
初心者必見!東京の中心部を巡る山手線完全ガイド
「山手線(やまのてせん)」は、渋谷・新宿・池袋をはじめ、有名な繁華街や観光エリアを網羅しており、旅行者にとっても便利でわかりやすい移動手段のひとつだ。
この記事では、「山手線」の概要や、主要駅と周辺の魅力を中心に紹介していく。
乗車時の注意点やお得なチケットなど、初めて「山手線」を使う人にとって必要な情報をまとめたので、ぜひ最後まで読んでほしい。
東京の主要駅を繋ぐ「山手線」
「山手線」は、東京都心部をぐるりと1周するJR東日本の環状路線。
全長約34.5km、全30駅を約1時間で結んでおり、東京駅・新宿駅・渋谷駅などが主要駅に挙げられる。
環状線のため、○○行ではなく、「外回り」と「内回り」の2方向のどちらかで行き先が表示される。
鉄道ラインカラーはウグイス色(薄い黄緑)で、約3分〜5分で運行する高頻度のダイヤも特徴のひとつ。
通勤・通学・観光に欠かせない重要な交通網として、日々たくさんの人が利用している日本を代表する路線のひとつだ。
ちなみに、一般的に環状線と呼ぶが、山手線の正式な区間は起点の品川駅から終点の田端駅までの20.6km。
田端駅~東京駅間は東北本線、東京駅~品川駅は東海道本線であり、実際はこの3路線をつなげたものである。

山手線を利用する前に知っておくべき5つのポイント
山手線を利用する際のポイントを5つ紹介していく。
他の路線とは異なる特徴があるため、特に初めて山手線を利用する人は乗車前に読んでほしい。
これらを押さえておけば、移動時の不安がなくなり、快適に観光できるだろう。
1. 外回りと内回りを確認してから乗る
上述の通り、山手線には「内回り」と「外回り」がある。
例えば、品川駅を起点にした場合、恵比寿や新宿方面へ向かうのが外回り、東京や秋葉原方面へ向かうのが内回りだ。
どちらの電車でも最終的には目的駅に着くが、遠回りの方に乗車すると最大で約1時間かかるため注意しよう。
駅の電光掲示板や路線図に表記されているが、簡単な見分け方を以下の表にまとめたので参考にしてほしい。
確認するポイント | 内回り | 外回り |
---|---|---|
通行ルート | 反時計回り | 時計回り |
ホームで流れるアナウンスの声 | 女性の声 | 男性の声 |
ホームドアの帯数 | 太い線が1本 | 細い線が2本 |
2. 駅間の距離が短いため乗り過ごしに注意
山手線は駅間の距離が短いので、乗り過ごさないように注意してほしい。
最も駅間が近いのは日暮里駅-西日暮里駅間で、距離はわずか500mほど、約1分で着く。
また、御徒町(おかちまち)駅~上野駅、神田駅~秋葉原駅間も近く、歩いても10分かからない。
最長区間も大崎駅~品川駅の約2kmと、1駅の乗車なら3分~5分程度だ。
目的地が数駅先の場合は想像以上に早いと考えた方がよい。
そのため、乗車案内をよく聞き下車駅が近づいたら、会話やスマートフォンの操作を控えよう。さらに乗車時は扉付近で待機すると、初めての駅でもスムーズに降りられる。

3. 乗り過ごしたら反対方向の電車で戻る
目的の駅を乗り過ごした時や寝過ごしてしまった場合は、次の停車駅で1度降りてほしい。
そのまま乗車して1周して目的の駅へ向かうと約1時間もかかるため、逆方面の電車に乗り換えた方が早く戻れる。
乗り過ごした際の対応は、他の路線と変わらないことも、念のため覚えておこう。

4. ピークタイムを避けて利用する
山手線は比較的混雑の少ない路線だが、通勤・通学ラッシュの7時~8時の時間帯は非常に混み合う。
特に、外回りの上野駅~御徒町駅間の7時43分~8時43分、内回りの新大久保駅~新宿駅の7時41分~8時41分は乗車率125%を超え、混雑のピークを迎える。
また、平日の18時~19時、金曜日の23時台、土日祝のお昼時も混雑しやすい。
車内はもちろん、駅構内もたくさんの人であふれるので、慣れていないと日本人でも大きなストレスを感じることがある。
ただ、少し時間をずらすだけで移動がかなり快適になる。
そのため、観光客は可能であればピークタイムを避けたスケジュールを組むのがお勧め。

5. 各駅停車だけなので他線路も検討を
山手線は各駅停車しかないため、どの列車に乗っても目的駅には停まる。
ただし、出発する駅と目的の駅によっては、山手線以外に乗車した方が早く到着できるケースも多い。
品川駅から新橋駅に向かう時を例に挙げて紹介する。
山手線の場合は途中で3駅に停車・約9分かかるが、東海道本線の場合は途中停車なし・約4分でアクセスが可能だ。
停車駅が減る分、乗り間違い・乗り過ごしも起こりにくいため、特に急いでいる時はお勧め。
これら以外にも、複数の路線が乗り入れる多い駅は該当しやすいので、事前に乗り換え案内アプリなどで調べておこう。

羽田空港・成田空港からの山手線へのアクセス
日本の空の玄関口である「羽田空港」および「成田空港」から、最も近い山手線の駅とアクセスを紹介しよう。
いずれも該当の駅であれば直通・30分ほどと意外に近く、周辺施設も充実している。
利便性が高いので観光拠点として選ぶのもお勧めだ。
羽田空港から最も短時間でアクセスできる山手線の駅
羽田空港は、京浜急行電鉄と東京モノレール線の2路線と直結している。
京浜急行電鉄の「品川駅」、東京モノレール線「浜松町駅」は、山手線も乗り入れるため、乗り換えなしで山手線の通る駅までアクセス可能だ。
いずれも所要時間はほとんど変わらないので、宿泊するホテルや目的の観光場所に合わせて利便性の高い駅を選ぶと良いだろう。
各駅からのルートは以下にまとめた。なお、片道の運賃は品川駅の方が200円ほど安い。
羽田空港から品川駅までのルート
- 経路
-
1. 「羽田空港」から「羽田空港第1・第2ターミナル駅」まで徒歩(4~5分)で移動
2. 「羽田空港第1・第2ターミナル駅」から京急空港線急行に乗車し、「品川駅」で下車、到着
※時間帯によっては「京急蒲田駅」で乗り換えが必要
※第3ターミナル発着の場合は「羽田空港第3ターミナル駅」が最寄り駅 - 所要時間
- 約30分
羽田空港から浜松町駅までのルート
- 経路
-
1.「羽田空港」から「羽田空港第2ターミナル駅」まで徒歩(4~5分)で移動
2. 「羽田空港第2ターミナル駅」から東京モノレール空港快速・浜松町行に乗車し、「浜松町駅」で下車、到着
※平日の5時~8時、17時~0時は空港快速が少ない(普通列車に乗車)
※第1or3ターミナル発着の場合は「羽田空港第1ターミナル駅」、「羽田空港第3ターミナル駅」が最寄り駅 - 所要時間
- 約25分
成田空港から最も短時間でアクセスできる山手線の駅
成田空港から最も短時間でアクセスできる山手線が乗り入れる駅は「日暮里駅」。
以下の通り、有料列車スカイライナーに乗車すれば直通・最速36分で到着できる。
「京成上野駅」にも停車するため、「上野駅」への移動にも便利だ。
車内設備や運行本数も充実しているが、片道2,567円と運賃の高さがデメリット。
コストを抑えたい場合は京成本線経由で、「東京駅」・「新宿駅」を目指すと良い。
- 経路
-
1. 「成田空港」から「空港第2ビル駅」まで徒歩(7~10分)で移動
2. 「空港第2ビル駅」から京成特急スカイライナー・京成上野行に乗車し、「日暮里駅」で下車、到着
※第1ターミナル発着の場合は「成田空港駅」が最寄り駅 - 所要時間
- 約45分
観光スポットが多い山手線の駅11選
人気観光スポットが集まるエリアへアクセスできる駅を11カ所紹介する。
いずれも東京を代表する駅とエリアで、それぞれ異なる個性や魅力を持つ。
エリア間の距離も比較的短いため、山手線を乗り継ぎ、1日で複数のエリアを観光してみてほしい。
東京ならではの魅力を感じられるだけでなく、エリアの違いを比較できて楽しめるだろう。
1. 新宿駅
東京23区のほぼ中央に位置する「新宿」は、グルメ・ショッピング・エンターテインメントなど、多様な魅力を持つ街。
その新宿に位置するのが巨大ターミナル駅「新宿駅」だ。
駅東口には商業施設・歓楽街が密集し、活気に満ちた街並みが広がる一方、駅西口には超高層ビル群がそびえるオフィス街が広がる。
ネオンが輝く「歌舞伎町」、高層ビルが立ち並ぶ絶景を見られる展望台がある「東京都庁」、豊かな自然を感じられる都会のオアシス「新宿御苑」など、個性豊かなスポットが多い。
また、昭和の風情を残すレトロな飲食街「思い出横丁」も人気があり、訪れる人の目的に応じた楽しみ方ができるのが魅力だ。
新宿の魅力をまとめた、以下の記事も参考にしてほしい。

2. 渋谷駅
若者文化や流行の発信地として知られるエリア「渋谷」の最寄り駅。
駅周辺は賑やかでエネルギッシュな雰囲気があり、ファッション・音楽・アート・グルメなど多彩な文化が融合している。
特に世界で最も人通りの多い横断歩道と言われる「渋谷スクランブル交差点」が有名で、多くの人が行き交う迫力満点の光景は一見の価値があるだろう。
また、「渋谷ヒカリエ」・「渋谷スクランブルスクエア」といった大型商業施設も立ち並び、ショッピングや上層階からの絶景を楽しめる。
最先端のカルチャーを体感したい人、東京ならではのダイナミズムを感じたい人にピッタリだ。
詳しくは以下の記事でまとめているので、気になる方は一緒に読んでほしい。

3. 池袋駅
新宿・渋谷と並び都内有数の繁華街である「池袋」は、カルチャーとエンターテインメントが凝縮されたエリア。
池袋駅周辺には活気があふれており、家電量販店や商業施設、映画館など様々なアミューズメント施設が立ち並ぶ。
なかでも、「池袋サンシャインシティ」・「西武百貨店」・「池袋パルコ」といった、ショッピングスポットも充実。
また、アニメ・マンガ文化も根強く、サブカル系ショップが軒を連ねる「乙女ロード」は若い女性や観光客から人気を集めている。
池袋の魅力をより深くまとめた、こちらの記事も要チェック。

4. 東京駅
新幹線を含む多くの路線が乗り入れる「東京駅」は、全国各地へのアクセス拠点として日本の鉄道の中枢を担う場所だ。
駅そのものが観光名所であり、1914年に開業した赤レンガ造りの「東京駅丸の内駅舎」は国の重要文化財に指定されている。
構内にはグルメやお土産の専門店が並ぶ「グランスタ東京」、「東京駅一番街」といった商業エリアのほか、「東京ステーションホテル」もあり宿泊もできる。
駅周辺には、近代的な高層ビル群と歴史ある建物が調和する落ち着いた雰囲気が魅力だ。
「KITTE」・「新丸ビル」の高感度な商業施設に加えて、自然が豊かな「皇居外苑」も近く、上質な時間を過ごせる。
東京駅と周辺の見どころをまとめた、以下の記事も合わせて読んでほしい。

5. 品川駅
山手線だけでなく、新幹線・京浜急行電鉄といった複数路線が乗り入れる交通利便性の高い「品川駅」。
駅名は「品川」だが、品川区の駅ではなく港区の駅であることも豆知識として覚えておこう。
駅周辺は再開発が進められ、ビジネス街の側面と観光拠点の機能を併せ持つ洗練された都市空間が広がる。
大型商業施設「アトレ品川」・「品川インターシティ」のほか、徒歩圏内には水族館、映画館が入る複合施設「品川プリンスホテル」など、家族やカップル向きのレジャースポットも多い。
また、明治時代(1868年~1912年)以降に皇族・政府高官の邸宅が建ち並んだ「高輪エリア」、東京十社のひとつ「品川神社」をはじめ、歴史的な風情を残す景観や古刹も魅力だ。
品川観光で押さえておきたい情報をまとめた、こちらの記事も参考にしてほしい。

6. 上野駅
「上野駅」は、東京の北の玄関口として多くの人が利用する主要ターミナル駅のひとつ。
山手線をはじめ6路線と新幹線が乗り入れており、日々たくさんの人で賑わう。
下町の温かみを残した駅周辺は多彩な観光名所が集中し、幅広く楽しめるのが魅力。
なかでも、広大な都市公園「上野公園」は、春の桜を筆頭に四季の折々の自然を感じられる東京有数のスポットだ。
園内には「上野動物園」や「東京国立博物館」、「国立西洋美術館」などの文化施設が点在し、芸術や自然、歴史も満喫できる。
また「アメ横商店街」では、昔ながらの雰囲気の中でコスパの良い買い物体験やB 級グルメを堪能できると人気が高い。
上野の見どころを網羅的にまとめた、以下の記事も要チェック。

7. 原宿駅
「原宿」は、時代に合った「Kawaii文化」を世界に発信するエリア。
駅周辺はトレンドの発信地として知られ、ファッションやカルチャーに敏感な若者たちで常に賑わう。
その象徴とも言えるのが、カジュアルで個性的なショップが並ぶ「竹下通り」だ。
最先端のアイテムやスイーツを目当てに国内外から多くの観光客が訪れる。
一方、駅のすぐ裏手にはパワースポット「明治神宮」があり、静かな森林に囲まれた境内には、都会の喧騒を忘れさせる癒しの空間が広がる。
また、表参道方面に進むと、高級ブランド店やおしゃれなカフェ・ギャラリーが立ち並び、大人の散策にもぴったりの雰囲気が漂う。
原宿の詳細をまとめた以下の記事も、一緒に読んでほしい。

8. 秋葉原駅
「秋葉原」は、「アキバ」の愛称で親しまれる日本のポップカルチャーの中心地。
駅周辺は戦後以降に電気街として発展し、現在も最新の家電製品・電子部品のほか、アニメ・マンガ・ゲームなどを求めて世界中から多くの人が集まる。
明るいネオンや多彩な看板が並ぶ通りは、昔ながらの下町情緒と現代のエンターテインメントが融合し、他とは違う独特な雰囲気にあふれている。
また、サブカルチャーの聖地とも言われ、あらゆるジャンルの専門店・メイド喫茶をはじめ、趣味・関心に合わせた様々なスポットが点在する。
通りにもコスプレをした人や個性的な人が行き交っており、訪れる人々に驚きを与える。
秋葉原で人気の観光スポットや飲食店をまとめた、以下の記事も併せて読んでほしい。

9. 日暮里駅
「日暮里駅」は山手線のほか、京成本線やスカイライナーなど複数の路線が乗り入れる交通の要所。
駅周辺はノスタルジックな下町情緒が色濃く残り、昔懐かしい雰囲気に包まれている。
狭い路地には、古くから続く商店街や老舗の飲食店、個性的な雑貨店が広がり、1日中歩き回っても飽きない多彩な風景が魅力。
特に有名な「谷中(やなか)銀座商店街」には、昭和の面影が残る店々が軒を連ね、食べ歩きやお土産選びが楽しめる。
小規模なカフェ・ギャラリーも多く、散策しながら地域の文化に触れられる。
また、繊維街としての顔を持ち、全長約1kmにわたって約90軒の専門店が並ぶ「日暮里繊維街」も人気スポットだ。
日暮里に興味のある人は、以下の記事も併せて読んでほしい。

10. 恵比寿駅
「恵比寿(えびす)駅」は、人気エリアの代官山・中目黒と隣接した便利な駅。
駅周辺は洗練された大人の街として知られ、落ち着いた雰囲気の中におしゃれな飲食店、ハイセンスなショップが立ち並んでいる。
都心にありながらも騒がしさを感じにくく、優雅なひと時を過ごせるのが魅力だ。
歩道沿いは緑豊かな街路樹やユニークな建築物が調和し、カフェやブティック、ギャラリーといったスポットが満載。
夜になるとスタイリッシュなバーが都会の魅力を引き立て、冬は煌びやかなイルミネーションが街を彩る。
特に有名な複合施設「恵比寿ガーデンプレイス」には、レストラン・美術館・映画館などが入っており、楽しみ方が幅広いのもうれしい。
恵比寿の観光情報をまとめた、以下の記事も要チェックだ。

11. 目黒駅
都心部への利便性が高い「目黒」は静かで上品なエリア。
駅周辺は、モダンな商業施設と歴史を感じさせる住環境が絶妙に調和し、レストランやセレクトショップなど、生活に彩りを添えるスポットが点在する。
特に四季折々の自然を楽しめる「目黒川」沿いは、リラックスしながら散策するのにピッタリ。
桜の名所として有名で、春になると約4kmにわたり約800本のソメイヨシノが咲き誇る。
ぼんぼりに照らされた桜並木、川の水面に浮かぶ無数の花びらが作り出す、幻想的な風景は格別。
また、「ホテル雅叙園東京」・「東京都庭園美術館」といった、和洋折衷の美しさが広がるスポットも人気だ。
目黒観光で必要な情報をまとめた、以下の記事も読んでほしい。

山手線で利用できる3つのお得な乗車券
山手線を使って観光する際に利用できる乗車券を3つ紹介しよう。
いずれも山手線を含む、複数路線が1日乗り放題になるチケットだ。
それぞれ対象範囲と路線が違うため、観光プランとも照らし合わせて最適な乗車券を購入してほしい。
特に1日で複数のエリアに行く予定の方は、東京観光の移動が効率的かつお得になるのでお勧め。
1. 東京フリーきっぷ
「東京フリーきっぷ」は、東京圏内の主要交通機関が1日乗り放題の便利な乗車券。
最大のメリットは山手線を含むJR線だけでなく、地下鉄や東京メトロなど、他路線も1枚でカバーしている点だ。
例えば、新宿・銀座・浅草といった別路線にある、複数の人気観光地を巡る際は、個別に運賃を払うよりもお得になる可能性が高い。
また、乗り換え時の煩雑さや切符を買う手間が減り、スムーズかつストレスフリーな移動ができる。
特に初めて東京を観光する人や、1日で複数のエリアを巡りたい人にお勧め。
- 料金
-
・大人1,600円
・小児800円 - 対象路線
-
・東京23区内のJR東日本線の普通列車(普通列車の指定席、新幹線は対象外)
・都営地下鉄全線
・東京メトロ全線
・日暮里・舎人ライナー
・東京さくらトラム(都電荒川線)
・都営バス全線(深夜バス、座席定員制を除く) - 購入場所
-
・JR東日本主要駅の指定券売機
・東京メトロ各駅、都営地下鉄各駅 など
2. 都区内パス
「都区内パス」は、東京23区内のJR普通列車自由席(快速を含む)が1日乗り降り放題になるお得なきっぷ。
山手線のほか、中央線・総武線・京浜東北線といった主要路線も対象で、JR線沿線の観光地やショッピングエリアを巡る際に便利だ。
例えば、上野で下町文化を楽しみ、渋谷で買い物、新宿でグルメを堪能するようなプランを楽しめる。
料金は大人760円、小児380円とリーズナブルなので、数カ所を移動すればすぐに元が取れる。
JR東日本の駅にある指定席券売機、指定の旅行代理店などで購入可能だ。
当日に購入できるため、急な予定変更への対応や現地に来てから利用可否を決められるのもポイント。
JR路線を中心に東京を観光予定の方、1日で複数のスポットを巡る方にお勧め。

3. 休日おでかけパス
「休日おでかけパス」は、土休日および特定期間に限り、東京都区内を中心としたJR線・りんかい線・東京モノレール線が1日乗り降り自由になるフリーパス。
東京はもちろん、成田空港・千葉駅・小田原駅・大宮駅など、前述の2つの乗車券より対象範囲が広いのが特徴だ。
1日をフルで使えば、お得に様々な観光地・スポットを巡れるので、鉄道が好きな方や日帰りで郊外を観光したい方にお勧め。
- 料金
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・大人2,720円
・小児1,360円 - 対象路線
-
・フリーエリア内のJR東日本線(快速を含む自由席)
・東京臨海高速鉄道線(りんかい線)全線
・東京モノレール線全線
※追加料金を払えば新幹線、特急列車にも乗車可(東海道新幹線を除く) - 対象日
-
・土日祝
・4月29日~5月5日
・7月20日~8月31日
・12月29日~1月3日 - 購入場所
-
・JR東日本主要駅の指定券売機
・対象の旅行代理店 など
思わず話したくなる!山手線に関する豆知識
最後に山手線に関する豆知識を3つ紹介しよう。
いずれもふとした瞬間に気になる内容だが、日本人でも意外と知らない人が多い。
電車の待ち時間や車内の移動中に、家族・友人相手に話すネタに使うのもお勧めだ。
"山手"の由来
山手線の名称は、かつての東京における地理的区分に由来している。
江戸時代(1603年~1868年)から明治時代にかけて、高台にある東京西部(渋谷・新宿など)の高級住宅街を「山の手」と呼んでいた。
山手線の開業当初、その山の手エリアの品川駅~赤羽駅を結んでいたため、その名がつけられた。※1885年の開業時は品川線、1909年に正式に「山手線」と命名
1945年~1971年には「山手線(やまてせん)」と政府が案内していたこともあり、今でもこの読み方に愛着を持つ人も多い。
なお、低地や商業中心の東京東部エリア(上野・日暮里など)は「山の手「下町(山の手の対義語)」と呼ばれ、山の手と対をなす呼称として、東京の文化的な側面も反映している。

最も新しい駅は「高輪ゲートウェイ駅」
山手線の中でも最も新しく開業した駅は「高輪ゲートウェイ駅」である。
2020年に品川駅と田町駅の間に30駅目の駅として開業、2025年3月27日には全面開業した。
同駅は、JR東日本が手がける大規模再開発「TAKANAWA GATEWAY CITY」の中核を担い、東京の未来を体感できる新たな都市空間を提供する。
「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置付けられ、駅周辺にはツインタワー「THE LINKPILLAR1」、商業施設「ニュウマン高輪」が続々とオープン。
多彩で魅力的なスポットに加えて、最先端の自動走行モビリティ「iino(イイノ)」を無料で楽しめるなど、見どころが盛りだくさん。2026年の春に全ての建物が完成・営業予定だ。

山手線を1周したら運賃はいくら?
山手線の運賃は、JR東日本の「大都市近郊区間内の特例」により、実際の乗車経路に関係なく、乗車駅と降車駅間の最短距離で計算される。
営業キロに応じた普通運賃表があり、1km~3kmは150円、11km~15kmは210円というような形で、実際の乗車距離に基づき運賃が決まる。
これを踏まえて、山手線を1周した時の運賃を以下の表にまとめた。(交通系ICカードの場合は若干安くなる)
なお、基本的に1周の乗車は想定していないので、1周したいなら上述の「都区内パス」の購入がお勧めだ。
ルート(東京駅と神田駅は隣) | きっぷの運賃 | 備考 |
---|---|---|
同じ駅で乗車・下車した場合 (例:東京駅で乗車し、再び東京駅で下車) |
500円 |
・同じ駅での乗車、下車は自動改札機を通過できない ・事情を駅員に説明し、適切な対応が必要 ・JR東日本の旅客営業規則から1周約34.5kmに基づき算出 |
異なる駅で乗車・下車した場合 (例:東京駅で乗車し、神田駅で下車) |
150円 |
・同じ駅を2回通過しない、途中で下車しないことなどが条件 ・外回り、内回りどちらのルートでも運賃は変わらない |
同じ駅を通過して乗車時とは異なる駅で下車した場合 (例:東京駅で乗車し、神田駅を1度通過して神田駅で下車) |
450円 |
・通常運賃(150円)に往復分(300円)が加算 ・意図せず1周した場合は駅員に相談する |
※ 2025年5月時点の情報
山手線に関するよくある質問
Q
山手線車内にWi-Fiはある?
メールアドレスの登録すれば、全駅でフリーWi-fi「JR-EAST FREE Wi-Fi」が使えます。ただ電波が不安定になりやすく、混雑時やトンネル内は接続しづらいと思ってください。
Q
山手線を1周するのにかかる時間は?
時間帯によって多少異なりますが、全30駅を1周1時間ほどで結んでいます。
まとめ
「山手線」の概要や代表的な駅、乗車時の注意点を中心に紹介してきた。
東京を象徴する「山手線」は、様々な目的で幅広い世代に日々利用される利便性と網羅性が魅力だ。
数分間隔で列車が来る運行本数の多さも特徴で、待ち時間が少なく都内をスムーズに移動できる。
路線図を見れば一目で駅の位置関係がわかり、有名な観光地にも直接行けるため、「山手線」を軸に観光プランを考えるのもお勧め。
東京で定番の観光スポット・ショッピングエリア・宿泊施設などをまとめた、こちらの記事と合わせて、観光プランを立てるのに役立ててほしい。