【季節別】日本文化に触れる特別な体験ができる有名なお祭り15選

【季節別】日本文化に触れる特別な体験ができる有名なお祭り15選

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

旅行先で「その土地ならでは」の文化を感じたいと思ったことはないだろうか?
日本各地で開催されるお祭りには、地域の歴史や伝統、そして人々の熱気が詰まっている。
春夏秋冬それぞれに個性豊かなお祭りがあり、ただ観るだけでなく、音や踊りに巻き込まれて一緒に楽しめるのも魅力のひとつ。
この記事では、日本を代表する有名なお祭りを季節ごとに厳選して紹介する。
次の旅行では、ぜひタイミングを合わせて、実際にお祭りに参加してみてほしい。

日本の歴史や文化が詰まった「お祭り」

日本のお祭りは、神様や祖先に感謝し、自然の恵みや人々の暮らしの平穏を祈るための宗教的な儀式に由来する。
もともとの目的は「神を祀る」ことにあり、「祭り(まつり)」という言葉自体も「祀る(まつる)」から来ている。
多くのお祭りは神道や仏教の教え、または土地に根付いた民間信仰に基づいており、起源をたどれば数百年、場合によっては千年以上の歴史を持つ。

お祭りを理解する上で知っておくべき日本独自の概念「ハレ」と「ケ」

「ハレ(晴れ)」は非日常を、「ケ(褻)」は日常を指し、日本人は日々の暮らし(ケ)の中で溜まった疲れや厄を、「ハレ」の特別な行事である祭りによってリセットし、心身を整えてきた。
つまり、祭りは単なるイベントではなく、生活のリズムを保ち、再生を促す重要な営みでもあった。
お祭りの日には人々が着物など特別な衣装を身につけ、屋台が並び、音楽や踊りで町全体が活気づく。
観光客として訪れても、その熱気に包まれることで、日常とは異なる時間と空間を体験できる。

現代の日本人の生活の中にも「ハレ」としてお祭りが存在する
現代の日本人の生活の中にも「ハレ」としてお祭りが存在する

多様性もお祭りの魅力のひとつ

さらに、日本には全国各地に数えきれないほどの祭りがある。
神輿を担いで町を練り歩くもの、灯りや雪、踊りなどの演出で幻想的な雰囲気を楽しむものなど、祭りの形は地域や季節によってまったく異なる。
こうした多様性も、日本のお祭り文化の大きな魅力と言えるだろう。
ただ眺めるだけでなく、踊りに参加したり、地元グルメを味わったりと、観光客でも気軽に楽しめるのも日本のお祭りの良さ。
非日常を味わえる時間は、旅の思い出をより深く、印象的なものにしてくれる。

季節や地域によって異なるお祭りの多様さも魅力
季節や地域によって異なるお祭りの多様さも魅力

日本のお祭りを参加する上での注意点

日本のお祭りは観光客でも気軽に楽しめる一方で、地域ごとのルールやマナーも存在する。
より快適に、そして地元の人々と良い関係を築きながら楽しむために、事前に知っておきたいポイントをいくつか紹介する。

開催日や場所、アクセス方法を事前に確認しよう

日本のお祭りは季節や地域によって開催日が異なり、年によって日程がずれることもある。
特に有名な祭りは宿泊施設や交通機関が混雑しやすいため、早めの予約と余裕を持ったスケジューリングが大切。
自治体や観光協会の公式サイトで、最新の開催日・会場・アクセス情報を確認しておくと安心だ。

有名なお祭りは会場だけでなく、周辺の宿泊施設や交通機関も混雑する
有名なお祭りは会場だけでなく、周辺の宿泊施設や交通機関も混雑する

服装や持ち物にも工夫を

お祭りは屋外で長時間歩き回ることが多く、動きやすい服装と履き慣れた靴がお勧め。
また、夏の祭りでは熱中症対策として帽子や水分補給を忘れずに。冬の祭りでは防寒対策が重要で、雪まつりの場合は滑りにくい靴を選ぶと安心だ。
必要に応じて折りたたみ傘やレジャーシートも用意しておこう。

特に夏のお祭りでは熱中症にならないように水分補給をしっかりしよう
特に夏のお祭りでは熱中症にならないように水分補給をしっかりしよう

写真撮影や参加時のマナーに配慮を

神社の神事や踊りの奉納など、宗教的な意味を持つ場面ではフラッシュ撮影や大声での会話を避けるのが基本。
神輿や山車の近くでは、無断で触れたり道をふさいだりしないよう注意が必要だ。
地元の人たちの気持ちを尊重しながら、マナーを守って楽しみたい。

写真撮影もマナーを守って楽しもう
写真撮影もマナーを守って楽しもう

現金の用意と公共マナーを守る

屋台では現金しか使えないことが多いため、小銭や千円札を多めに用意しておくとスムーズ。トイレの場所も事前に確認しておくと安心だ。
また、混雑時は列に並ぶ、ゴミは持ち帰るなど、日本の公共マナーを意識しよう。

屋台での支払いは現金のみであることが多い
屋台での支払いは現金のみであることが多い

数あるお祭りの中でも特に有名な「日本三大祭り」

日本各地に存在する多くのお祭りの中でも、特に有名で長い歴史を持つ3つは「日本三大祭り」と呼ばれている。
明確な定義はないものの、一般的には京都の「祇園祭」、東京の「神田祭」、大阪の「天神祭」の3つを指す。いずれも、それぞれの都市を代表する大規模なお祭りだ。
ここからは、日本三大祭りをひとつずつ紹介していこう。

【京都】祇園祭

国内外から多くの人が訪れるこのお祭りは、869年(貞観11)に京の都をはじめ日本各地で疫病が大流行した際、八坂の神様に厄除けを祈願し、厄災を祓い清めたことがはじまりで、現在も八坂神社の祭礼として7月1日から1ヶ月間にわたり、さまざまな神事や行事が繰り広げられている。
7月1日の「吉符入」からはじまる祇園祭の最大のみどころは、17日の前祭と24日の後祭に行われる34基の山鉾巡行と八坂神社の神輿渡御。

1,150年以上の歴史を有する京都・八坂神社の祭礼で日本を代表する祭のひとつ
1,150年以上の歴史を有する京都・八坂神社の祭礼で日本を代表する祭のひとつ

【東京】神田祭

かつては江戸幕府公式の祭礼であったことから「天下祭」との別名を持ち、徳川家康も戦の前には必勝を祈祷したそう。
神田祭の一番のハイライトは、本祭の年の5月15日に近い土曜日に行われる「神幸祭」。神輿などの行列が神田、日本橋、大手町、丸の内、秋葉原などの108町会を巡行して祓い清める。

神輿や曳き物が町中を巡行する、江戸情緒たっぷりの祭礼
神輿や曳き物が町中を巡行する、江戸情緒たっぷりの祭礼

【大阪】天神祭

水都・大阪を代表する夏のお祭り。学問の神様・菅原道真公を祀る大阪天満宮の祭礼だ。
6月下旬ごろから約1ヶ月間にわたってさまざまな神事が執り行われる。
なかでも7月24日の宵宮祭と25日の本宮神事は例年300万人もの人が国内外から訪れ、最大の盛り上がりをみせる。

1000年以上の歴史をもつ大阪天満宮の祭礼。日本三大祭のひとつとも言われ
1000年以上の歴史をもつ大阪天満宮の祭礼。日本三大祭のひとつとも言われ

「日本三大祭り」以外にも色々ある「三大〇〇祭り」

紹介してきた日本三大祭り以外にも、「三大喧嘩祭り」や「三大火祭り」など、ジャンルごとに様々な「三大〇〇祭り」が存在する。
中でも特に風変わりな以下3つのお祭りは、「日本三大奇祭」として知られている。

なまはげ柴灯まつり(秋田県)
鬼のようなお面をかぶり、藁でできたミノ(雨具の一種)をまとった若者が、木製の包丁を手に家々を巡る「なまはげ」の伝統と迫力を体感できる様々な行事や神事を開催。
御柱祭(長野県)
諏訪大社の社殿を建て替えるために、奥山から大木を切り出し、人の手だけで境内まで運び、社殿の四隅に柱として立てる神事。
吉田の火祭り(山梨)
北口本宮冨士浅間神社と諏訪神社の神輿が「御旅所(神輿を鎮座する場所)」へ納められると、約2kmに渡って並んだ大きな松明に火が灯されるお祭り。

興味がある方は、どんな「三大〇〇祭り」があるか、ぜひ調べてみてほしい。

「なまはげ」文化を体験できるなまはげ柴灯まつり
「なまはげ」文化を体験できるなまはげ柴灯まつり

3月〜5月に開催される有名な春祭り3選

桜が咲き、生命の息吹を感じる春には、華やかさと格式あるお祭りが全国で行われる。
なかでも特に有名な日本の春祭りを紹介しよう。

1. 【東京】三社祭

毎年5月の第3土曜日を起点に、金〜日曜日の3日間、東京・浅草を舞台に開催される三社祭
「三社様」と呼ばれ親しまれている浅草神社の例大祭で、例年は3日間で約180万人もの人が訪れる、日本を代表する祭礼のひとつとしても知られている。
浅草の各舞や、芸妓連の手古舞、組踊りなどによる賑やかな大行列にはじまり、最終日には本社神輿三基が町内へと出かけて、日没後に神社への宮入を果たす。

毎年5月に開催される、東京・浅草神社の例大祭。日本を代表する祭礼のひとつ
毎年5月に開催される、東京・浅草神社の例大祭。日本を代表する祭礼のひとつ

2. 【岐阜】春の高山祭り

岐阜県高山市で300年以上もの間、大切に受け継がれている高山祭。4月の春の高山祭と呼ばれる日枝神社の例大祭・山王祭、10月の秋の高山祭と呼ばれる櫻山八幡宮の例大祭・八幡祭の2つの総称で、日本三大美祭のひとつとしても知られる。
高山祭の最大のみどころは、その豪華絢爛な「祭屋台」。春の12台、秋の11台とそれぞれ国の重要有形民俗文化財に指定される貴重なもの。

春の山王祭と秋の八幡祭の総称「高山祭」は、日本三大美祭のひとつとしても知られる
春の山王祭と秋の八幡祭の総称「高山祭」は、日本三大美祭のひとつとしても知られる

3. 【京都】葵祭

毎年5月15日に京都の下鴨神社賀茂御祖神社)と上賀茂神社賀茂別雷神社)で開催される例祭で、祇園祭と時代祭に並び「京都三大祭」と呼ばれる京都の初夏の風物詩。
ハイライトは、平安装束に身をまとった人びとが約8㎞にも渡って練り歩く「路頭の儀」。京都御所を出発し、丸太町通から河原町通を進み下鴨神社へ。さらに、北大路通を通り上賀茂神社へと進んで行く。

京都三大祭のひとつで、平安絵巻を彷彿とさせる「路頭の儀」が見どころ
京都三大祭のひとつで、平安絵巻を彷彿とさせる「路頭の儀」が見どころ

6月〜8月に開催される有名な夏祭り5選

蒸し暑い日本の夏を彩るのが、活気あふれる夏祭りだ。
夜空に響く太鼓の音や、光をまとった山車、華やかな踊りなど、熱気とエネルギーに満ちた雰囲気が特徴。
全国各地で大小さまざまな祭りが開催されるなか、特に人気のある代表的な夏祭りを紹介する。

1. 【青森県】青森ねぶた祭

毎年8月2日から7日の6日間、青森市内で開催され、例年100万人もの人が訪れる「青森ねぶた祭」。
起源は奈良時代(710〜794)に遡ると考えられる歴史ある祭で、国の重要無形民俗文化財にも指定される東北三大祭のひとつだ。
青森ねぶた祭の特徴は、巨大な人形ねぶた。最大高さ5m、幅9m、奥行き7mもあり、ねぶた師と呼ばれる職人が毎年祭の6日間のためだけに手作りしている。

例年100万人もの人が訪れる夏の一大祭。巨大なねぶたが市内を練り歩く様子は必見
例年100万人もの人が訪れる夏の一大祭。巨大なねぶたが市内を練り歩く様子は必見

2. 【徳島県】徳島市阿波おどり

毎年8月12日から15日に開催される「徳島市阿波おどり」は、400年以上の歴史を持つ夏祭りで、日本三大盆踊りのひとつ。
阿波踊りは「連」と呼ばれるグループによって披露され、男踊りは腰を低く構えた力強い動き、女踊りは浴衣姿でしなやかに舞うのが特徴。
市内各地で、有料演舞場での本格的な踊りから、無料演舞場での気軽な鑑賞、観光客も参加できる「にわか連」まで、様々なスタイルで楽しめる。

400年以上の歴史を持つ阿波踊りを満喫できる4日間
400年以上の歴史を持つ阿波踊りを満喫できる4日間

3. 【広島】とうかさん大祭

毎年6月の第1金・土・日曜日に広島市中心部で開催される「とうかさん大祭」は、圓隆寺(えんりゅうじ)の総鎮守として祀られる稲荷(とうか)大明神のお祭りで、400年以上の歴史を持つ。
期間中は御神体の御開帳をはじめ、様々な伝統行事が行われるほか、圓隆寺周辺の通りに約1,000軒の屋台が立ち並び、浴衣姿の人々で賑わう。
初夏に浴衣姿の人々で街が華やぐことから「ゆかたの着始め祭り」とも呼ばれ、広島の夏の風物詩となっている。

約1,000軒の屋台が立ち並び、伝統行事も行われる広島の三大祭りのひとつ
約1,000軒の屋台が立ち並び、伝統行事も行われる広島の三大祭りのひとつ

4. 【高知】よさこい祭り

毎年8月9日の前夜祭から始まり、11・12日の本番、12日の後夜祭と4日間開催される「よさこい祭り」。
高知市内9か所の競演場と7か所の演舞場、計16か所で約190チーム、約2万人が参加する夏の一大イベントだ。
最終日の12日には、全国各地からエントリーしたチームが演舞を競う全国大会も開催される。
祭はパレード形式で、追手筋などストリートを移動しながら演舞する競演場と、ステージ上で披露する中央公園会場など演舞場で鑑賞できる。

「YOSAKOI」として世界にも広がりをみせる、高知の夏を熱く盛り上げる一大カーニバル
「YOSAKOI」として世界にも広がりをみせる、高知の夏を熱く盛り上げる一大カーニバル

5. 【沖縄】沖縄全島エイサーまつり

旧盆明けの週末に開催される「沖縄全島エイサーまつり」。
「エイサー」とは、旧暦のお盆(現在の7月13日から15日)にご先祖を迎え送り出す念仏踊りのこと。三味線弾きが地唄を唄い、太鼓のリズムにあわせて踊る、沖縄の伝統芸能のひとつだ。
1956年、「コザ市」が誕生したのをきっかけにはじまった「沖縄全島エイサーまつり」は、旧盆明けの週末に開催。
沖縄の本島各地から選抜された団体を中心に、全国の姉妹都市や協賛団体などがゲストとして招かれ、それぞれ個性豊かなエイサーを披露する。

沖縄の夏の風物詩として、例年30万人以上が訪れる一大イベント
沖縄の夏の風物詩として、例年30万人以上が訪れる一大イベント

9月〜11月に開催される有名な秋祭り3選

気温が下がり過ごしやすくなるこの秋には、収穫への感謝を神様に伝えるお祭りが数多く行われる。
歴史ある奉納踊や、美しい山車が街を練り歩くなど、落ち着いた雰囲気のなかに華やかさが光るのが秋祭りの魅力。ここでは代表的な3つの秋祭りを取り上げる。

1. 【長崎】長崎くんち

1634年から続く、長崎の氏神「諏訪神社」の秋季大祭。毎年10月7日から9日の3日間、長崎の町一帯がお祭りムード一色になる。
二人の遊女が諏訪神社神前に謡曲「小舞(こめえ)」を奉納したことが始まりとされ、今でも踊りが奉納される。独創的でダイナミックな奉納踊が特徴だ。
諏訪神社や中央公園、お旅所には、枡席やベンチシートなどの有料観覧席が設けられるほか、諏訪神社には抽選による無料観覧席も。

長崎市内各地で行われるダイナミックな「奉納踊」は必見
長崎市内各地で行われるダイナミックな「奉納踊」は必見

2. 【富山】越中八尾おわら風の盆

「日本の道百選」にも選ばれた、諏訪町を含む11町で、毎年9月1日から3日間開催されるのが「おわら風の盆」。
はじまりは元禄年間(1688-1740)頃と考えられ、300年以上、地元の人に大切に受け継がれている民謡行事だ。
数千本のぼんぼりが町並みに立ち並び、三味線や胡弓、太鼓の音色にあわせて揃いの法被や浴衣を身につけた男女が踊る様子は、気品高く美しい。

坂の町・越中八尾で300年以上受け継がれる民謡行事で、例年約20万人もの観客を魅了する
坂の町・越中八尾で300年以上受け継がれる民謡行事で、例年約20万人もの観客を魅了する

3. 【埼玉】川越まつり

川越まつり」は、毎年10月の第3土曜と日曜にかけて行われる秋の風物詩。
各地から多くの人が訪れ、川越の街は1年の中で最も活気にあふれる。
370年以上続くこの祭りは2005年に国の重要無形民俗文化財に指定され、さらに2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録。長い歴史と文化的価値が認められているのが特徴だ。
観光客の多くは、各町の絢爛豪華な山車を楽しみにやってくる。細かな刺繍や精緻な彫り物が施されていて、その高さは約8メートル。重さは3〜4トンもあり、頂点には人形が飾られている。

豪華な山車が見どころ!埼玉県が誇る一大祭り
豪華な山車が見どころ!埼玉県が誇る一大祭り

12月〜2月に開催される有名な冬のお祭り3選

冬にも各地でお祭りが開催される。なかでも豪雪地帯ならではの雪景色や、雪の芸術ともいえる装飾が楽しめる冬のお祭りは、訪日観光客からの人気も高い。
冬に開催される数あるお祭りの中でも、特に有名なものを紹介しよう。

1. 【新潟県】十日町雪まつり

新潟県十日町市で行われる冬のイベント、「十日町雪まつり」。
市民が手作りした「雪の芸術作品」と、巨大な雪のステージで行われる音と光の幻想的な「雪上カーニバル」は必見。
その他にもグルメを堪能できる出店があったり、雪を楽しめるアクティビティがあったりと、見どころが盛りだくさん。
「雪を友とし、雪を楽しむ」という発想と市民の尽力で生まれた、日本海側最大の冬のイベントだ。

雪・音・光による幻想的な演出を楽しめる日本海側最大の冬のイベント
雪・音・光による幻想的な演出を楽しめる日本海側最大の冬のイベント

2. 【北海道】さっぽろ雪まつり

世界三大雪まつりのひとつである「さっぽろ雪まつり」は、北海道札幌市で例年2月に開催される冬の一大イベント。1950年に地元の中高生が大通公園に雪像を作ったことから始まり、現在では国内外から約200万人以上が訪れる大規模な祭典へと発展した。
会場は主に 「大通会場」「つどーむ会場」「すすきの会場」 の3つに分かれている。
「大通会場」では、高さ10メートルを超える巨大な雪像や精巧に作られた市民雪像が並び、その迫力と美しさに圧倒される。

雪と氷が創り出す冬の札幌の一大イベントであり、世界三大雪まつりのひとつ
雪と氷が創り出す冬の札幌の一大イベントであり、世界三大雪まつりのひとつ

3. 【秋田県】横手かまくら(横手の雪まつり)

雪で作った家の中に祭壇を設け、水神を祀る「かまくら」は秋田や新潟といった地域に伝わる小正月の伝統行事。
国内有数の豪雪地帯として有名な横手で毎年2月15・16日に開催される「かまくら祭り」は、「みちのく5大雪まつり」のひとつに数えられ、約450年の歴史を誇る伝統の祭りだ。
メイン会場は4カ所。お祭りムードに浸りたいなら、かまくらの数が最も多く屋台も立ち並ぶ「横手市役所本庁舎」、日本の原風景を堪能したいなら横手城がある「横手公園」に訪れたい。

かまくらの中で水神様を祀る、約450年の伝統を誇る雪まつり
かまくらの中で水神様を祀る、約450年の伝統を誇る雪まつり

まとめ

日本の各地域の歴史や信仰、人々の想いが受け継がれているお祭り。
神事や伝統芸能を楽しめたり、屋台でグルメを味わえたり、地域特有の文化を体験できたり、雪や氷の芸術に出会えたりと、お祭りごとに異なる魅力がある。
お祭りに参加するからこそできる、特別な文化体験をぜひ次の旅行に取り入れてほしい。