知られざる魅力を満喫!初めに読むべき滋賀旅行ガイド
日本最大の湖「びわ湖」を中心に、豊かな自然と歴史・文化に恵まれたエリアが広がる滋賀。
滋賀の旅行といえば、びわ湖を中心とした観光プランが思い浮かぶかもしれない。
ただ、滋賀の魅力はびわ湖だけではない。
まだ知られざる滋賀の多種多様な魅力とともに、旅行に役立つ交通情報や1泊2日のモデルコースなどをご紹介。
この記事を参考に旅行プランを立てれば、滋賀の魅力を存分に感じられるだろう。
びわ湖と山々が織りなす美しい景色が広がる「滋賀」
日本のほぼ真ん中に位置する滋賀県。
県土の6分の1を「びわ湖」が占め、残りの面積の半分を山地が占める自然豊かな土地だ。
そのため、滋賀には美しい自然景観を見られるスポットが多い。
その中でも、びわ湖周辺の優れた景色を「琵琶湖八景」・「近江八景」とし、その雄大さと変化に富んだ美しい風景が、古くから日本人を魅了してきた。
交通の要所として古くから経済や文化が発展した地でもあり、史跡や歴史情緒ある町並みも特徴。
湖魚料理など他県ではあまり食べられない、珍しい料理や食文化も楽しめる。
滋賀の平均気温と着衣例
寒暖差が激しい内陸性気候で、中央部を占める近江盆地はエリアによって異なる気候性を持つ。
夏は暑く冬は寒いのが盆地の特有の現象だが、びわ湖の水が暖まりにくく、冷えにくいことから、年間を通して最高気温・最低気温の差が少ない。
他の盆地と比較すると、比較的穏やかな気候で過ごしやすい。
滋賀の月別平均気温
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
平均気温(度) | 4.1 | 4.4 | 7.6 | 13.1 | 18.2 | 22.1 | 26.2 | 27.3 | 23.3 | 17.4 | 11.5 | 6.5 |
滋賀の季節ごとの着衣例
- 春(3月 - 5月): 軽めのジャケットおよび薄手のセーター
- 夏(6月 - 8月): 薄手の着衣、半袖
- 秋(9月 - 11月): 軽めのジャケット、コート
- 冬(12月 - 2月): コート、ウールスーツ、厚手のセーターやジャケット
滋賀へのアクセス
東京から滋賀まで新幹線と在来線を乗り継ぎ、約2時間30分。
大阪からは新快速で約50分、名古屋からは新幹線と在来線を乗り継いで約1時間と、大都市からのアクセスは良好。
滋賀は京都に隣接しているため、京都駅から滋賀の大津駅まで電車で約10分と日帰りで遊べるのも嬉しい。
滋賀県に空港はないが、大阪には関西国際空港や愛知の中部国際空港、兵庫の神戸空港など、近隣の県に空港があるため、海外からもアクセスしやすい。
関西国際空港から主要駅へのアクセス
国際線のある関西国際空港から、滋賀の旅の拠点ともなる「大津駅」と「米原駅」のアクセスを紹介しよう。
関西国際空港から主要駅へアクセスするには、大阪駅か京都駅を経由することになる。
ここでは、それぞれ所要時間が短い経路を紹介する。
関西国際空港から大津駅へのアクセス
- 経路
-
1. 関西空港第1ターミナルから「関西空港線 リムジンバス 京都駅八条口行」に乗車し「京都八条口」で降車
2. 徒歩で京都駅へ向かい「東海道・山陽本線 各停 米原行」へ乗車し大津駅に到着 - 所要時間
- 約1時間47分
関西国際空港から米原駅へのアクセス
- 経路
-
1. 関西空港駅から特急に乗車し、新大阪駅で下車
2. JR東海道新幹線に乗り換え、米原駅に到着 - 所要時間
- 約1時間47分
滋賀の主要交通手段
滋賀は公共交通機関が充実しており、主要な観光スポットへはJRや路線バス、既存の路線以外のエリアを走るコミュニティバスを利用すれば快適に移動できる。
滋賀を旅行する前に知っておくべき7つのエリアの魅力
滋賀はびわ湖を中心に7つのエリアに分かれており、各エリアに魅力的なスポットが点在している。
いずれも歴史・文化・自然景観を楽しめるが、それぞれ異なる魅力を持つ。
これから紹介するエリア別の魅力と見どころを参考に、旅のプランを立ててみよう。
古都としての面影が色濃く残る「大津エリア」
滋賀の南西端に位置し、京都に隣接している「大津」。
短期間ではあるが飛鳥時代(593年〜710年)には首都であり、安土・桃山時代(1573年〜1603年)には、首都だった京都への玄関口として栄えた。
それ以降も交通の要衝として栄えてきた歴史を持つ。
そのため、神社仏閣が多く、国指定の重要文化財の数は全国3位。
世界遺産にも認定されている「比叡山延暦寺」をはじめ、三井寺・日吉大社・石山寺などの寺社は奥深い歴史文化を感じられる。
びわ湖に面し比良や比叡といった山々に囲まれた、美しい自然景観も「大津」の魅力のひとつだ。
歴史を刻む多くの名刹と自然豊かな景勝地が魅力の「湖南エリア」
滋賀の南部に位置し、東海道と中山道の宿場町として栄えた「湖南エリア」。
大名(土地を所有する武士)や公家(天皇に仕える官僚)の休泊所だった「史跡・草津宿本陣」は、旅人を迎えていた当時の宿場の様子が伺える。
国宝・湖南三山の「善水寺」「長寿寺」「常楽寺」は、奈良時代(710〜794)創建の天台宗の古刹。
秋には国宝建造物と色鮮やかな紅葉の景観を楽しめる。
日本の伝統文化と伝統工芸を体験できる「甲賀エリア」
滋賀の東南部に位置する「甲賀エリア」は、忍者発祥の地としても有名。
甲賀の忍者は武将・豊臣秀吉などに仕え、忍術を使い敵の本拠地に侵入し、情報収集や破壊活動、暗殺などを行い、戦国時代(1467年〜1615年)を暗躍していた。
今でも甲賀エリアには、当時のまま残されている忍者屋敷がある。
屋敷の内部は様々なからくりが施されており、歴史を学びつつ様々な体験ができる。
陶磁器の「信楽焼」も有名なので、実際に触れて焼き物の素晴らしさを感じてほしい。
窯元やギャラリーも点在し、ショッピングや陶芸体験もできる。
自然景観・日本情緒を船上でゆっくり感じられる「東近江エリア」
滋賀の南東部に位置する「東近江エリア」といえば、重要文化的景観にも選定された「安土八幡の水郷」が特に有名だ。
手漕ぎの船に乗って、入り組んだ水路を進み、美しい自然景観や情緒溢れる城下町をクルーズできる。
城下町は戦国時代に形成され、滋賀の経済の中心地となり、商人の街としても栄えた。
その歴史は商人屋敷や白壁の土蔵として残り、八幡堀の周辺には江戸時代の風情が漂う。
その他にも渓流アクティビティを楽しめるスポットや、四季折々の景色が広がる「綿向山」など、見どころが盛りだくさんのエリアだ。
豊かな自然と調和した歴史的建造物が魅力の「湖東エリア」
びわ湖東岸に広がる「湖東エリア」には、豊かな自然だけでなく、天台宗の3つの名刹「湖東三山」、滋賀屈指の古社「多賀大社」などの歴史的建造物が多く残る。
なかでも、国宝の天守が圧倒的な知名度を誇る「彦根城」は、重要文化財に指定されている櫓や日本遺産に指定されている庭園など、天守以外にも見どころが多い。
彦根城周辺には城下町の面影が残るスポットも多く、「彦根城」と合わせて観光すれば、滋賀の旅はさらに充実するはずだ。
湖と山に恵まれ自然を満喫できる「湖北エリア」
滋賀の北東部に位置し、霊峰として知られる伊吹山が聳え立つ「湖北エリア」。
滋賀最大級のグランピング施設や豊かな自然を満喫できるホテル、パラグライダーを楽しめるスクールなど、その豊かな自然を感じられるスポットも多い。
すわ湖に浮かぶ「竹生島」はパワースポットとしても人気があり、日本三弁才天のひとつに数えられる「宝厳寺」や「都久夫須麻神社」がある。
その他にも、歴史の転換点となる合戦が行われた賤ヶ岳や姉川などの古戦場巡りも楽しめる。
絶景スポットの多い「湖西エリア」
びわ湖西部に位置する湖西エリアは、美しく清らかな自然が魅力のエリアで、湖中鳥居でも有名な白髭神社やメタセコイアが500本ならぶ並木道など、滋賀を代表する絶景スポットが満載だ。
「生水の郷(しょうずのさと)」と呼ばれ、湧き水を利用する昔ながらの暮らしが根づいている地域もある。
桜や紅葉の名所も多く、夏は湖水浴やハイキング、ウィンタースポーツなど年間を通してアクティビティも楽しめる。
滋賀を満喫するために必要な日数
定番観光スポットを巡るだけなら1泊2日あれば、滋賀を充分に満喫できる。
ただ、各エリアの絶景スポットを巡るなら2泊3日以上は日程を確保しておきたい。
近隣の大阪や京都と併せて、短期期間で滋賀を旅行する場合は定番観光スポットに絞って観光プランを立てることをお勧めする。
滋賀の歴史と魅力を感じる1泊2日モデルコース
滋賀旅行の目玉である「びわ湖」はもちろん、自然と歴史的建造物が魅力の神社仏閣や風情ある街並みなどを巡る、1泊2日のモデルコースを紹介しよう。
滋賀の定番観光スポットを凝縮したモデルコースとなっているため、滋賀の旅行プランに迷ったら、ぜひ参考にしてほしい。
1日目:寺社巡りで滋賀の歴史と情緒を感じる
モデルコースの初日は滋賀が誇る名刹や古社を巡り、歴史・文化に触れる。
境内では国宝や重要文化財に指定された歴史的建造物はもちろん、自然が名刹や古社と調和する美しい景色も楽しめる。
ゆっくり流れる時の中で、古に思いはせる特別な時間を過ごす旅になるだろう。
8:30 京阪びわ湖大津駅からスタート
1日目は、京阪びわ湖大津駅からスタート。
電車に乗って石山寺駅下車、徒歩10分で最初の目的地である石山寺へ到着。
9:10 国宝・重要文化財に溢れる「石山寺」を散策
びわ湖から流れる瀬田川のほとりに立つ真言宗の大本山。
天然記念物「硅灰石」の上に立つ全国でも珍しい寺で、創建は奈良時代(710年〜794年)の747年。
日本で唯一の「勅封秘仏の如意輪観世音菩薩」をご本尊とする。
境内には滋賀県最古の木造建築である本堂、日本最古の多宝塔や月見亭・東大門・御影堂など、見ごたえのある国宝・重要文化財などが多数点在する。
硅灰石がそびえる圧巻の光景や四季折々の美しい花々も見どころのひとつだ。
10:50 三井寺(園城寺)で日本の情緒と仏教に触れる
徒歩で石山寺駅まで戻り、電車で三井駅へ向かう。
駅から徒歩7分で、1,200年以上の歴史をもつ天台寺門宗の総本山へ到着。
金堂をはじめとする、100点以上の国宝・重要文化財は見応え充分。
趣ある境内は、室町時代・桃山時代・江戸時代と3つの時代に造成された4つの庭園も素晴らしく、日本情緒を感じながら散策を楽しめる。
修験道の総本山ならではの体験や座禅・写経・写仏・腕輪念珠づくりなど、日本の仏教文化に触れてみよう。
12:45 「手打蕎麦 鶴㐂」で名物蕎麦をいただく
三井寺駅まで徒歩で向かい電車に乗り、坂本比叡山口駅下車すぐの「手打蕎麦 鶴㐂」でランチをいただこう。
比叡山延暦寺の門前町・坂本に位置する創業300年の蕎麦の名店。
門前町では、比叡山で断食の修行を終えた修行僧たちが、胃をならすために蕎麦を食したと伝えられる。
スポット巡りで疲れた体にも、のど越しの良い手打ち蕎麦はありがたい。
昔ながらの伝統の蕎麦を堪能したら、次の目的地の徒歩約10分の「日吉大社」へ向かおう。
14:10 「山王総本宮 日吉大社」で猿を見つけてご利益を得る?
「山王総本宮 日吉大社」は、比叡山の麓におよそ2,100年前に建立された歴史ある神社。
東本宮と西本宮の2地域に分かれている境内には、さまざまな神様を祀った40近い社があり、すべての神様を総称して「日吉大神」と呼ぶ。
日吉大社のシンボルは、神様の使いとされている猿。
同じ発音の「魔が去る」「勝る」にも通じることから、方除け、厄除け、必勝祈願、合格祈願のご利益をもたらすとされている。
境内にはご利益をもたらす「神猿」が隠れているので、散策しながら見つけてみよう。
15:20 世界文化遺産「比叡山延暦寺」を散策
日吉大社から徒歩約5分で比叡山坂本ケーブル坂本駅へ。
ケーブルカーに乗車し、周囲の自然と調和したびわ湖の絶景を楽しみながら延暦寺駅へ到着。
徒歩10分でメインエリア・東塔の、国宝に指定されている延暦寺の総本堂「根本中堂」にたどり着く。
比叡山延暦寺は東塔・西塔・横川の3エリアからなり、100ほどの堂塔が点在。
延暦寺とは比叡山そのものが境内となっている広大な寺だ。
比叡山と対立していた武将・織田信長に、山上の堂塔伽藍や坂本里坊などを焼き払われるが、僧侶の観音寺詮舜・施薬院全宗・天海大僧正らによって復興・再建される。
山そのものを修行道場とすることから、山内には多数の巡拝路や参詣路がある。
宗教的な荘厳さと歴史の深さを感じつつ、境内をゆっくり散策してみよう。
18:30 「琵琶湖汽船」のミシガンクルーズで景色とディナーを堪能
比叡山延暦寺を満喫したら、琵琶湖汽船のミシガンクルーズで、びわ湖の美しい景色を満喫しよう。
徒歩5分の延暦寺駅に戻り、比叡山坂本ケーブル坂本駅で下車。駅から歩いて約10分の京阪坂本比叡山口駅へ向かう。
京阪石山坂本線に乗車し、びわ湖浜大津駅で下車。
徒歩約3分の大津港から琵琶湖汽船に乗船し、琵琶湖の南部を周遊するミシガンクルーズへ出発。
スカイデッキからは、比叡山や比良山・三上山などを一望できる。
船内では観光案内や音楽ライブショー、レストランではブッフェスタイルで食事を楽しめる(予約制)。
4月末から5月初めと夏には、ミシガンナイトクルーズも限定期間で運航。
1時間半かけてびわ湖を巡り、夕景・夜景とディナーを堪能できるので、旅の日程を合わせてプランを立てても良いだろう。
19:40「HOTEL 講 大津百町」のラグジュアリーな空間でゆったりと
大津港から「HOTEL 講 大津百町」まで徒歩約11分。
1日目は、大津市街中心部の築100年以上の町家7棟をリノベーションした「商店街ホテル」に宿泊する。
大津の町家を残したいという地元の工務店の願いにより誕生した、商店街のなかに宿がある新しいコンセプトの宿泊施設だ。
街で暮らすように泊まるのがコンセプトであるため、素泊まりが基本。
夕食は商店街を散策しながら、美味しいご当地グルメのお店を見つけてみよう。
朝食はレセプション棟の「近江屋」で取ることもできる(事前予約制)。
2日目:滋賀の人気観光スポットを巡ろう
2日目は国宝・彦根城や情緒ある街並みを巡る。
ガラスづくりを体験したり、郷土料理やスイーツを堪能したり、様々なスポットを楽しめるプランを組んだ。
滋賀ならではの景色やグルメ、街並みを満喫してほしい。
8:30 JR大津駅からスタート
2日目はJR大津駅からスタート。
大津駅より東海道・山陽本線 新快速に乗車し、彦根駅で下車。
徒歩約15分で特別史跡彦根城跡に到着。
9:30 「特別史跡彦根城跡」で歴史と風情を感じる
別名金亀城(こんきじょう)とも呼ばれる彦根城は、1600年に関ケ原の戦いに勝利し、1603年に江戸幕府を開いた徳川家康の命により、徳川四天王の一人、井伊直政が築城。
彦根山の山頂に佇む天守は、附櫓や多聞櫓とともに国宝に指定されている。
天守内部の見学も可能で、琵琶湖までが一望できる最上階からの景色は必見だ。
また、彦根城をお堀から眺める「彦根城お堀めぐり」もおすすめ。
藩主が使用していた屋形船を再現した船に揺られ、四季折々の風情ある景色を眺めてみよう。
城内の「楽々園」や「玄宮園」など国指定名勝の旧藩主屋敷と日本庭園も必見だ。
12:15 古い街並みが魅力の「黒壁スクエア」で工芸体験・グルメを満喫
彦根城を満喫したら、徒歩で彦根駅へ戻ろう。
東海道・山陽本線に乗車し、長浜駅で下車。駅から徒歩約5分で「黒壁スクエア」に到着。
戦国時代には城下町、その後も宿場町や門前町として繁栄した場所で、現在はレトロな街並みが人気の観光スポットとなっている。
明治時代(1868年〜1912年)の歴史ある銀行を改装した「黒壁ガラス館」を中心に、ガラスショップやギャラリー・レストランなどが点在する。
ガラス以外にも様々なクラフト関連の体験施設が充実しているので、ぜひ旅の思い出に挑戦してみよう。
体験施設やショップを満喫したら、ご当地グルメ「焼鯛そうめん」をランチにいただこう。
鯛の姿煮とそうめんの大鉢料理で、醤油や砂糖の甘辛い味は散策で疲れた身体にピッタリだ。
15:00 「ラ コリーナ近江八幡」で人気スイーツを堪能
徒歩で長浜駅へ戻り、電車で近江八幡駅へ。
駅でバスに乗り換え、北之庄ラコリーナ前で下車すれば、次のスポット「ラ コリーナ近江八幡」に到着。
近江八幡発祥の、和菓子を販売する菓子舗「たねやグループ」の旗艦施設。
八幡山から連なる丘一帯に、和洋菓子のメインショップをはじめ、カフェ・カステラショップ・フードコート・パンショップなどが点在する。
定番商品はもちろん、ほかではお目にかかれない限定商品はお土産にもピッタリ。
ガラス張りの工房では、バームクーヘンを焼き上げる様子が目の間で見られる。
2階にあるカフェで、焼きたてバームクーヘンやどら焼きを味わいつつ、一息つこう。
16:30「近江商人の町並み(新町通り)」で歴史情緒あふれる景観を楽しむ
北之庄ラコリーナ前からバスで6分の小幡町資料館前で下車。
バスを降りると、江戸末期から明治時代にかけて建築された商家が残る街並みが広がる。
国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、当時の建物が現在も大切に保存されている。
格子戸や見越しの松など当時の建物の特徴が、そのまま残されているので、散策しながら歴史情緒を感じられるだろう。
「近江八幡市立資料館」では、農機具や生産器具、古文書など、貴重な資料も展示されている。
豊臣秀次(豊臣秀吉の甥)が築いた八幡堀は、びわ湖と繋がり商業用の荷物を積んだ船が行き来していた。
その八幡堀を和船で巡る「水郷めぐり」は人気があり、新町通りの情緒ある風景をゆっくり楽しめる。
滋賀旅行するなら外せないご当地グルメ3選
滋賀旅行を満喫するなら、ご当地グルメも外せない。
滋賀には湖魚料理や鴨鍋など、紹介しきれないほど名物料理が多い。
その中でも、古くから伝わる郷土料理やソウルフードを3つに厳選して紹介しよう。
1. 近江牛
三大和牛の一つに数えられる近江牛。
江戸時代では「彦根牛」と呼ばれ、牛食禁制の中で薬と称して流通していたという、日本最古の歴史を持つブランド。
滋賀全域で飼育されているが、年間わずか6,000頭しか出荷されない貴重な和牛だ。
豊かな自然の中で育った近江牛は、細かいサシと柔らかで芳醇な肉質が特徴で、料理のジャンルを問わず美味しくいただける。
ステーキやビーフシチュー・すき焼きなど滋賀に訪れたなら、1度は食べてみてほしいグルメのひとつだ。
2. ふなずし
なれずしは腐敗しやすい魚を塩漬けにし、炊いたごはんと一緒に漬け込み発酵させた、年間を通して食べられる保存食だ。
滋賀ではフナを始め、ウグイ・アユ・ビワマス・コイなどがなれずしにされる。
「ふなずし」はその代表格で、琵琶湖でとれる子持ちのニゴロブナを使用することが多い。
発酵中に産生される乳酸で骨まで軟らかくなりまるごと食べられ、乳酸菌による整腸作用もあり、栄養価も高いスーパーフードだ。
1998年には「滋賀の食文化財」として無形民俗文化財に選ばれた。
滋賀に伝わる最古の寿司を堪能してみてほしい。
3. 近江ちゃんぽん
「近江ちゃんぽん」は、1963年に滋賀県彦根で創業した「麺類をかべ」という麺類食堂が発祥。
開業当時から人気を博した近江ちゃんぽんは、その美味しさが広まり滋賀のご当地グルメの代表として親しまれる。
和風の黄金だしに、キャベツやモヤシ、きくらげなどの野菜や豚肉をたっぷりと入れた近江ちゃんぽんは、気軽に食べられるのでランチにもピッタリだ。
春の絶景に出会える滋賀の桜の名所
歴史的建造物や神社仏閣、古い街並みが今も数多く残る滋賀。
その多くが敷地内に桜の木が植えられている。
そのため、春の滋賀旅行では日本の歴史文化を感じられる建物と、桜が調和する絶景に出会えるだろう。
その筆頭はモデルコースでも訪れる「彦根城」。
お堀沿いには約1,100本もの桜が植えられており、お堀の中を屋形船でクルーズしながら、美しい景観をゆっくり楽しめる。
「日本のさくら名所100選」にも選ばれた「海津大崎」では、びわ湖の湖畔に満開の桜が並び、春の訪れを感じられる。
「三井寺(園城寺)」は古くから桜の名所としても知られ、春はライトアップも実施。
1,000本以上のソメイヨシノやヤマザクラ、シダレザクラが照らされる、幻想的な風景の中を散策してみよう。
滋賀の例年の桜の開花日と満開日、見頃は以下の表を参考にしてほしい。
その年の気候や気温、スポットによって開花日と満開日、見頃は前後するので注意が必要だ。
- 開花日
- 4月1日
- 満開日
- 4月8日
- 桜の見頃
- 4月8日〜4月14日
参考:気象庁 さくらの開花状況
参考:気象庁 さくらの満開状況
秋に滋賀を旅行するなら訪れるべき紅葉の名所
歴史的建造物と紅葉が調和した空間で、日本ならではの情緒を感じられる秋の滋賀。
2,000本のモミジが境内を色鮮やかに彩る「石山寺」や、趣深い紅葉の景観を楽しめる「日吉大社」。
並木道がレンガ色に染まる、秋のロマンチックな風景を見られる「メタセコイア並木」など、滋賀には多くの紅葉の名所がある。
秋に滋賀を旅行するなら、人気の紅葉名所も旅のプランに加えてほしい。
11月中旬〜11月下旬に見頃を迎えるスポットは多いが、その年の気候や気温、スポットによって見頃は前後する。
旅行直前にも、その年の見頃を調べておこう。
滋賀旅行に関するよくある質問
Q
滋賀を旅行するのにお勧めの季節は?
歴史的建造物や神社仏閣、古い街並みが魅力の滋賀は桜や紅葉の名所も多いので、春か秋がお勧めです。
Q
親子旅行でお勧めの滋賀の観光エリアは?
自然の中でアクティビティも楽しめる湖西エリアがお勧めです。
まとめ
びわ湖をはじめとする豊かな自然と、自然と調和する歴史的建造物や古い街並みを楽しめる滋賀。
多様な魅力を持つ滋賀を満喫するために知っておくべき、エリアごとの魅力や見どころ、グルメ・モデルコースを紹介してきた。
この記事を参考に、滋賀を最大限楽しめる旅行プランを立ててみよう。
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