「青森ねぶた祭り」が開催される期間に合わせて青森を訪れるのもお勧めだ。
「青森ねぶた祭り」を軸に、今回ご紹介する青森の自然と伝統文化が楽しめる観光スポットを巡る観光プランを作ってみよう。
青森ってどんなところ?
東北地方で本州の最北端に位置する青森県。
北・東・西と三方を海に囲まれているのに加え、世界遺産の白神山地をはじめ八甲田山など山も多く、その豊かな自然が青森の魅力の一つだ。
また、青森県には縄文時代の遺跡が数多くあったり、280年の歴史がある「八戸三社大祭」、800年前に始まった「えんぶり」、300年近い歴史がある「ねぶた祭り」など、日本の伝統と文化を今もなお感じられる。

青森のおすすめの観光シーズンは?
青森観光で自然を楽しみたいなら、過ごしやすい気温の4月から5月がお勧め。
山々にうっすらと残る雪と、青々とした木々や菜の花などの花といった冬と春の美しい風景が同時に楽しめるはずだ。
国内でも人気が高いお祭り「青森ねぶた祭」を見たいなら、8月初旬に青森を観光しよう。
青森の季節ごとの着衣例
- 春(3月 - 5月): 厚手のジャケットやコート
- 夏(6月 - 8月):Tシャツ、長袖のシャツ
- 秋(9月 - 11月): セーターやカーディガン
- 冬(12月 - 2月): コート、ウールスーツ、厚手のセーターやジャケット
青森への移動方法は?
青森県には「青森空港」と「三沢空港」があるため、同じく空港がある東京・大阪・名古屋からは1時間〜1時間30分程度で移動できる。
青森空港には国際線もあるため、海外からもアクセスしやすい。
また、新幹線や高速バスでも移動可能なため、様々な移動手段でアクセス可能だ。
青森観光の主要交通手段
青森県内の主な交通手段は鉄道とバスだ。
鉄道はJRが5線、その他の路線も3線あり、バスと合わせて利用すれば、観光地までの移動で不便を感じないはず。
青森を最大限に楽しめる!定番観光スポット20選
青森観光なら、縄文時代の遺跡や300年近い歴史を持つねぶた祭など、日本の伝統・文化を感じられる観光スポットやお祭りは外せない。
また、青森には温泉地があるため、観光で疲れた身体を温泉で癒すこともできる。
青森を訪れる際は、ぜひ今回ご紹介する青森の魅力が詰まった、定番観光スポットへ足を運んでみてほしい。
1. 青森ねぶた祭
毎年8月2日から7日の7日間、青森市内で開催され、例年300万人もの人が訪れる「青森ねぶた祭」。起源は奈良時代(710〜794)に遡ると考えられる歴史ある祭で、国の重要無形民俗文化財にも指定される東北三大祭のひとつだ。

2. ねぶたの家 ワ・ラッセ
ワ・ラッセは青森駅前からすぐのところにある、一際目立つモダンな真紅の博物館。
2階まで吹き抜けになった広大なホールには幅9m、奥行き7m、高さ5mのねぶたが何台も飾られており、その光景は圧巻だ。
館内にはねぶた囃子が流れ、祭りさながらの雰囲気を楽しめる。

3. 青森県立美術館
世界文化遺産の三内丸山遺跡から徒歩5分の場所に位置する美術館。
この美術館の見どころは、20世紀を代表する画家の一人であるマルク・シャガール(1887〜1985年)作のバレエ背景画『アレコ』だ。
シャガールをはじめ、世界を代表する芸術家の作品や、棟方志功や奈良美智など青森にゆかりのある芸術家の作品を展示している。

4. 弘前城
江戸時代に津軽氏が居城し弘前藩の藩庁が置かれた城。明治時代になると廃城令により存城処分とされ、その後は弘前公園として一般開放された。最初の天守は、寛永4(1627)年に落雷に見舞われ焼失したが、1810年に再建した天守のほか、3つの櫓、5つの城門が現存している。これら9棟の建造物は国の重要文化財に指定されている。

5. 十和田市現代美術館
市が推進するアートによるまちづくりプロジェクトの一丁目一番地として平成20(2008)年に開館した。
作品は絵画などではなく、大きなオブジェのような空間全体が作品となる立体的な作品が多い。
美術館の向かいにあるアート広場や面している通りにも作品が点在し、町一帯が現代アートを展示する美術館のようになっている。

6. 三内丸山遺跡
令和3(2021)年に世界文化遺産に登録された大規模集落遺跡。
縄文時代前期から中期(約5900~4200年前)の竪穴建物跡や掘立柱建物跡、墓、捨て場、道路などが調査され、集落全体の様子や当時の自然環境などが判明している。
膨大な量の土器や他の地域から運ばれたヒスイ、管理・栽培されていたと考えられるクリなども出土し、従来の縄文文化のイメージを覆す大発見となった。

7. 八食センター
日本屈指の港、八戸港で水揚げされた新鮮な魚介を中心に八戸の名物が揃う市場。
港近くで営んでいた鮮魚小売業者が集まり、この場所で市場を開いたのが始まりで、令和2(2020)年には40周年を迎えた。
4200㎡を超える売り場には約60店舗が軒を連ね、威勢のいい呼び声があちこちから聞こえてくる。

8. 鶴の舞橋
富士見湖に架かる全長300mの木造三連の太鼓橋。“ながいき”の橋ということで、渡りきると、長寿の加護を頂ける橋として人気を集めている。

9. 酸ヶ湯温泉
340年ほど前に開湯した歴史ある温泉地。怪我を負った鹿が温泉で傷を癒したという逸話から鹿の湯と名付けられ、それが訛って酸ヶ湯温泉となったとされる。
非常な山奥にも関わらず、江戸時代の頃から湯治場として広く知られており、昭和29(1954)年に国民保養温泉地第1号に登録された。
泉質は文字通り、酸性の硫黄泉で冷え性や神経痛などに効果がある。

10. 三戸城
高低差約90mの台地に立つ城跡。室町時代後期から江戸時代初頭まで三戸南部家の居城であったと伝わる。江戸時代に盛岡が居城となったあとも要害であったことから城代が置かれる。

11. 高山稲荷神社
高山稲荷神社は五穀豊穣、海上安全、商売繁盛の神様として青森県を代表する霊験あらたかな神社。
この神社のハイライトは本殿から神明社へと続く道。高さ2mほどの鳥居がくねくねと立ち並び、千本鳥居と呼ばれている。鳥居は祈願成就のお礼で奉納されたもので、その数は200基を超えるという。

12. 蕪嶋神社
蕪島は日本有数のウミネコの繁殖地のひとつ。
石段を上がった丘の上には永仁4(1269)年に創建した蕪嶋神社がそびえる。
江戸時代になると八戸藩では初代藩主以来、累代藩主の信奉もあつかった。
祭神の市杵嶋姫命は、七福神の弁財天と同じ神様で、強力な金運を授けてくれる女神様。漁場を知らせてくれるウミネコの群れは、その弁財天の眷属として古来、地元の人々に大切にされてきた。

13. 青森県立三沢航空科学館
市内にある三沢飛行場は日本で唯一のアメリカ空軍、航空自衛隊、民間空港の三者が使用する飛行場。
三沢市は空と関わりが深い町として知られる。
その象徴として建てられた青森県立三沢航空科学館は大空と飛翔をテーマにした航空と科学の博物館だ。

14. 中町こみせ通り
「中町こみせ通り」は黒石市の中心部にある観光地。
藩政時代からの風情が保たれている通路で、まとまった形で残っているのは、全国的にも類例がないといわれている。
この通りの特徴は、雁木造りと呼ばれる技法を用いた木造のアーケードが続くこと。
積雪下においても通行機能を確保するために編み出されたもので、主に本州日本海側地域に見られたが、現在残っているのはここと新潟県の一部地域となっている。
平成17(2005)年には、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選ばれた。

15. 黄金崎不老ふ死温泉
白神山地の麓に位置する温泉旅館。不老ふ死温泉という名前は、「ここで養生すれば、老いたり弱ったりしない」という創立者の願いから。海までの距離が1mしかない波打ち際の露天風呂を求めて多くの宿泊客が訪れる。なかでも見渡す限りが黄金色に染まる夕陽を眺めながらの入浴が格別。

16. 奥入瀬渓流
十和田湖から流れ出る奥入瀬川。そのうち十和田湖畔の子ノ口から焼山までの渓谷部分を流れる約14kmの区間が奥入瀬渓流と呼ばれている。木々の中に清流や多彩な形状の滝、大小さまざまな岩など変化に富んだ自然の景観を楽しめる景勝地として、十和田湖と合わせて国の特別名勝及び天然記念物に指定されている。

17. 白神山地
秋田県北西部と青森県南西部にわたって広がる、約13haにも及ぶ広大な山岳地帯の総称。エリア内には、太古の昔より人為の影響をほとんど受けていない、世界最大級の原生的なブナ林が点在している。多種多様な生物が生息・自生し、貴重な生態系が保たれていることから、1993年に、世界自然遺産に登録された。

18. 十和田湖
青森県十和田市と秋田県鹿角郡小坂町にまたがる十和田湖。約20万年前に始まった十和田火山の噴火活動によって形成されたカルデラ湖で、日本の湖沼の中で面積は12番目、最大水深は327mで3番目。湖から流れ出る奥入瀬渓流とともに国の特別名勝及び天然記念物に指定されている。

19. 八甲田山
青森市の南部にそびえる複数の山々の総称であり、日本百名山のひとつ。1,585mの大岳を主峰とし、高田大岳、井戸岳、赤倉岳など10の山々が北八甲田、櫛ヶ峰など6峰の山々が南八甲田と呼ばれている。八甲田ロープウェイの終着駅「山頂公園駅」がある田茂萢岳一帯には高山植物が咲き乱れ、多数の池や沼が点在するなど、美しい景色を見ることができる。

20. 八甲田樹氷
八甲田山は1,584mの主峰・大岳を中心に、全部で18峰からなる火山群で構成された火山の総称で、日本百名山のひとつ。広大な高層湿原と頂上から見渡せる壮大なパノラマが魅力。スキーや登山コースとしても人気が高い場所で、1年を通じて楽しめるエリア。
特に冬になると現れる“樹氷”は必見。アオモリトドマツの樹に霧や雪など水の粒が吹き付けられ凍り、どんどん樹木のサイズ感がアップ。さらに雪が降り積もった姿は、別名“スノーモンスター”とも呼ばれている。

青森の人気飲食店3選
青森の人気飲食店を厳選して紹介する。
いずれも地域に根付いた絶品料理を味わえる。
店内は温かみのある空間で、旅行にふさわしい特別な時間を過ごせるのも魅力だ。
どこを選んでも外れがないので、参考にして気になる店へ足を運んでほしい。
1. 味の札幌 大西
かつて青森にあったラーメン店「味の札幌」ののれん分けとして1991年にオープンした人気店。
青森のソウルフードとして市民から長く愛され続ける「味噌カレー牛乳ラーメン」はもともと本家「味の札幌」名物。
1970年代に客のリクエストで作られ、裏メニュー扱いだったものが後に正式メニュー化されたのだとか。
「味の札幌 大西」でも、本家のスタッフとして働いていた店主が伝統の味を忠実に再現。

2. 鶴亀屋食堂
「鶴亀屋食堂」は、青森市浅虫蛍谷にある食堂。
「浅虫温泉」駅から徒歩約5分でアクセスでき、車でも立ち寄りやすい立地だ。
看板メニューは「本マグロ丼」。
地元で水揚げされた鮮度の高い本マグロを使用している一品だ。
赤身からトロまでの切り身が盛り付けられ、食材の質とボリュームが特徴だ。
旬の3月〜8月頃には無添加の生ウニを使用した「生ウニ丼」も登場。

3. 赤い林檎 本店
「赤い林檎 本店」は、1918年創業の老舗和菓子店「おきな屋」が構える店。
青森で生産されるりんごを積極的に取り入れた、郷土色のある菓子づくりが特徴だ。
手間と時間をかけた昔ながらの製造を続け、素材のおいしさを追求している。
青森県内外で多くのファンを獲得しているのが「ハートアップルパイ」。
青森県産紅玉りんごを贅沢にカットし、生のままパイ生地に乗せて焼き上げたもの。

青森の定番ショッピングスポット3選
地域の魅力を伝えているショッピングスポットが多く、買い物を通して青森の魅力を発見できるはず。
青森でショッピングを楽しむなら、ぜひ訪れてほしいショッピングスポットを厳選して紹介しよう。
1. A-FACTORY
青森県での旅の締めくくりに立ち寄るなら、「A-FACTORY」がおすすめ。
ご当地・青森産にこだわった食材や雑貨、伝統工芸品、グルメなどが勢ぞろいしているスポットだ。
1階のマルシェでは食材や名産品を購入することができる。
また、青森の大地で育った鶏の新鮮な卵を使用したスイーツ店など、青森県産の食材をふんだんに活かしたメニューを提供してくれるレストラン、フードコートがあり、2階には青森県産そば粉を使ったガレット店があり、館内でご当地グルメが楽しめる。

2. MACURE HOUSE青森空港店
青森県産の素材を使ったお茶やジャム、スイーツなどを販売するローカル企業「MACURE HOUSE」。
青森空港の旅客ターミナル2階にあるショップでは、りんごや旬の農産物を活用した青森ならではのオリジナル商品を販売する。
素材そのものの風味を生かしたシンプル加工の商品が魅力で、青森らしいお土産選びにもぴったりだ。

3. 青い森わんど
日本で1番の生産量を誇る、りんごの名産地・青森にある、「りんごをもっと楽しくおいしく」をコンセプトにしたショップ。
店主がトライ&エラーを繰り返した末、青森県産りんごの果肉をたっぷりと入れ込んだ“青森初のりんごの調味料”シリーズ「りんごde食卓」が誕生した。
種類は、味噌、バター、醤油、マヨネーズにケチャップ、林檎塩とバリエーション豊富。
オリジナリティの高いお土産を手に入れたい人にオススメだ。

青森のお勧め宿泊施設3選
青森に泊まるなら、温泉が魅力の宿泊施設を利用しよう。
温泉街には多彩な施設がそろっており、その中でも特におすすめの宿泊施設を厳選して紹介する。
1. 日本三秘湯 谷地温泉
開湯400年以上を誇り、徳島県の「祖谷渓(いやけい)温泉」、北海道の「ニセコ温泉」とともに日本三大秘湯に数えられる青森県の「谷地(やち)温泉」。
昔ながらの湯治場の雰囲気を残した温泉宿で、日本百名山のひとつ八甲田山麓に佇む。
周辺には谷地湿原が広がる大自然に抱かれたロケーションも魅力だ。
本館と東館、西館と全36部屋あり、どの部屋からも広い窓から四季折々の景観を眺めることができる。

2. 星野リゾート 青森屋
祭りや郷土料理、湯治など青森の文化に触れることができる「青森のテーマパーク」とも言える温泉旅館、青森屋。敷地内には池や古民家が点在する緑豊かな自然の公園もある。
3棟236室からなる客室は、故郷で過ごしているかのような寛ぎ感が漂う和モダンの空間。
リビングや寝室など、至る所にねぶたが飾られた青森ならではの部屋も用意されている。

3. 黄金崎不老ふ死温泉
白神山地の麓に位置する温泉旅館。不老ふ死温泉という名前は、「ここで養生すれば、老いたり弱ったりしない」という創立者の願いから。
海までの距離が1mしかない波打ち際の露天風呂を求めて多くの宿泊客が訪れる。
なかでも見渡す限りが黄金色に染まる夕陽を眺めながらの入浴が格別。
鉄分と塩分を多く含む赤褐色の湯には傷に効く殺菌効果や肌を滑らかにする効能があり、源泉かけ流しの温泉を心ゆくまで堪能できる。

青森の参加するべきイベント3選
青森を代表するお祭り・イベントをご紹介。
いずれも日本や青森の文化を象徴した美しく魅力的な体験ができる。
旅行の記憶にも残るはずなので、日程が合えばぜひ参加してほしい。
1. 青森ねぶた祭
毎年8月2日から7日の6日間、青森市内で開催され、例年100万人もの人が訪れる「青森ねぶた祭」。
起源は奈良時代(710〜794)に遡ると考えられる歴史ある祭で、国の重要無形民俗文化財にも指定される東北三大祭のひとつだ。
青森ねぶた祭の特徴は、巨大な人形ねぶた。
最大高さ5m、幅9m、奥行き7mもあり、ねぶた師と呼ばれる職人が毎年祭の6日間のためだけに手作りしている。

2. 三陸国際芸術祭
東⽇本震災後、復興⽀援のために被災地を訪れたコンテンポラリーダンサーたちの活動をきっかけに、2014年に始まった芸術祭。
当初は三陸4市町村によるものだったが、2018年からは三陸の市町村と岩手県、⺠間団体が連携し現在では三陸15市町村を舞台に開催している。

3. 八戸三社大祭
例年7月31日から8月4日の5日間にわたって開催される、龗(おがみ)神社、長者山新羅神社、神明宮の三社合同例祭。
享保6年(1721)にはじまったとされる、300年以上もの歴史と伝統を誇る八戸地方最大の祭りだ。
2004年2月に「八戸三社大祭の山車行事」として国の重要無形民俗文化財に指定され、2016年12月にはユネスコ無形文化遺産にも登録された。

まとめ
青森を観光する方は、ぜひ今回ご紹介した自然と伝統文化が楽しめる観光スポットへ訪れてほしい。
そして、観光に疲れた身体を温泉で癒すように観光プランを作ると、青森を最大限に楽しめるはずだ。
もし旅行の日程に余裕があるなら、青森からフェリーで津軽海峡を超え、北海道の函館へ訪れてみてほしい。