【雨の日こそ訪れたい京都スポット17選】庭園もアートも。しっとり美しい京の時間へ

【雨の日こそ訪れたい京都スポット17選】庭園もアートも。しっとり美しい京の時間へ

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筆者 :  GOOD LUCK TRIP

京都国際マンガミュージアム京都市京セラ美術館無鄰菴高台寺など、京都には雨の日だからこそゆっくり向き合いたい場所が数多くある。屋内で文化や芸術に触れたり、雨に濡れた庭園や町並みを歩いたり。天候に左右されにくいスポットを選べば、旅の予定変更さえ楽しみのひとつになる。
晴れの日とは少し違う表情を見せる京都を巡りながら、静かな時間を過ごしてみよう。

アートやエンタメでゆったり過ごす

雨音を気にせず過ごせるミュージアムやシアターは、京都の文化の奥深さに触れられる格好の場所。マンガから美術、歴史、舞台芸術まで幅広いジャンルがそろい、それぞれが京都らしい個性を持つ。
展示を眺めたり物語の世界に没入したりしながら、天候を忘れるひとときを。

1. 京都国際マンガミュージアム(京都市中京区)

マンガ文化を丸ごと体感できる国内初の総合施設。収蔵されているマンガ資料は、江戸時代の戯画浮世絵から、明治・大正・昭和初期の雑誌、戦後の貸本、現在の人気作品、海外の作品まで約30万点以上。
なかでも約5万冊のマンガ単行本は自由に閲覧でき、検索機を使って作品を探す楽しみもある。トークイベントやライブドローイングも開催され、読み継がれてきた物語の世界にじっくり浸れる。

びっしりと並んだマンガの単行本はおよそ5万冊
画像提供:京都国際マンガミュージアム びっしりと並んだマンガの単行本はおよそ5万冊

2. 京都市京セラ美術館(京都市左京区)

岡崎エリアを代表する美術館は、建築そのものを眺めるだけでも訪れる価値がある存在。近代京都画壇の作品を中心に日本画、洋画、彫刻、版画、工芸、書などの作品3800点を超えるコレクションを所蔵している。
東山キューブやザ・トライアングルなど展示空間ごとに表情も異なり、アートと建築の両方を楽しみながら館内を巡れる。

中庭にガラス屋根を付けて室内にした「光の広間」
撮影:来田猛 中庭にガラス屋根を付けて室内にした「光の広間」

3. 京都国立博物館(京都市東山区)

京都の歴史や美術に触れるなら外せない文化施設。京都に縁の深い美術作品や文化財を中心に、日本や東洋の古美術品や埋蔵文化財など、約14,600件の収蔵品を保管している。
赤レンガが印象的な明治古都館や庭園の景観も見どころのひとつ。展示を見終えた後は館内カフェで余韻に浸りながら、京都が育んできた美意識に思いを巡らせたい。

噴水の向こう側には、かの有名なロダンの「考える人」が展示されている
噴水の向こう側には、かの有名なロダンの「考える人」が展示されている

4. ギア-GEAR-(京都市中京区)

雨の日の京都で特別な時間を過ごしたいなら、日本発のノンバーバルシアターへ。観客は古びたおもちゃ工場を舞台にした物語を追いながら、マイムやマジック、ジャグリング、ブレイクダンスが融合するステージに引き込まれていく。
これまで10年にわたり3,000回以上の公演を重ね、観客動員数は25万人を突破。公演の前後には、アール・デコ様式の意匠にも目を向けてみたい。

さまざまな仕掛けが施されている舞台装置にも注目
さまざまな仕掛けが施されている舞台装置にも注目

雨の日だから寄り道したい京都の街遊び

アーケード商店街や風情ある通り歩きは、雨の日の京都と相性が良い。
傘を片手に歩けば、晴れた日には見落としてしまう店先や町並みの表情にも目が向く。買い物や食べ歩きだけでなく、香りや歴史にも触れながら京都らしい日常を楽しみたい。

5. 京都錦市場商店街(京都市中京区)

京都の食文化を支えてきた市場は、雨の日の街歩きにも心強い存在。東西約390mの長さに及ぶアーケードの通りには、両サイドに約130の店舗が並ぶ。
豆乳ドーナツや湯葉クリームコロッケなど気軽につまめるグルメも豊富。伊藤若冲ゆかりの地として知られ、店じまい後には若冲作品を描いたシャッターアートも現れる。

アーケードの下、雨を気にせず買い物や食べ歩きを楽しもう
アーケードの下、雨を気にせず買い物や食べ歩きを楽しもう

6. 古川町商店街(京都市東山区)

東山散策の途中に立ち寄りたい小さなアーケード商店街。約1,000個のカラフルなパステルランタンが吊り下げられたレトロなアーケードは、懐かしさと新しさが融合した独特の雰囲気。
全長約250mの通りには老舗商店のほか、カフェやギャラリー、クラフト雑貨店も点在。知恩院や祇園方面へ向かう途中に歩けば、東山らしい街の日常にも出会える。

レトロ&モダンな風景はSNS映えもばっちり
レトロ&モダンな風景はSNS映えもばっちり

7. 松栄堂 薫習館(京都市中京区)

香りの文化を体験しながら過ごせるユニークな施設。1階には「koh-labo香りのさんぽ」があり、多彩な香りを体験できるさまざまな仕掛けが設置されている。
天井から吊り下げられた「かおりBOX」は、上半身を箱に入れて、それぞれ異なる香りの世界を感じるというもの。白檀の大木や香りの柱、お香づくりの工程展示などを巡れば、日本人が育んできた香文化への理解を深めてみよう。

「香りの柱」からは、お線香の原料の香りが漂いだす
「香りの柱」からは、お線香の原料の香りが漂いだす

8. 花見小路通(京都市東山区)

祇園を代表する通りは、しっとりとした天候の日ほど風情が増す小路。「小路」といいながらも広めの道沿いに店舗が並ぶ華やかな町並みで、多くの観光客でにぎわう。
四条通から南へ歩けば、茶屋や料亭が並ぶ町並みが続き、石畳の先には祇園らしい景観が続いている。歌舞伎の舞台にも登場する一力亭や、白川筋の巽橋周辺も見どころだ。

伝統的な町並みが、京都らしい散策時間を演出してくれる
伝統的な町並みが、京都らしい散策時間を演出してくれる

京文化に触れる体験で旅を深める

見るだけではなく、自ら手を動かし、味わい、学ぶ体験も京都旅の魅力。
伝統工芸や和菓子、茶の湯に触れる時間は、京都の文化をより身近に感じさせてくれる。雨の日は歩く距離を少し減らして、ひとつの体験にじっくり向き合ってみたい。

9. 西陣織会館(京都市上京区)

京都を代表する伝統工芸を学びながら体験できる施設。西陣織とは、京都市街の北西部で生産される先染めの紋織物の総称で、染色した糸で織られた精密な文様が特徴。
館内では職人による手織やつづれ織の実演が行われ、複雑な文様が織り上がる工程を間近で見学できる。手織体験では自分だけの作品づくりにも挑戦可能。150着以上から選べる着物体験もあり、伝統文化を体感しながら過ごせる。

1階ではネクタイ、2階では西陣織の和装小物などの購入もできる
1階ではネクタイ、2階では西陣織の和装小物などの購入もできる

10. 朝日焼 作陶館(宇治市)

陶芸の楽しさに気軽に触れられる、宇治川沿いに佇む老舗窯元。現在も茶の湯や煎茶に用いられる器を中心に作るこちらでは陶芸体験も実施している。
工房で土に向かい、電動ロクロを回したり器に絵付けを施したりする時間は旅の思い出にもぴったり。約400年にわたり受け継がれてきた朝日焼の歴史に触れながら、自分の手で作品を形にしていく工程も魅力。

「土ひねり体験」では、宇治の陶土を使って茶碗やマグカップが制作できる
「土ひねり体験」では、宇治の陶土を使って茶碗やマグカップが制作できる

11. 甘春堂 東店(京都市東山区)

和菓子づくりを体験できる老舗菓子店。陶器の抹茶碗に見立てた看板商品「茶寿器」を筆頭に、季節の上生菓子、干菓子などを販売している。
和菓子づくりでは職人の手ほどきを受けながら、生砂糖や練り切り、きんとんなど季節感あふれる和菓子を仕上げていく。完成後は自分で作った和菓子を抹茶とともに味わえるのもうれしい。豊国神社や三十三間堂にも近く、東山散策と組み合わせやすい立地だ。

江戸時代から続く老舗で和菓子作りが体験できる
江戸時代から続く老舗で和菓子作りが体験できる

12. 宇治市営茶室 対鳳庵(宇治市)

宇治茶の魅力をゆっくり味わいたい人におすすめの茶室。平等院鳳凰堂を望む宇治川沿いで、茶道の先生によるお点前を体験できる。
こちらは正式な作法を知らなくても気軽に茶道を楽しむことができる茶室。薄茶のほか、時期によっては濃茶や玉露、煎茶も提供される。お点前体験では自ら茶を点てることも可能。宇治茶の香りと味わいに向き合う静かな時間を過ごしてみよう。

薄茶以外にも、濃茶とのセットや煎茶なども用意されている
薄茶以外にも、濃茶とのセットや煎茶なども用意されている

雨だから美しい庭園と名刹を訪ねる

雨粒をまとった苔や木々、しっとりとした石畳や庭園の景色は京都ならではの魅力。
名刹や庭園は、晴れの日とは異なる静けさに包まれ、建築や作庭の美しさがより際立つ。足を止めて眺める時間そのものが旅の思い出になる場所を巡りたい。

13. 無鄰菴(京都市左京区)

明治の元勲・山縣有朋の旧別荘として造営された庭園。七代目小川治兵衛が手がけた庭は、近代日本庭園の先駆けとして高く評価されている。
庭園は東山を借景とした明るい芝生空間と琵琶湖疎水の水を引き込んだ軽快な流れが特徴。雨の日は木々の緑や疏水の流れがいっそう鮮やかになり、山縣有朋が愛した景色をゆっくり味わえる。

庭園カフェから眺める雨の庭もまた一興
©植彌加藤造園 撮影:相模友士郎 庭園カフェから眺める雨の庭もまた一興

14. 南禅寺(京都市左京区)

京都を代表する禅寺・南禅寺では、巨大な三門をくぐった先に風格ある伽藍が広がる。現在残る建物の多くは江戸時代以降に建てられたもの。
国宝の方丈では狩野派による障壁画や小堀遠州作の石庭を鑑賞でき、法堂には狩野探幽の天井画も残る。境内をさらに歩けばレンガ造りの水路閣が現れ、禅寺建築と明治期の近代土木が同居する独特の景観に出会える。

国宝の方丈から枯山水の庭園を望む(写真提供:iStock)
国宝の方丈から枯山水の庭園を望む(写真提供:iStock)

15. 青蓮院門跡(京都市東山区)

東山の静かな一角に佇む門跡寺院。宸殿や小御所から庭園を眺めながら歩くと、皇室ゆかりの寺院ならではの品格が伝わってくる。
起源は比叡山延暦寺の僧侶の住まいで、当時は最澄や円仁をはじめとする高僧の住居であった。相阿弥の庭や小堀遠州が手がけた霧島の庭など見どころも多く、池泉回遊式庭園が四季折々の表情を見せる。雨に濡れた庭木や苔の美しさも印象深い。

室町時代の相阿弥作と伝わる主庭
室町時代の相阿弥作と伝わる主庭

16. 高台寺(京都市東山区)

ねねが豊臣秀吉の菩提を弔うために創建した名刹。境内を巡ると、開山堂や観月台、傘亭や時雨亭など安土桃山時代の建築が今も大切に受け継がれている。
霊屋には高台寺蒔絵と呼ばれる華麗な装飾が施され、桃山文化の美意識を感じさせる。高台寺の名を一段高めているのが秋の紅葉だ。約1,000本ものモミジが織り成す、美しいグラデーションは圧巻。

茶室の「傘亭」は、千利休の意匠によるもの
茶室の「傘亭」は、千利休の意匠によるもの

17. 建仁寺(京都市東山区)

京都最古の禅寺として知られる大本山。有名な天井画「双龍図」は、2002年に創建800年を記念して小泉淳作画伯が描いたもので、108畳分の壮大な規模を誇っている。
方丈では海北友松の襖絵、本坊では俵屋宗達の「風神雷神図屏風」の複製画も鑑賞可能。禅寺建築と日本美術の名品を一度に味わえる一軒だ。

桃山時代の名画家、海北友松の襖絵「雲龍図」
桃山時代の名画家、海北友松の襖絵「雲龍図」

雨の日の京都観光に関するよくある質問

Q

雨の日でも京都観光は楽しめますか?

A

美術館や博物館、伝統文化の体験施設など屋内スポットが充実しているため、雨の日でも十分に観光を楽しめます。庭園や寺院では、雨に濡れた苔や木々が美しく見えるなど、晴れの日とは異なる魅力にも出会えます。

Q

雨の日の京都観光でおすすめのエリアはどこですか?

A

岡崎エリアは京都市京セラ美術館や無鄰菴、南禅寺などが集まり、徒歩圏内で巡りやすいエリアです。東山エリアでは高台寺や建仁寺花見小路通などを組み合わせて楽しめます。

Q

雨の日でも庭園や寺院は楽しめますか?

A

京都の庭園や寺院は、雨の日ならではの静かな雰囲気が魅力です。苔や木々の緑が鮮やかになり、水面や石畳の表情も変化するため、晴れの日とは異なる美しさを感じられます。

まとめ

雨の日の京都には、天候を理由に予定を変えるのが惜しくなるほど魅力的な場所がそろっている。
京都国際マンガミュージアムや京都市京セラ美術館で文化に浸り、錦市場や花見小路通で街を歩き、西陣織や茶道を体験する。さらに無鄰菴や高台寺などの庭園や名刹を訪ねれば、晴れの日とは異なる京都の表情にも出会えるはず。
しっとりと落ち着いた京の時間を楽しみに出かけてみよう。